産婦人科の選び方15個のポイント~出産施設の種類とプロの失敗しない選び方

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「妊娠したかもしれない」と思ったらまず考えるのが「どこの産婦人科に行くか」ということでしょう。

人気の産婦人科の場合、妊娠7~8週目頃にすでに出産の予約がいっぱい…なんていうこともありますので、産婦人科選びは早めにスタートする必要があります。

今回は、妊娠が発覚して産婦人科を選ぶときのポイントについて、以下3つの内容を詳しくお伝えします。

  • 出産施設の種類
  • 里帰り出産をするかどうか
  • 産婦人科の選び方15のポイント

約10ヶ月間と長期間通うことになる産婦人科。

失敗なく自分にあった産婦人科を選ぶことができるように、今回紹介するポイントを是非参考にしてみてくださいね。

目次

産婦人科ってどんなところ?出産できる施設の種類とメリット・デメリット

「妊娠したから産婦人科に行かなくちゃ!」と思っても、産婦人科は意外とたくさんあり、どこに行くべきか迷ってしまう人も多いでしょう。

まず、出産することができる「産科」や「産婦人科」がある施設には、大きく分けて以下3つの種類があります。

それぞれの施設の特徴と、メリット・デメリットをあわせてお伝えします。

総合病院・大学病院

産婦人科以外にも、いろいろな診療科がそろっている病院を総合病院と言います。

大学医学部付属の大学病院もこれにあたります。

ベッド数や医師の人数が多く、設備も充実している病院が多いです。

他の科との緊急時の連携がとりやすいため、高齢出産や持病・合併症による出産リスクが高い人は、何かあったときにスムーズに処置を受けることができます。

<メリット>

・複数の診療科が併設されているので、合併症への対応が可能であり、また分娩時の緊急トラブルにもすみやかに対応してもらうことができる。

・医師が複数人いるため、いろいろな医師の意見を聞くことができる。

<デメリット>

・医師が複数人いるため、毎回同じ医師に診てもらうことができない場合がある。

・他の科も含めて患者数が多いため、待ち時間が長くなってしまう傾向がある。

・大学病院の場合は、研修のために医大生や研修医が出産に立ち会う場合がある。

産婦人科専門の病院・医院・クリニック

「〇〇産婦人科病院」や「〇〇産婦人科クリニック」などと聞くのが、産科や産婦人科のみを取り扱う専門の施設です。

ベッドの数が20床以上の医療機関を「病院」、20床未満の医療機関を「医院」や「クリニック」と言います。

医師の数は少なく1人だけの施設も多くあります。

出産スタイルや出産までのサポート、入院中の食事などに特色を持っている施設が多いです。

<メリット>

・医師やスタッフの数が少ないので、初診から出産まで同じ担当医やスタッフのもとアットホームな環境で通うことができる。

・施設にもよるが、出産までに母親学級開催などのサポートがあったり、入院中のお部屋や食事の内容が充実していたりなど、特色あるサービスを受けることができる。

<デメリット>

・合併症や分娩時のトラブルなどハイリスクな出産に対応していないケースがあり、そうした場合は提携している総合病院に転院する必要がある。

・医師が1人のケースも多く、院長の方針が強く出る施設もあるため、自分の考えと合う・合わないが生じる可能性がある。

助産院

助産師の資格を持つ人が開業する施設で、ベッド数は10床未満となります。

よりアットホームな環境で、昔ながらの自然分娩を行いたい人に人気の施設です。

医師の資格を持つ人はいないため、妊婦検診は近隣の別の産婦人科で受けることになります。

<メリット>

・アットホームな環境で、陣痛中も精神的なサポートを含めてしっかりと付き添ってもらうことができる。

・産前、産後ともに一人ひとりに対して丁寧な指導・対応をしてもらうことができる。

<デメリット>

・医師がいないため、普通分娩以外には対応できないことと、分娩時にトラブルが起きた場合は、提携先の総合病院などに搬送してもらい対処する必要がある。

・出産までの妊婦健診は別の産婦人科に通う必要がある。

参考

ユニ・チャーム / ママの初めてレッスン:妊娠編 / Lesson3:初めての産婦人科選び / 産院の種類

ぐるなびWEDDING / 出産時の産婦人科病院の選び方

産婦人科選びとあわせて早めに考えておいたほうが良い!里帰り出産をするか否か

どの産婦人科に通うかを考えるにあたり、実家から離れて暮らす方は、まず里帰り出産をするか否かを早めに考えておきましょう。

里帰り出産をする場合は、出産までの妊婦検診で日々通う施設と、実家近くで出産をする施設の2箇所を選ぶ必要がでてきます。

もしも、妊婦健診で通っている施設で一度分娩の予約をした後で、やっぱり里帰り出産をすることを決めた場合は、分娩予約のキャンセル料金が発生してしまったり、里帰り先での分娩が満室で予約が取れなかったりなどトラブルにつながる場合もあります。

