ぬか漬けは古くから日本で造られている、伝統あるお漬物のひとつです。
お漬物と聞くとしょっぱいイメージで、妊娠中に食べてもいい物か疑問に思う方もいるでしょう。
そんな糠漬けですが、実は妊婦さんに嬉しい栄養が含まれている食品でもあるのです。
糠漬けの栄養素や、妊婦さんが糠漬けを食べるにあたっての注意点などをまとめてみました。
- 作り始めたら意外とハマる?野菜以外でも作れる糠漬け
- 妊婦さんが糠漬けを食べる4つのメリットと自作糠漬けのすすめ
- 糠床には大腸菌がたっぷり!?食中毒にはならないの?
- 乳酸菌を効率よく摂取できる!糠漬けを食べるおすすめのタイミング
- 塩分量が心配だけど…?糠漬けの塩分を少なめにする方法
- 初心者は定番の漬けやすい野菜から
このまとめが妊娠中に糠漬けを食べたい妊婦さんの参考になりましたら幸いです。
目次
作り始めたら意外とハマる?野菜以外でも作れる糠漬け
糠床をつくりしっかり管理すれば、自宅にいながら美味しい漬物を一年中食べる事ができます。
糠漬けに向いていない野菜は無いとも言われるほど、どんな野菜でも大丈夫。
定番のたくあん、きゅうり、にんじん、大根の糠漬けから変わり種まで幅広く楽しむことができます。
歯ごたえのある野菜や、味が染みやすい野菜が漬物としては好まれますが、やわらかい野菜や漬かるまでに時間のかかる野菜でも、正しく糠床から作れば美味しく頂けますよ。
野菜によって異なる食感や、糠漬けにすることで生じる独特の風味を楽しみましょう。
また、糠漬けは野菜に限らず、肉や魚、ゆで卵やこんにゃくなども漬けることができます。
漬かっている時間が短い物を浅漬け、一夜漬けと呼び、長らく漬けたものを古漬け、ひね漬けなどと呼びます。
もちろん味も変わってくるので、好みに合わせて漬ける時間を調節し、自分好みの糠漬けを作りましょう。
妊婦さんが糠漬けを食べる4つのメリット!自作糠漬けがおすすめ
妊娠中に糠漬けを食べるメリットとしては
- 糠に含まれる様々な栄養が食材に浸透するため、通常の食材よりさらに栄養が摂取できる
- 乳酸菌の効果で、腸内環境の改善や免疫力の向上などが望める
- カリウムを含むため、むくみの解消につながる
- 鉄分やビタミンB6が豊富で、貧血の予防になる
- ビタミンB1が豊富で、つわりの悪化を防ぐ
などが挙げられます。
糠漬けは、妊婦さんにとってなかなか魅力的な食品なのですね。
仕込んで間もない糠床に乳酸菌は少なく、一か月程経過して初めて米ぬかの効果で乳酸菌が豊富な糠床になります。
また、その間漬けた食材の表面にある様々な酵母菌や乳酸菌が混ざり、更に栄養豊富な糠床へと変化を遂げます。
栄養豊富な糠漬けを作る為の糠床の準備には、少なくとも二か月程かかるでしょう。
市販の糠漬けは糠床の経過時間が不明なものもあり、衛生面を考慮して糠床をこまめに交換している可能性もありますので乳酸菌や栄養をしっかり摂りたいのであれば、自ら日付などの管理ができる自作の糠漬けをおすすめします。
また、糠漬けに含まれる乳酸菌は食品に染み込んでいるため、生きて腸まで届きやすいというメリットもあります。
糠床には大腸菌がたっぷり!?食中毒にはならないの?
乳酸菌が増える前の糠床には、大腸菌が増殖しています。
大腸菌と聞くと、食中毒を連想される方も多いでしょう。
しかし、米ぬかに付着している大腸菌は人に害を与える大腸菌ではないので、安心してくださいね。
増殖した大腸菌は、同時に増える乳酸菌が乳酸を作り出すことによりどんどん減少していきます。
大腸菌は酸性の環境では生きていくことができないためです。
もちろん絶対に食中毒にならないとは言い切れませんので、保存法や賞味期限を守って食べるようにしましょう。
関連記事⇒妊婦の食中毒に注意!胎児への影響や4つの予防策と感染時の対策
乳酸菌を効率よく摂取できる!糠漬けを食べるおすすめのタイミング
乳酸菌が効果的に働くことができるタイミングは睡眠中。
また、乳酸菌は胃酸に弱い菌でもある為、胃酸の多い空腹時の摂取はお勧めできません。
そのため、糠漬けを食べるのに適したタイミングは
・夕食後、胃酸の薄まった1~2時間後がベスト
と言えます。
とはいえ、この時間帯以外で食べると良くない!というわけではありませんし、まったく効果が無くなってしまうわけでもありませんので、安心してください。
関連記事⇒妊婦はヤクルトを飲んじゃダメ?妊娠中のヤクルトの効果や影響と2つの注意点
塩分量が心配だけど…?糠漬けの塩分を少なめにする方法
糠漬けは塩分が多いイメージで、高血圧に注意している妊婦さんは食べても大丈夫なのか気になりますよね。
そのイメージ通り、糠漬けは塩分量が高く、うっかり食べ過ぎてしまうと一日の塩分摂取目安量を軽く超えてしまいますので注意が必要です。
塩分の過剰摂取が続くと、むくみが現れやすくなったり、妊娠高血圧症になり、母体だけではなく赤ちゃんも健康被害にさらされてしまいます。
ですので、摂取量に気を使うか、塩分量を減らして漬ける・食べるのがおすすめです。
塩分量を減らす方法としては、糠床から取り出した野菜を短時間(5~10分程度)水に浸すか、絞ることができる食材であれば食べる前に適度に絞る方法があります。
また、野菜を切らずにそのまま漬け、糠床ごと冷蔵庫に置くのも良い方法です。
漬ける時間を短くすれば、浅漬けとしても食べられるなど、ちょっとした工夫で塩分カットができますよ。
関連記事⇒妊婦の塩分摂り過ぎに注意!妊娠中に摂っていい塩分量や影響と6つの注意点
初心者は定番の漬けやすい野菜から
まずはきゅうりや大根、かぶなど、歯ごたえがあり浸かりやすい定番の野菜から初めてみるのがおすすめ!
上手く漬けられるようになったら、ナスやトマト、他の変わり種の糠漬けにどんどん挑戦してみましょう。
肉や魚などは一緒に漬けてしまうと糠床に生臭さが移ってしまう為、タッパーや袋などに入れて別に漬けましょう。
まとめ
糠漬けは栄養がたっぷり含まれており、その上乳酸菌の働きで便秘を解消してくれるという、
妊婦さんにも嬉しい健康的な食品だという事がわかりました。
妊娠中は和食が好ましいとも言われているので、糠漬けもぜひ食卓に取り入れたい一品ですね。
塩分量に気を付けた上で、栄養満点な糠漬けを食べて、体調面でのトラブルが多い妊娠期間を乗り切りましょう!