多くの女性の悩みに貧血があります。
妊婦さんになるとその悩みはより深刻に!
原因はほとんどが「鉄分不足」なんです。
妊婦さんには鉄が必要不可欠!圧倒的に足りていないケースもしばしばで、薬を飲んだり注射を打たなければならない妊婦さんも!
この記事では、妊婦さんに必要な鉄について次の5項目にまとめました。
- 妊娠中に必要な鉄の量は日々増加し、後期には5mg/日に!
- 妊婦健診の血液検査で鉄が足りているかチェックできる
- 鉄が不足した時の症状とリスク、対策(鉄剤注射や薬の服用)
- 鉄分を多く含む食品のおすすめの食べ方と注意点
- サプリメントで補おう
では、さっそくみていきましょう!
目次
妊娠中に必要な鉄の量は日々増加し、後期には21.5mg/日に!

妊娠中は、妊娠前よりも多くの鉄が必要になります。
その理由をまず、鉄の働きからみていきましょう。
鉄の働き
鉄は赤血球と結びついて、体の隅々まで酸素を運ぶ役割を持ちます。
人の体は寝ている間も酸素が欠かせませんし、運動したらより多くの酸素が必要ですよね。
鉄が不足すると、酸素を体の中に取り込めなくなり、酸欠状態に!
鉄不足は命に関わることなんです。
女性には月経があるので、鉄が体の外へ出てしまい、不足することがしばしば!
立ちくらみやめまいが頻繁に起こる方は、鉄不足の貧血の可能性がありますよ。
妊婦さんの体内で必要な鉄
妊娠すると月経が止まります。
体外へ血液が出ていくことがなくなるので、鉄不足になりにくい。そう思いますよね?
しかし妊娠すると、これまで以上に鉄が必要になるんです。
まず、妊娠中でも妊婦さんの体自体が酸素を取り込むために鉄を必要とします。
さらに、胎児が酸素を取り込み、成長するための鉄が必要。
そして、妊娠4カ月目くらいに完成する胎盤に蓄積する鉄も要ります。
また、妊娠すると体内の水分量が増えて血液が薄まります。
血液成分を増やさなければならないので、鉄が多く消費されるんですね。
実にたくさんの鉄が必要になるため、妊婦さんは鉄不足に陥りやすいのです。
鉄の摂取目安量
妊婦さんは産前よりも多くの鉄を取るよう、厚生労働省が指針を出しています。
<必要な鉄の目安(推奨)量>
18~29歳の女性:6.0mg/日、30~49歳の女性:6.5mg/日
(妊娠初期は+2.5mg/日、妊娠中期・後期は+15.0mg/日)
※月経がない状態の女性の推奨量です
(参考:日本人の食事摂取基準|厚生労働省)
妊娠初期は1日あたり8.5~9.0mgの鉄を、妊娠中・後期は21.0~21.5mgを取るのが目標です。
妊娠中・後期だと、産前の3倍以上が必要ですね。
妊娠中は特別な注意が必要ですよ。
妊婦健診で行われる血液検査で鉄が足りているかチェック

自分は鉄が足りているのか。
不安になるし、正しく知りたいですよね。
鉄が足りているのかどうかを知る方法のひとつに、血液検査があります。
検査結果の数値を見てみましょう。
血液検査の結果には、血液型や病気感染の有無、特定の病気に対する抗体の有無に加えて「ヘモグロビン(血色素測定)」や「ヘマトクリット」という項目があります。
- ヘモグロビン(血色素測定)が10g/dLよりも小さい数字
- ヘマトクリットが33%よりも小さい数字
このどちらか(もしくは両方)だった場合は、貧血。鉄が不足している可能性が高いです。
血液検査は妊娠初期(10週目頃)、中期(24~26週頃)、後期(36週頃)に妊婦健診で受けます。
ほとんどの場合、自治体が発行してくれる補助券が使えて、個人的な費用負担はゼロか少しで済みます。
結果はすぐに分かるので必ず受けて数値をチェックしましょう。
鉄が不足した時の症状とリスク、対策(鉄剤注射や薬の服用)

