子どもと家族を守る。災害に向けて今から備えておくべき5つのこと

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はじめに、被災された方々に謹んでお見舞いを申し上げます。
被災地におかれましては、一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

今年は特に大きな災害が続いています。

関西では歴史的な台風、北海道で大震災がおき、首都圏にもいつ同じような災害が起こってもおかしくない状況です。

今記事では、いつ起こるか予測できない災害への備えを万全にすべく、家族を守るための知識をまとめました。

自然災害は人の力ではどうすることもできませんが、事前にシミュレートして備えることで被害を最小限に抑える努力はできます。

家族の状況、子どもの年齢など家庭によって備えるべきものは様々です。

今記事を読んで、ご自身の家庭に沿った準備を進めましょう。

目次

大震災シミュレーション


近い将来、あなたが住んでいる地域で大地震が起きたとしたら、あなたは適切な行動をとれるでしょうか。

子どもと一緒に公園にいるとき、自分は仕事で子どもは保育園にいるとき…自分自身とお子さんを守るための術を今から身につけておきたいですね。

東京都の人口は約1400万人。

首都直下地震が起きた場合、これだけの人数が住居に困り、食事に困り、ライフラインを失うのです…想像したくもありません。。

恐ろしい未来はできれば避けたいですが、可能性として起こりうる環境であることも事実です。

首都直下地震は、30年以内に70パーセントの確立で発生すると予測されています。

もしもの時のために、ご自身の住んでいる地域の避難場所や災害時の子どもの園との引き渡しの流れ、夫婦間の連携については災害を想定してよく話し合っておきましょう。

災害時に備えて準備しておく50のアイテム


備えあれば憂いなし、という言葉があります。

被災後は心身ともに参ってしまうもの。

もしものときの備えがきちんとしてあれば、心にも体にも元気と安心を与えてくれますよ。

「日常備蓄」という考え方

日常備蓄という言葉をご存知ですか?

非常用の備えというと乾パンやフリーズドライ、ヘッドライトやホイッスルなどの普段使わないものを思い浮かべますよね。

これだと管理が難しかったり、買ったまま置きっぱなしなので気づいたら使用期限を過ぎていたりなんてことも。

しかし、日常的に使っている生活必需品や食料品を多めに購入しておいて常に在庫を回転させる「日常備蓄」ならハードルが低く備えやすいです。

備蓄品リスト

最小限備えておきたいものを項目別にご紹介します。

食品


まずは食品です。

缶詰は過熱しなくても状況を選ばず食べられます。

被災中は新鮮な野菜を摂取することは難しいので、野菜ジュースでビタミンやミネラル不足を補うと良いでしょう。

食品 水(飲料水、調理用など)
主食(レトルトご飯、麺、乾パンなど)
主菜(缶詰、レトルト食品、冷凍食品など)
缶詰(果物、小豆など)
野菜ジュース
加熱せずに食べられる食品(かまぼこ、チーズなど)
菓子(チョコレート、飴など)
栄養補助食品
調味料(しょうゆ、塩、味噌など)

生活用品


次に生活用品です。

基本的に家にあるものばかりですね。

常備する量を少し多めにしておくだけで安心感が違います!

大きなポリ袋は給水袋にしたりトイレとして使う場合もあります。

屋外では雨を凌ぐこともできる万能アイテムなので絶対に多めにストックしておいてくださいね。

生活用品 生活用水
救急箱
常備薬
ティッシュペーパー
トイレットペーパー
ウェットティッシュ
簡易トイレ
生理用品
使い捨てカイロ
ライター
ゴミ袋、大きいポリ袋
充電式ラジオ
携帯電話などの予備バッテリー
懐中電灯
乾電池
ラテックス手袋

被災地を経験して重要だったもの

過去に被災地での避難生活を経験した方が重宝したというものは以下のアイテムです。

ここに述べた以外にも、家族構成によって必要なものは替わってきますので各家庭に合わせた準備が必要です。

赤ちゃんはオムツやミルクが必要になりますし、高齢者やアレルギー体質の方がいれば食べるものにも工夫が必要です。

日ごろの生活とよく向き合って備えていきたいですね。

経験者のススメ とにかく水
カセットコンロ・ガスボンベ
常備薬
簡易トイレ
充電式ラジオ
ポリ袋
(給水袋、調理、手袋、雨除け、トイレなど用途万能)
懐中電灯
乾電池
食品包装用ラップ
(お皿、調理、ケガの手当てなど用途万能)

