卵子の寿命は24時間って本当?排卵のメカニズムと卵子の寿命を徹底調査!

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「赤ちゃんが欲しいけどなかなか授からない」

「年齢を考えてそろそろ妊活しようかな」

と思っている人もたくさんいると思います。

妊娠するためには、

・きちんと排卵されていること
・受精すること
・受精卵が着床したこと

が大きな条件となります。

排卵が問題なく行われている人であっても、妊娠する確率はわずか20%~25%程度といわれています。

妊娠することがいかに大変なことか改めて思い知らされますよね。

そしてこの妊娠率には、卵子の寿命も大きく関係しているのです!

「卵子に寿命なんてあるの?」

と思う人もいるかもしれませんが、

・卵子の寿命はわずか24時間!
・受精可能時間はさらに短く6~10時間!
・体内卵子にも寿命がある!

ということが研究の結果でわかっています。

これから妊娠を目指している人にとっては、卵子の寿命や受精可能時間を知っておくといいかもしれませんね。

妊活のお役にたてれば幸いです。

目次

まずは排卵のメカニズムを知ろう

まずは排卵の基本的なメカニズムを知ることから始めましょう。

女性は一定の周期で生理がありますが、これには排卵が関係していることは多くの女性が知っていることだと思います。

より詳しく知ることで、妊娠しやすい時期を知ることにもつながりますよ。

排卵とは?

排卵とは、月に1度成熟した卵子が卵巣から飛び出してくることをいいます。

通常排卵は、ひとつの卵子が飛び出してきます。

卵子は卵巣と呼ばれる袋の中で成熟を待ちます。

  1. 卵胞刺激ホルモンが分泌される
  2. 卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、卵子が成熟し始める
  3. 卵胞ホルモンがピークに達すると黄体形成ホルモンが分泌される
  4. 成熟した卵子が卵胞を破って飛び出す

このような順序で排卵が行われます。

生理周期は4つに分けられる

生理周期は個人差がありますが、多くの女性はひと月に一度という感覚ではないでしょうか。

生理周期は排卵が大きく関係していて、4つのサイクルに分けられています。

1.卵胞期

卵胞刺激ホルモンの分泌量が増え始めます。

その影響で卵子のもととなる原始卵子が成熟を始めます。

排卵に向けての準備期間といえるでしょう。

体温は低温期を推移し、体調も比較的良いことが多いです。

2.排卵期

成熟した卵子が卵胞を破って外に飛び出す時期です。

妊娠する確率がもっとも高い期間がこの時期です。

排卵期という名前がついていますが、『排卵期=排卵日』といった認識をしておくといいかもしれません。

3.黄体期

黄体ホルモンの分泌量が増え、卵子が受精卵となった場合は着床の準備に入る期間です。

受精しなかった場合や受精しても着床しなかった場合は月経期へと入ります。

4.月経期

受精しなかった場合や受精しても着床しなかった場合、不要になった子宮内膜が剥がれます。

血液と一緒に体外へ排出され、これがいわゆる『生理』です。

黄体ホルモンと卵胞ホルモンの分泌量が減ります。

生理周期は28日~35日程度が正常といわれていて、この4つのサイクルを28日~35日かけて繰り返していきます。

卵子に寿命はわずか24時間って本当?

自分の生理周期を見直してみて、毎月ほぼ同じような周期で生理がきているなら妊娠できる可能性が高いです。

ではいよいよ本題です。

「排卵しているならすぐに妊娠できるのでは?」

「排卵日を狙っていてもなかなか妊娠しないのはなぜ?」

このように思われている人もいるかもしれませんね。

実は卵子には寿命があるからなのです。

卵子の寿命って?

卵子の寿命とは、卵子が排出されてから受精することができる時間のことをいいます。

「卵子が排出されてから生理がくるまでなら妊娠の可能性があるのでは?」

と思う人もいるかもしれませんね。

排卵されると卵子は卵管の先から取り込まれ、卵管膨大部というところで精子が来るのを待っています。

卵管膨大部でタイミングよく精子と出会うことができれば妊娠ということになります。

しばらく精子が来なければ、卵子はそのまま消滅していきます。

卵子の寿命は24時間!

卵子が卵管膨大部で生きていられるのはわずか24時間といわれています。

排卵されてから24時間は卵管膨大部で精子が来るのを待っていますが、24時間を過ぎると妊娠できる機能がなくなり、そのまま消滅していってしまうのです。

卵子の寿命はたった24時間ということを覚えておくといいでしょう。

受精可能時間はさらに短い!

以前の研究では、排卵されてから1日程度は妊娠できる可能性があると考えられていました。

しかし最新の研究の結果からは、受精可能時間はさらに短いことがわかりました。

その時間は排卵後たった6~10時間!

受精可能時間は個人差があり、最長で10時間程度といわれています。

それにしても短いですよね。

妊娠できることがいかに難しいか、改めて思い知らされました。

卵子の寿命は年齢によって違うって本当?

