「乎」という漢字について

音読み：こ、ご
訓読み：か、かな、や
字画数：5画

名前に使われる場合は、「お」、「より」の読み方で使われます。

「乎」の意味や由来や成り立ちと特徴

「乎」の意味については、主に4つあります。

・感嘆の心をあらわす。（ああ）
・疑問や問いかけをあらわす。（～であろうか？）
・推量をあらわす。（～であろう）
・呼びかけに用いる助字。（～よ）

「乎」の漢字の成り立ちは、諸説ありますが、主な3つを紹介します。

・舌の形と人を呼ぶ合図に吹く小さな笛の形を組み合わせた象形文字という説。
・人を呼ぶ時や鳥を追い払うときに用いた鳴子板の形という説。
・神様を呼ぶなどの祭祀の儀式に使われた道具という説。

どの説も「よぶ」ことを意味しています。

現在の「呼」の元の漢字になります。

特徴としては、2004年9月に施行の法務省令によって、新たに人名漢字となった漢字の一つです。

男の子なら「や」、女の子なら「こ」の読み方で、止め字として使われる漢字です。

「乎」を使った熟語

こちらでは、「乎」がどのような熟語やことわざなどで使われているかを紹介していきます。

凜乎

凛々しく勇ましいさま。毅然としているさまを意味しています。

純乎

まったく混じりけのないさまを意味しています。

断乎

周囲の状況や意見に惑わされないさま、態度がきっぱりしているさまを意味しています。

現在では、「断固」と書くことが多いです。

「乎」の説明の仕方

電話でのやり取りの際、あなたの名前がどの漢字を使っているか聞かれることがありますよね？

そういったシーンで「乎」を説明する例を紹介しておきます。

例えば、

A「名前は、○○郁乎といいます。」
B「○○いくやさんですね。「いくや」はどういった漢字を使いますか？」

と聞かれた場合、乎の部分の説明の仕方としては、

A「やは、呼ぶの右側の漢字です。」

が挙げられます。

いくつかパターンを持っておくと、説明しやすく、確実に相手に伝えられます。

「乎」を使った有名人・芸能人

加藤　郁乎さん
鶴廼屋　乎佐丸さん

「乎」を使った名前候補

蒼乎（あおや）
尭乎（あきや、あきお）
敦乎（あつや、あつお）
功乎（いさや、いさお）
壱乎（いちや、いちご）
詠乎（えいご）
響乎（おとや、きょうや、きょうご）
幹乎（かんご）
櫂乎（かいや）
和乎（かずや、かずお）
勝乎（かつや、かつお）
凱乎（がいや）
匡乎（きょうや、きょうご）
慶乎（けいご）
絢乎（けんや、けんご）
晄乎（こうや）
昂乎（こうや）
翔乎（しょうご）
晴乎（せいや）
湊乎（そうや）
龍乎（たつや、たつお）
朋乎（ともや、ともお）
彪乎（ひょうご）
楓乎（ふうや、ふうご）
将乎（まさや、まさお）
勇乎（ゆうや、いさや、いさお、ゆうご）
幸乎（ゆきや、ゆきお）
竜乎（りゅうご）
遼乎（りょうご）
頼乎（らいご）
乎南（こなん）
乎珀（こはく）
乎汰（かなた）
乎登（かなと、よりと）
乎人（かなと、よりと）
乎弥（かなや）
乎宇（こう）
乎智（よりさと）
乎睦（よりちか）
乎寿（よりひさ）
乎秀（よりひで）
乎太郎（こたろう）
乎真斗（やまと）
乎比呂（やひろ）

「乎」を選ぶ親の気持ちとは？

名前の漢字候補に「乎」を考えているお父さん、お母さん。

将来、お子さんに名前の由来など聞かれたときに、親の想いについて、胸をはって答えてあげたいですね。

名前に使う漢字それぞれには、どんな想いが込められるのでしょう。

そこで、「乎」の漢字に込める親の想いについて紹介しましょう。

感情豊かな人に

人の心の動きをあらわすときに用いられることから、これから成長していく中で、多くの出会いや学びを通じて、喜びや時にはつらい経験をすることもあるでしょう。

つらいときには、つらい状況をしっかりと受け止め、前を見て進むことのできる力をつけ、嬉しいときには、全身全霊でその喜びを表現できるような人に育つようにと願いを込めることもよいです。

印象に残るような人に

個性的な漢字であることから、将来、どのような道に進んだとしても、男として、その道を究めることのできる人物となって、多くの人々の印象に残るような偉大な人になることを期待して、この「乎」を名前に贈ることもおすすめです。

組み合わせる漢字を強調する

感嘆符的な意味合いを持つ漢字なので、「乎」と組み合わせる漢字の意味をより強調して名前につけることもできます。

例えば、勇乎（ゆうや）なら、より勇ましく立派な男の子になるように、和乎（かずや）なら、争いごとをせず、人との和を大切にできる人になるようになど、想いを強調することもよいです。

まとめ

2004年に人名漢字として使うことができるようになった漢字のため、名前ではあまり多くの人が使っているわけではありません。

なので、同じ読み方でも、漢字を「乎」にするだけでも、他の人とは違った個性的な名前になるのではないでしょうか？

良い意味の漢字と「乎」を組み合わせて、ご両親の強い想いを名前に込めて、プレゼントしてあげてはいかがでしょうか。