非常用持ち出し袋


上記でご紹介したのは自宅にとどまって当面生活をするのに備蓄したいアイテムです。

続いて、自宅以外の場所に避難する際に持ち出したいアイテムを詰めた非常用持ち出し袋について解説していきます。

非常用持ち出し袋には、一般的に両手が空くリュックが用いられます。

非常用持ち出し袋を持って非難するということは、自宅にはいられない状態であるということ。

かなり過酷な状況を想定して準備をすることが必要です。

また、持ち運べる量は限られていますので、必要最低限のもの・自分にとって優先順位の高いものを取捨選択する必要があります。

被災する場面によって必要なものは違いますので、それぞれのシーンに合わせてご紹介します。

自宅に置いておく非常用持ち出し袋

自宅にいるときに被災した場合に持ち出す備えです。

玄関の近くや寝室、車庫などに配置しておけばとっさの判断で持ち出し易いです。

入れておきたいアイテムリストは以下の通り。

・懐中電灯
・毛布
・食品
・哺乳瓶
・携帯ラジオ
・電池
・インスタントラーメン
・現金
・ライター
・缶切り
・ナイフ
・ろうそく
・救急箱
・ヘルメット
・防災頭巾
・軍手
・水
・衣類
・貯金通帳
・印鑑

日常的に持ち歩いていたい非常用持ち出し袋

外出時に被災してしまうと、かなり心許無い状況になります。

常日頃からカバンに必要最低限のアイテムを忍ばせておけば、出先でもパニックにならずに落ち着いて行動できるでしょう。

専用のポーチを用意したり、カバンのポケットを一つ非常用品用にするなどして備えましょう。

日常的に持ち歩いておきたいアイテムは以下の通りです。

・ライト
・乾電池
・携帯ラジオ
・携帯電話用バッテリー
・歯ブラシ
・携帯トイレ
・ホイッスル
・小銭
・マップ
・水筒
・エマージェンシーセット
・エマージェンシーブランケット

職場用の非常用持ち出し袋

会社には非常用品の備蓄があるはずですが、それとは別に個人でも備えておきましょう。

勤務中に被災した場合、交通機関がストップしてしまうことを想定すると、会社にそのまま泊まることや自力で歩いて帰宅することを想定しなければなりません。

私自身、東日本大震災の時に東京駅から池袋駅まで2時間弱歩いたことがあります。

緊迫した雰囲気の中黙々と歩くのはかなりの精神力を要しましたし、道がわからずスマホのマップを見ていたものの通信状況もおぼつかず電池も持ちませんでした。

下記のアイテムを用意しておくとともに、会社から自宅への徒歩ルートも確認しておきたいですね。

・歩きやすい靴
・ヘルメット
・非常食
・ライト
・軍手
・レインコート
・救急セット
・寝袋
・簡易トイレ
・水筒

より確かな安心のための備えシミュレーション


夫婦+子(要オムツ・ミルク)の三人家族の場合に備えておきたい備蓄品をシミュレーションしてみましょう。

※スマホの方は横にスクロールできます。

日常備蓄 災害時用の備え
経験談より ・水(2リットル×12本)
・カセットコンロ(ボンベ×6本)
・常備薬
・簡易トイレ(約30回分)
・懐中電灯×2(使用人数分)
・乾電池
・手動充電式のラジオ
食品 ・主食
無洗米5kg、レトルトご飯×6個、
乾麺1パック、即席麺1袋
・主菜
缶詰(魚の煮付、野菜など)×各6個
・レトルト9パック
・缶詰(フルーツ)×2個
・野菜ジュース×9本
・飲料500ml×6本
・チーズ、かまぼこなど×各1パック
・菓子(チョコ、飴)×各1袋
・栄養補助食品×3箱
・スポーツドリンク粉末×1箱
・調味料 一式
生活用品 ・大型ポリ袋、ゴミ袋×各30枚
・ポリ袋
・救急箱
・ラップ1本
・ティッシュペーパー×5パック
・トイレットペーパー×12ロール
・除菌ウェットティッシュ×1箱
・使い捨てカイロ×10個
・使い捨てコンタクトレンズ×1ヶ月分
・点火棒×1個
・携帯電話の予備バッテリー×人数分
・ラテックス手袋×1箱
乳幼児 ・おむつ×約70枚
・おしりふき×1パック
・離乳食×1週間分以上
・スティックタイプの粉ミルク×20本
※キューブタイプでも可
女性 ・生理用品×60個

ご自宅の買い置き状況と比べていかがですか?

