妊娠後期に仰向けで寝るとお腹が張る!胎児への影響と6つの対処法

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妊娠後期に入るとお腹がとても大きくなり、横になっても寝返りが大変になる程です。

妊婦さんは基本的に横向きで寝ることが勧められていますが、仰向けで寝るとどんな影響があるのでしょうか?

そこで今回は妊娠後期の仰向けについてお伝えします。

  • 妊娠後期の仰向け、ママと胎児への影響
  • 仰臥位低血圧症候の症状と影響
  • 妊娠後期の仰向けとお腹の張りについて
  • 妊娠後期 お腹の張り7つの原因と6つの対処法
  • 妊娠後期の寝方5ステップ

妊娠後期では寝る時に寝返りをうつのも大変になります。

また妊娠後期では大きなお腹で寝苦しい日々が続きます。

妊娠後期の仰向けによる影響を始め、より快適に眠れるようにぜひ取り入れてください。

目次

妊娠後期の仰向け ママと胎児への影響

妊娠後期ではお腹がとても大きくなります。

そんな妊娠後期に仰向けで寝ること、実は良くないってご存知でしょうか?

妊娠後期に仰向け寝るとどんな影響があるのかを以下にまとめました。

胎児への影響

  • ママが仰臥位低血圧症候群になる可能性がある
  • ママが仰臥位症候群になると胎児への血液循環が減少する
  • 胎児への血液循環が減少すると胎児の心拍数が低下する
  • 胎児が低酸素状態になる
  • 胎児の低酸素状態が長く続くと胎児機能不全になる

ママへの影響

  • 仰臥位低血圧症候群になる可能性がある
  • お腹が張りやすくなる
  • 足がむくみやすくなる
  • 腰痛になりやすくなる

妊娠後期の仰向けとお腹の張りについて

妊娠後期に仰向けに寝ると、お腹が張りやすくなります。

大きくなったお腹の重みで大きな静脈が圧迫されることや、皮膚の突っ張り、胎動などから仰向けで寝るとお腹が張りやすくなるのです。

お腹のふくらみが目立ち始める妊娠中期からは、横向きで寝るようにしましょう。

とはいえ妊娠後期でも仰向けに寝ていて苦しさがない、妊娠経過が順調、であれば特に問題ないともされています。

「仰向けでないと寝られない」という妊婦さんは、掛かりつけの産婦人科医と相談し、大丈夫であれば仰向けで寝てもいいでしょう。

仰臥位低血圧症候群とは?

仰臥位低血圧症候群とは、大きく成長した胎児や増加した羊水の重みで、下大静脈が圧迫されて急激に血圧が低下してしまう状態をいいます。

仰臥位(ぎょうがい)は仰向けのことで、仰向けに寝ることによって血管が圧迫されてまうのが原因となっています。

通常、血液は心臓を出ると身体中を回ってもう一度心臓にもどる、ということを繰り返しています。

ですが背中の右側辺りにある下大静脈という大きな血管が、仰向けに寝ることでお腹の重みが増して圧迫されてしまうのです。

下大静脈が圧迫されると心臓へ戻る血液が減少することで、身体を巡る血液量も減少します。

結果的に低血圧となり、母体だけでなく、胎児への循環血液量が減少してしまうのです。

仰臥位低血圧症候群の症状と影響

<軽度の仰臥位低血圧症候群の場合>

  • 顔面蒼白
  • めまい
  • 冷や汗
  • 気持ち悪い
  • 息苦しい

<重度の仰臥位低血圧症候群の場合>

  • 呼吸困難
  • 意識が遠くなる
  • けいれん
  • 胎児の心拍数が低下する
  • 胎児が低酸素状態になる

以上のように、仰臥位低血圧症候群では、大きな静脈が圧迫されることで低血圧になり、様々な症状を引き起こすのです。

関連記事⇒妊娠中に寝不足で気持ち悪い!妊婦の寝不足の流産のリスクや影響と5つの解消法

妊娠後期のお腹の張り7つの原因

妊娠後期はお腹が張りやすくなる時期でもあります。

「仰向けになるとお腹が張る感じがする」

「横向きで寝るとお腹が張る」など…。

人によってお腹が張るタイミングはそれぞれですが、違和感を覚えている妊婦さんは多いはず。

ではなぜ妊娠後期になるとお腹が張りやすくなるのでしょうか?

  • 血流が悪い
  • 動き過ぎ
  • 胎動による刺激
  • 前駆陣痛
  • 本陣痛
  • 便秘
  • トラブル

お腹が張る原因は以下7つが考えられます。

1.血流が悪い

妊娠後期では長時間立ちっぱなし、座りっぱなしなど同じ姿勢が続くと血流が悪くなり、お腹が張りやすくなります。

また冷えも血流を悪くするために、お腹の張りを引き起こします。

妊娠後期では長時間同じ姿勢でいることは避け、冷えにも注意しましょう。

2.動き過ぎ

お腹に力が入ってしまったり、動き過ぎたりすると、子宮が刺激され収縮し、お腹の張りを引き起こすことがあります。

妊娠後期の体は疲れやすくなっています。

こまめに休憩をはさんだり、力仕事はパートナーや家族にお願いしたりするなどして、負担を軽くするよう努めましょう。

3.胎動による刺激

子宮は筋肉でできています。

胎動による刺激で子宮が収縮し、お腹の張りになることがあります。

特に妊娠後期では胎児の成長が大きく、皮膚が突っ張るようになるため、より張りを感じやすいと言えます。

4.前駆陣痛

妊娠後期、特に出産が近くなると陣痛の予行練習として前駆陣痛が起こることがあります。

偽陣痛とも呼ばれます。

前駆陣痛は本陣痛とは違い、不規則に張りや痛みを繰り返します。

中には偽陣痛から本陣痛に繋がることもあります。

5.本陣痛

妊娠後期の臨月ではいつ生まれてもおかしくない時期になります。

お腹の張りが規則的に起こる場合には陣痛が起きている場合があります。

陣痛かなと思ったら、間隔を測ってみるようにしましょう。

6.便秘

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妊娠後期では大きくなった胎児や子宮に圧迫され、腸の動きが鈍くなるため、便秘になりやすくなります。

