妊娠中って食べ物にとっても気を使いますよね。
自分だけではなくお腹の赤ちゃんの事も考えれば、妊婦さんが食べ物に気を使う事は当たり前とも言えるかもしれませんが、内心は色々と大変なものです(汗)
さて、今回はそんな食べ物の中でも、毎日食卓に並ぶ家庭も多い卵にフォーカスしてみました!
『卵って料理に使われることも多いけど妊娠中は食べてもいいの?』
『火を通している卵は大丈夫そうだけど、卵かけご飯のように生卵は大丈夫なの?』
『卵って1日何個まで食べていいの?』
『卵に含まれている栄養って何?』
卵一つとっても妊婦さんは気になることが多いですよね。
今回の記事では妊娠中の卵について7つのポイントでまとめています。
1. 卵はどんな栄養を含んでいるの?
2. 妊婦は卵をいくつまで食べていいの?
3. 妊婦さんは、特に気を付けて卵の保存方法!
4. 妊娠中に生卵は大丈夫?
5. 妊娠中に卵などで食中毒になったら?
6. 妊娠中に卵で子供のアレルギーは大丈夫?
7. 妊娠中のおすすめ卵調理法!
この記事を読めば妊娠中の卵に関することは全てわかる内容になっています!
参考にしてみてください♪
目次
卵はどんな栄養を含んでいるの?
卵は、たんぱく質はもちろん、ビタミン・ミネラルなどの様々な栄養素が含まれています。
筋肉をつけたい、体力を増進したいと生卵を飲んでいる人もいますよね。
私たちの健康や体力の維持にかかせない、食卓を代表する食材です。
具体的な卵1つ(50g)だと、(日本食品標準成分表2015年版)
・76カロリー
・水分38.1g
・たんぱく質6.2g
・脂質5.2g
・その他少量含まれるもの
・ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの無機質
・ビタミンA、葉酸などのビタミン
このようにたんぱく質と脂質が多く含まれている食品です。
家庭科でも習った覚えがある人も多いと思いますが、
・たんぱく質は血や肉を作る元となる重要な栄養素です。
・脂質は、体を動かすエネルギー源になるものです。
運動をする人や体を大きくしたい人、また成長過程のお子さんには得に重宝される食材と言えますね。
中でも妊婦さんが気になる栄養素としては、少量ですが、ビタミンAと葉酸も見逃せません。
ビタミンAは、レバーなどに多く含まれるレチノールというビタミンです。
また、緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンは、体内でレチノールに変換されます。
カロテンはレチノールが不足している時のみ、レチノールに変換されるため、取り過ぎても問題ありません。
しかし、レチノール自体は、過剰摂取が問題になることもあります。
レチノールについては、「2、妊婦は卵をいくつまで食べていいの?」でより詳しくお伝えします。
また葉酸は胎児の二分脊椎症を防ぐために、妊娠初期に摂取することを推奨されているビタミン。
わたしも、妊活中より、医師に摂取の確認をされました。
また、妊娠してからも葉酸のサプリメントを摂取しているかを聞かれたほど大切な栄養素なんです。
関連記事⇒葉酸サプリランキング2018~市販vs通販!妊娠中におすすめ葉酸サプリ35選
さて、卵の栄養素については分かりましたが、他の食材と比べるとどうでしょうか?
普段食べることの多い鶏肉と比べてみましょう。
鶏肉もも(50g)では、(日本食品標準成分表2015年版)
・127カロリー
・水分31.5g
・たんぱく質8.7g
・脂質9.6g
・その他少量含まれるもの
・ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの無機質
鶏肉も少量でたんぱく質、脂質を多く含む食品です。
これらを卵と鶏肉で比べグラフにしました。
卵 | 鶏 | |
カロリー | 76㎉ | 127㎉ |
脂質 | 5.2g | 9.6g |
たんぱく質 | 6.2g | 8.7g |
葉酸 | 20μg | 3μg |
このことから注目したいのは、卵が優れている4つの点です。
・卵の方が、高たんぱくである。
・卵の方が、カロリーが低い
・卵の方が、たんぱく質が多く含まれている。
・卵の方が、葉酸が多く含まれていることが分かります。
さらには、卵の方が食材として使いやすい、保存できるなどのメリットもありますね。
妊婦は卵をいくつまで食べていいの?
