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「人」という漢字について
字画数:2画
音読み:じん、にん
訓読み:ひと
読み方は他にもある
名乗りの場合には、「きよ」「さね」「たみ」「と」「ひとし」「ふと」「め」「むと」という読み方があります。
他の漢字と組み合わせて様々な名前に使うこともできますが、「人」という1文字で名前にすることもできますよ。
「人」は横から見た人の形をかたどった漢字
「人」という漢字は人が立っている姿を横から見た形をかたどったものです。
今現在使われている「人」という漢字は足を大きく開いている姿に見えますが、元々は1画目が少し短く、その部分が頭と腕、2画目が胴体と足を表しているような少し歪な形でした。
まるで、1人で立ちはじめたばかりの赤ちゃんのような姿を描いたような文字だったのです。
人が地に踏ん張って立っているその姿に、昔の人は人間というものの本質を見出したのかもしれません。
何よりもまず「人」であるということをどんな時も忘れずに
私たちは誰もが自分を自分たらしめる「アイデンティティ」というものを持っています。
それは、男や女といった性別だったり、アメリカ人や日本人といった国籍だったり様々です。
しかし、様々なアイデンティティの中でも、最も忘れてはならないのが「人」ということではないでしょうか。
私たちは「人」として生まれたからには「人」として「人」の中で生きていかなければなりません。
わが子に「何よりもまず人であることを忘れないで育ってほしい」という願いや戒めを込めて「人」という漢字を名付けるのはとても素敵なことではないでしょうか。
「人」を使った熟語
偉人…世の人々を助けるような偉業を成し遂げた人のこと。
恩人…情けをかけて助けてくれた人。
佳人…見目麗しい女性。
貴人…高貴で上品な人。
義人…利害を気にせずに正しい行いをすることを大切にする人のこと。
巨人…大きな身体を持つ人。ずば抜けて優れた人物。
一人前…成人であることや成人である資格、成人と同等の能力を持つこと。技芸や学問などにおける能力が高い水準に達していること。
器用人…才知や技芸に優れた人。頭の回転が速く、要領が良い人。
貴婦人…高貴で上品な婦人。
君子人…高い徳を持ち、君子と呼ぶのにふさわしい人。
悪人正機…悪人を救済して善人に導くことが、阿弥陀仏の願いであるということ。
以人為鑑…他人の態度や言動に鑑みて、お手本にしたり反省したりすること。
一人当千…大きな勇気を持っていること。
英雄欺人…並外れた力を持つ人は普通の人が思いつかないような奇抜な行動をとるものだということ。
膾炙人口…人々の間で話題にのぼり、人気者になること。
快人快語…サバサバとした人物が鋭い言葉で核心を突くこと。
晦人不倦…手を抜くことなく人々を教え導くこと。
家給人足…生活が安定して豊かであること。
各人各様…人それぞれ違うものだということ。
佳人才子…理想的な美しい男女のこと。
閑人適意…世間から離れて、のんびりと風流な生活をすること。または、そのような人のこと。
雅人深致…俗世間から離れたところに暮らす高尚な人物が持つ深い趣のこと。
吉人天相…普段から善い行いをしている人は、天からの救いを受けることができるものだということ。
義理人情…人間社会で暮らす上で守るべき正しい道理と、人が生来持っている他人を思いやる気持ち。
敬天愛人…天を尊び、他人を愛すること。
志士仁人…学と徳の双方を備えた立派な人物。
修己治人…知識を高めて精神を磨き、徳を積むことで世を正しく治め導くこと。
真人大観…物事を深く極めた人は全体を俯瞰的に見ることができ、判断を間違えることは無いということ。
人心収攬…多くの人たちから信頼を寄せられること。
水鏡之人…人の手本になるような、理解力や判断力に優れる賢人のこと。
「人」を使った芸能人、有名人の名前
市原 隼人さん
内田 篤人さん
大久保 嘉人さん
緒形 直人さん
菅 直人さん
堺 雅人さん
佐藤 寿人さん
竹中 直人さん
土谷 隼人さん
萩原 聖人さん
藤木 直人さん
保坂 展人さん
真木 蔵人さん
松本 人志さん
山崎 賢人さん
山田 雅人さん
「人」という字を人に説明するときは?
基本的に「ひと」という説明で通じますが、「日本人のじん」や「人間のにん」という説明をすれば間違いなく相手に伝えることができるでしょう。
「人」を使った名づけ候補
秋人(あきひと)
綾人(あやと)
和人(かずひと)
奏人(かなと)
彩人(さいと)
拓人(たくと)
人基(たみき)
人和(とわ)
悠人(はると)
人史(ひとし)
英人(ひでひこ)
幹人(みきと)
雄人(ゆうじん)
祐人(ゆうと)
義人(よしひと)
竜人(りゅうじん)
麗人(れひと)
那衣人(ないと)
真知人(まちと)
眞奈人(まなと)
まとめ
男の子の名前に使われる漢字として昔から人気があるのが「人」という漢字です。
しかし、なぜ「人」という漢字が根強い人気を誇っているのか、その理由について深く知っているという人はあまりいないのではないでしょうか。
単純に見える「人」ですが、実は親として子どもに託したいある願いを込めるのにこれほど最適な漢字は無いのです。
どんな人も知らず知らずのうちにたくさんの人たちに助けられて生きています。
そのことを自覚して生きていけば、きっと謙虚で素晴らしい人になれるに違いありません。
皆さんもわが子がそんな素敵な人になれるように、人の中で生きることについての決意や戒めを込めて「人」という漢字を名付けてみてはいかがでしょうか。