スペースに余裕があり、家にあるものをうまく回転させて消費できているのならば、備蓄は多いに越したことは無いです。

上記のリストはあくまで目安なので、参考にしつつ各家庭に合ったものを備えてくださいね。

住まいに関する予防策

地震による負傷者の30~50パーセントは家具類の転倒や落下が原因です。

部屋に物を置かないことが一番の対策ですが、快適に暮らすためにはなかなか難しいですよね。

自宅内での危険予防策をご紹介します。

家具は固定しましょう

家屋が倒壊するような大きな地震だと、重たい家具が飛ばされるように動き、とても危険です。

人間も自由に身動きがとれないような状況になるので、避けることもできず大怪我をしたり家具の下敷きになってしまう場合もあります。

家具は必ず固定したり滑り止めを付けたりなどの対策を取りましょう。

転倒/落下/移動の防止器具紹介


キャスター付きの家具は移動時以外はキャスターをロックしましょう。

テーブルや椅子は固定できないので脚に滑り止めを設置すると多少の安心は得られます。

背の低い家具におすすめの固定器具は以下の通りです。
・L型金具
・粘着シート
・移動防止ベルト
・キャスター下皿
・ストッパー

背の高い家具には上記に加えて突っ張り式の固定器具を取り付けてください。

高さがある家具ほど転倒のリスクが高く、倒れた際の被害も大きいです。

また、吊り下げ式の照明器具は落下防止の補強チェーンやワイヤーで結びましょう。

窓ガラスにはガラス飛散防止フィルムを貼っておけば、割れた際に破片が飛び散るのを防げます。

避難経路確保のためのレイアウト

ドアや窓などの避難経路を塞がないように、家具をレイアウトしましょう。

家具は少なければ少ないほど安全ですから、なるべくクローゼットや納戸などの備え付け収納に収まるようにしたいですね。

震度6程度の地震だと重い箪笥なども動いてしまいます。

部屋の出入口付近や廊下にはできるだけ家具類を置かないように工夫しましょう。

また、強い地震では引き出しが飛び出ることも。

場所だけでなく、置く向きも考えた方が良さそうです。

家電は二次災害を予測して配置

ストーブなどの暖房器具の置き場所にも注意が必要です。

ストーブ自体が倒れたり、家具がストーブにぶつかるような倒れ方をすれば火災などの二次災害を引き起こす可能性があります。

カーテンなどの布類が接触するのも注意が必要です。

また、火事の原因は火そのものよりも電気である場合が多いです。

電気コードの断線や白熱電球の落下などから火花が飛び、火災に繋がります。

感震ブレーカーで備えよう

大きな地震が起きると停電しますよね。

実は停電から電気が復旧したときに起こる復電火災は非常に起こりやすく、危険なのです。

ガス漏れしている部屋に通電し、電気コードから火花がでればたちまち引火してしまいます。

通電による火災を防ぐのに有効なのが感震ブレーカーです。

感震ブレーカーとは、地震発生時に設定値以上の揺れを感知すると通電を自動でストップする器具のことです。

分電盤に内臓されているタイプのものやコンセント部分に取り付ける簡易なものなど様々な種類があります。

大きな地震発生時は、外出中はもちろん、自宅にいてもブレーカーを落とす余裕などないことがほとんどですから、二次災害を防ぐために備えておくべき器具でしょう。