卵が妊婦さんにとって高栄養なことはわかりました。
それでは妊婦さんは何個まで卵を食べてよいのでしょうか?
一般的な人とは変わってくるのでしょうか?
日本卵業協会では、次のように答えています。
・個数に制限はない。
・でも卵を沢山食べる際は、一日の食事バランスに配慮して野菜も沢山食べることをおすすめします。
参考⇒日本卵業協会
このことから、一般的な人は毎日2~3個であれば問題がないと解釈できます。
では、妊婦さんなど、通常の状態ではない人はどうなのでしょうか。
妊娠中に体重増加を医師に注意されることも少なくありませんし、血液検査で尿たんぱく量を調べられることもあります。
そこで気になるのが、コレステロール。
日本卵業協会ではこのようにしています。
・健康な人が1日2~3個食べてもコレステロール値が上がることはありません。
このことからも、2個であれば、コレステロールの過剰摂取は気にしなくてよいと言えますね。
さて、さきほど卵の栄養素でも挙げたレチノールについてですが、これは気をつけなくてはなりません。
レチノールは妊娠中過剰に摂取すると胎児に影響が出る可能性があると言われている栄養素だからです。
結論から言います。
「卵は、レチノールを多く含む食材なので、食べる量に気を付けなければなりません。」
※レチノールはビタミンAとも呼ばれます。カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換される栄養素。
カロテンは特に摂取量に注意する必要はないです。
緑黄色野菜はたくさん食べてもよい、むしろ食べた方がよいということですね。
厚生労働省では、
・妊娠中のビタミンA(レチノール)の過剰摂取がおなかの中の赤ちゃんの発育に悪い影響を及ぼす可能性がある。
・1日あたりのビタミンAの必要摂取量は670μg、摂取量上限を1500μg
と謳っています。
これを卵で換算してみると、1日当たりの摂取上限は10個まで!ということになります。
ここで「なんだ、たくさん食べても大丈夫なんだ!」と思った方もいるかもしれませんが、気を付けてください。
ビタミンA(レチノール)を含むものは意外と多くあるのです。
基本的には動物性食品に多く含まれています。
多く含まれる食材の代表がうなぎです。
他にも、
・レバー
・あん肝
・ほたるいか
・ぎんだら
・バター
・牛乳
などです。これらの食材をたくさん摂取して、さらにたまごも加えると、簡単に上限を超えてしまいます。
卵をいくつ食べても大丈夫かというよりも、たまごと何を食べるか、1つの食材を食べ過ぎないということに注意してください。
妊婦さんは、特に気を付けて卵の保存方法!
正しいたまごの保存法をご存じですか?
せっかく食べる量に気を付けても、保管方法が間違っていては元も子もありません。
妊婦さんだからこそ、食材の保管方法にも注意してください。
・卵の賞味期限
実は、卵の賞味期限は季節によって変わります。
夏場は2週間、春秋は1か月弱、冬は60日弱です。
でも卵のパックを見ると、通年で2週間程度が一般的ですね。
それは安全性を考えて一律にしているのです。
・賞味期限の基準
購入後に冷蔵庫10度以下で保管されることを前提としています。
夏は購入後すぐに冷蔵庫に入れるようにしましょう。
しかし、この賞味期限は「生食」できる期限ですので、熱を通せばさらに賞味期限は延ばせるということです。
・卵は洗った方がよいのか
卵は、洗ったてから出荷されています。
汚れが気になるときは、ふき取るほうが鮮度を保てます。
・ゆでたまごの保存は
固いゆで卵であれば、冷蔵庫で3~4日持ちます。
ひびが入ったものはその日のうちに食べてください。
鉄則は、冷蔵保存10度以下!ということですね。
常温では、表示されている賞味期限の通りではなくなってしまいます。
妊娠中に生卵は大丈夫?
妊娠中は、生ものの摂取を控えている人が多いでしょう。
肉はもちろん、魚はアニサキスの心配もあります。
では、卵はどうなのでしょうか。
卵にはサルモネラなどの食中毒菌が潜んでいることがあります。
このため、日本卵業協会では、次のように警告しています。
「妊娠中の女性は生卵を避けてください。」
残念ですが卵かけご飯はお預けです。
また温泉卵や半熟卵なども同様ですので、卵類を食べるときはしっかり火の通ってるものに限りましょう。
参考記事⇒妊婦は半熟玉子を食べちゃダメ?妊娠中の半熟玉子7つの影響とリスク
妊娠中に卵などで食中毒になったら?