里帰り出産を検討するにあたり、里帰り出産のメリット・デメリットをいくつか挙げておきます。

<里帰り出産のメリット>

  • 産後は家事を親に任せて、赤ちゃんのお世話に集中することができる。
  • 産後の「産褥期」にゆっくりと体を休ませて、体を早く回復させることができる。
  • 出産、子育て経験のある両親から精神的・実務的なサポートを受けることができる。
  • 産後の夜泣きや家事の手伝いでパパへの負担をかけなくて済む。

<里帰り出産のデメリット>

  • 産婦人科を2箇所選ぶ必要があり、転院手続きにも手間がかかる。
  • 帰省のための交通費がかかり、また夫婦離れて暮らすことで生活費がかさむ場合もある。
  • 両親の育児方針と自分の考え方が合わなかったり、両親の口出しでストレスを感じる場合がある。
  • 夫が赤ちゃんといる時間が短くなるため、パパになった実感を持ちづらい。

産婦人科の選び方15のポイント ~ 産婦人科選びで失敗しないために気をつけることは?

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はじめての産婦人科選び、それぞれの施設の特色をしっかりと見て、自分にあった良い産婦人科を選びたいですよね。

厚生労働省は、標準的な妊婦健診の回数を14回としていますが、それ以外にも急なトラブルや母親学級など、産婦人科に通う回数はさらに増えることも予測されます。

長期間にわたってお世話になる産婦人科を選ぶときのポイントを15個紹介します。

1. 自宅からの距離と、通いやすいかどうか

妊娠中の約10ヶ月間何度も通うことになる産婦人科が、自宅から通いやすい場所にあるかどうかは重要です。

近くに自分の希望するタイプの産婦人科がどうしてもないという場合は仕方ありませんが、緊急時などに一刻も早く診察してもらうためにも、なるべく自宅から近い施設のほうが良いでしょう。

