赤ちゃんとの大切なコミュニケーションの時間でもある授乳タイム。
一生懸命おっぱいを飲んでいる姿は思わず笑顔になってしまうほどかわいいですね。
でも、授乳タイムは幸せなことばかりではありません。
乳首にトラブルが起こると幸せな授乳タイムが地獄のような激痛に耐える時間に変わってしまうのです。
母乳育児をしたママならほとんどの人が経験する乳首トラブル。
ここでは乳首が痛む原因や対処法についてもまとめました。
目次
乳首が切れると授乳のたびに叫びたくなるほどの激痛が走る
「授乳タイムはかわいい赤ちゃんとの幸せな時間。」そんな風に思えるのは何もトラブルがない時だけです。
授乳タイムはいつでも幸せな時間というわけではありません。
赤ちゃんに吸われることで乳首が切れてしまうことがあるのです。
これは珍しいことではなくて、母乳育児をしているママの多くが経験したことがあるはずです。
私も完母で育てておっぱい大好きっ子だったため、何度もこの痛みを経験しました。
おっぱいを吸われるたびに全身に力が入って思わず「痛いっ!」と声が出てしまうほど痛いです。
痛みで息も止まってしまいます。
本当にすごく痛いのですが、それでも授乳しなければいけないので、傷が治るまでは授乳タイムは地獄の時間です。
乳首が痛むことが原因で断乳するママもいるほどです。
乳首の切れる部分はその時によって違います。
乳首の先端、真ん中の辺、付け根部分。
どこが切れても痛いですが、私の経験上付け根が切れた時が1番痛かったように思います。
もし授乳のたびにいたみを感じるという場合には乳首が切れているかもしれないので、チェックしてみてくださいね。
乳首が切れる原因は?
吸い方が浅い
乳首が切れる原因には、赤ちゃんのおっぱいの吸い方が関係しています。
赤ちゃんがおっぱいを吸う「吸てつ反射」は生まれた時からあります。
口に入ったものに思いっきり吸います。
指を口元に持っていってもチュッチュッと吸いますよね。
でも生まれたばかりの赤ちゃんは、吸うことはできてもおっぱいにうまく吸い付くことができません。
飲み方が下手なので、吸い付こうとしても吸付けず赤ちゃんが泣いてしまうということもよくあります。
おっぱいは乳首を吸うだけでは出ません。
乳輪から全部咥えないとうまく飲めないのです。
その時、唇が巻き込まれているとダメで、あひる口のようになっていることがポイントです。
咥え方が浅く、乳首だけを吸うような格好になると乳首が切れやすくなってしまうのです。
産後の入院中に、私が助産師さんに教えてもらった吸い付かせ方です。
①赤ちゃんの口元に乳首を近づける
②すぐに口に入れず、赤ちゃんが口を開けたら上唇を抑えて吸い付いた時に巻き込まれないようにする
③赤ちゃんが口を大きく開けたら乳輪まで口に入るように入れる
これがちゃんとできると切れにくくなるそうです。
そのうち赤ちゃんも飲み方がうまくなるので、こんなことをしなくても上手く吸い付けるようになりますよ。
体勢が悪い
赤ちゃんとママの体勢が悪いと授乳中に乳首が引っ張られて切れやすくなります。
おっぱいを飲ませる姿勢には「縦抱き」「横抱き」「フットボール抱き」というのがあります。
授乳のシーンでよく見られるのは横抱きです。
膝の上に赤ちゃんが寝転んだ姿勢です。
縦抱きは赤ちゃんがママ膝の上に座って立った状態になることです。
フットボール抱きは吸わせる方のおっぱい側の脇に赤ちゃんを抱えて飲ませる方法です。
赤ちゃんが小さい時は授乳クッションなどを使用して高さを出してあげることが大切です。
高さが足りないと乳首が引っ張られるような格好になるので切れやすくなります。
噛まれる
赤ちゃんの歯が生えてくるのには個人差がありますが、生後3〜6か月ごろから生え始めます。
生えたての乳歯は鋭いです。
そして、赤ちゃんも違和感があるので、このころは色々なものを噛みたがります。
おっぱいもその1つ。
赤ちゃんはわざと噛もうとしているわけではありません。
でも噛まれてしまった時にはものすごく痛いです。
乾燥
赤ちゃんの唾液や母乳によって皮膚を守っている皮脂が薄くなり乾燥することで肌が荒れて切れやすくなることもあります。
乾燥は授乳後は乳首を拭いて保湿剤を付けてあげると改善されます。
乳首が切れた時の対処法
乳首が切れてしまっても、ママは授乳は続けなくてはいけません。
「傷が治るまでミルクで。」と考えるかもしれませんが、飲ませなくてもおっぱいは作られ続けます。
なので出さないとパンパンに張り、それはそれで痛いです。
搾乳器で絞っても結局乳首を空気の圧で引っ張られるので授乳する時と痛みはさほど変わりません。
では切れてしまったらどうすればよいのでしょうか。
薬を塗る
産院で相談すれば乳首に塗る傷薬を出してくれます。
赤ちゃんの口に入っても安全なものなので、安心して使うことができます。
私も何度も処方してもらいましたが、薬を塗るとやはり治りも早いです。
くれぐれも市販の傷薬は使用しないでくださいね。
赤ちゃんの口に入ってしまうので危険です。
乳頭保護器を使う
哺乳瓶の乳首のような形のものをおっぱいにあてて授乳する道具です。
傷に直接触れないので痛みが軽減されます。
授乳相談を受ける
産院では授乳の仕方などを指導してくれる相談室を設けているところもあります。
おっぱいマッサージもしてくれて、赤ちゃんが飲みやすいおっぱいになるように指導してくれます。
吸いが浅いなど赤ちゃんの飲み方の癖も教えてくれます。
乳首に白い点がある
「乳首の先端がムズムズと痛い」と感じることもあるでしょう。
そんな時、乳首の先端を見てみると白い粒のようなものができていることがあります。
これは一般的には「白斑」と呼ばれていますが、正しくは「乳口炎」と言うそうです。
白い粒ができているところは母乳の出口である乳口です。
何らかの原因で、乳口が詰まりそこから母乳が出なくなってしまい、母乳の成分が固まって乳栓になってしまっているのです。
解消するためには乳口を開通させなくてはいけません。
母乳マッサージに行くと開通させてくれることもありますが、1番は赤ちゃんにたくさん吸ってもらうことです。
詰まりがひどくなると乳腺炎になってしまうこともあるので、気付いたら早めに対処するようにしましょう。
まとめ
育児中でも授乳をする期間はほんの少しだけです。
痛みが強いとすぐにでも断乳したいと思うこともあるかもしれませんが、飲ませ方や姿勢を変えるだけで痛みは軽減されることもあります。
赤ちゃんとの大切なコミュニケーションの時間でもある授乳タイムが幸せを感じられるものであるといいですね。