マグロなどと同じく世界的にも消費量が多いサバ(鯖)。
味噌煮や塩焼き、しめ鯖など、色々な料理に変身して食卓によく並ぶ魚です。
また最近では、サバの缶詰めも人気を集めていて、地域によって特色のある鯖缶などが販売されています。
秋が旬ですが、年中安定してお店に並んでいる身近な魚のひとつですね。
家庭料理としてもよく登場してくるサバですが、赤ちゃんには食べさせて大丈夫なのでしょうか?
アレルギーが出るという話もよく耳にするので、なかなか手をつけづらいかもしれませんね。
「赤ちゃんはさばをいつから食べても大丈夫なの?」
「赤ちゃんにさばを食べさせるときに注意することはある?」
「さばを使った離乳食のレシピが知りたい!」
など、赤ちゃんとサバに関するモヤモヤを解消していきましょう。
今回は、赤ちゃんとさばについて以下の内容でご説明していきます。
・赤ちゃんがさばを食べられる時期
・さばを食べさせるときの5つの注意点
・カミカミ期のおすすめレシピ
・パクパク期のおすすめレシピ
鯛などの魚と比べると、注意点も多い魚なので、先に詳しく知ったうえで食べさせると安心ですね。
離乳食に魚のメニューを取り入れたいけど、どのように食べさせて良いのか悩んでいるお母さんや、離乳食の進め方に困っている人の参考になれば嬉しいです。
目次
赤ちゃんはサバをいつから食べても大丈夫なの?
ジューシーで味わいのあるサバは、調理しやすので、一見離乳食に向いているように思えます。
しかし、青魚の中でもアレルギーが発症しやすいことや、脂肪酸が多く含まれていることから、赤ちゃんに食べさせるときには注意点があります。
サバは、カミカミ期から少しずつ食べさせ、赤ちゃんの様子を見ながら徐々に量を増やしていくと良いでしょう。
DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの必須脂肪酸が含まれており、身体にとってもよい栄養素なのですが、内臓機能の発達が未熟な赤ちゃんにとっては負担がかかりやすいものでもあります。
ブリやさわらもサバと同じく、カミカミ期から食べるようにしましょう。
アレルギーの発症もなく、サバの味や食感に慣れてくれば、パクパク期からは量を増やして食べさせることができます。
関連記事⇒赤ちゃんの離乳食でブリはいつから食べて大丈夫?3つの注意点とおすすめ鰤レシピ
赤ちゃんにサバを食べさせるときに気を付けてほしい5つのこと
赤ちゃんにサバを食べさせるときには、以下の4つの点に注意しましょう。
1.アレルギーが出やすい
サバは青魚の中でも、特にアレルギーが出やすいと言われています。
サバに含まれるたんぱく質が原因で、蕁麻疹や腹痛、下痢や嘔吐、呼吸器の異常、口周りの赤みや腫れ、めまいなどのアレルギー症状が出る場合があります。
複数の症状が同時に起こることもあり、重篤の場合は呼吸困難を起こすアナフィラキシーショックで意識障害に陥る危険もあるので、赤ちゃんに初めてさばを食べさせるときはくれぐれも慎重に食べさせましょう。
アレルギーの原因となるたんぱく質は「パルブアルブミン」と呼ばれており、鮭やかつお、サンマなどにも含まれています。
サバを食べて体に異常が起きたとき、すぐに「食物アレルギーだ!」と疑いがちですが、実は食中毒やアニサキスなどさばに寄生している寄生虫が原因で、アレルギーのような症状を起こす場合もあります。
次で合わせてご説明していきますね。
2.ヒスタミンによる食中毒の危険性がある
サバは酸化しやすく、「サバの生き腐れ」といわれるほどに、急速に鮮度が落ちる魚です。
ヒスチジンというアミノ酸が多く含まれているカジキやマグロ、ブリ、サバなどの魚は、その加工品によって食中毒がおきます。
ヒスチジンは酵素の働きでヒスタミンになり、人が100㎎以上食べると、症状が現れるとされています。
具体的には顔が赤くなったり、蕁麻疹が出たり、嘔吐・下痢をしたりしますが、死亡例はありません。
一度ヒスタミンが生成されると、加熱調理によっても無くすことができないのも怖い点です。
ヒスタミンは保存や管理をしっかりとすることで繁殖を抑えることができるので、鮮度の良いものを買って早めに調理するか、冷凍保存するようにしてくださいね。
関連記事⇒赤ちゃんの離乳食でマグロはいつから食べて大丈夫?3つのポイントとまぐろレシピ
3.アニサキス寄生虫によって胃に痛みが出る可能性がある
サバの内臓には、まれにアニサキスという寄生虫が寄生している場合があり、アニサキスが原因で胃痛や嘔吐、蕁麻疹が出ることがあります。
アレルギー症状にも似ており、アニサキスアレルギーとも呼ばれるのですが、胃に刺すような痛みがあることが特徴のひとつです。
アニサキスは、ヒスタミンと比べると加熱調理や冷凍処理することにより死滅させることができます。
赤ちゃんにサバを食べさせるときには、アニサキスをなくすためにも、しっかりと火を通してから食べさせるようにしてください。
ちなみに、酢でしめてあるしめサバですが、酢でアニサキスが死滅することはないので、症状が出るリスクがあります。注意しましょう。
4.新鮮で鮮度の高いものを購入する必要がある
サバを買う時には、まず傷んでいないものを選ぶことがポイントです。
選び方としては、身が硬くしまっており、皮が青々と光っているものを探してください。
目は真っ黒で大きなもの、お腹部分の皮に金色の筋があるものは、美味しい証拠です。
ダメなものとしては、身がくずれているものや、目が赤く濁っているもの、切り身の場合は水分が出ているものは避けましょう。
身がピンク色で透明感があるもの、そして割れた部分が角のあるものを選ぶようにしましょう。
血合いも赤々としていて、黒ずんでいないものがよいですね。
サバの水煮缶は食べられる?
