授乳中は母乳のために健康的な食事を意識しますよね。
大好きな甘いものや刺激物を我慢している人も多いと思います。
しかし、何か月も続く授乳期間、我慢し続けるのは辛いですよね。
そこで今回は、暑い日に食べたくなるかき氷について。記事のポイントは3つです。
- 授乳中にかき氷を食べても大丈夫?
- 授乳中にかき氷を食べる時の注意点
- 授乳中におすすめなかき氷レシピ
それでは解説していきます。参考にしてみてください。
目次
授乳中にかき氷を食べても大丈夫?母乳と食べ物の関係
授乳中にかき氷を食べても大丈夫です。
甘くて栄養もなさそうなのになぜ大丈夫と言えるのか。
母乳のメカニズムから説明していきます。
まず、お母さんの食べたものは栄養素ごとに細かく分解され、胃や小腸の壁から血液中に吸収されます。
また、もともと細胞内に蓄えられていた栄養素が血中に放出されることもあります。
母乳はこの全身をめぐる血液中の栄養素から作られるのです。
そのため、食べたものの成分がそのまま母乳中に出てくることはなく、ある程度一定の成分を保って作られるような仕組みになっています。
極端な偏食を続けて母体の栄養状態が悪くならない限り母乳の質が変化することはなく、かき氷を食べて母乳が甘くなることもないのです。
甘いものと乳腺炎の関係
よくクリームや揚げ物などの脂肪分で乳腺が詰まり、乳腺炎になると聞きますよね。
そのように指導している産院や書籍などもあります。
しかし実は、脂肪と乳腺炎の関係を証明する科学的根拠は見あたらないのです。
母乳のメカニズムとしては、お母さんが脂肪分を摂取しても、飽和脂肪酸か不飽和脂肪酸かという組成に影響を与えるものの、母乳中の脂肪は増えないようになっています。
また、成乳の脂肪直径は2.0μmで癒合する性質がありません。
乳管の太さが2,000μm(2㎜)で細径でも毛細血管以上の太さであることから、物理的にも乳管に脂肪が詰まることは考えにくいのです。
私もそうですが、かき氷には練乳が欠かせない!という人もいると思います。
たまに食べるかき氷は遠慮せずに練乳をかけても大丈夫です。
授乳中にかき氷を食べる時の3つの注意点
UNICEF/WHOの『母乳育児支援ガイド』には、「母親が種々の食品を十分に食べていれば、必要なたんぱく質、ビタミン、ミネラルがとれます。母親は母乳育児をしている時も、特別な食べ物を食べたり、特定の食べ物を避ける必要はありません」と記されています。
母乳生成のメカニズムからも、神経質に食事を制限する事よりもお母さんがおいしいと感じながら食ベることが大切だと考えられます。
ただし、無制限に何でも食べられるわけではありません。
気をつけてほしいことが3点あります。
食べ過ぎに注意
甘いものは少量でもカロリーが高く満腹感を得やすいので、必要な栄養を摂るための食事が入なくなってしまう可能性があります。
その状態を繰り返すと、母乳を作る栄養素が不足してしまいます。
厚生労働省は、糖類(単糖類と2糖類のショ糖(砂糖))について「日本人において食事摂取基準で数値を算定できるほど十分な科学的根拠は得られていない」と明確な摂取量を示していませんが、世界保健機関(WHO)からは「肥満や虫歯を予防するために、砂糖などの糖類を一日に摂取するカロリーの5%未満に抑えるべき」という指針が発表されています。
これは平均的な成人で25g(ティースプーン6杯分)程度です。
神経質になり過ぎる必要はありませんが、糖分の摂り過ぎを防ぐために目安として覚えておくと良いでしょう。
素材を選ぶ
かき氷と言えば、赤や水色などカラフルなシロップがたくさんかかったイメージがありますよね。
市販のそのようなシロップは糖分も多く、着色料も気になります。
少し手間はかかりますが、自宅で果物のコンポートなどを作ってシロップにするのもおすすめです。
そうすることで、食べ応えもあり、糖分を抑えながら果物のビタミンも摂取できます。
からだの冷え過ぎに注意
かき氷を食べすぎるとからだが冷えて血行不良を引き起こします。
その結果、乳腺への血流も減少し、母乳不足になることもありますので注意しましょう。
授乳中におすすめなかき氷レシピ
授乳中でも安心しておいしく食べられる、手作りかき氷のレシピを紹介します。
抹茶氷でひと味違った味わいに。
桃の甘みがあることで糖分も抑えられます。
(参考元:作り方・レシピ | 料理・レシピ動画サービスのクラシル)
シロップの甘さは自分好みに調節できます。
ジュースや果物を変えるなどアレンジ方法色々!
まとめ
母乳は、母体にため込まれた栄養素からある程度一定の成分を保って作られるような仕組みになっています。
そのため、かき氷のような甘いものを食べても母乳が甘くなることはありません。
また、母乳中の脂肪の性質や乳腺の構造からも、食べ物の脂肪分が詰まり乳腺炎になることもありません。
母体の栄養状態が著しく悪くなるような偏食をしなければ、お母さんの好きなものを食べても大丈夫です。
ただし、食事が食べられなくなるほど甘いものを食べるのは止めましょう。
日本人における糖分の摂取に明確な指標はありませんが、世界保健機関(WHO)によるティースプーン6杯分程度を目安として知っておくと良いでしょう。
シロップを手作りしたり果物を加えるのは、カロリーを抑えるだけでなくビタミンも摂れるので、ぜひ試してみてください。