転倒防止対策チェックリスト

部屋ごとに置かれる家具やそれに伴う危険性も違いますから、それぞれに合った対策が必要です。

部屋ごとに対策してほしいチェックリストを作成しましたので以下を確認してみてください。

リビング/キッチン

家具、家電の種類が豊富なことからたくさんの危険性もはらんでいるリビング。

お子さんが小さい場合や専業主婦の方などは一日の多くをリビングで過ごすことが多いでしょうから、しっかり対策しましょう。

吊り下げ式照明器具
(ペンダントライト)
チェーンやワイヤーで揺れによる落下防止対策をする。
テレビ テレビ台はL型金具と滑り止めマットで固定する。
テレビは移動防止ベルトなどでテレビ台に固定する。
電子レンジ 粘着マットや移動防止ベルトでレンジラックから落下しないようにする。
レンジラック(家電ボード)はL型金具や突っ張り棒で壁に固定する。
冷蔵庫 避難の妨げになる可能性の高い出入口付近には置かない。
移動防止ベルトなどで壁に固定し、冷蔵庫の上には物を置かない。
食器棚 避難の妨げになる可能性の高い出入口付近には置かない。
ガラス窓には飛散防止フィルムを貼る。
引き出し 引き出しの飛び出し防止にラッチ錠付きを使う。
つり戸棚 扉が開いて中身が飛び出さないよう、ストッパーを付ける。
ダイニングテーブル・イス 脚に粘着マットを付けたり床にカーペットを敷き、滑り止め対策をする。

寝室

寝室は物自体は少ないことが多いですが、就寝中という無防備な状態で過ごす部屋です。

低くて大きい安定感のあるベッドも、大きな地震となると動きます!

また、ベッドは窓際に置いてある家庭も多いですよね。

対策をしていない窓ガラスが割れれば、寝ながらガラスの雨を浴びる状態となり、ものすごく危険です。

安心して眠れるよう、万全の対策をしておきましょう。

ベッド 脚に滑り止めを付ける。
ベッド周りの壁に額縁や壁掛け時計を飾らない。
タンス・クローゼット 避難の妨げになる可能性の高い出入口付近には置かない。
L型金具や突っ張り棒で固定し、滑り止めストッパーを敷く。
収納ボックス類 積み重ねたボックスは連結金具でつなぎ、さらにL型金具で壁に固定する。
ボックスの上にはできるだけ物を置かない。
キャスター付き家具 キャスターをロックして、さらに下皿で移動を防止する。
窓ガラス 飛散防止フィルムを貼る。

オフィス

多くの人は一日のうちたくさんの時間を職場で過ごしています。

勤務中に被災した場合に備えて、オフィスがじゅうぶんな対策をとっているか確認が必要です。

出入口 避難の妨げになる可能性の高い出入口付近には置かない。
窓ガラス 飛散防止フィルムを貼る。
ガラスの付近に倒れやすい家具を置かない。
デスク デスク同士は連結器具で固定する。
パソコンは滑り止めや移動防止ベルトで机に固定し、落下を防ぐ。
キャスター式ラック 移動時以外はキャスターをロックする。
移動防止ベルトで机と結んでおく。
壁面収納 L型金具で壁に固定する。
収納同士を重ねている場合は連結金具でつなぐ。
引き出しや扉が解放されないようにラッチ錠やストッパーで固定する。
コピー機 ベルト式器具で壁につなぐ。
パーテーション 転倒のリスクが低い「コの字型」や「H型」にレイアウトする。
脚がしっかりふらつかないものを選び、床に固定する。
掲示板 落下防止のためL型金具で固定する。