鮮度落ちの心配がないサバの水煮缶は、離乳食時におすすめです。
赤ちゃんには、生のサバと同じくカミカミ期から少しずつ食べさせることができます。
しかし、塩分が含まれているものが多いので、湯通しして塩抜きをするか、少量食べさせるようにします。
たまに、小骨が入っていることがあります。やわらかくなっていることがほとんどですが、赤ちゃんにとっては食べづらいので、取り除いてあげるようにしましょう。
塩抜きして加熱調理したサバ缶は、冷凍保存することもできます。
鮮度の心配がない点と、骨や皮取りの手間が省ける点から考えると、水煮缶はとても便利ですね。
ちなみに味噌煮などの味付けがされている缶詰めもありますが、大人にとっても味が濃くつけられているものが多いので、離乳食期の赤ちゃんには与えない方がよいでしょう。
添加物も入っているので、缶詰は水煮缶だけを食べさせてください。
カミカミ期(生後9~11ヶ月頃)のおすすめレシピ
最後に、離乳食期別に食べられるサバを使ったおすすめレシピを紹介します。
サバと豆腐のハンバーグ
<材料>
・サバの水煮缶 1缶
・絹ごし豆腐 150g
・パン粉 大さじ1
・片栗粉 大さじ1
・にんじん(好きな野菜) 適量
・焼きのり 適量
<作り方>
1.絹ごし豆腐は軽く水切りをして、なめらかになるまでつぶします。
2.サバの水煮缶からサバを取り出して、骨と皮があれば取り除き、1にいれ混ぜ合わせます。
3.サバの塩分が気になる場合は、先に湯通ししておきましょう。
4.パン粉と片栗粉、みじん切りにした野菜、小さくちぎった海苔をいれてさらに混ぜます。
5.一口大の大きさに成形して、弱火で両面をゆっくりと焼きます。
6.器に移したら出来上がりです。
レンジで簡単!サバご飯
<材料>
・サバ 20g
・青ねぎ 10g
・すりごま 小さじ1
・水 大さじ2
・ベビー出汁 小さじ1
・軟飯 一食分
<作り方>
1.サバ20gに熱湯をかけてから、耐熱容器にいれて、電子レンジで30秒加熱します。
2.青ねぎはみじん切りにして、茹でておきます。
3.軟飯にサバとねぎ、水と出汁をいれてよく混ぜ合わせます。
4.電子レンジで30秒加熱したら出来上がりです。
パクパク期(1歳~1歳半頃)のおすすめレシピ
サバの味噌煮
<材料>
・塩サバ 1枚
・大根 輪切り1㎝1枚
・酒 小さじ1
・みりん 小さじ1
・味噌 小さじ1
・醤油 小さじ2分の1
・生姜 少々
・ねぎ 少々
<作り方>
1.深めのお皿に水をはり、塩を少しいれた水に塩サバを1時間つけ、塩抜きします。
2.塩抜きしたサバに熱湯を回しかけて、水洗いをします。
3.サバの皮と骨を取り除き、一口大に切ります。
4.大根はいちょう切りにします。
5.鍋に大根と調味料、生姜とねぎ、サバをいれてひと煮立ちさせ灰汁を取り除きます。
6.弱火で10~15分煮たら出来上がりです。
サバ入りトマトスープ
<材料>
・鯖缶 1つ
・トマト水煮缶 1つ
・にんじん 1本
・じゃがいも 2個
・玉ねぎ 1個
・キャベツ 3枚
・ナス 1本
・かぶ 1個
・アスパラガス 3本
<作り方>
1.野菜は1㎝角にきり、鍋にいれていきます。
2.1の鍋にトマトの水煮缶と水を400㏄いれて加熱します。
3.沸騰したら、弱火にして30分煮込みます。
4.3に鯖缶のサバをほぐしながらいれてさらに10分煮込みます。骨や皮は取り除きます。
5.しっかりと火が通ったら出来上がりです。
まとめ
食卓によく出てくるサバは、アレルギーや寄生虫、ヒスタミンによる食中毒のリスクがありますが、購入時の選び方や加熱調理によって防ぐことができます。
赤ちゃんに食べさせるときには、様子を見ながら、少しずつ量を増やして食べさせてくださいね。
色々な料理に使えるので、赤ちゃんも喜んで食べてくれると思います♪
ぜひ紹介したレシピを参考に、離乳食にサバを加えてみてくださいね。