卵子の寿命はどの年齢でも

・排卵後24時間
・受精可能時間は6~10時間

というのが当てはまるのでしょうか。

年齢が上がると妊娠率が下がっていくこともわかっていますが、これも卵子の寿命と関係があるように感じますよね。

ここでは卵子の寿命と年齢に関係があるのか、詳しく見ていきましょう。

年齢がまったく関係ないとは言い切れない

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毎月ひとつずつ排出される卵子ですが、その都度新しいものが作られているわけではありません。

卵子は生まれた時に一生に排卵する卵子をすでに持っています。

前の項目でも少し触れましたが、これが『原始卵子』。

卵子のもととなる原始卵子が毎月ひとつずつ成熟し、排卵されます。

年齢を重ねるとともに原始卵子も年月が経っているということになりますよね。

そういったことを考えると、年齢と卵子の寿命にまったくの関係がないとは言い切れないと考えられています。

卵子の老化により妊娠率が下がる

年齢が上がるとお肌や体調も若いころと同じようにはいきませんよね。

これは卵子にも同様のことがいえます。

年齢と一緒に卵子も老化していくのです。

35歳を過ぎると妊娠率がグッと下がることがわかっていますが、これは卵子の老化が大きな原因だと考えられています。

卵子が老化することできれいな真ん丸ではなくなり、受精しても着床しにくくなるなどの原因があるとされています。

卵子の質を上げるためにできること

卵子の老化を食い止めることはなかなか難しいことですが、年齢を重ねても卵子の質を落とさない・上げるといったことはある程度可能です。

・バランスの良い食事を摂る
・適度な運動を取り入れる
・体温を上げる
・規則正しい生活リズムを身につける

など、基本的なことではありますが、こういったことに地道に取り組んで健康を維持することが最も重要だとされています。

体内の卵子の寿命はあるの?

前の項目で、

『その都度新しいものが作られているわけではない』

と紹介しました。

実は私は、卵子も精子と同じように毎回新しいものが作られていると思っていました。

しかし実際は、卵子の数は生まれた時にすでに決まっているというのです!

体内の卵子には寿命があるのでしょうか。

卵子の数は生まれた時に決まっている

卵子の数は生まれた時にすでに決まっていると聞いて、驚いた人も多いのではないでしょうか。

卵子は、

・胎児の時に500万~700万個の卵子が作られる
・生まれた時には200万個程度に減る
・生理周期1サイクルで1,000個程度の卵子が減る

といった特徴があります。

閉経=卵子の寿命

卵子の数は35歳を過ぎると急激に減り始め、37歳を過ぎるとさらにその数は減るといわれています。

生理があるうちは排卵があるというサインで、妊娠する可能性もまだあるということです。

体内の卵子の数が1,000個を下回ると、閉経を迎えることが多いとされています。

閉経したことで体内の卵子の寿命を迎えたと考えるといいでしょう。

卵子の寿命が24時間なのに妊娠できるのは3日って?

妊娠する可能性が高いのは3日間とか48時間といわれることもありますよね。

ここで

「卵子の寿命は24時間って言ってなかったっけ?」

と思う人もいるでしょう。

これには精子の寿命も大きく関係しているからなのです。

卵子に比べて精子の寿命は長い

卵子の寿命が24時間なのに対して精子の寿命は72時間ほどといわれています。

1度の射精で1億~4億個の精子が排出されます。

膣内は強い酸性に保たれており、酸に弱い精子は体内に入り込む前に多くが死滅してしまいます。

体内に入り込める精子は排出された精子のおよそ100分の1程度。

さらに卵子にたどり着ける精子は数百個程度といわれています。

卵子と精子の寿命の差を活かす

・卵子の寿命・・・24時間
・精子の寿命・・・72時間

この差を活かして妊娠率をアップさせることができます。

排卵される前に精子を体内に待機させておき、排卵を待つということが理想的です。

それぞれの寿命時間は1日~3日ありますが、受精可能時間は

・卵子・・・6~10時間
・精子・・・射精後5時間後から36時間

となっています。

排卵の2日前から前日に性交することで妊娠率を上げることができます。

妊活中は排卵検査薬を使うのもおすすめ

排卵のタイミングを狙うことが妊娠率を上げるカギだとわかってはいても、いつ排卵があるかはわからないですよね。

排卵日を知るためには、

・生理周期を把握する
・基礎体温をつける

などがありますが、それでもピンポイントで知ることはなかなか難しいです。

妊活中の人は、『排卵検査薬』を使ってみるのもひとつの方法です。

排卵検査薬って?

最近はテレビコマーシャルなどでも目にすることが増えましたが、まだまだ排卵検査薬の認知度は低いかもしれません。

排卵検査薬とは、

・黄体ホルモンの量によって反応
・陽性だと40時間以内に排卵する可能性が高い

といった特徴があります。

生理周期が安定しない人やタイミングをきっちり合わせたいという人にとって、大きなメリットとなります。

排卵検査薬の使い方

排卵検査薬の使い方は次のとおりです。

  1. 排卵検査薬を使う日を定める
    生理周期が28日なら生理開始から11日後、30日なら13日後が目安
  2. 検査薬に尿をかける
  3. 朝一の尿を避け、反応が出るまで毎日同じ時間に測定する

陽性反応が出るまで毎日計測する必要はありますが、より具体的に排卵日を知るために必要なことです。

妊活のひとつとして取り入れてみてはいかがでしょう。

まとめ

「卵子に寿命があるなんて知らなかった!」

という人も多いかもしれませんね。

私も卵子の寿命がこんなに短いなんて知りませんでした。

・卵子の寿命は24時間
・受精可能時間はわずか6~10時間

こんな短時間で受精し、さらに着床して妊娠を継続することは本当に奇跡に近いことなんだな、と改めて感じました。

興味深かったのは、

『性交は排卵日の2日前に行うと確率が上がる』

ということです。

卵子と精子の寿命の差を利用することで、妊娠率が上がるんですね。

これから妊活をしようと思っている人も多いでしょう。

女性にとって妊娠はリミットがあるものです。

初産でなければ高齢でも妊娠しやすいというデータもありますから、まずは35歳までに最初に妊娠を目指したいところですね。

基礎体温をつけることを習慣にしたり、規則正しい生活を送ったりと、排卵日の予測や卵子の状態を保つことにも取り組みましょう。