便秘になるとガスがたまる、便がたまるなどからお腹が張っているように感じたり、実際にお腹が張りやすくなったりする妊婦さんもいます。

できるだけ早く便秘の改善に努めましょう。

7.トラブル

切迫早産や早産など、何かしらのトラブルが起きている時に、危険信号の1つとしてお腹が張ることがあります。

基本的には、お腹の張りが治まらない、張り以外に出血や痛みがあるといった場合には速やかに病院に連絡し、受診するようにしましょう。

関連記事⇒36週目!お腹の張りが頻繁に続く時にすべき4つの事と注意点

妊娠後期のお腹の張り6つの対処法

妊娠後期にはお腹が張りやすい時期になりますが、できるだけお腹が張らないように予防したい。

お腹が張った時にはどうすればよいのかを含め、対処法を知っておきましょう。

ポイントは以下の6つです。

  • 長時間同じ姿勢をとらない
  • 体を冷やさない
  • 便秘の解消
  • 休憩をこまめに入れる
  • 横になる時は左側臥位で寝る
  • しめつけない

1.長時間同じ姿勢をとらない

妊娠中は長時間同じ姿勢にならない、定期的に立って歩く、屈伸する、座るなどの動作を意識して取り入れるようにしましょう。

2.体を冷やさない

また冷えにも注意が必要です。

腹帯の着用や重ね着や体温調節だけではなく、冷たい食べ物・飲み物にも注意しましょう。

3.便秘の解消

便秘があるとお腹が張りやすくなります。

食物繊維やヨーグルトなど腸内環境を整えてくれる食べ物を意識して食べるようにしましょう。

中々改善されない時には掛かりつけの産婦人科医に相談し、下剤を処方してもらうのも良いでしょう。

4.休憩をこまめにいれる

妊娠後期ではお腹が大きくなり、思うように動けないことが増えます。

また体がとても疲れやすい時期でもあります。

家事の合間に休憩を入れる、お昼寝をするなどして動き続けることが無いようにしましょう。

5.横になる時は左側臥位で寝る

お腹が張る時や横になる時には、左側臥位(さそくがい)で寝るようにしましょう。

簡単に言うと、体の左側を下にして横になるということです。詳しくは後述しますね。

左側臥位での寝方は妊婦さんの体への負担が一番少ない寝方です。

抱き枕やクッションなどを使用して、自分好みに調整しましょう。

6.しめつけない

お腹が張る時には腹帯などの身体を締め付ける衣類は着用しないか、緩めるようにしましょう。

これは動悸や息切れの症状がある場合も同様です。

普段は平気な腹帯もお腹が張る時には外して横になってゆっくり休みましょう。

危険なお腹の張り5つの目安

妊娠後期はお腹が張りやすくなります。

通常生理的なお腹の張りであれば横になって休めば治まるものですが、中には病院を受診した方が良い、危険なお腹の張りもあります。

ではどんなお腹の張りを感じたときに受診すべきなのでしょうか?

  • 1時間以上安静にしていても張りが治まらない
  • 張り以外に出血がある
  • 張り以外に痛みがある
  • 張り以外に出血、腹痛以外の症状がある(頭痛、目がちかちかする、吐気など)
  • 胎動が無い

上記の5つの内、どれかに当てはまる場合には何かしらトラブルが起きている可能性があります。

お腹の張りに普段とは違う違和感を覚えたら、速やかに病院に連絡しましょう。

妊娠後期の寝方5ステップ

妊娠後期ではできるだけ、シムス位、左仰臥位と言う寝方で寝るようにしましょう。

  1. まず体の左側を下にして横になります。
  2. 左足はまっすぐな状態を保ちます
  3. 右足は脚の付け根、膝を曲げ、膝はお布団に付くようにしましょう
  4. 上半身はお腹に暑が掛からない程度に少しうつ伏せになる程度に倒しましょう
  5. 右ひざの下にはクッションを入れたり、抱き枕を抱いたりなどして調整する

基本的には左を下側にして寝る左側臥位という寝方が血管の圧迫などが無く寝やすい姿勢です。

ですが中には、右側を下にした方がいいという妊婦さんもいるかと思います。

また胎児の背中がどちら側にあるかによっても寝やすさに影響することがあります。

自分が楽に寝られる方法を探してみましょう。

関連記事⇒妊娠後期の寝方はシムス以外はダメ?臨月の寝方7つの注意点とポイント

まとめ

妊娠後期では仰向けに寝るとお腹が張りやすくなる、足がむくむ、腰痛になる可能性があります。

また大きくなったお腹の重みで背中にある大きな血管、下大静脈が圧迫され「仰臥位低血圧症候群」を引き起こす可能性があります。

仰臥位低血圧症候群は、悪化すると胎児が低酸素状態になったり、ママは呼吸困難になるなどの悪影響を及ぼします。

妊娠中期に入った頃から仰向けで寝るのは控えて、できるだけ左側臥位で寝るようにしましょう。

お腹が張りやすい妊娠後期では、血流を悪くしないよう、姿勢や冷えに注意することが大切です。

お腹の張りを感じる時には横になって休んでくださいね。

基本的にお腹の張りは安静にしていれば収まるものですが、時間が経っても収まらない、張り以外に症状がある場合には速やかに病院を受診しましょう。