妊娠中は妊娠前よりも食事に気を使うという方が多いと思います。
お腹の赤ちゃんのためによりたくさんの栄養を必要としますから、いろいろな栄養をバランスよく摂りたいですよね。
魚介類はヘルシーな印象もあり、妊婦でも安心して食べられそうなイメージがあります。
しかし、ふと「海鮮丼など生魚を妊婦が食べても大丈夫なのだろうか」という疑問と不安がわきました。
できるだけ安心して食事をするためには、正しい知識を身につけることが大切です。
海鮮丼は妊婦も安心して食べられるのか?どんなことに気を付ければいいのか?
詳しく見ていきましょう。
目次
妊婦は海鮮丼を食べても大丈夫なの?
妊娠中、積極的に食べたい食材もあれば、ちょっと注意が必要な食材もあります。
その注意が必要な分類のひとつに魚介類があります。
海鮮丼には様々な魚介類が乗っています。
・マグロ
・ブリ
・甘えび
・鯛
・サーモン
・イカ
・イクラ
などが一般的でしょうか。
根本的には妊婦も海鮮丼を食べることはできますが、極力避けるのが望ましいでしょう。
特に、次の項目で紹介する魚には注意が必要です。
水銀を多く含む魚は避けたほうがベター
食物連鎖の関係で、小型の魚を捕食する大型の魚には水銀が多く含まれていることがわかっています。
水銀は体に溜まることなく少しずつ体外へ排出されていくので、普段の生活ではほとんど影響はありません。
しかし赤ちゃんは水銀を体外へ排出することができません。
妊婦さん自身が水銀をなるべくとらないことが大切になります。
水銀を多く含む魚は以下の通りです。
・キダイ
・マカジキ
・ミナミマグロ
・金目鯛
・メカジキ
・クロマグロ
・メバチマグロ
これらは妊娠中には注意が必要な魚とされています。
(参照:厚生労働省|これからママになるあなたへより)
海鮮丼にはマグロや金目鯛が乗っていることがありますから、食べる量に気を付けたいところです。
生食は大丈夫なの?
「妊婦は刺身などの生ものは食べないほうがいい」ということを聞いたことがある人は多いですよね。
実は妊婦だからといって、刺身は絶対にNGというわけではありません。
ではなぜ妊婦は刺身を避けたほうがいいと広く言われているのでしょう。
その理由は、妊婦は妊娠前よりも抵抗力や免疫力が落ちていることが多く、鮮度の落ちた刺身などを食べた時に食中毒になってしまうリスクが高まるから。
妊婦さんが刺身を食べたら必ずしも食中毒になるわけではありませんので、量さえ守れば食べても大丈夫という医師もいます。
なるべくリスクを避けるためにも、生ものは避けたほうが良いというのが一般的な考え方です。
妊婦が海鮮丼を食べるとどんな影響があるの?
先にも触れたように、妊婦が海鮮丼を食べることで水銀や食中毒などの悪影響が出てしまう場合があります。
しかし妊娠に気づくのが遅れて、刺身や海鮮丼など水銀が気になる魚介類もしばらく普通に食べていた、という方もいるかもしれませんね。
もし妊娠に気づくのが遅れたら、赤ちゃんにどんな影響があるのでしょうか。
妊娠が分かった時点で気を付ければ問題ない
妊娠が分かるのは、早くて2か月、遅くても5か月になる頃ですよね。
もし妊娠に気づくのが遅れた場合でも、妊娠が分かった時点から魚の摂取に気を付ければ問題ありません。
厚生労働省では、水銀摂取による質問に対して以下のように回答しています。
Q5.妊娠に気づくのが遅れて注意をしなかったのですが、大丈夫ですか。
A5.赤ちゃんは胎盤(たいばん)を通して水銀を取り込みますが、この胎盤(たいばん)は一般的に妊娠4か月でできます。胎盤(たいばん)ができる時期には、それ以前にからだの中に取り込まれた水銀の量は減少しています。そのため、妊娠に気づいたときから注意することで対応できると考えています。
(引用:厚生労働省|これからママになるあなたへより)
妊娠が分かった時点で水銀の多い魚や生魚をちょっと控えるようにするといいでしょう。
妊婦が海鮮丼を食べるときに気を付けたい3つの注意点
ここまで紹介したことをまとめると、妊婦は海鮮丼を食べないほうがいいのでは?と思いますよね。
確かにいろいろなリスクを考えると、海鮮丼を食べないという選択肢もひとつの考え方ですが、いくつかのことに注意をすれば妊婦だって海鮮丼を食べることができます。
「どうしても海鮮丼が食べたい!」という妊婦のために、
ここでは妊婦が海鮮丼を食べるときに気を付けたい3つの注意点を紹介します。
- 食べる量や頻度に気を付けよう!
