妊娠おめでとうございます!
お腹に宿った赤ちゃんとの、尊い十月十日が始まりますね。
お母さんの身体はおなかの中の赤ちゃんのために、そしておなかの赤ちゃんは生まれてくるために、この期間お母さんと赤ちゃんの身体は日々変化していきます。
どの時期も、お腹の赤ちゃんが元気に生まれてくるためにとても大切なものです。
お母さんは妊娠中、そんな赤ちゃんのためにやっておいてあげたいことがたくさんあります。
ここでは、1か月ごとのお母さんと赤ちゃんの様子、そしてその時々にやっておきたいことをまとめました。
目次
妊娠初期
妊娠がわかる時期である妊娠2か月目(妊娠5週0日目)から、妊娠4か月目(妊娠15週6日目)までの期間を、妊娠初期と言います。
妊娠初期は胎児の諸器官が形成される時期で、また母子ともに体調が非常に不安定な頃でもあります。
産まれてくる赤ちゃんの健康にもつながりますので、催奇形性のリスクを高める高血糖や感染症には十分注意が必要です。
また、服用した薬が胎児に悪影響を及ぼす危険性もありますので、妊娠初期は特に薬の服用には注意しましょう。
(基本的に、妊娠中は医師に処方してもらって薬以外服用できないと考えてください。)
お母さんがつわりを感じるのも、一般的に妊娠初期の時期に当たります。
流産の可能性が非常に高い時期でもありますので、体調と良く向き合い安静にしていることを心がけましょう。
妊娠2か月
妊婦検診:1~2週間に1回
・お母さんの様子
生理が遅れる
体がだるく感じる
熱っぽい感じがする
つわりの症状が出始める
・赤ちゃんの様子
赤ちゃんを包む袋、胎嚢が見えてきます。
エコー検査で赤ちゃんがはっきり確認できるようになるのは、大体5週目半ば以降と言われています。
・この頃にやっておきたいこと
☑ 産婦人科で正常に妊娠しているかを確認する
☑ タバコとお酒はすっぱりやめる
☑ 妊娠かも?と思ったら薬の服用は慎重に。医師・薬剤師などに相談しましょう。
☑ 出産する産院を検討しておく
☑ 働いているお母さんは、職場への報告時期を検討する
妊娠3か月
妊婦検診:2~4週間に1回
・お母さんの様子
出産予定日が確定する
つわりの症状がピークに
乳房の張りが強くなる
乳輪の色が濃くなってくる
便秘がちになってくる人も
・赤ちゃんの様子
頭と胴、手足の区別がつくようになります。
心拍がはっきり確認できるようになると、流産の可能性はぐっと低くなります。
・この頃にやっておきたいこと
☑ 母子健康手帳をもらう
☑ 里帰りをするか家族と相談
☑ 出産する産院を決め、分娩予約をする
☑ 今後、仕事をどうするか検討する
妊娠4か月
妊婦検診:4週間に1回
・お母さんの様子
つわりが少しずつ楽になる
つわり明けに食欲が旺盛になるお母さんも
下腹部が少しふっくらしてくる
お肌のトラブルが増える
・赤ちゃんの様子
胎盤は厚みを増してきて、12~15週頃にかけて完成していきます。
お母さんと赤ちゃんを繋ぐへその緒も太くなります。
・この頃にやっておきたいこと
☑ つわりが終わったら体重管理を始める
☑ 下着がきつくなり始めたと思ったら、マタニティ用のものに変える
☑ 妊娠線予防を始める
妊娠中期
妊娠中期とは、妊娠5か月(妊娠16週0日目)から妊娠7か月(妊娠27週6日目)までのことを指します。
お母さんの栄養を赤ちゃんへ送るための胎盤が完成し、臍帯(へその緒)も太くしっかりとします。
このことでつわりが治まり、また流産の可能性も妊娠初期に比べぐっと低くなるのです。
この頃になってくるとお腹はだんだん大きくなり、お母さんの身体も妊婦さんらしくふっくらとしたものになっていきます。
妊娠以前は鶏卵程度の大きさだった子宮は、妊娠5か月くらいにはすでに、成人の頭と同じくらいの大きさにまでなっているんですよ。
赤ちゃんもぐんぐん成長し、2頭身だったものが3頭身へ変わってますます人らしい体型になっていきます。
妊娠5~6か月ころには赤ちゃんの諸器官が完成し、また筋肉なども発達することから動きも活発になります。
お母さんの体調も安定するこの時期、ショッピングや旅行などを楽しむお母さんも多いようですよ。
妊娠5か月
妊婦検診:4週間に1回
・お母さんの様子
お腹が少しずつ目立ってくる
貧血になりやすくなる
乳房が大きくなってくる
胎動を感じ始める人も
・赤ちゃんの様子
胎児が大きくなってきたため、超音波画像には体の一部しか映らなくなります。
早いひとだと性別がわかることもありますよ。
・この頃にやっておきたいこと
☑ 鉄分を意識した食事を心がけ、貧血を予防する
☑ 適度な運動を心がける
☑ 自治体や産院の母親学級・両親学級をリサーチする
☑ 引っ越しや結婚式はこの頃がおすすめ
