妊娠後期、出産が近い合図の一つに「お腹が下がる」ことがあります。
お腹が下がるとは、具体的にどうなのるのでしょうか?
出産の合図の1つですからしっかりと知っておきたいですよね。
そこで今回は妊娠後期のお腹の下がりについて、またお産に向けてしておくことについてお伝えします。
- お腹がさがるとは?
- 危険なお腹の下がり2つ
- お産の合図9つ
- 出産までにしておく7つのこと
妊娠後期は出産まで後わずかです。
出産が近くなると、いつ破水や陣痛が起こるのかと少しばかりソワソワしてしまうもの。
出産直前の合図を理解してお産に向けて準備していきましょう。
目次
お腹が下がるとは?!お腹が下がる時期について
臨月、妊娠36週ごろからはママの身体は徐々に出産に向けて準備を始めます。
その準備の1つに「お腹が下がる」現象がみられます。
出産が近くなると子宮頸管が柔らかくなり、赤ちゃんが下に降りてくるからです。
『お腹が下に降りてきた』という感覚や外からの見え方は個人で様々。
胎動の位置が今までよりも下に感じたり、お腹のふくらみが下に移動したような感覚を覚えます。
上記で述べたように、この『お腹が下に降りてくる』のは妊娠9ヶ月末~妊娠10ヶ月におこります。
しかし出産経験のある妊婦さんは陣痛が始まる1週間前まで降りて来ないことが多いそう。
というのも、経産婦の場合はすでに骨盤筋が赤ちゃんを過去に通した経験があるので、出産のためのウォームアップが必要ないからです。
よって、経産婦が妊娠9ヶ月頃になってお腹が下に降りてこなくても異常ではありませんので安心してください。
危険なお腹の下がり2つ
お腹が下がるのは出産間近の合図ですが、中には危険なお腹の下がりもあります。
1.子宮頸管無力症
子宮頸管は臨月になると柔らかくなるものです。
しかし中には元から子宮頸管が柔らかい妊婦さんもいます。
まだ生まれる時期ではないのに赤ちゃんが下がり、早産や切迫早産となってしまうのが、子宮頸管無力症の特徴です。
子宮頸管無力症は、早産とならないように処置をする必要があります。
臨月前にお腹が下がった時は、子宮頸管無力症ではないか、一度病院に相談してみましょう。
2.子宮下垂
子宮下垂とは、大きくなった胎児や増加した羊水の重みを支えらずに子宮が下がってしまう状態のことをいいます。
子宮を支える靭帯や筋力が弱まることで起こります。
子宮下垂では、細菌感染や早産になりやすいというリスクが高まり、悪化すると子宮脱がおこる場合も。
いきなりお腹のふくらみが下がった、膣に違和感がある時には子宮下垂が疑われます。
できるだけ早く処置してもらいましょう。
上記の2つは、まだ出産には早いのにお腹が下がってしまうことが特徴です。
普段からお腹の様子をチェックして、下がり具合を比較してみると良いですよ。
また、腹痛やお腹の張り、出血などの症状を伴う場合もあります。
お腹が下がるには少し早過ぎる時には、医師に相談してみましょう。
もし思い違いでも安心することができるので、決して無駄にはならないでしょう。
関連記事⇒26.子宮口を柔らかくするには?5つの方法と子宮口が柔らかい・硬いの違いを紹介!
お産までの9つの合図
妊娠後期、特に臨月に入るとお産が近くなります。
そんな時には以下9つのような合図が起こることがあります。
- お腹が下がる
- 胃の圧迫感が無くなり、食欲が出る
- 胎動が減る
- 恥骨痛が生じる
- おりものが増える
- おしるしがある
- 破水する
- 前駆陣痛がある
- 陣痛がある
では、順に見ていきましょう!
1.お腹が下がる
臨月に入るとお腹がさがるようになります。
お腹のふくらみの位置が下になったことで、赤ちゃんの頭が下がっていることに気づくでしょう。
2.胃の圧迫感が無くなり食欲が出る
お腹が下がることで今まで圧迫されていた胃が解放され、食欲が出るようになります。
後期つわりの症状が改善される妊婦さんもいます。
とはいえ妊娠後期では食べ過ぎに注意しましょう。
逆に胃が解放された分、今度は膀胱を圧迫されるので、頻尿になる場合もあります。
3.胎動が減る
臨月に入り胎児が下へ移動すると、頭が骨盤内にはまり、胎動が減少することがあります。
大きく成長した胎児が子宮内で動きを制限されていることも考えられます。
この胎動の減少は、妊婦さんによって個人差が大きいもの。
陣痛中でも胎動を感じるママもいますし、お腹が下がってからは胎動が減少したと感じるママもいます。
目安程度に頭の片隅にとどめておくのが良いでしょう。
ただし、あまりにも胎動が少ない場合には胎児に異常が生じている場合もあるので病院で診てもらった方が安心です。
4.恥骨痛になる
胎児が下へ移動すると、赤ちゃんの頭がぶつかるようになるため、恥骨が痛むことがあります。
また出産に向けて恥骨の結合部はより緩むようになります。
早い人は妊娠中期から恥骨痛を感じたりします。
臨月に入ると痛みが増大することがあるので、無理のない範囲で活動するようにしましょう。
5.おりものが増える
出産が近くなると、おりもの分泌量が増えます。
出産に向けて潤滑剤を多く出し、出産の備えをしているからです。
おりものが多くて不快な時にはおりものシートを使用し、こまめに交換することで清潔に保つようにしましょう。
6.おしるしがある
多くの人はおしるしが来てから2~3日以内に陣痛や破水を起こし出産します。
