妊娠初期はさまざまな体調不良に見舞われます。
それは赤ちゃんを育てるために必要なものばかりで、上手に付き合っていくことが求められます。
生理のときのような腹痛もそのひとつです。
この記事では、妊娠初期に起こる腹痛の原因や対処方法をご紹介いたします。
ポイントは4つです。
- 妊娠初期に生理のような腹痛がおこる原因
- この腹痛はいつまで続くの?
- 注意が必要な腹痛は?
- 腹痛の3つの対処方法
記事を最後まで読んでいただければ、腹痛を理解し、乗り越えようという気持ちになっていただけるはずです。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
妊娠初期に生理のような腹痛がおこる原因
多くの妊婦さんが妊娠初期に『生理のような鈍痛』や『チクチクするような痛み』など、生理痛と似たものを感じます。
この痛み、生理時でもそうですが、一日中の人もいれば、一日に数時間だけなど、個人差があります。
痛みの原因は子宮の変化によるものです。
では、具体的に子宮にどのようなことがおこっているのか説明いたしましょう。
原因は4つあります。
ホルモンが多量に分泌されることによる痛み
ブロスタグランジンというホルモンは子宮を収縮してしまうことがわかっています。
妊娠するとこのホルモンが多量に分泌されることにより、腹部に痛みを感じます。
子宮が大きくなっていく過程での痛み
赤ちゃんを育てている子宮は、妊娠週数が増えていくごとに大きくなっていきます。
妊娠初期は玉子ひとつぶんから大人の握りこぶしほどまで子宮は大きくなっていくのですが、
その引き伸ばされる過程で痛みを感じると考えられています。
骨盤が緩むことによる痛み
妊娠すると骨盤に変化があらわれます。
赤ちゃんが産道を通りやすくなるように、骨盤周りのじん帯を緩めはじめるのです。
妊娠初期からこのような準備が行われているというのは少し意外ですが、
女性の身体は赤ちゃんがお腹に宿った時からママになる準備を始めているんですね。
このじん帯が緩むことで、腹部の違和感、足の付け根や恥骨あたりにも圧迫されたような感覚がする場合があります。
この腹痛はいつまで続くの?
妊娠中期(16週以降)になると治まるというのが一般的ですが、個人差があります。
中期以降に入っても腹痛が続く人もいるようです。
注意が必要な腹痛は?
妊娠初期に以下のような腹痛が現れたら子宮外妊娠や流産になりかかっている可能性がありますので、注意が必要です。
- 息もできないほどの締め付けられるような痛み
- ズキズキと強く痛む
- ぐーっとお腹を押されたような強い痛み
3つとも、立っているのがやっとというほどのかなり激しい痛みです。
腹痛の他にも、出血やつわりが急になくなったなどがある場合は、より流産の可能性が高まります。
痛みはお腹の中でなんらかの危険なことが起こっている証拠ですので、そういった時はすぐに病院を受診してください。
また、子宮外妊娠の場合は、痛みがだんだんと強くなっていきます。
子宮ではなく卵管や腹腔などに着床してしまうのが子宮外妊娠ですが、放っておくと卵管が破裂をしてしまうことがあります。
ショック症状を起こしてしまい危険ですので、強い痛みが現れたらすぐに病院へ行くようにしてください。
腹痛の4つの対処法
上記のポイントでお伝えしたように、妊娠初期には腹痛が生じる理由があります。
子宮の中で赤ちゃんを育てるために必要な痛みですので、上手に付き合っていくことが大事となります。
腹痛を軽減するための4つの対処法をご紹介しましょう。
身体を冷やさないで温める
身体が冷えて血行が悪くなると、子宮に充分な血液が送られなくなってしまい、腹痛を引き起こします。
たとえ夏場であっても、身体を温めるように心がけていると、腹痛が軽減できます。
具体的な例をあげると、『温かい飲み物を飲むようにする』『シャワーではなく湯船に浸かる』『ブランケットなどを常用する』です。
他にも身体を温める食べ物(生姜など)を積極的に摂るといいですね。
ストレスフリーな生活をこころがける。
ストレスは万病のもとです。人の身体にいろいろな病を引き起こします。
ストレスが蓄積されると自律神経に影響が出て、頭痛や胃痛、腹痛など、身体に不調がでます。
慣れない妊娠生活やつわりの影響で、ストレスがたまりやすい時期ではありますが、
「ああ、ストレスが溜まってきたかも」と感じたら、息抜きに好きなことをして、たっぷりと休息や睡眠を摂るように心がけましょう。
痛みがあるときは無理をしない
対処策をしても腹痛になってしまったら、いさぎよく諦めましょう。
家事などは後回しにして、ゆっくりと身体を休めてください。
焦りは禁物です。
ストレスがかかり余計に痛みが増してしまうかもしれません。
妊娠したら、焦らず、慌てず、です。
やらなきゃと気が急いてしまうかもしれませんが、
焦れば焦るだけ症状は悪化してしまいますので、ゆっくり、やれることをやれるだけ、の精神でいきましょう。
どうしても痛みが辛い場合は主治医に相談する。
毎日痛みがあって苦痛な場合は、その気持ちを主治医に相談してみましょう。
危険な腹痛の可能性もありますので注意も必要です。
今は妊婦でも使用できる薬もありますので、悩んでいる方は相談してみるといいですよ。
妊娠初期の腹痛とは、上手に付き合っていきましょう
流産の兆候などの危険な場合を除き、妊娠初期の腹痛はしかたのないことです。
痛みを感じたら、「ああ、赤ちゃんが成長しているな」と考えるようにすると、
どんよりと暗くなってしまう腹痛も、幸せなものに感じてくるかもしれません。
とにかく妊娠中はナーバスになりがちですが、プラスに考える癖をつけると、出産後とても楽ですよ。
妊娠はゴールじゃなくスタートです。出産をしてから、本当の意味でのスタートになります。
後ろ向きなママより前向きなママのほうが赤ちゃんも嬉しいです。
そして、自分自身もとても気持ちが楽になりますよ。