産後すぐの妊娠が抱えるリスクって?出産後1年以内のママの注意点

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産後すぐの妊娠にはリスクがあることを知っていますか?

私が出産した産院では、退院前に次の妊娠、出産に関して話を聞く時間がありました。

その時のお話では、私は経膣分娩でしたが、子宮を休めるためにも次の妊娠までは1年は開けた方が良いと言われました。

帝王切開の方も一緒に話を聞いていたのですが、その方は必ず1年は開けるようにと言われていました。

仕事の都合やご両親の年齢など家庭の事情で「早く次の子を」と望んでいる方もいるでしょう。

ここでは産後すぐの妊娠が抱えるリスクやいつから妊娠可能なのか、子供への影響についてご紹介します。

目次

産後すぐの妊娠にはどんなリスクがあるの?

帝王切開の場合、産後1年は次の妊娠は避けるようにと言われます。

病院によっては2年開けるように言われるところもあるそうです。

なぜ時間を開けなくてはいけないのかというと、それは子宮破裂のリスクが高くなるからです。

帝王切開を行なったとき、赤ちゃんを取り出すために子宮を切った後、縫い合わせています。

その子宮の傷が次の妊娠によって、裂けてしまうことがあるのです。

子宮が破裂すると腹腔内に大量出血を起こし、母体死亡の危険があります

胎児にも血流が行かくなるため胎児死亡のリスクもかなり高くなります。

子宮破裂は帝王切開の傷だけが原因で起こるわけではありません。

経膣分娩でも陣痛が強すぎたり、子宮筋腫などで手術をしたことがある人は起こる可能性があります。

子宮破裂が起こる確率は0.05%ほどと確率としてはとても低いですが、帝王切開後の場合には0.2〜0.7%と5〜10倍も高くなります。

そのため帝王切開後はしっかりと子宮の壁が元に戻るまで、時間を開けるように言われるんですね。

次の妊娠までにある程度期間を設けた方がいいというのは子宮破裂の危険だけが原因ではありません。

妊娠、出産、授乳の間はお母さんの体も大きく変わります。

ホルモンバランスもいつもとは違うので、それが元に戻り母体が通常の状態になるまで休めてあげるという意味もあります。

また赤ちゃんが小さいうちは24時間休みなくお世話が必要で、ママの疲れも溜まっているでしょう。

その中で次の妊娠によるつわりや体調不良があっては上の子のお世話もままならなくなってしまうこともあります。

出産後次の妊娠までにはどのくらい開けたらいいの?

WHO(世界保健機関)のガイドライン、Infant and young child feeling(乳児の栄養法)のsession8 Mother’s health

(第8章母親の健康)によるとこのように書かれています。

・出産後6ヶ月以内に妊娠すると妊婦死亡率が高くなる

・出産後18ヶ月以内に妊娠すると、新生児死亡率・乳児死亡率、低体重出生率や胎児発育遅延、早産のリスクが高くなる

・次の妊娠は24か月以上、流産の場合には6ヶ月以上あけるようにアドバイスしましょう。

出産後24か月後からというとすぐに妊娠できたとしても3歳差になってしまいます。

世間には年子や2歳差の兄弟もたくさんいます。

私の周りにもたくさんいて、出生時の体重はわかりませんが、特に問題なく育っている子ばかりです。

ですが、母体の健康を考えれば、2年くらいあけたほうが安全ということなのでしょう。

産後すぐは妊娠しやすいって本当?

「産後すぐは妊娠しやすい」と聞いたことはありませんか?

私は第一子を出産後に祖母に言われたのですが「鰻と梅干は食べ合わせが悪い」というような昔から伝えられる迷信だろうと思っていました。

ですが今回産後の妊娠について調べてみるとこの話は意外と知られている話のようです。

しかし、医学的な根拠はありませんでした。

そのように言われる理由としては「出産によって子宮がきれいな状態になっているので着床しやすい」と考えられるからだそうです。

しかし、子宮の状態には個人差があるでしょうし、きれいになるというのも医学的に裏付けはないようです。

そもそも、産後すぐに生理は再開しません。

生理の再開には個人差があり、一般的には母乳育児をしている人の方が遅いとされています。

それは、ホルモンバランスが関係しているのです。

産後女性の体で分泌が盛んになるのがプロラクチンというホルモンです。

このホルモンが増えることによって母乳の出が良くなります。

授乳をしている間はプロラクチンが増え、排卵を促す性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)は減少します。

そのため授乳中は母乳の出は良くなりますが、排卵が抑制されるのです。

排卵しないということは妊娠はしません。

したがって、出産直後は妊娠しづらいと言えると思います。

しかし、ミルク育児の場合にはプロラクチンが増えないため早くから排卵する可能性があります。

生理の再開は半年から1年ぐらいという人が多いようです。

半年といえば離乳食が始まる時期で、この頃から赤ちゃんが母乳を飲む量が減っていきます。

母乳が減ることでプロラクチンが減り、性腺刺激ホルモンが増えることが原因のようです。

まとめ

産後すぐの妊娠は母体にリスクがあることがわかりますね。

また出産後は新生児と1歳児を同時にお世話しなくてはいけません。

体力的にもかなりハードになることは間違いありません。

特に帝王切開だった人は注意が必要です。

次の妊娠についてはママの体の事や妊娠中、出産時の上の子の事、その後の育児など夫婦でよく相談して決めましょう。