ですが中には「おしるしが来てから出産まで1週間掛かった」「おしるしが何回か来た」という妊婦さんもいます。
おしるしが来たら、あくまで”出産はもうすぐ”という程度に思っておきましょう。
おしるしとは、おりものに少量の出血がまざったような感じ。
量は少なく、おりものシートで十分カバーできます。
色は薄いピンク色です。
鮮血や量が多い時にはおしるしとは違い、トラブルによる危険信号のこともあるので、おしるしなのか不正出血なのかを間違えないようにしましょう。
7.破水する
破水が起きるといよい出産になります。
破水は人によってチョロチョロと少量出る場合と、大量に出る場合があります。
大量に出る時には破水だと気づきやすいのですが、少量だと尿漏れなのか区別がつかないことがあります。
尿であればアンモニア臭がしますが、羊水だと無臭に近いです。
また破水は自分の意志で止めることができません。
破水がきたら、清潔なナプキンを当てましょう。
羊水が大量に出てくる可能性もあるので、バスタオルを巻くと尚良いです。
破水をしたら細菌感染のリスクが高まるため、シャワーや入浴などはせずにすぐ病院に向かいましょう。
8.前駆陣痛がある
前駆陣痛は陣痛の予行練習です。偽陣痛とも呼びます。
陣痛とは違い、不規則な痛みで痛みの強弱もバラバラなのが特徴です。
何回か前駆陣痛を繰り返す人もいれば、前駆陣痛から本陣痛に繋がることもあります。
9.陣痛がある
陣痛が始まったらいよいよ出産です。
陣痛かなと思ったら、痛みの強弱や時間の間隔が規則的であるかを確認しましょう。
お腹が下がってから出産までどのくらいかは、人によって様々です。
出産予定日が近づいてもまだお腹が下がらない場合は、ストレッチなどを行って軽い運動をしてみるといいですよ。
しかしやりすぎは禁物。
必ずかかりつけの医師に相談して始めましょう。
関連記事⇒妊娠後期のストレッチ方法おすすめ3選~腰痛に効く妊娠後期の妊婦体操
出産までにしておく7つのこと
妊娠後期では出産まで後わずかです。
いつ出産になっても良いように出産までにしておくべきこと、しておくといいことを7つにまとめました。
- 入院準備の確認
- 破水や陣痛が来た時の連絡先の確認
- 陣痛タクシーの登録
- 上の子がいる場合には上の子預け先などの確認
- 産後の手続きの確認
- お産への準備
- 産後の生活を楽にする方法
1.入院準備の確認
入院準備が万端かどうか再度確認しておきましょう。
また入院時に必要な書類、保険証などもまとめておきましょう。
2.破水や陣痛が来た時の連絡先の確認
破水や新痛が来た時に夫や両親など、家庭によって連絡する相手が異なると思います。
誰にいつ連絡するのか、整理しておきましょう。
3.陣痛タクシーの登録
家庭によっては家族やパートナーが不在の時があります。
そんな時には陣痛タクシーが必要になります。
タクシー会社によっては破水している妊婦さんの乗車が出来ないこともあります。
予め、登録しておくことでいざという時に慌てなくて済みます。
4.上の子がいる場合には上の子の預け先などの確認
上の子がいる方は、破水や陣痛が来た時に上の子をどうするかについて、今一度確認しておきましょう。
上の子が幼稚園でお迎えに行く必要がある場合には園にも伝えておく必要があります。
事前に必ず確認しておきましょう。
5.産後の手続きの確認
産後は出生届けを始め、保険の加入、児童手当の手続きなど多くの手続きが必要になります。
役所で行う手続きもあれば、夫の会社で行う手続きもあります。
二度手間や手続き漏れが無いように、夫ともよく確認しておくようにしましょう。
6.お産への準備
お産ができるだけスムーズに進むように、スクワットや踏み台昇降、安産効果があるとされているラズベリーリーフーティーなどを飲むのも良いでしょう。
自分のライフスタイルに合わせて取り入れやすいものから始めてみてはいかがでしょうか。
7.産後の生活を楽にする方法
産後の生活は思った以上に大変です。
- 生活家電を購入しておく
- 産褥サービスへの申し込み
- ファミリーサポートや家事代行への登録
- 宅配サービスの登録
上記のことをしておくと生活が楽になります。
食器洗い器や乾燥機付きの洗濯機、自動お掃除ロボなどは家事を助けてくれます。
また産後の生活を助けてくれる産褥サービスなどを申し込んでおくのも良いでしょう。
ファミリーサポートや家事代行サービスに登録しておくと、いざ頼む時に調べる時間が省けるので、すぐに活用できます。
宅配サービスは、オムツをはじめ、食料品、日用品、お弁当など、様々なものを届けてくれるため、産後に疲弊した体で買い物に行く必要もありません。
自分の生活に必要になりそうな日用品を事前に調べておくことも、産後の生活の役に立ちますよ。
関連記事⇒出産準備はいつから?産まれ月別必要な物リスト51選と費用・最低限必要な物
まとめ
妊娠後期、臨月に入ると出産が近いという合図の1つに「お腹が下がる」ということが起こります。
またお腹が下がる以外にも、おしるし、破水、前駆陣痛などがあります。
合図が来てもすぐには出産にならないこともありますので、慌てずに対応しましょう。
臨月に入ったら、入院準備や出産後の手続きなど、いつ出産になっても良いようにパートナーとよく確認しておくといいですよ。