多くの妊婦さんが辛いと感じる妊娠中の胃もたれ。妊娠しているとなぜ胃もたれを起こしやすいのでしょうか?
あまりに食欲がなかったり気分が悪いと、お腹の赤ちゃんにも悪影響なのでは?と心配になるお母さんも多いでしょう。
今回はそんな妊婦さんの胃もたれの原因と、胃もたれが少しでも楽になる改善案を妊娠期間にあわせてまとめてみました。
- 吐き気が止まらない…妊娠中のつらい胃もたれのメカニズム
- つわり時を乗り切る!妊娠初期の吐き気対策6選!
- お腹が大きくなることが原因?妊娠中期からの吐き気の正体と対策5選!
この記事が吐き気に悩む妊婦さんの助けになると嬉しいです。
目次
吐き気が止まらない…妊娠中のつらい胃もたれのメカニズム
まず、妊娠初期から中期にかけての胃もたれはつわりの影響が大きいです。
つわりの種類も様々ですが、大きく分けると
- 胃もたれ、吐き気の為食欲がなくなる吐きつわり
- 常に何かを食べていないと気持ち悪くなってしまう食べつわり
この他、異常に眠くなってしまう眠りつわりや、よだれが多くて気分が悪くなってしまうよだれつわりなどがありますが今回は吐きつわりと食べつわりによる胃もたれについて記載します。
つわりの症状は遥か昔から確認されており、ホルモンの急激な変化や、母体の免疫反応などいくつかの説があるものの医学的にはまだ立証されておらず、未だに謎が多い症状です。
ですが、つわりによる吐き気は決して意味のない物ではなく、赤ちゃんを胎内で育てるにあたって、お母さんがなるべく有害なものを摂取しないようお腹の赤ちゃんを守る為の母体の防衛反応ではないか、とされています。
つわりは中期になると少しずつ症状が治まってきますが、中には出産まで吐き気に悩まされる方もいらっしゃるようです。
アメリカでは近年、つわりの治療薬が認可を受けましたが、残念ながら日本につわりの治療薬が出回るのはまだまだ先になりそうです。
つわりをやわらげるとされている漢方薬としては、小半夏加茯苓湯がありますが、自己判断での服用は避け、必ず医師に相談しましょう。
つわり時のつらい吐き気の対策は?
残念ながらつわりを劇的に改善する方法は現在ありません。
吐き気を軽減する薬や漢方も存在しますが、使用する際は自己判断せずに必ず医師に相談してください。
また、水分も摂取できない程症状がひどい場合は妊娠悪阻とされ、点滴や入院治療が必要となりますので、すみやかに診察をしてもらいましょう。
つわりは生理的な変化であり、終わりは必ず来るとして過ごすしかないのですが、吐き気を和らげる工夫はなるべくしてみる価値があります。
・においの強い食べ物や後味が残りやすい食品、胸やけを起こしやすい脂っぽい物は摂取を控える。
…生のにんにくや玉ねぎ、長ネギなどは食べた後も後味が残り、気持ち悪くなってしまう事があるので注意が必要です。
刺激の強いカレーや揚げ物などにも気を付けましょう。
・栄養面など過剰に心配せず、食べやすい物を食し、こまめな水分補給を心掛ける。
・水が苦手になってしまった場合は、炭酸水に切り替えてみる
・食べつわりの際はローカロリーの食品や、クラッカーなどこまめに食べられるものを枕
元に常備しておく
・つわりに効くツボを押す、ツボ押しバンドを使用してみる(手首にある内関というツボを刺激し、吐き気を和らげるリストバンド)
・つわりの軽減に効果的とされる、ビタミンB6を含む食材や食品の摂取を心掛ける
…ビタミンB6を多く含み、妊娠中でも食べやすい食品は、鶏肉、大豆製品、ピスタチオなどのナッツ類やバナナなどが挙げられます。
など、効果は人によりますが改善されるケースもありますので、無理のない範囲で積極的に試してみましょう。
妊娠中期からの吐き気の正体と対策は?
つわりを乗り越え、吐き気から解放されたのもつかの間、お腹の赤ちゃんが大きくなってきたことにより胃が持ち上げられ、後期に向かうにつれ段々と胃に食べ物が入らなくなって来ます。
このような状態で食べ過ぎると、胃もたれを起こしやすくなります。
また、人によっては便秘が原因で吐き気を催すケースもあります。
食事に思い当たる節がないお母さんは、便秘から来ている吐き気かもしれませんので、便通を良くするよう心がけましょう。
- 一回の食事量を減らす、少量の食事をこまめにとる
- 水分や食物繊維を積極的に摂り、便秘を改善する
- 母体の負担にならない、適度な運動を心掛ける
- 消化の良い食べ物を中心に日々の献立を考える
- 冷えは胃腸の動きを阻害するため、体を冷やさないよう心掛ける
などの工夫で乗り切りましょう。また、食後すぐに横になると食べ物が逆流し気分が悪くなってしまう場合もあるので
食後横になる場合は上体を起こすか、暫く胃の消化を待ってからの方がよいでしょう。
強い吐き気に加えて胃の痛みなどの症状も出る場合は、逆流性食道炎も考えられますので、医師への相談が必要です。
いかがでしたか?
妊娠中はひどい吐き気に悩まされる期間が長いですが、今も昔も多くの妊婦さんが通る道でもあります。
自分だけではないんだという気持ちだけでも、幾分か楽になるのではないでしょうか?
様々な工夫で吐き気を軽減し、快適なマタニティライフを送りたいですね。