赤ちゃんの保険証の申請方法を国保・社保別に解説!保険証がない場合払い戻しもできる?

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赤ちゃんが無事生まれたら、赤ちゃんも私たち大人と同様に健康保険に加入することになります。

健康保険へ加入することで、赤ちゃんが病院にかかったときの医療費も一部の負担で済むことになります。

では、赤ちゃんの保険証の申請は、いつ、どのように行えば良いのでしょうか。

また、万が一病院にかかったときにまだ赤ちゃんの保険証がなかった場合はどうなってしまうのでしょうか。

今回は赤ちゃんの保険証について、以下の3つのポイントを解説します。

  • 赤ちゃんの保険証が必要な場面
  • 赤ちゃんの保険証の申請時期や申請方法
  • 赤ちゃんの保険証がない場合の払い戻し方法

出産後は健康保険の加入以外にも必要な手続きが多く、ついバタバタしてしまいます。

できるだけ事前に赤ちゃんの保険証について理解しておき、出産後スムーズに手続きを行いましょう。

目次

赤ちゃんの保険証はいつ必要になるの?病院受診だけじゃない保険証が必要な場面

赤ちゃんを出産すると、出生届の提出や児童手当、出産育児一時金の申請など必要な手続きがたくさんあります。

手続きによっては「出産後14日以内に申請が必要」など、期日が短期間のものもありますよね。

よって、出産後は慌ただしく、つい健康保険加入のことを忘れてしまったり、後回しになってしまったりすることもあるかもしれません。

赤ちゃんの保険証の申請は、後回しになってしまって問題ないのでしょうか。

そもそも一体どんなときに保険証が必要になるのか、赤ちゃんの保険証が必要になる代表的な場面を3つ紹介します。

1.赤ちゃんが体調不良などにより病院で診察・治療をしてもらったとき

まず、赤ちゃんに保険証が必要になるのは 、赤ちゃんが風邪を引いたりミルクを飲まないなど様子がおかしかったりすることで、病院で診察や治療をしてもらったときです。

生まれて間もない赤ちゃんは体調を崩しやすく、また、ママも少しの異常で心配になって病院に行くことがあると思います。

そんな万が一の受診に備えて、早めに保険証があると安心です。

2. 乳幼児(小児/子ども)医療費助成制度を申請するとき

赤ちゃんが風邪や病気で診察や治療を受けたとき、保険証があれば医療費の負担は一部に軽減されますが、さらにそこから一部あるいは全額の医療費を自治体が補助してくれる制度があります。

それが「乳幼児(小児/子ども)医療費助成制度」(呼び名は自治体により多少異なる)です。

乳幼児医療費助成制度を受ける条件が、健康保険に加入していることになりますので、申請のときに保険証の提示が求められます。

乳幼児医療費助成制度の申請期限は自治体により異なりますので、期日内に申請してしっかりと助成を受けることができるようにするためには、早めに保険証を入手しておくと良いでしょう。

乳幼児医療費助成制度の助成金額や対象年齢、対象診療範囲、申請方法など詳しい内容は自治体により異なります。

お住まいの自治体の制度内容をあらかじめしっかりと確認しておくようにしましょう。

3. 未熟児養育医療制度を申請するとき

赤ちゃんが未熟児として生まれてきた場合「未熟児養育医療制度」の対象となり、入院や治療のための医療費を自治体が一部あるいは全額負担してくれます。

この未熟児養育医療制度の申請のためにも、保険証の提示が必要になりますので、事前に赤ちゃんの健康保険加入手続きをしておく必要があります。

参考

東京都福祉保健局 / 医療・保健 / 医療助成 / 乳幼児医療費助成制度(マル乳)

東京都福祉保健局 / 子供家庭 / 子育て支援 /助成・給付 / 未熟児の養育医療

赤ちゃんの保険証は産後いつ申請すべき?1ヶ月健診までに保険証があるとベスト!

赤ちゃんの保険証は、万が一病院にかかったときや、各種助成制度の申請を行うためにも、できるだけ早めに申請をして手元に置いておくことが良いとわかりました。

したがって、産後いつ申請すべきかと言われると、「産後なるべく早めに申請をする」のが良いということになります。

特に社会保険の健康保険証は、申請をしてから手元に届くまでに、短くても1週間、長いと1ヶ月程度の時間がかかることもあります。

よって、万が一必要になったときのことを考えて、早めに申請をしておくに越したことはありません。

また、多くの産婦人科では、産後1ヶ月に赤ちゃんの発育の様子をチェックする1ヶ月健診を行っています。

1ヶ月健診の費用は保険適用外ですので、そのときに保険証を持っていても使うことはできません。

ただし、1ヶ月健診のタイミングで、追加で何か検査を行ったり、治療が必要になったりした場合は、保険が適用される医療費がかかることになります。

このように、赤ちゃんが順調に成長しており特に病院にかかることがなくても、1ヶ月健診をきっかけに医療費が必要になる可能性もあります。

保険証はなるべく早めに申請し、1ヶ月健診までを目安に用意するよう進めると良いでしょう。

赤ちゃんの保険証の申請方法~国民健康保険・社会(共済)保険それぞれ解説!