災害発生時にすべき事とNG行動

突然起こる大地震で瞬時に最適な行動をとれる人はひと握りだと思います。

多くの人はパニックになり、意図せず危険な行動をとってしまうこともあるでしょう。

前もって適切な行動を把握しておけば、落ち着いて行動できるかもしれません。

災害発生時にとるべき行動と避けるべき行動をご紹介します。

地震発生の直後にとるべき行動とは


大きな地震が発生した瞬間、多くの人は突然の爆発的な揺れに正常な判断ができなくなります。

被災者の中には「爆発が起きた」「飛行機が落ちた」ように感じた方もいるそうです。

地震発生直後は

大地震が発生した瞬間、少しでも「おかしい」「普通じゃない」と感じたら、まず自分の命を守ることを最優先してください。

細かいことはあとで良いのです。

とにかく周りのものが落ちてきたり倒れてきたりするような危険な場所から離れ、身を守りましょう。

びっくりして慌ててしまう気持ちは分かりますが、揺れが収まるまでは動かない方が賢明です。

屋外には身を守る障害物が少ないですから、慌てて外に出ると転んだり看板やガラスなどが落下してきて非常に危険です。

揺れが収まったらとるべき行動は

揺れが収まったら散乱したガラスなどの破片に気を付けて移動してください。

キッチンなどにいた場合は、揺れが収まってから落ち着いて火の始末をしましょう。

出火している場合は初期消火に励んでください。

その後、いつでも避難できるよう出口を確保してください。

大地震の後は中小規模の余震が続きます。

扉がゆがんで開かなくならないよう、先に避難経路を確保しましょう。

屋外で気を付けることは

屋外で被災した場合は塀やガラスからすぐに離れてください。

ブロック塀が崩れて下敷きになる痛ましい事故も発生しています。

屋外は身を守るものが無いので非常に危険です。

なるべく広くひらけた場所が安全です。

自宅に潜む危険から子どもを守ろう

状況がわからない小さな子どもが一緒の場合、泣こうが暴れようが、押さえつけてでも守って下さい。

幼児くらいだと異常事態に気づき不安になりますから、大丈夫じゃない状況だとしても「大丈夫」と言ってとにかく安心させてあげましょう。

子どもが小さく、一日のほとんどを自宅で過ごしている場合はリビングか寝室にいる時間が多いかと思います。

リビングでは、背の高い家具の転倒やガラスの飛散によるケガには特に気を付けなければいけません。

寝室では枕や布団で頭を保護してケガを防ぎましょう。

また、子どもは自宅で裸足で過ごすことが多いですよね。

揺れが収まってから行動する際には靴下を何重にも重ねたり、室内であっても靴を履かせてガラスなどの破片から子どもの足を守りましょう。

自宅から避難するときのNG行動

被災直後はパニックですから、やるべきことよりもやってはいけないことを頭に入れておいた方が効率的かもしれません。

絶対に避けてほしい行動は以下の通り。

・火をつけない →ガスに引火したら危険
・ブレーカーを上げない →通電すると火災の危険性あり
・電気のスイッチに触らない →通電すると火災の危険性あり
・エレベーターに乗らない →閉じ込められる可能性あり
・不要不急の電話をしない →回線がパンクしてしまう
・裸足で歩かない →ガラスなどの破片で負傷の危険性あり
・車で避難しない →緊急車両の通行の妨げになる可能性あり
・救出活動は一人で行わない →ケガや巻き込みの危険性あり

