目次
「人」という漢字について
字画数:2画
音読み:ジン、ニン
訓読み:ひと
「人」の意味や由来や成り立ちと特徴
“にんげん”を表す漢字です。
音読みでは、現在は「ジン」という使い方をすることが多いですが、「人間」「人数」「人気」などのように、奈良時代より以前からある古い読み方では「ニン」と使われることが多かったようです。
特に「三人」「一万人」など、“ひとを数える”漢字として使う場合は、必ず「ニン」と読みます。
訓読みは、基本的には「ひと」だけですが、「一人」「二人」などのように、人を数える場合は「り」と読むこともあります。
昔の言葉では「り」を「たり」と言い、「三人(みたり)」「百人(ももたり)」などと読んでいました。
「盗っ人(ぬすっと)」「助っ人(すけっと)」は、「ぬすびと」「すけびと」が変化したものです。
「若人(わこうど)」「仲人(なこうど)」は、それぞれ「わかひと」「なかひと」と昔は読まれていました。
「人」は、時代とともに、読み方がさまざまに変化してきたことが特徴です。
また、「大人」は、漢字の熟語の意味をそのまま日本語に当てはめて使う、当て字的表現です。
「人」の成り立ちとしては、腰を曲げ手を前に垂らしている人を横から書いた絵が、元になっていると考えられています。
ちなみに人の様子を正面から見た漢字が「大」です。
このふたつを元にして、多くの漢字が作られました。
名づけに使われるときの読み方としては「きよ」「さね」「たみ」「と」「むと」「め」があり、実にバリエーションが豊富です。
男の子の名前として使われることの多い漢字ですね。
逆に言えば、人とかぶらない、個性的で独創性あふれる名前を考えることができます。
色々な漢字と組み合わせてみたり、読み方を工夫しながら、「人」を使って素敵な名前を考えてみてください。
後述する“「人」を使った名付け候補”を例に出しながら、漢字の音の響きも見ていきます。
例えば「人凛(きより)」の場合、“きよ”という響きには、清潔感と優しさが入り混じったようなイメージがあります。
そこに「凛」という爽やかな漢字を組み合わせると、さらに“きよ”の持つ良さが引き立ちますね。
「人香(たみか)」も、あまり聞いたことがない新鮮な名前です。
“たみ”という音には、人をたばねたり、人の上に立ちリーダーシップを発揮する、そんな印象を持ちます。
そこに女性らしい雰囲気をもつ人気の止め字「香」を組み合わせることで、匂い立つような女らしさが加わるため、強さと優しさという絶妙なバランスが取れます。
「人美(ひとみ)」は、読み方だけみれば決して目新しい名前ではありませんが、「人」という漢字を使うことによって、見た人がはっとするような、活き活きとした個性が出ます。
また、“美しい人になりますように”という願いを込めたい時、これ以上にぴったりの名前を探すのは、なかなか難しいのではないでしょうか。
「貴人(きさね)」も、漢字の持つ意味と、音の響きがとてもよくマッチしている名前です。
漢字からも音の響きからも伝わってくるのは、貴婦人のイメージ。
高貴で汚れのない心をもつ女性に育って欲しい、という親の願いがよく表されています。
「人」を使った熟語
泡沫人(うたかたびと)
意味:泡のようにはかなく消えていく人のこと。
限りある人の生命や、(いずれは別れゆくさだめの)出会いの虚しさを、泡 にたとえていう言葉。
愛人や妻について使われることが多い。
異星人(いせいじん)
意味:地球以外の星に住む人のこと。
とても変わっている人のことを例えて言うこともある。
影人形(かげにんぎょう)
意味:1.手で人や動物の形をつくり、障子などにその影を映し出して楽しむ遊び。
2. 他人にばれないように、陰口を言ったりすること。
一人当千(いちにんとうせん)
意味:たったひとりで、何人分もの力を持っていたり、その力を発揮する人のこと。一騎当千ともいう。
会社人間(かいしゃにんげん)
意味:仕事が人生のすべてであり、仕事ばかりで趣味なども持たない人。
日本の経済高度成長期によく見られた生き方。
各人各様(かくじんかくよう)
意味:人によって、さまざまな違いがあること。
「人」の説明の仕方
例えば電話で自分の名前を名乗った際に、「どういう漢字を使われますか?」と尋ねられることがあります。
そんな時のために、漢字の説明の仕方を何パターンかストックしておくと、いざという時に便利ですよ!
※ 例「人美(ひとみ)」の場合
・A「ひとは、人間の人です」
・A「ひとは、日本人の人です」
・A「ひとは、人参の人です」
「人」は誰にでも伝わりやすい漢字ですが、あらかじめ考えておくと、より安心ですね。
「人」を使った名付け候補
彩人(あやめ)
貴人(きさね)
人凛(きより)
胡人(こむと)
人菜(じんな)
人香(たみか)
人美(ひとみ)
真人(まと)
由人(ゆめ)
璃人(りと)
まとめ
「人」をいう漢字をご紹介しました。
大切なお子さまの名づけの参考にして頂ければ幸いです。