妊娠初期は太りやすいのを知っていますか?太るには原因があるのですが、この時期に太りすぎると妊娠後期の体重管理がとても大変になります。
でも、ダイエットは胎児へ影響があるのではと心配にもありますよね。
『妊娠初期に太りやすいのはどうして?』
『妊婦にもできるダイエットや対策はある?』
など、妊婦さんなら誰でも気になることです。
こちらでは、
・妊娠初期の体の変化
・妊娠初期太る原因
・ダイエットが胎児へ与える影響
・妊婦もできる太りすぎ防止対策
妊娠初期の太りやすい原因や対策について、9つのポイントで解説します♪
目次
1.妊娠初期は体が激変して太るのが普通!?
まずは、妊娠初期に起こる体の変化を見てみましょう。
・ホルモンバランスが変化する。
・プロゲステロンが増加する。
・エストロゲンが増加する。
・子宮が拡張する。
・骨盤が広がる。
この中でもプロゲステロンというホルモンは、次のような不調を引き起こします。
・眠気
・だるさ
・頭痛
・ほてり
・むくみ
・イライラ
・不安感
これに加えて、「体が太りやすくなる」という変化もあります。
2.妊娠すると太りやすいのは、なぜ?
生理前は、ダイエットしても効果が少ないという話を聞いたことがある人も多いでしょう。
なぜかと言うと、
・生理前もプロゲステロンが多く分泌される。
・このホルモンは、体を守る働きをする。
・便秘が起こりやすい。
・血流が滞りやすい。
・代謝が落ちる。
・むくみやすい。
プロゲステロンはやせにくいホルモンなのです。そして、妊娠初期は、このホルモンが生理前以上に非常に多く分泌されます。だから、太りやすい時期と言われるのです。
妊娠してから太りやすくなったというのは、当たり前、当然のことです。
3. 他にもある!?妊娠初期に太る原因!
それに加えて、初期に太る原因は次のことも挙げられます。
・運動不足
妊娠が分かると、流産を恐れて運動を控えがちになります。いつもよりエネルギー消費量が落ちます。
・つわり
食欲が減って、逆にやせそうですが、つわりが原因で太ってしまう人もいます。食べられるものが限られて、偏食してしまい太る人も多いんです。妊娠中は、なぜかポテトとコーラだけは喉を通ったという人も!
また、つわりがひどくて、ゴロゴロばかりして体重が増えてしまうなんてパターンもあります。
・食べづわり
この言葉、わたしは妊娠してからしりました。つわりというと食欲が落ちるというイメージですが、逆に食べないと気持ち悪いという人もいます。
4. 妊娠初期に太るのは当たり前!
赤ちゃんの最初の大きさを知っていますか?始まりである受精卵は、針の先の大きさほどです。それが、40週を経て3000g、50cmほどになるのですから驚きです。
また、赤ちゃんのベットになる胎盤と羊水は、最終的に1㎏にもなるそうです。
このように、妊娠するということは、体内の
・胎盤
・羊水
・子宮
・乳房
・血液
・皮下脂肪
が拡張、増加することです。だから、体重が増加するのは当たり前のことです。
5.妊娠初期のダイエットに注意!
太る自分に耐えられず、妊娠初期に行き過ぎたダイエットをしてしまうと、
・体調不良
・骨量の減少
・貧血
・切迫流産
・発育不全
・低出生体重児の出産
が起こりやすくなります。
妊娠初期に体重が減りすぎると、点滴などの処置が必要になり、入院することにもなります。わたしの友人も栄養不足、脱水症状のため、妊娠初期に1か月ほど入院しました。仕事の引き継ぎをしたい時期だったので、本人も職場も困ったとなげいていました。
6.妊娠初期は、体重コントロールを!
妊娠中は、望ましい体重増加量があります。
次の計算で、自分に合った目標体重を設定しましょう。
・妊娠前の体重÷(身長×身長)=BMI
・妊娠前のBMIをもとに、目安を割り出す。
・BMI18.5→9~12㎏までOK
・18.5~25.0→7~12㎏まで
・25.0~→5㎏くらい
体重は、毎日測り1週間の増加傾向を把握しましょう。
1か月に1回は、母子手帳の「妊娠中の経過」のページに記録します。
7.妊娠中、「2人分を食べなくちゃ」は、ウソ!?
妊娠中のダイエット、やせすぎはよくないことが分かりました。でも、たくさん食べればよいという訳でもありません。
年配の人は、
「お腹の赤ちゃんの分もたくさん食べなくちゃね。」
と言う人も多いです。でも、その言葉に安心してはいけません。
昔は、食べ物の種類やカロリー過多のものも少なく、精をつけるにはたくさん食べなければという意識が高かったのでしょう。しかし、今は違います。
『妊婦のための食生活指針』によると、妊娠後の食事追加量は、
・妊娠初期は前と変わらない。
・妊娠中期は副菜や乳製品、果物を1皿程度増やす。
・妊娠末期、授乳期は450~350キロカロリー増やす。
としています。初期は、普段と同じ量を食べることを推奨しています。
8.ダイエットの前に、バランスのよい食事を!
先にも述べましたが、太ってから体重を減らすダイエットをするのは、胎児にも影響があり危険です。
大切なのは、急激な体重増加を防ぐことです。そのカギになるのが、バランスのよい食事です。次のことを心がけましょう。
・食事は1日3回
・主食を中心に副菜、主菜を組み合わせる。
・貧血予防に鉄分が含まれる食品も。
・妊娠高血圧症を防ぐために、塩分は1日7g未満に。
体重を減らしたいと思うと、主食となる炭水化物を抜きたくなりますが、それは危険です。
炭水化物は、体を動かすエネルギーとなります。妊娠中は胎児の器官形成に多くのエネルギーを必要とします。母体も疲れやすくなります。炭水化物を必要としています。
また、妊娠中に栄養が足りないと、出産後に子供が生活習慣病になりやすいというデータもあります。お腹の中にいるときから、必死で影響をたくわえようという体になってしまうからだと言われています。
9.太りすぎも胎児へ影響が!
やせすぎにもリスクがあるように、太りすぎも次のような問題があります。
・妊娠高血圧症候群
・妊娠糖尿病
・分娩時の異常
・血行不良
元気な赤ちゃんを出産するためには、可もなく不可もなく、体重を適正にコントロールすることが大切です。
簡単なようで非常に難しいことです。これが、お母さんになるための最初の大切なお仕事だと思って、体重管理に取り組みましょう。
まとめ
今回は、妊娠初期の太る原因や対策について解説してきました。
伝えたかったのは、次の4つです。
・妊娠中は太りやすくなること。
・妊娠初期に太るのは、様々な原因があること。
・妊娠中のダイエットは危険もはらんでいること。
・太る前の、食事による体重コントロールが大切なこと。
わたしは、妊娠初期に調子にのって食べ過ぎて、後期に体重が倍増して困りました。中期にあわてて食事バランスに気を付けてもその時は、時すでに遅し…。
初期に、妊婦向けの栄養バランス教室に行けばよかったと後悔しています。この記事が、妊娠初期の太りすぎ問題に悩む方のお役に立てば嬉しいです。