自分自身が危険な目に遭うだけでなく、周囲も巻き込んだ被害が生まれる可能性のある行動は絶対に避けましょう。

安否確認/連絡手段について


災害時に気なるのはやはり家族の安否ですよね。

ライフラインが麻痺してしまった場合、家族と連絡を取ることも困難になります。

自身が被災したときや、遠方の家族が被災したときなど、あらゆる状況に合わせた行動がとれるように準備しておきたいものです。

情報収集や連絡を取るための有効な手段をご紹介します。

被災状況が把握できる情報源リスト

家族の安否確認や被災状況を把握するためのサービスがたくさんあります。

直接やりとりができないときなど役立つシステムをご紹介します。

①災害用伝言ダイヤル

NTTが提供するシステムです。

被災者が安否メッセージを登録し、他の方がそれを聞くことができる声の伝言板です。

通信環境が整わず、直接電話がつながらなかったりする場合でも間接的に安否を確認できます。

②災害用伝言版

携帯電話会社が提供するサービスです。

携帯電話やスマートフォンから安否情報の登録や確認ができます。

各社とも体験日を設けていますので、事前に使い方を確かめておくと安心です。

③東京都防災ホームページ

普段は災害への備えを解説しているホームページです。

災害時は被害状況などを発信します。

また、サイト内の防災マップでは防災施設の情報や災害時帰宅支援ステーションの案内も行っています。

普段から確認し、ブックマークしておくといざというときに役立つでしょう。

④東京都防災Twitter

公共機関や緊急対策機関が発信する重要をまとめているアカウントです。

このアカウントをフォローし、アラート設定をしておけば随時情報が通知されるので便利です。

⑤J-anpi

電話番号か氏名で、災害用伝言版・報道機関・企業団体が提供している安否情報を一括検索できます。

様々なサイトを探し回る必要が無いので効率が良いですね。

⑥公衆電話

災害時は電話回線が混線して繋がりにくい状態になりますが、公衆電話は比較的つながりやすいと言われています。

北海道の大地震では一部地域で通信サービスに支障がでてしまったため、全道の公衆電話が無料で使用できるように対応されました。

避難の判断には正しい情報を見極めましょう

SNSを活用する人が多い今の時代、溢れんばかりの情報が入ってきます。

有益なものももちろんありますが、中にはデマも紛れています。

熊本地震の際、Twitterで「動物園からライオンが逃げた」という作り話と画像が投稿された事件は記憶に新しいです。

これにより近隣住民から動物園に100件を超える問い合わせが相次ぎ混乱を招きました。

犯人は悪ふざけでやったつもりかもしれませんが、ただでさえ混乱している被災地を引っ掻き回そうとする心無い人間も世の中にはいるのです。

情報を鵜呑みにせず、きちんとソースを確認して信ぴょう性の高いものを取捨選択しましょう。

電話もネットも使用できない場合には

通信サービスが機能していない場合のために、手巻き充電式のラジオがあると安心です。

状況を確認できたり、正しい情報を手に入れる手段は一つでも多い方が良いでしょう。

被災した場所を離れる際には避難先を書いた貼り紙を残し、鍵をかけてから移動しましょう。

家族と入れ違いになることを防げます。

また、多くの人は自分以外の身の心配をしてあちこち探し回ります。

自分を探している家族がいるかもしれませんから、「助けが必要」な場合はもちろんですが「無事である」という報告もするようにしましょう。

避難所生活でのポイント


避難所とは、災害により自宅に居住できなくなってしまった被災者を一時的に受け入れる保護施設のこと。

学校や公民館などの公共施設を開放し、パーテーションなどで家庭ごとに区切って生活します。

想像しただけでかなり過酷な環境であることがわかるかと思います。

しかし、災害時に安全を確保するためには避難所生活を選ばざるを得ない状況なのです。

少しでも快適に過ごせるよう、避難所生活をするうえで心得ておきたいポイントをまとめました。

プライバシーに配慮しよう

避難所では段ボールなどのパーテーションで仕切った家庭ごとの個別スペースがあります。

個別の居住スペースはそれぞれの「家」と同じです。

お互いが嫌な気持ちにならないようプライバシーへの配慮をしなければなりません。

授乳が必要な乳幼児や小さな子ども、妊婦さん、老人などの要配慮者にはより気配りが必要です。

体調管理に気を付けよう

避難生活で急激に環境が変わることで体調を崩さないように注意が必要です。

停電していれば冷暖房が使えないので快適に過ごすのは難しいです。

夏場はしっかり水分を摂り、冬場は毛布やアルミホイル、サランラップ、エマージェンシーブランケットなどを駆使して体が冷えないように効率よく暖をとってください。

衛生管理に気を配ろう

個別のスペースであっても一人が不潔にしているとその避難所全体に不衛生な被害をもたらします。

土足スペースをきちんとわけたり、ゴミにしっかり封をするなどして害虫対策もしっかりしましょう。

ペットや喫煙も避難所内で話し合いを設けてルールを決めましょう。

ただでさえ窮屈な避難所生活ですから、思いやりを持って行動したいですね。

物資の支給は思いやりを持って

我先にと焦らず、落ち着いて自分の順番を待ちましょう。

列に並べない要配慮者への気配りも大切です。

炊き出しなどの係りの仕事も割り振られますから、自分にできることをみんなで協力し合って少しでも快適に避難所生活を送りましょう。

最後におさらい~災害時に子供と家族を守る為の備え5つのポイント


適切な判断をして家族の身を守るイメージはできましたか?

日本という国で暮らす以上、地震をはじめとする災害からは逃れようがありません。

今回ご紹介した子供と家族を守る為の備えは以下の5つです。

①日常備蓄で安心の準備をする

②家の中で被害が拡大しない備えをする

③災害発生時は適切な行動をとって家族の身を守る

④家族の安否を確認できるサービスを活用する

⑤避難所生活で家族と周りの人の生活を守る

どれも当たり前のように見えて実際に行動できる方は少ないでしょう。

少しでも家族が安心できるよう、日ごろから子供と家族を守る為の備えをしたいですね。

万全に備えることは心の準備に繋がります。

この心の準備が、実は一番大切なものかもしれませんね。

今記事が皆様の平和な子育てライフに役立ちますように。

ここまでお読みくださりありがとうございました。


本記事は東京都が公式に発行している東京防災や実際に被災された経験がある方のお話を参考に、編集部で総合的に情報を精査した上で執筆をしています。

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万が一に備えてダウンロードしておくことをおすすめ致します。