妊娠中に鉄が不足すると体の中が酸欠状態になります。
めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、倦怠感、疲労感が抜けない、気持ち悪い、動く気力が出ない、顔が蒼白、呼吸困難など、様々な症状が出てきます。
さらに、胎児も酸欠状態になり、酸素や栄養不足で成長が遅れたり、元気がなくなったり、低体重児や、最悪の場合は死産のリスクも!
このため、血液検査で鉄分が少ないと分かった場合は、食事を改善するよう指導を受けたり、サプリメントの活用を進められたりします。
また、鉄不足(貧血)と診断された場合は、鉄剤を処方されたり、注射が必要になることも。
筆者も長女妊娠時は薬を処方され、次女妊娠時はサプリメントの活用を強く勧められました。
妊婦さん自身はもちろん、胎児を守るためにもリスクを知り、対策を取ってくださいね。
鉄分を多く含む食品のおすすめの食べ方と注意点

鉄分は多く取らなければなりません。
しかし、実は鉄には種類があって、効率よく吸収できる鉄と、そうでない鉄があるんです。
ヘム鉄を多く含む食品
ヘム鉄と呼ばれる鉄は、吸収率が高い鉄です。
非ヘム鉄の5~6倍も高い吸収率なので、妊婦さんにおすすめ!
ヘム鉄は、動物性のたんぱく質に多く含まれています。
有名なのは、牛・豚・鶏などのレバー。他にもカツオ・マグロ・イワシ・赤貝なども豊富に含まれています。
主菜に利用できるたんぱく質なので、妊娠中も食事制限せず、しっかり食べたいものです。
ただし、レバーを生で食べるのはNG!
- O157による食中毒
- 肝炎ウイルスに感染するリスク
- サルモネラ菌やカンピロバクターによる食中毒
- 寄生虫感染
こうしたリスクがあり、死に至る危険も!必ず加熱して食べてくださいね。
非ヘム鉄を多く含む食品
非ヘム鉄は吸収率が低いのですが、ビタミンCや動物性のたんぱく質と一緒に食べると吸収されやすい特徴があります。
ほうれん草、小松菜、菜の花、ひじき、大豆、卵、カキといった食材をに非ヘム鉄が多く含まれているので、意識して食べてください。
鉄を多く取るには、ヘム鉄を意識しながらも、幅広い食材をたくさんバランス良く食べることがポイント!
さらに、造血作用があるビタミンB6や葉酸も意識してとると鉄不足を解消できますよ。
サプリメント(栄養補助食品)で補おう

理想は、たくさんの食材をバランス良く食べて鉄を補うことです。
しかし、妊娠初期はつわりがありますし、体重増加も気になります。
妊娠後期になってくると買い物も調理も大変!そもそも胃が圧迫されて食欲がないことも。
そんな時は、サプリメント(栄養補助食品)を活用しましょう。
鉄だけでなく、葉酸やビタミンB群、ビタミンC、亜鉛など、複数の栄養素を補えるものが便利です。
水で飲むタイプ、噛んで食べるタイプ、ウエハース、クッキー状、ゼリー状のドリンクなど、様々なものがありますね。
価格、携帯のしやすさ、内容、量など、自分の都合にいいものを選んで活用してください。
筆者は噛んで食べるタイプのサプリメントを愛用していました。保管も携帯も簡単で、カロリーも気にならないのが良かったですよ。
まとめ

鉄は妊婦さんに欠かせない重要な栄養素です。
不足すると妊婦さん自身はもちろん、胎児にも酸欠や発育不良、最悪の場合は命を落とす危険も!
動物性のたんぱく質に多く含まれる吸収率が高いヘム鉄と、吸収率は低いけれど幅広い食材に含まれる非ヘム鉄がありますが、幅広い食材をバランス良く食べて不足しないように心がけましょう。
どうしても不足する場合はサプリメントが便利。
妊婦さん自身の体調や生活に合わせて摂取し、健康なマタニティライフを送ってくださいね。