絨毛膜下血腫とは~流産や早産、障害リスクや原因と5つの予防策

スポンサードリンク

妊娠後、出血はないものだと思っていたのに、急な出血に驚く妊婦さんは多いですよね。

妊娠して出血があるというと、

「流産や早産しかけているの?」

「お腹の赤ちゃんが上手く育っていないの?」

など、とても不安になってしまいます。

実は、妊娠してからも出血がある妊婦さんは少なくありません。

その中でも、妊娠初期に出血があると”絨毛膜下血腫”と判断されることがあります。

あまり聞いたことのない難しい病名のため、妊婦さんでも「?」となってしまう人が多いはず。

この絨毛膜下血腫について、これから詳しくご紹介していきますね。

  • 絨毛膜下血腫の原因と症状
  • 絨毛膜下血腫の予防策とは
  • 絨毛膜下血腫の解決方法

いざ出血があったときに、パニックにならないためにも理解しておくことが何より大切です。

絨毛膜下血腫や妊娠中の出血についての不安や驚きを、少しでも取り除ければ幸いです。

目次

絨毛膜下血腫の原因と症状について

絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)

妊娠初期の赤ちゃんを育てる準備期間に多く発症し、妊娠中期もまれに発見される症状です。

絨毛膜下血腫の原因はこれ!

まず、絨毛膜下血腫とはなんだと思いますか?

異常な血腫?

体内で受精卵が着床すると、子宮内で妊娠の準備が始まります。

そこから、絨毛を子宮内膜へ伸ばして根を張り、胎盤が作られ赤ちゃんを育てる準備をします。

絨毛とは、腸の粘膜にもあるのですが、細かな突起のことで、

たくさんの突起をつくることで表面積を広げ、酸素や栄養素の交換を十分に行うようにしています。神秘的ですね♪

さて本題に戻り、この絨毛膜と子宮内側の脱落膜の間に出血が起こることがまれにあります。

子宮内膜の厚みが足りないと起きる可能性が高くなると言われているのですが、はっきりとした原因はいまだに解明されていません。

この場合の出血においては、出血量は少なく、体内に吸収されてしまい発見されないこともあります。

その血が溜まった状態が「絨毛膜下血腫」と呼ばれています。

月経のように出血が外に出る場合もあるのですが、出血がない場合もあり自覚症状も個人差があります。

トイレに行ったら、突然、血の塊が出てきてびっくりしたという人もいるようです。

体外への出血がない血腫は、定期検診のときの超音波検査(エコー検査)で発見されます。

定期的に検診に行っているのであれば、その時に血腫が発見されることが多いです。

大きさとしては、1㎝~大きいものでは8㎝を超えるものもあります。

まずは、絨毛膜下血腫というものが「血の溜まった状態」ということを把握しておきましょう。

絨毛膜下血腫の症状とは?

では、絨毛膜下血腫はどのような症状が引き起こされるのかをみていきましょう。

絨毛膜下血腫は、大きさやできる場所によって体外に出血することもあり、出血量が多くなることも。

また、血腫が体内に吸収される期間には個人差があり、なかなか体内に吸収されない人もいます。

色は、茶色やピンクなどと個人差があるので、出血の色での自己判断は難しいです。

出血時や血腫ができたときには、お腹の張りや痛みを感じることもあります。

まず、妊娠を確認してから出血があった場合は、産院への連絡が必須です。

「診察にきてください。」と言われることがあるので、症状などをしっかりと伝えるようにしましょう。

絨毛膜下血腫の診断がされた場合は、大きな血腫でなければ、数日安静に過ごすことで改善されることがほとんどです。

しかし、痛みや出血を見過ごし、血腫をそのままにして大きくなってしまうと、

流産や早産の危険性がある怖い病気でもあります。

少し怖い結果なのですが、絨毛膜下血腫になった人の約2割が流産になったという報告もあります。

絨毛膜下血腫は、妊娠初期に起こりやすく安静にしておくことで改善されるのですが、

妊娠中期になっても出血が収まらず慢性化するケースもあります。

また、子宮の出口から細菌感染をしてしまうと、もっと危険な状態になりかねません。

妊娠中は、出血の状況や、お腹の痛みなどを細かくメモしておくと、定期検診の際の参考になるので、こまめにメモを取ることをおすすめします。

絨毛膜下血腫の大きさやできる場所によっては、自然流産や常位胎盤早期剥離や破水、早産のリスクもあるので、侮れない病気のひとつです。

そんな絨毛膜下血腫ですが、予防策や治療、解決の方法はあるのでしょうか?