2. 診察の待ち時間はどのくらいか、予約システムはあるか

産婦人科の規模や人気によって、長い場合は受付から診察まで2~3時間待つという施設もあるようです。

産婦人科によっては、事前予約を受け付けていないところもあります。

一方、待ち時間解消のために、WEBでの予約システムに加えて、自分の順番が近づくとメールで通知が届くシステムを導入しているような施設もあります。

3. 出産・入院費用はどのくらいか

出産後に申請をすることで、出産育児一時金として42万円が支給されます。

産婦人科ごとに出産・入院に伴う費用設定は異なっており、その42万円を差し引いて実費でいくら必要かどうかを事前にチェックしておきましょう。

また施設によっては、出産の予約を里帰り出産や転勤など個人の都合でキャンセルすると、キャンセル料が発生する場合もあります。

4. 里帰り出産に対応できるかどうか

里帰り出産を希望する場合は事前にその旨を伝えておき、スムーズな転院が可能かどうか確認しておきましょう。

産婦人科によっては、転院をする場合は妊娠〇ヶ月目までに伝えなくてはいけないなど決まりがあるところもあります。

5. クリニックや助産院の場合は、提携先の総合病院があるかどうか

産婦人科専門の医院やクリニック、医師のいない助産院で出産をする場合は、緊急時のトラブルに備えて、提携先の総合病院があるかどうかを確認しておきましょう。

6. 分娩スタイルはどんな内容か、自分の希望にあっているか

産婦人科によっては、特定の分娩スタイルを推奨していたり、あるいは無痛分娩や帝王切開など対応していない分娩方法がある場合があります。

各産婦人科の分娩方法や、自分の希望する分娩ができる産婦人科かどうかをチェックしておきましょう。

7. 立会い出産は可能かどうか、立会い時のルールはどんな内容か

立会い出産を希望する場合は、立会い出産可能な産婦人科かどうかを確認しておきましょう。

立会い出産可と言っても、衛生面を考えて夫以外の家族の立ち合いを不可としている施設もあります。

また、「立会い時のビデオ撮影を行いたい」、「へその緒は夫に切ってもらいたい」などこだわりがある場合も、ルール上可能かどうか事前に聞いておくと良いでしょう。

8. 出産後の入院中は母子同室か、別室か

出産後の入院期間、母子同室・別室のいずれかを推奨する産婦人科や、個人の希望に応じて対応してもらえる産婦人科があります。

どちらが良いかは考え方次第で、母子同室は、産後すぐから赤ちゃんのお世話をする練習ができ、愛着も育むことができるというメリットがあります。

一方、母子別室では夜泣きや慣れない育児に戸惑う心配もなく、産後の体を十分に休めることができると言われています。

9. 入院部屋の設備や雰囲気、入院中の食事の内容はどうか

出産後の入院期間は産後の状態によって異なりますが、だいたい5日間程度は入院することになります。

入院中に過ごすお部屋の環境や、食事の内容は産婦人科ごとに異なりますので、自分に合っているか確認をしておくと良いでしょう。

入院部屋が大部屋のみか、個室もあるか、また個室を選ぶ場合は別料金が必要かどうかなども、要チェックポイントです。

10. 入院中の面会が可能な時間や面会ルールはどんな内容か

入院中の面会について、衛生上の理由でいくつかのルールを設けている産婦人科が一般的です。家族のみ面会可の施設や、夫と実母のみ可という施設もあります。

また、面会可能な時間帯についても確認しておくと良いでしょう。

11. 母乳育児推奨か、人工栄養推奨か

出産後の入院中から母乳育児を推奨する産婦人科もあれば、入院中は人工栄養(ミルク)で育てる産婦人科もあります。

「完全母乳で育てたい」など希望がある場合は、産婦人科の推奨が母乳・人口栄養のどちらであるか事前に確認をしておきましょう。

12. 母親学級・両親学級・マタニティ講座などがあるか

産婦人科によっては、妊娠中の過ごし方や、出産後の子育てについて指導する母親学級・両親学級などを開催しています。

他にも、マタニティヨガや腹帯指導などの講座を開催している施設もあります。

こうした講座は多くの自治体でも開催されていますが、産婦人科で参加できると、同じ産婦人科に通う妊婦さんとの交流にもつながるでしょう。

13. 産後のフォローアップ診療や、育児相談サービスなどはどうか

産後のフォローアップ診療や、その他のサポート制度は産婦人科によって異なります。

産後の母子の健康状態が良好かどうか診るフォローアップ診療をはじめ、母乳育児に関する相談サービスを行っている施設や、同じ産婦人科で生まれた母子の交流会を開いている施設、1歳のお誕生日会を開いている施設などさまざまです。

14. 知人やインターネットの口コミサイトで評判をチェック

産婦人科のHPなどで情報収集をしていても、細かいサービスの内容や雰囲気などわからないことも多くあります。

産婦人科選びをする際は、実際に通っていた知人がいればその人から話を聞いたり、インターネットの口コミサイトで評判をチェックするのもおすすめです。

HPからは見えてこないスタッフの対応や、診察の待ち時間などもわかる場合があります。

15. 事前の施設見学で設備やスタッフの雰囲気をチェック

産婦人科を決める前に、可能であれば事前に施設見学をさせてもらえると良いでしょう。

実際の施設に足を運ぶことで、入院部屋の環境や設備、スタッフの対応など、その産婦人科の雰囲気全体が自分に合っているか確認をすることができます。

参考:ユニ・チャーム / ママの初めてレッスン:妊娠編 / Lesson3:初めての産婦人科選び / 産院の選び方

産婦人科の種類・特色をよくチェックして安心して通院・出産できる産婦人科を選ぼう!

一言に産婦人科と言っても、総合病院から個人のクリニック、助産院など種類がさまざまあり、それぞれ特徴も異なるということがわかりました。

また、里帰り出産を検討している場合は、里帰り先での病院探しや、転院の手続きについての確認も必要なため、早めに里帰りの有無を決めておくのがベストです。

産婦人科にはそれぞれ、出産前のサポートから分娩方法、入院中の対応までさまざまな特色があります。

自分がどんな通院・出産スタイルを取りたいか、自分がこだわるポイントがどこなのかをよく考えた上で、自分にあった施設を探しましょう。