赤ちゃんの保険証は、誰が、どこに、どうやって申請すれば良いのでしょうか。

赤ちゃんの保険証申請の方法や流れについて、国民健康保険の場合、社会(共済)保険の場合とそれぞれ分けて説明します。

国民健康保険への加入手続きを行う場合

国民健康保険とは、自営業の人や、会社に勤めておらず扶養にも入っていない人が入る健康保険です。

国民健康保険には扶養の概念がないため、赤ちゃんも国民健康保険に追加加入手続きをすることになります。

<国民健康保険の対象になる赤ちゃん>

  • 両親が自営業で国民健康保険に加入している場合
  • 両親が扶養に入っていない学生やフリーターなどで国民健康保険に加入している場合

<国民健康保険の申請先>

住んでいる市町村の担当窓口

<国民健康保険を申請する人>

両親のどちらか

<国民健康保険申請から受取までの流れ>

①出産する
②出生届の提出のために市町村の役所に行った際に、同時に国民健康保険の申請書を提出する
(国民健康保健の申請に必要な出生届受理証明書などもその場でもらうことができます)
③その日のうちに国民健康保険証を受け取ることができる

社会(共済)保険への被扶養者申請手続きを行う場合

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社会保険とは、会社に勤めている人が加入している健康保険の総称です。

公務員の方が加入する保険も基本的には同じ概念ですが、共済組合が運営しているため、〇〇共済保険、〇〇共済組合保険などと呼ばれます。

両親ともに、あるいは両親のどちらかが社会保険に加入している場合は、赤ちゃんを社会(共済)保険の被扶養者(扶養される者)にする手続きを行うことになります。

<社会(共済)保険の対象になる赤ちゃん>

  • 両親ともに会社勤めあるいは公務員の場合。
  • 両親のどちらかが会社勤めあるいは公務員で、どちらかがその扶養に入っている場合。

<社会(共済)保険の申請先>

勤め先の担当部署

<社会(共済)保険を申請する人>

  • 両親ともに会社勤めあるいは公務員の場合は、どちらか収入の多いほうの扶養に入るのが一般的ですので、収入の多い人が申請手続きを行います。
    (例:パパのほうが収入が多い場合は、パパが勤め先に申請する。)
  • 両親のどちらかが会社勤めあるいは公務員の場合は、その会社勤めあるいは公務員の方が申請手続きを行います。
    (例:パパが会社員でママが専業主婦の場合は、パパが勤め先に申請する。)

<社会(共済)保険申請から受取までの流れ>

①出産する
②勤め先の担当部署に被扶養者申請のための必要書類や申請方法を確認する
③必要書類をそろえて提出する
④1週間~1ヶ月(会社によって異なる)後に、健康保険証が届く

参考 横浜市 / 「出産等に伴う手続、子育て情報 手続き案内⑤」

赤ちゃんの保険証が間に合わない!忘れてしまった!そんなとき払い戻しはできるの?

赤ちゃんの保険証を申請したけれど、保険証が届く前に赤ちゃんが病院にかかってしまった場合や、病院に行くのに保険証を忘れてしまった場合、どうなるのでしょうか。

赤ちゃんは、出生した瞬間から健康保険に入る権利を持っていますので、保険証が間に合わなかったり、忘れてしまったりしても、後でさかのぼって払い過ぎた医療費を返してもらうことができます。

その払い戻し方法は、医療費を支払った病院の対応によって異なりますので、以下に払い戻しのパターンを2つ紹介します。

後日病院で払い戻しを受けるパターン

赤ちゃんの保険証が間に合わなかったり忘れてしまったりして、病院で保険証を提示することができなかった場合、そのときはいったん全額負担になりますが、後日保険証を持っていけば払い戻しをしてもらえる場合があります。

病院によっては、払い戻しを受け付けていなかったり、払い戻しの期日を設けている場合もありますので、精算時に保険証がない旨と、払い戻しの対応についてあらかじめ聞いておくと良いでしょう。

 加入している国民健康保険や社会保険から払い戻しを受けるパターン

病院で払い戻しを受けることができなかった場合は、赤ちゃんが加入している保険団体に、返金を申請することができます。

国民健康保険の場合、保険診療分の医療費を立て替えて支払い、後日払い戻しを請求することを「療養費の申請」と言い、市町村の窓口で手続きを行うことになります。

社会保険の場合は、加入している健康保険組合の窓口や会社の担当者に確認をし、払い戻しの手続き方法や必要書類を入手して対応しましょう。

払い戻しを受ける際に必要な書類は、自治体や加入している健康保険組合によって異なりますが、一般的に、病院の領収書や診療明細書は必要になりますので、なくさないようにしっかりと保管しておいてください。

万が一必要書類に不備があった場合、診療明細書を再発行してもらうなど病院に対応を求めることがあるかもしれませんので、払い戻しの手続きはなるべく早めに行うと良いでしょう。

参考 全国健康保険協会 / 健康保険 被保険者・家族療養費 支給申請書(治療用装具) 記入の手引き

赤ちゃんの保険証は産後早めに申請をして、万が一の病気や各種手続きに備えよう!

赤ちゃんの保険証の申請は、産後のどたばたの中でつい忘れがちになってしまうかもしれませんが、なるべく早めに申請手続きを行っておくようにしましょう。

赤ちゃんが国民健康保険に加入することになる場合は、申請したらすぐに保険証をもらうことができます。

出生届を出すタイミングなどで役所に行くときに、一緒に手続きをすると楽でしょう。

一方、赤ちゃんが会社の社会保険の被扶養者になる場合は、申請をしてから保険証が届くまでに長い場合は1ヶ月程度かかってしまいます。

保険証は、病気で診察を受けるときはもちろん、乳幼児医療費助成制度などの手続き時にも提示が求められますので、早めに申請しておき、産後安心して過ごすことができるよう準備しましょう。