「誰に保険相談すればいいのか分からない」
「保険相談は親戚や知人にしちゃダメなの?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
日本は保険大国で、一生涯に支払う保険料は1千万円を超えても驚きではありません。
だからこそ、保険選びや見直しは慎重に行うべきで、正しい相談相手を選ぶべきなのです。
今回は、多くの人がやってしまう保険相談失敗の3つの理由、そして正しい保険相談を行う4つのポイントを紹介します。
ぜひ、保険相談方法選びの参考にしてください。
目次
あなたの保険相談が失敗する3つの理由
「見直しをしたはずなのに、より多くの保険料を支払うことになった」や「あとあと考えてみれば、必要のない保険に加入してしまった」、これらはよくある保険の失敗です。
保険失敗の理由はさまざまですが、基本的には相談方法が原因として挙げられます。
保険は難しい、あなたもそう思い誰かに相談しようとしているところでしょう。
多くの方が相談相手に家族や知人、保険会社、銀行を選びますが、それは大きな間違い。
保険は相談相手によって成功すれば、失敗することもあるのです。
ここからは、保険相談をするべきではない相手を紹介しましょう。
1.保険会社・保険会社運営の保険ショップで相談している
意外かもしれませんが、保険会社や保険会社運営の保険ショップで相談するのはオススメできません。
各保険会社はあらゆる商品を販売しています。
生命保険会社ならば、学資保険や終身保険、定期保険、がん保険、医療保険などを販売していますよね。
日本は「世界一の保険大国」と言われるほど、保険の加入率が高く、1人でいくつもの保険に加入するのは当然です。
あなたも複数種類の保険加入を考えているでしょうが、最適な保険プランは特定の保険会社1社の商品だけで作れるでしょうか?
例えば、学資保険・養老保険・がん保険への加入を検討するとしましょう。
学資保険からがん保険まで全てA社の商品がふさわしいでしょうか?
実際には、学資保険はA社・養老保険はB社・がん保険はC社というように、数ある生命保険会社の中からベスト商品を選ぶのが理想のはずです。
しかし、保険会社や保険会社運営の保険ショップが紹介するのは自社製品のみ。
他者の商品を紹介することは、決してありません。
全てA社の商品にしたけど、後で他社商品を見て「こっちの方が良かった」と後悔するのは、よくある失敗です。
また、とりあえず話を聞いてみるだけのつもりで、保険会社に相談し、そのまま加入したというケースもよくあります。
保険会社の仕事は保険を売ることです。
相手はセールスのプロであり、自社製品を知り尽くしています。
あたかも必要であるかのように話をして、契約に結びつけることがあるため、保険会社で相談するのはやめておいた方がいいでしょう。
2.親戚や知人に相談している
絶対に避けるべき保険相談相手が、親戚や知人です。
特に保険外交員の親戚・知人がいる方は要注意しましょう。
親切心のように保険を勧めてくることがありますが、結局は保険を売るために、あなたのもとへやってきます。
親戚や友人からの勧誘は断りづらいでしょうが、そこで納得せずに加入してはいけません。
毎月の平均保険料は約1万円ですが、知人・親戚のためだからと毎月いらない保険に1万円払い続けられるでしょうか。
また、保険相談では貯蓄や収入などの個人情報を知らせる必要があります。
知人に個人情報を教えると、様々なトラブルが起きる可能性が生まれてしまうのです。
何より親戚・知人経由で保険に加入すると、解約しにくくなります。
保険は一生ものとよく言われますが、ライフステージの変化に合わせて見直すのが基本。
他に安くて保障が充実している保険があるにも関わらず、担当が友人・知人だからと解約できないのは残念ですよね。
3.銀行窓口で保険相談している
銀行の窓口でも保険相談はできます。
銀行の場合は、提携保険会社の商品を勧めるので、複数社の商品を比較できるというメリットがあります。
しかし、銀行員は保険の知識に精通していないことが多々あるのです。
銀行に勤めている=お金のプロ・保険のプロではありません。
適切なアドバイスがされない可能性もあるので、銀行窓口での保険相談はあまりオススメできないのです。
また、保険外交員と違いガツガツと営業をかけてこないため、相談員に親近感を持ってしまいます。
しかし、あくまでも相手は利益を優先して保険を売ろうとしているので、好感度が高い・信頼できるという理由で保険に加入するべきでもありません。
正しい保険相談を行うための4つのポイント
正しい保険相談方法は主に2つあります。
それが保険ショップとFPへの相談。
どちらを選んでもいいですが、オススメは絶対にFPです。
また、保険相談の前にあることをしておくだけで、保険相談に成功する確率がグッと高まります。
ここからは、正しい保険相談方法4つのポイントを紹介しましょう。