- 新鮮な魚介を使っているか見極めよう!
- 安心して食べられる魚をチョイスしよう!
1.海鮮丼の量や食べる頻度に気を付けよう!
魚介類には妊婦が気を付けたほうがいい種類がいくつかあります。
毎日たくさんの量の魚を食べていて、さらに海鮮丼も頻繁に食べてしまうと、水銀による胎児への影響が心配です。
魚介類を食べるのであれば、胎児に悪影響を及ぼすリスクがあるということを十分に理解して、適量を知っておくことが大切です。
厚生労働省では、妊婦が魚介類を食べる際に以下のような注意勧告をされています。
・1週間を目安に水銀の摂取量を考える
・摂取量を超えた時は次の週で調節
メカジキや金目鯛、メバチマグロは1回の食事で約60~80gを目安にし、1週間に1回に留めるようにしましょう。
(参照:厚生労働省|魚介類に含まれる水銀についてより)
こちらで参照しました厚生労働省の『もうすぐママになるあなたへ』では、詳しい水銀の摂取目安量や1週間の献立例なども載っているので、参考にしてみてくださいね。
2.海鮮丼に新鮮な魚介を使っていることもポイント!
海鮮丼を自宅で食べるということもあるでしょうが、外食で海鮮丼を食べる機会のほうが多いと思います。
外食で鮮度を見極めることは少し難しいかもしれませんが、信頼できるお店でしか海鮮丼は食べない!など、妊娠中はちょっとだけ気を使ったほうがいいでしょう。
鮮度が目に見えてわかるお寿司屋さんなどで食べるのがおすすめです。
自宅で海鮮丼を作って食べる場合は、なるべく新鮮なお刺身を調達することがポイント。
帰宅したらすぐに冷蔵保存し、鮮度が落ちないようにしましょう。
関連記事⇒妊婦はお寿司を食べちゃダメ?妊娠中に食べて良い・悪い5つのネタと影響
3.食べられる魚だけを食べるのもOK!
海鮮丼にはいろいろな魚介類が乗っていますが、すべての魚が妊婦に悪い影響を与えるわけではありません。
魚には良質なタンパク質が豊富に含まれていますし、DHAなど妊婦さんに良い影響を与える栄養素もたっぷりです。
『魚=NG』や『妊婦は生ものNG』などと決めつけずに、上手に食べるようにしましょう。
妊婦が食べることができる魚は、
・キハダマグロ
・ビンナガ
・メジマグロ
・サケ
・アジ
・サバ
・イワシ
・サンマ
・鯛
・ブリ
・カツオ
などです。
海鮮丼にも乗っているものもたくさんありますね。
妊娠中は安心して食べられる魚だけをチョイスして海鮮丼を食べるという選択をしてもいいでしょう。
関連記事⇒妊婦は鯖を食べちゃダメ?妊娠中のサバの栄養素とおすすめレシピ
まとめ
妊婦は生ものを食べないほうがいいからといって食べたいものを我慢すると、かえってストレスとなり赤ちゃんに悪い影響となってしまう場合もあります。
確かに妊娠中は魚介類の摂取に気を付けなければいけないこともありますが、あまり神経質になりすぎずに食べるようにしましょう。
・海鮮丼は頻度と量に気を付けて!
・新鮮な海鮮丼を食べよう!
・食べられる魚だけを食べてもOK!
以上のことに気を付ければ、妊婦さんも海鮮丼を食べることができます。
私もお寿司や刺身が好きなので、たくさん食べられないことにストレスを感じたこともありますが、たまの楽しみと割り切って妊娠中も海鮮丼を食べていましたよ。
この記事を参考にして、食事でもストレスフリーな妊娠生活を送りましょう!