毎日家事や育児、あるいは仕事に追われていると、1つ1つの家事の「時短」がテーマになったりしますよね。そんなときに気になるのが無洗米。この無洗米なら、洗米の必要がないため、食事の準備の時間短縮が可能になるのです。
そういった無洗米の「洗わずにご飯が炊ける」といった手軽さは、家事・育児・仕事に忙殺されるママたちに支持され、どんどんシェアを伸ばしているのだそう。しかしその一方で、衛生面・味・金額など、さまざまな理由から今だ無洗米を取り入れるのに慎重になっているママたちもいるようです。
そこで今回は、無洗米歴20年間の私が、無洗米の利便性・経済性・環境・味など、いろんな切り口でのメリット・デメリットをご紹介。たまには精白米(洗って食べるお米)を取り入れながらも、結局「我が家には無洗米がぴったり」と、そんな風に落ち着いた私の経験をもとにご紹介しますね♪
目次
無洗米のメリット
無洗米のメリットといえば、「洗わずに炊けること」。たったそれだけのことなのですが、これをいろんな切り口で考えてみたら、経済性・時間・環境への配慮・美容面などなど、実にたくさんのメリットにつながることがわかりました。
では、さっそく具体的な内容を見ていきましょう。
無洗米は洗う必要がないので家事の時短ができる
お米を洗わないだけで、毎日の調理時間を5分~15分程度短縮することができます。これはほんの少しの時間に感じますが、育児や仕事で忙しい女性にとってはこのスキマ時間でさえ貴重。短縮できた時間を上手に活用すれば、おかずを1品増やす、洗濯物を取り込む、ちょっと休憩、子供との会話や宿題を見る、ちょこっとエクササイズを行うなど、その時々で行うべきことへの時間に充てることができます。
無洗米で水道代の節約を!
精白米を毎日洗うと、1年間で2Lのペットボトル約800本~900本程度の水が消費されるのだとか。これだけの水を節約できるということは、経済的なメリットにもつながります。つまり、無洗米を使用することで水道代の節約につなげることができるのです。
無洗米でネイルの劣化や手荒れの軽減を実現!
家事労働を行う上で水を使う機会は少なくありません。これは仕方のないことなのですが、それがネイルの劣化・手荒れを引き起こすことにつながる場合も。しかし、無洗米を使用すれば手が水に触れる時間を少しでも減らすこと、つまりネイルや手荒れを軽減することにつながります。
無洗米なら冬の炊飯もストレス知らず。
「お湯で洗うとお米が死ぬ」。昔からそんな説がありますがこれは俗説ではなく事実のようです。これには、炊きあがったご飯の風味を損なう・お湯で洗うとお米が割れて不味くなるなどがその理由なのだとか。それを避けるには、どんなに寒い季節であっても水道から出てくる冷たい水でお米を洗うことになります。
こうして真冬に冷たい水に手をつけてお米を洗うのって想像以上に辛いもの。しかし、そもそも洗う必要がない無洗米ならそんな心配はゼロ。冬の炊飯準備の「水が冷たい!」といったストレスをなくすことだってできるのです。
無洗米で環境への配慮を
環境の悪化の原因の一つが家庭排水だといわれています。しかし、どんなに努力しても洗濯・食器洗い・入浴など、排水をゼロにはできません。だからこそ、無洗米を選ぶのが大切なのかも。そうすることで、少しでも家庭からの排水を減らすことができるのですから。
また、多くの人が無洗米を使うことで水の無駄遣いをなくすことにも。そんな風に考え、実行する人が増えれば大きな環境的メリットだといえるのではないでしょうか。
子どもたちに少しでもよい環境を残すためには、私たち大人の小さな努力の積み重ねが必須。無洗米の使用がそれにつながるのなら取り入れない手はありませんよね。
無洗米なら洗米によるお米の無駄(流失)がない
