「木」という漢字について
音読み ボク・モク
訓読み き・こ
主な名乗り こ・しげ
画数 4画
目次
「木」の意味や由来や成り立ちと特徴
「木」という漢字は、古代文字の、大地を覆う木の絵からできました。
植物の木を表す言葉です。
「植木」「並木」「巨木」など木を表す言葉に使われます。
また、生えている木だけでなく、切って加工された木にもつかわれます。
「木造」「木目」「材木」などがその例えです。
「木」は部首の「木偏」にも使われ、木に関する言葉に使われます。
多くは左側に付き、「桜」「楓」「机」のように使われます。
「木」という漢字を名付けに使う時に込められる思い
「木」という漢字は植物の木を意味する言葉です。
木はまっすぐ空に向かって伸びていきます。
そこから「すくすくと元気に育って欲しい」「高みに向かって心身ともに成長していって欲しい」「まっすぐと素直な子になって欲しい」「大地にしっかりと根をはる木のように強く丈夫な子になって欲しい」「自然を愛する優しい子になって欲しい」という思いを込められます。
「木」という響きからも受ける印象
「木」という漢字は、名付けに使われる時には「き」「こ」「しげ」と読ませます。
「き」という響きには、イキイキと生命力にあふれた印象を受けます。
「こ」という響きには、かわいらしく、まるい印象を受けます。
「しげ」という響きには、しっかり者で、頼りになるという印象を受けます。
「木綿」と書くと「ゆう」と読む
「木」という漢字は、「木綿」と書くと「ゆう」と読みます。
「もめん」という読み方がよく知られているので「ゆう」と読むのに違和感を感じて「当て字じゃないの?」と思う人もいるかもしれません。
しかし「木綿」を「ゆう」と読むのは実は、「もめん」よりも古くから日本にある読み方なのです。
木綿(もめん)は、綿花の種子から採取される繊維です。
コットンとも呼ばれます。
木綿(ゆう)は、こうぞの樹皮からできる糸のことです。
日本では、木綿(ゆう)は、木綿(もめん)よりも前から日本で使われていたものなのです。
現在、一般的には木綿(ゆう)は使われていませんが、神道では今でも神事の際に用いられています。
木綿垂(ゆうしで)、木綿鬘(ゆうかずら)、木綿襷(ゆうたすき)などがあります。
意味や現在の使用方法などを知るとおごそかで奥ゆかしい素敵な読み方だと気付きます。
ただ「木」だけで「ゆ」「ゆう」と読ませるのは、当て字感が出てしまいます。
「木」と「樹」の違いは?
自然にある樹木を意味する「き」を名付けに使いたい時、「木」にするか「樹」にするか悩むこともあるでしょう。
「木」と「樹」はどちらも意味は同じで「木」を意味します。
画数や苗字とのバランスを考えて選ぶといいですね。
2つの漢字の違いは「木」は、生えている木だけでなく、伐採されたもの、加工されたものも意味します。
一方「樹」は生えている立ち木のことだけを意味します。
「木」は一字で「き」と読み「木」を意味しますが、「樹」は一字で「き」と読んで「木」を意味することはありません。
「樹木」「樹海」「大樹」などのように他の言葉と組み合わせて「木」を意味する言葉になることが多いです。
「木」を使った熟語
木通(あけび)
つる性の落葉低い木。
木綿(もめん)
綿花の種子に付いている繊維から加工したもの。
それから紡いでできた糸を木綿糸という。
移木之信(いぼくのしん)
中国の故事から生まれた言葉。
約束は必ず実行するということの例えで使われる。
泰山梁木(たいざんりょうぼく)
「泰山頽れ梁木壊れる」という孔子が自身の死を予期して謳った詩からできた熟語。
泰山は、中国にある大きく立派な山。梁木は、屋根を支えている梁のこと。
家を建てる時に重要なもの。
泰山梁木は、立派な人の死を意味する言葉。
一世木鐸(いっせいぼくたく)
一世は、この世界にいるすべての人のこと。
木鐸は、木の振り子が付いている大きな鈴のこと。
かつて中国では指導者が、指示や命令を出す時にはこの鈴を鳴らしていたため、指導者の例えとして使われる。
一世木鐸は、人々の指導者のこと。
「木」の説明の仕方
電話でのやり取りのときに、あなたの名前がどの漢字を使っているか聞かれることがありますよね?
そういったシーンで「木」を説明する例を紹介します。
例えば、
A「名前は、〇〇亜木といいます。」
と伝えると、
B「〇〇あきさんですね。「あき」はどういった漢字を使いますか?」
と聞かれた場合、「木」の部分の説明の仕方としては、
・A「きは、樹木の「木」です。」
・A「きは、木曜日の「木」です。」
・A「きは、木材の「木」です。」
などが挙げられます。
いくつかパターンを持っておくと、確実に相手に伝わりますよ!
「木」を使った名前の有名人・芸能人
葵 真木子さん
雨蘭 咲木子さん
斉藤 真木子さん
西山 水木さん
浜 木綿子さん
田中 真木子さん
藤城 真木子さん
「木」を使った名付け候補
亜木(あき)
木凛(きりん)
木実(きみ)
木花(こはな)
咲木(さき)
木椰(しげな)
美木(みき)
木綿(ゆう)
優木(ゆうき)
希木羅(ききら)
木乃葉(このは)
木の実(このみ)
瑞木(みずき)
まとめ
「木」からは生命力やイキイキとした印象を受けますね。
画数が少なく書きやすいこと、左右対称で安定感を感じる字面も魅力です。
大切なお子さまの名付けの参考にしていただければ幸いです。