生食にも気を付けているのに、間違って賞味期限切れを食べてしまったり、加熱が十分でなかったりした場合は、食中毒を引き起こしてしまうかもしれません。
もし下痢や嘔吐の症状が出てしまったらどうしたらよいでしょうか?
通常なら薬を服用すればよいでしょうが、妊婦はそうはいきません。
万が一の場合、次のことに注意してください。
・何の菌によるものかの判断が必要です。
カンピロバクターやトキソプラズマなど様々な原因が考えられます。
・感染原因によっては、妊婦が感染すると胎児に影響が出る場合もあります。
・自己判断で市販の薬を服用しないでください。
日常的な胃腸薬、漢方薬ベースのものなどもそうです。
・妊娠初期の症状が、発熱、だるさなど風邪のようなこともあります。
つまり、少しでも異常を感じたら、心当たりのあるなしにかかわらず受診をすることが大切です。
妊娠中に卵で子供のアレルギーは大丈夫?
妊娠中に卵や牛乳を摂取しすぎると、子供がアレルギー体質になってしまうという話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
わたしも気になって、医師に確認したところ、妊娠中の摂取量と子供のアレルギー発症率には因果関係はないとのことでした。
勿論、両親がアレルギー体質であれば子供に遺伝する可能性は大きいです。
また、両親が発症していない場合でも、子供が発症するということもあるそう。
このような正しい情報があるものの、年配の人は、妊娠中は卵や牛乳をとるのがよくないと信じている人も多いです。
実際にわたしの母もそうでした。
助産師さんからは次のように指導されました。
・今までの食生活をよりバランスよく続ける。
・1つのものを「ばっかり食べ」するのはよくない。
・根拠のない除去食は意味がないとのことでした。
気になるようでしたら、血液検査で卵アレルギーの有無を確認しておくと、お子さんが生まれた時に対処する方法を今のうちから考えることもできます。
妊娠中のおすすめ卵調理法!
火を通すことが前提ですが、調理をする上で気を付けることは、
・溶き卵をそのまま放置しない。
・卵を入れた容器は、よく洗ってから使う。
・ゆでたまごは5分以上加熱する。
・ひびが入っているたまごはすぐに調理する。
火が通ってるものでしたら、茶碗蒸しや卵豆腐はオススメ。
つるっとした舌ざわりなので、つわり等でもさらっと食べられますね。
それでは最後に、妊婦さんにもおすすめの調理法を紹介します。
妊娠中は、何をどう食べるか気を付けることがたくさん。
加えて、つわりなどで思い通りに体が動かず、料理も一苦労です。
これは、簡単、家族も満足、栄養素もばっちりのメニューです。
我が家の定番「オムレツお好み」
材料:卵2個、もやし1袋、あれば豚挽き肉(お好みの量)
・ひき肉を少量の油でいためて、ぽろぽろにする。
・もやしを加えて炒める。
・溶き卵を加え、フライパンの形で焼き固める。
・ひっくり返す。
・きれいな面に、半分ケチャップと粉チーズ、半分ソースと青のりをのせる。
一度でオムレツとお好み焼きが楽しめますよ!
見た目も赤と緑などカラフルでかわいいです。
もやしは食物繊維も豊富で葉酸も含まれていますし、何と言っても安いです。
具は、冷蔵庫にあるものなら何でもOK!大きく作って、家族で分けることができるので手間もかかりません。
味付けも最後にするだけですので本当に簡単です。
いかがでしたか。
妊娠中の卵についてばっちり理解してもらえたと思います。
次のことを知っていれば、お母さんも赤ちゃんも安心です。
・栄養満点!葉酸も含まれていること。
・1,2個であればOK。
・でも、レチノールの過剰摂取に気を付けること。
・冷蔵庫に保存すること。
・火を通して食すこと。
妊婦さんは、気が抜けなくて大変ですよね。
でも、怖いからと言ってあるものばかりを食べたり、何かを極端にさけたりするのもよくありません。
正しい情報をキャッチして、無理のないマタニティライフを送ってくださいね。