1.保険に関する知識を身に着けておく
どの保険相談方法を選ぶにしても、まずは保険に関する正しい知識を身に着けるのをオススメします。
「保険は複雑で難しい」というイメージを持たれがちですが、実はそれほど難しくはありません。
生命保険文化センターが実施した「平成27年度生命保険に関する全国実態調査」によると、2015年の一世帯当たり平均年間払込保険料は38万5千円と判明しています。
38万円は高いですよね。
これが40年間続くと、総計1,540万円も支払うことになるのです。
身近だからこそ気づきませんが、実は保険は人生で大きな買い物の一つ。
車や住宅などの大きな買い物をするときは、自分である程度調べてから専門家の意見を聞くはずです。
それなのに、1,000万円以上も支払う保険の知識を身に着けないのはおかしいですよね。
日本人と保険は切っても切り離せない関係にあり、保険の知識は一生ものの財産になります。
結局のところ、保険相談をしても最終判断をするのは自分自身です。
正しい保険選びができるように、簡単にで結構ですので、保険に関する知識は身に着けておきましょう。
【保険料の仕組み】
どの種類の保険に加入するとしても、保険料の仕組みを知っておくと大きな武器になります。
保険料は主に2つの経費から構成されるのです。
1つ目が、保険金や給付金になるお金。
保険金・給付金額は専門家が過去の統計から計算しているので、保険会社によって大きな差はありません。
対して、保険会社によって差が出るのが人件費や広告費などの経費。
大手保険会社はテレビCMを流したり、広告を電車に張ったりしているため、そのぶん広告費や人件費がかかり、保険料が高めに設定されます。
ネット販売の保険などは余計な経費がかかっていないぶん、保険料が安くなっています。
つまり、同じ保障内容でも保険料が異なることが多々あるのです。
保障内容が同じなら、保険料は安い方が良いですよね。
大手や老舗という安心感もあるでしょうが、現在はソルベンシー・マージン比率が600%以上あれば破たんの可能性は低いです。
今まで大手保険会しか目を通していなかった方でも、保険料の仕組みを知ったことで、知名度の低い保険会社も検討したくなったのではないでしょうか?
「知名度がある=いい保険会社」が必ずしも成り立つとは限らないので、幅広い視野を持って商品選びをしましょう。
2.独立型保険ショップを活用する
独立型保険ショップとは、どの保険会社にも属していない保険の無料相談所のことです。
ほけんの窓口や保険見直し本舗などが有名ですよね。
保険ショップの相談員は、あらゆる保険商品知識に精通しています。
また、全国展開しているところが多く、駅前やショッピングモール内にあるので通いやすいのが特徴です。
【保険ショップのメリット】
・無料で何度も相談できる
ほとんどの保険ショップは無料で利用できます。
相談からアフターフォローまで、全てのサービスが無料なのです。
レベルの高いスタッフに、無料保険相談ができるのは大きなメリットですよね。
・様々な保険会社の商品を扱っている
独立型保険ショップは、どの保険会社にも属していないため、数多くの保険会社の商品を取り扱っています。
提携保険会社数平均は30社ほどで、トップクラスの保険ショップとなると40社以上と提携しているのです。
そのため、学資保険を探していると、A社・B社・C社とあらゆる生命保険会社の学資保険から、あなたにピッタリのものを探してくれるのです。
保険会社や保険会社運営の保険ショップでは不可能だった、学資保険はA社、死亡保険はB社のように、あらゆる保険会社の商品を組み合わせたオーダーメードの保険プランが作れます。
・アフターフォローまでしてくれる
保険ショップならではのメリットが、契約後のアフターフォローも無料でしてくれるということ。
複数社に契約すると、契約書の手続きや住所変更など、それぞれの保険会社のルールに沿って行う必要があります。
正直なところ、かなり面倒で時間がかかります。
そんな面倒な手続きも、保険ショップならばまとめて受け取ってくれるのです。
もちろんアフターフォローも無料でしてくれます。
【保険ショップのデメリット】
・相談員の知識にバラつきがある
保険ショップの相談員のレベルは高いですが、全員の質が良いというわけではありません。
経験と知識あるベテランならば、最適な保険プランを作ってくれるでしょう。
しかし、相談員の中には知識と経験が浅い方もいます。
多くの保険ショップは、未経験者や新卒採用を行っているので、どうしてもレベルにバラつきがでるのです。
・必ずしも適切な提案をしてくれるとは限らない
保険ショップを無料で利用できる理由は、保険ショップは保険会社から販売代理手数料を受け取っているから。
あなたが保険ショップでA社の商品に契約すると、A社から保険ショップに販売代理手数料が支払われます。