洗米中に「待って~」と、流出したお米を追いかけたことってありませんか?私これよくやっていました。疲れた時などぼーっとしながら洗米するものですから、尋常じゃない量のお米を流してしまい自己嫌悪を感じたことだって1度や2度ではありません。あれはホントにもったいなかった。
でも、無洗米なら大丈夫。洗うことがないので当然流出させる心配はありません。
無洗米なら洗米によるお米へのダメージがない
今は昔に比べてやわらかいお米が主流となっていて、以前に増してお米が割れやすいのだとか。なので、上手にやさしく洗うのが洗米に求められるのだそう。もし、そうとは知らずに昔みたいにガシガシ洗ってしまったら、お米がばらばらに割れてしまいご飯の味が一気に落ちてしまいます。
今は精米技術の向上で昔ほどお米を洗う必要はないのだそうですが、普通の精白米を食べる場合には洗米ゼロとはなりませんので、力の入れ方に注意しながら繊細に行う必要があるのです。案外難しそうですよね。その点、無洗米は洗う必要がありませんので、お米にダメージを与える心配はゼロなのです。
無洗米ならお米の味にばらつきが出にくい
調理は工程が少なければ少ないほど味を一定に保てるといわれています。炊飯はお米の調理。ですので、洗わないことで毎日一定のおいしさを保つことが可能になるのです。
洗米専用のキッチンツールを購入する必要がない
洗米でのお米の流出や手間を軽減する方法として、ツールを使うといった選択肢があります。この時、ザルをチョイスする人は少なくないと思いますが、実はこれNG。ザルを使うとザルの隙間にお米が刺さってしまい、お米にダメージを与える原因になるのです。そうすることで、炊きあがったご飯の味に問題が生じます。
だからと言って、毎日ボールだけで洗米をするのってとっても面倒です。そこで考えるのが洗米専用のキッチンツールとなりますが、これには費用もそのツールを置くべきスペースも必要となります。しかし、洗わない無洗米ならその心配はありません。
内容量の全量がお米の無洗米
精白米は全体量の一部がぬか部分。つまり捨てる部分だとされています。それに対して無洗米は全量が可食部のお米。ですので、購入した全部の量を食べることができます。この差はざっくりおにぎり2個分なのだそう。これは目くじら立てるほどの量ではありませんが、ちょっと得した気分になれますよね。
買った分の全量食べられるのってラッキー……と思うのは私だけカナ(*^_^*)
無洗米なら栄養価の流出がない
精米後の無洗米と精白米の栄養価の違いは微々たるもので、さほど決定的ではないといわれています。しかし、精白米を洗米する過程を考慮すると話は別。お米に含まれる水溶性の栄養成分が洗米のタイミングで流出されるといわれています。
そう考えると、洗米不要な無洗米なら栄養成分の流出の心配はありません。このことから、もともとのお米の栄養価には大差はなくても、「洗米」という工程で生まれる差には着目すべきなのかもしれません。
アウトドアに便利な無洗米
無洗米は洗う必要がないので、水の使用量にある程度の制限が生じるキャンプやバーベキューなどに最適。なにせお米+水+お鍋さえあれば炊飯できるのですから。アウトドアで食べるご飯は美味しくて子供に大人気。無洗米を活用すればアウトドアライフをこれまで以上に満喫できるかもしれませんね♪
無洗米は災害時にも便利
たくさんの水の確保が難しいとされる災害時などの有事には、洗わないで炊飯できる無洗米は活躍するそう。そう考えると、普段から無洗米を食べる習慣を身に着けておくだけで、自然とストック食材を確保することにもつながります。これはつまりスマートストック。我が家でも実際に取り入れている方法で、これだけのことで安心感が得られます。
いかがでしたか?無洗米には実に14項目ものメリットがあるのです。お米を洗わないってこんなに便利なのですね。無洗米を発明してくれた人には感謝です!