絨毛膜下血腫にならないための方法と解決策

ストレスフリー&規則正しい生活

実は、これ!といった予防の方法は、まだ発見されていません。

しかし、妊娠生活においてストレスをため込まないことや、規則正しい生活をすることが大切です。

怖いものですが、絨毛膜下血腫になるリスクは、皆さんにあります。

誰もがなるかもしれない病気です。

もしなってしまった時に、どのようにして解決していくのか、また治療方法があるのか、続けてご紹介していきます。

なるべく安静に過ごすこと!

絨毛膜下血腫は、実は動くことによって刺激を受け、だんだんと大きくなっていくことがわかっています。

しかし、現段階での絨毛膜下血腫の有効な治療の方法はほとんどなく、

なるべく安静に過ごすことを大切としています。

血腫が小さくなったり改善されるまでは、外出を控えたり、基本的には寝た状態が良いでしょう。

改善される期間は、早ければ数日でよくなっていくのですが、

長い人では妊娠中期まで続く人もいます。

これもまた、個人差があるので、かかりつけの産院と相談しながら進めていきましょう。

無理は絶対にしないで。

妊娠したからと言って、家事や仕事をせずに済むかといったら難しいものがあります。

さらに、お兄ちゃんやお姉ちゃんなどお子さんがいる場合もあり、育児も休むわけにはいきませんよね。

それでもお腹の赤ちゃんのために、出来る限り無理をしないように心がけてください。

血腫が大きくなると、入院して安静に過ごさなければいけない場合もあります。

自宅安静の場合は、食事は宅配サービスなどに移行したり、実家に帰ってサポートしてもらったりしても良いでしょう。

また、仕事は血腫が落ち着くまでお休みをとるようにしましょう。

無理をして悪化してしまうと、後悔しても遅い事態になってしまうかもしれません。

そうならないためにも、今だけはどうか無理をしないでくださいね。

不規則な生活もやめよう

不規則な生活とは、例えば夜更かしをしてゆっくり体を休める時間を作らない場合や、

ご飯も3食しっかりと食べないことや、外食ばかりなど色々なケースが考えられます。

今の自分の生活を見直してみてください。

早寝早起き、バランスの取れた食事、適度な運動など、規則正しい生活をおこなっていますか?

赤ちゃんが生まれたら、なおさら規則正しい生活が子育てにも良い環境となるでしょう。

とはいえ、お仕事の状況や住んでいる環境によって、なかなかできないこともありますよね。

できる範囲で、身体に負担のない、自分なりの規則正しい生活を送ってみましょう。

関連記事⇒妊娠初期気をつける8つのこと~絶対に気をつけたい食べ物や仕事の注意点って?

子宮収縮抑制薬による治療

出血の際に、子宮収縮がある場合は、子宮収縮抑制薬を投与されることがあります。

子宮収縮抑制薬とは内服薬と注射があり、切迫早産の治療法としても使われています。

お腹の張りや痛みをとり、流産や早産の進行を抑えてくれる薬です。

服用後は安静にしなくてはいけません。

副作用としては、動機や手の震え、赤面化、吐き気などの症状も挙げられています。

副作用においては個人差があり、何も症状が出ない人もいます。

どちらにしても、産院の医師との相談をしながら、絨毛膜下血腫と向き合わなければなりません。

まとめ

妊娠初期の出血があった際には、もしかしたら絨毛膜下血腫?と疑い、早めに医師に相談してください。

お腹の張りや痛みが続く場合も同じです。

妊娠中の出血には、様々な理由があるので、一概に絨毛膜下血腫だとは言えないのですが、

見過ごさないことが大切です。

最悪、流産や早産、赤ちゃんの障害にも結びついてしまう絨毛膜下血腫。

予防法や解決の方法もあるので、参考にしていただければと思います。