☑ 戌の日に神社などにお参りしたり、腹帯をまくなどの「安産祈願」をする
妊娠6か月
妊婦検診4週間に1回
・お母さんの様子
腰や背中に痛みを感じやすくなる
足がつりやすくなる
乳房が大きくなる
母乳がにじむことも
胎動をはっきりと感じるようになる
・赤ちゃんの様子
背骨がくっきりと見えるようになるのも妊娠中期の特長。
動きが活発になるので、胎動をはっきりと感じるようになるお母さんが多くなります。
・この頃にやっておきたいこと
☑ 虫歯などの歯科検診が必要な場合はこのころまでに済ませておく
☑ 立ち合い出産などバースプランについてお父さんと話し合う
☑ 赤ちゃんの名前について考え始める
☑ 産後に使用するベビーグッズなどのリサーチを始める
妊娠7か月
妊婦検診:2週間に1回
・お母さんの様子
妊娠線が出てくることも
乳輪部分の色素沈着が進み、黒ずんでくる
便秘や痔になりやすくなる
引き続き貧血対策を行う
・この頃にやっておきたいこと
☑ 体重管理をしっかりと行う
☑ 糖分・塩分の取りすぎに注意しましょう
☑ ベビー用品の購入、譲り受けの可否を検討
☑ 産後に職場復帰を考えているひとは保育園のリサーチを始めておくと◎
☑ 美容院に行っておくなど、産後に過ごしやすいよう身だしなみを整えておく
妊娠後期
妊娠8か月(妊娠28週0日目)から妊娠10か月(妊娠36週6日目)までの期間を、妊娠後期または妊娠末期と呼びます。
おなかの赤ちゃんの動きはますます活発になり、胎動も激しくなります。
中には赤ちゃんの手や足の形がお母さんのおなかにくっきりと浮かび上がる、なんてこともあるそうですよ。
おなかもかなり大きくなり、腰痛や足の付け根の痛み、そして肥大した子宮が胃を圧迫することで妊娠初期にあったつわりのような不快感が再び起こることも。
手足のむくみや、頻尿・尿漏れなどのマイナートラブルも増え始めます。
この頃になると、もう出産が目の前まで近づいいてきている、といった感じですね。
入院準備や赤ちゃんのための用意などを急ぎましょう。
妊娠8か月
妊婦検診:2週間に1回
・お母さんの様子
お腹が張りやすくなる
動機、息切れを起こしやすくなる
手足がむくみやすくなるお母さんも
・赤ちゃんの様子
耳の形もしっかりして、聴覚も完成します。
赤ちゃんはおなかの中でお母さんやお父さんの声など、いろいろな音を聞いていますよ。
・この頃にやっておきたいこと
☑ 里帰り出産予定のひとは現地の病院へ検診のために一度帰省をしましょう
☑ 必要最低限のベビーグッズを買いそろえておく
☑ 住んでいる地域の助成・手当などの手続き方法を確認しておく
☑ 産後の「内祝い」の検討をしておく
☑ 赤ちゃんの寝るスペースの検討・準備をする
☑ 入院や里帰り中の留守宅の準備をする
妊娠9か月
妊婦検診:2週間に1回
・お母さんの様子
子宮が胃を圧迫して食欲が落ちるお母さんも
トイレが近くなる
おりものの量が増える
・赤ちゃんの様子
性別の区別がわかりやすくなる時期です。
男の子の場合はおちんちんが、女の子の場合は木の葉型や子宮の影が見えますよ。
・この頃にやっておきたいこと
☑ いつでも入院できるように、必要なものの荷造りをしておく
☑ 里帰り出産予定のひとは、34週までに帰省するのが好ましいです
☑ 働いているひとは、34週から産休に入れるようになります
☑ 出生届など、産後に必要な手続きを確認しておく
☑ 赤ちゃんの名前の候補を絞っておきましょう
妊娠10か月
妊婦検診:1週間に1回
・お母さんの様子
子宮が下がり胃の圧迫感が取れて、食欲が回復する人も
おなかの張り(前駆陣痛)を頻繁に感じるようになる
腰や足の付け根が痛む
よりトイレが近くなる
・赤ちゃんの様子
頬のあたりもふっくらとして、新生児とほとんど同じような顔つきになります。
赤ちゃんが下がってくると、出産はもう間近ですよ。
・この頃までにやっておきたいこと
☑ 出産の流れ、連絡態勢などの再確認をしておく
☑ 赤ちゃんの肌着・お洋服の下洗いを済ませておく
☑ ベビーベッドの組み立てなど、退院後に使用する者の最終準備をする
☑ 赤ちゃんのスペースのお掃除をしておく
☑ 大きなおなかの記念写真を撮っておくのも良いかもしれませんね
おわりに
妊娠中、それぞれの時期にやっておきたいことを1か月ごとにまとめてみました。
いかがでしたでしょうか?
ここに記載したものは最低限のこと。
他にも、やっておきたいことはひとそれぞれ様々あると思います。
夫婦の時間を楽しんだり、妊娠期間中の日記をつけてみたりするなどこの期間ならではの思い出作りをするのも良いかもしれませんね。
「この時期には何をしたらいいんだろう?」
と悩んだ時には、ぜひこのチェックリストを参考にしてみてください!