この販売代理手数料によって、保険ショップは運営されているのです。
無料とはいえど、保険ショップも可能な限り保険を売ろうとしてきます。
事前に知っておきたいのが、保険商品によって利益率が異なるということ。
全ての保険商品の利益率が同じということはなく、A商品よりもB商品の方が利益率が高いことがあります。
つまり、保険ショップにとってはB商品を売った方が、多くの販売代理手数料をもらえるということなのです。
保険ショップもボランティアではないので、積極的に利益率の高い商品が勧められる可能性があります。
利益率は保険会社によって異なり、それが公表されることはありません。
不適切な提案に疑問を持てるようにするためにも、保険の知識を身に着ける必要があるのです。
3.FPに相談する
数ある保険相談の中でも、最もオススメなのがFPに相談することです。
FPとは、ファイナンシャル・プランナーの略で、保険と金融のプロです。
FPにも、企業に属する企業FPと独立して活動する独立FPに分類され、保険相談にオススメなのは独立FP。
ここからは、FPに相談するメリット・デメリットを紹介しましょう。
【FPのメリット】
・保険相談料は無料
多くの場合で、FPへの保険相談は無料です。
独立型FPはネットで探せますが、保険のビュッフェや保険のマンモスを始めとするFPと人々をつなげるサービスを利用すると、無料でFPに保険相談ができます。
・家計の相談もできる
FPは保険だけではなく、お金のプロでもあります。
そのため、保険相談と一緒に家計相談を無料で実施してくれるのです。
保険相談の前には、収入状況や貯蓄、家計簿など詳しく聞かれます。
その際に、家計にある問題点や改善点の指摘とアドバイスをしてくれます。
また、シンプルに効率の良い貯蓄方法や保険と貯蓄に同時に備える方法なども教えてくれますよ。
・全員のレベルが高い
FPは、厳しい試験を通り抜けた人だけが名乗れる資格です。
FPは正真正銘の保険のプロなのです。
もちろんFPの中でもレベルの差はありますが、最低基準がプロレベルなので、とにかく全員保険の知識に精通しています。
特にオススメなのが、有料の独立型FP。
彼らは保険会社から受け取る販売代理手数料で生活していません。
1回の相談料は5,000円ほどですが、中立な立場で保険相談をしてくれます。
必要ない保険は「必要ない」と言ってくれ、可能な限り家計の負担を減らし、必要な保障だけ残した保険プランを作ってくれます
まずは無料のFPに相談してみるのがオススメです。
無料FPとの相談で、十二分に満足できなければ、有料FPに相談してみると良いでしょう。
正直なところ、1回の相談料5,000~1万円は非常にお手ごろです。
例えばですが、日本の平均年間保険料38万円のうち1割でも削減できると、3万8千円も得になります。
10年間だと38万円も得することに。
たった1万円の相談料で38万円も得できるのは魅力的ではないでしょうか?
【FPのデメリット】
・人によって相性が合わないかも
FPに相談する大きなデメリットはありません。
相談の質も高く、家計のアドバイスもしてくれるので、これ以上完璧な相談相手はいないでしょう。
しかし、あえてデメリットをあげるとするならば、自身と相性の良くないFPに当たる可能性があるということ。
無料保険相談は1回で終わることは少なく、基本的には1回1~2時間の保険相談を2~3回行うことになります。
相性が合わないFPと毎回顔を合わせるのは、ストレスになるでしょう。
人間同士なので避けられないのですが、相性が合わないFPに当たる可能性があるのはデメリットです。
4.セカンドオピニオンを受ける
1人のFPもしくは保険ショップ1店のみで保険相談して終わりとするのはもったいないです。
時間に余裕があれば、複数のFPや保険ショップに相談をしてみて、どのような提案がされるのか見てみてください。
保険のセカンドオピニオンを受けることで、あなたに必要な保険がより明確になるはずです。
もし1度目の保険相談と異なる提案がされたら、提案内容が異なる理由を尋ねてみましょう。
事前学習と1度目の保険相談で、かなり質の高い保険知識が身に着くはずです。
疑問も数多く浮かぶことでしょう。
それらの知識を持って、再び保険相談を受けると、あなた自身が納得できる選択を行えます。
生涯で1,000万円以上も支払うことになるので、保険選びはじっくりと行いましょう。
セカンドオピニオンという最後の一手間が、保険選びを成功へと導きます。
まとめ
保険相談方法は数多くありますが、オススメは保険とお金のプロであるFPに無料相談することです。
FPに無料相談する前は、少しでもいいので、ぜひ加入を検討している保険に関する知識を身に着けておいてください。
また、FPへの無料相談だけでもいいですが、機会があれば有料相談もオススメします。
保険は人生における大きな買い物なので、少しの投資で大きなリターンが得られますよ。