無洗米のデメリット
これだけメリットだらけの無洗米ですが、いくつかのデメリットも。ではさっそく見ていきましょう。
無洗米は高い?
無洗米は精白米に比べて割高だといわれていて、一説によると年間で7,000円~8,000円の差が出ることもあるのだとか。これだけ見れば無視できない数字ですよね。しかし、実際に私が普段食べている銘柄だけで比較すると、5kg袋で100円程度の差。月間2袋消費するとして、年間2,400円程度の差に収まります。
あるいは、通販や店頭で行うディスカウントのタイミングを狙えば、逆に安価に購入できる場合だってあります。そこは主婦の腕の見せ所。無洗米を安く購入できるように工夫して、高いとされるコストを安価に抑えてみるのに挑戦してみませんか?
無洗米の銘柄は限定される
ご飯がおいしければそれでOKと、ゆる~い感じでお米を選んでいる場合は無洗米選びに苦労することはないと思います。しかし、我が家のお米は絶対にコレ!と銘柄にこだわりがある場合は、求めている銘柄の無洗米そのものが存在しない場合も。そうなると、ベストな選択ではなくベターな選択で我慢となるかもしれません。
無洗米は入手ルートが限定される
住んでいる場所によっては無洗米の入手そのものが難しい場合も。これは、お店によっては無洗米そのものの扱いがない場合があるからなのです。そんなときにはネットなどで探す必要が生じます。そう考えると、無洗米の入手は精白米ほど手軽だとは言いにくいかもしれません。
無洗米は衛生面で心配と感じる人も
無洗米が出始めたころ、「衛生面って大丈夫?」と、そんな懸念をよく聞きました。しかし今は精米技術の向上によって全く問題なしなのだそう。実際に20年間無洗米を食べてきた私ですが、不純物・カビ・ゴミなど、衛生面で問題を感じるものが入っていたことはこれまで一度もありません。
しかし、洗わないということ自体に抵抗がある場合、取り入れるのは難しいかもしれません。
無洗米はおいしくない?
「無洗米はおいしくない」この説は無洗米が出始めたころから言われていて、いまだにそう信じられている場合があるようです。実はこの説は間違いでもあり正解でもあるようです。というのは、無洗米そのものがおいしくないというよりも、扱いかたの問題が味に影響を与えていると考えるのが正解のようです。
精白米と無洗米はどちらもお米。洗わない以外では同じように扱われることが少なくないのだとか。しかし実際にはそれぞれに合った扱い方があるのです。まず大きく違うのがお水を入れて炊くまでの時間の違い。精白米は20分から40分間で十分だとされていますが、無洗米の場合は理想は2時間なのだそう。
しかし、そんなに長い時間つけておくことができないと考えてしまい、精白米同様に扱ってしまう場合が少なくないようです。その結果お米が十分に水を含むことができず、美味しく炊き上げることができなくなるのです。
これ以外にも、無洗米と精白米を扱う上で違いがありますので、まずはそれらを理解しましょう。そのうえで無洗米の扱いに慣れてしまえば「おいしいご飯」を炊き上げることが可能になります。私の場合も、あれこれ試した結果美味しいご飯を炊くことができるようになりました。これについてはまた別の機会に紹介しますね。
無洗米の扱いをマスターして、手軽に美味しいご飯を食べましょう!
無洗米のメリット・デメリットについて紹介しました。
手軽さ・経済的・環境への配慮など、メリットは実に14項目も。無洗米に躊躇があった人もこれなら取り入れてみたいと思うのではないでしょうか?
一方で5項目のデメリットも。しかしこれらは工夫次第で解消可能な課題がほとんど。自分に合った美味しい銘柄の発掘・ネット通販の活用・無洗米の扱いに慣れるなどができれば、きっと手軽に美味しいご飯を食べることができると思います。
最初はちょっと大変かもしれませんが、毎日の食事の準備をずっと楽にするためにも、ちょっとだけ頑張ってみませんか?