妊娠を希望している女性にとって、「妊娠はいつからわかるのか」「妊娠の超初期はどんな症状があるのか」など、妊娠超初期の状態はとても気になりますよね。
一般的な妊娠検査薬は、生理予定日の1週間後から使用するものですが、それ以前に体の変化などの兆候から、妊娠に気がつく方も多くいます。
そんな気になる妊娠超初期について、今回は以下3つのポイントをお伝えします。
- 妊娠超初期とはいつからを言うのか
- 妊娠超初期症状20個の特徴や兆候
- 先輩ママの妊娠超初期症状の体験談
妊娠超初期に起こりうる体調の変化や症状は、人それぞれ多様にあります。
妊娠超初期とはいつで、どんな変化がある時期なのか、妊娠を希望する方は是非、今回の内容を把握して自分の体調変化と照らし合わせてみてくださいね。
目次
妊娠超初期っていつのことを言うの?妊娠超初期の体の状態について

妊娠を希望して妊活をしている女性であれば、「妊娠超初期」や「妊娠超初期症状」といった言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。
そもそも妊娠超初期というのは、いつの時期のことを言い、その時期の女性の体や妊娠状態はどのようになっているのでしょうか。
妊娠超初期とは、おおよそ妊娠0~4週目頃までの時期のこと
厚生労働省によると、妊娠期の区分は、2013 年発行の産科婦人科用語集・用語解説集(改定第 3 版)に基づき以下の3区分に分けられています。
- 妊娠初期(~13週6日)
- 妊娠中期(14週0日~27週6日)
- 妊娠後期(28週0日~)
妊娠超初期というのは上の3つの分類にはなく、正式に定義されている区分ではありません。
よって、「この時期を妊娠超初期と呼びます」と決まっている時期はないのですが、多くの情報サイトなどでは、おおよそ妊娠0~4週目頃までを妊娠超初期を呼んでいます。
一般的に、妊娠検査薬を使用できるのが生理予定日の1週間後で、その時期は妊娠している場合、妊娠4週目の終わり~妊娠5週目に入る頃です。
よって、多くの人が妊娠に気がつき始めるより以前の妊娠4週目頃までを、妊娠超初期と呼ぶことが多いということです。
妊娠超初期(妊娠0週目~4週目頃)の体の状態について

妊娠超初期と呼ばれる妊娠0週~4週は、女性の体はどのように変化しているのでしょうか。
生理が始まってから次の生理予定日を1週間程過ぎる時期までにあたる、妊娠超初期の約5週間の体の状態について解説します。
妊娠0週目~1週目
妊娠前の最後の生理開始日を妊娠0週1日のスタートとして数えます。
よって、妊娠0週目~妊娠1週目というのは、生理期間中~生理が終わって1週間程なので、実際にはまだ妊娠している状態ではありません。
妊娠2週目
生理が終わって1週間~10日後に、卵巣から卵子が排卵されます。
基礎体温をつけている方であれば、体温が低温期から高温期に移行する時期です。
卵子が精子と出会い受精をすれば、妊娠に向けた第一歩ですが、受精をしたことで体の変化や妊娠の症状が現れることはまだありません。
妊娠3週目
卵子と精子が受精した受精卵は、受精から約5~8日間かけて子宮に入り、子宮内膜に着床することをもって、妊娠の成立となります。
この着床のタイミングから、早い人であれば体の変化や妊娠の兆候を感じ始める場合もあります。
妊娠4週目
子宮内膜に着床した受精卵はその後、胎芽(たいが)と呼ばれる状態になり、細胞分裂を繰り返して徐々に発達を進めます。
この時期は、妊娠していない場合は生理期間中になりますので、「あれ、生理が遅れているな。もしかして妊娠?」と気がつき始める時期です。
一般的な妊娠検査薬で反応がでるのは、生理予定日の1週間後からですが、場合によっては生理予定日数日後の妊娠4週目の期間中に反応が出ることもあるようです。
参考
厚生労働省 / 健康局総務課 / 《参考資料1》対象特性 1 妊婦・授乳婦
ルナルナ / マタニティ / 【妊娠0週〜3週目】妊娠超初期のカラダはどんな状態?着床のしくみとカラダの変化を知ろう
MSDマニュアル家庭版 22. 女性の健康上の問題 / 正常な妊娠 / 胎児の発達段階
妊娠超初期症状ってどんなものがある?妊娠超初期の20個の特徴や兆候

「もしかして妊娠したかも?」と感じる妊娠超初期の症状は、早い人であれば妊娠3週目頃、つまり生理予定日1週間程前の着床時期から感じ始めることがあります。
個人差が大きく、様々な症状を敏感に感じる人もいれば、まったく兆候がない人もいます。
以下に、妊娠超初期の症状として考えうる兆候・体の変化の特徴を20個紹介します。
1. 生理ほどではない少量の出血がある(着床出血)
受精から5~8日後の妊娠3週にあたる時期、受精卵が子宮内膜に着床をするタイミングで、少量の出血が起こる場合があります。
これを着床出血と言い、子宮内膜に受精卵が着床する際に、子宮内膜に傷がつき出血する症状ですが、医学的根拠はなく、着床出血を経験する人もごくわずかと言われています。
人によっては、この出血で生理が始まったと勘違いし、妊娠に気がつかないこともあります。
着床出血の特徴は、生理と比べると少量の血で、うっすらピンク色であったり、茶色のおりものとして出たりします。
1日で終わる人もいれば、3日~5日間ほど少量の出血が続く人もいます。
2. 下腹部にチクチク痛みを感じる(着床痛)
上の着床出血と同じく、受精卵が子宮内膜に着床するタイミングで、下腹部にチクチクとした痛みを感じる人もいて、これを着床痛と言います。
着床痛についても医学的根拠はなく、経験する人もごくわずかであり、また他の原因による下腹部痛との違いがわかりづらくもあります。
着床痛が起きる時期は、受精から5~8日後つまり生理予定日の1週間~数日前頃です。
よって生理前のいつもと違う時期に下腹部痛を感じる場合は、妊娠による体の変化の兆候の一つの可能性もあるということです。
3. 高温期の基礎体温が一瞬下がる(インプランテーションディップ)
基礎体温を測定している人であれば、排卵後から次の生理開始までの約2週間は、高温期を維持するはずですが、途中で1日~2日間、一時的に基礎体温が0.3℃前後下がる場合があります。
これをインプランテーションディップと言い、着床のタイミングで起きる現象と言われています。
着床のタイミングですので、生理予定日の1週間~数日前に基礎体温が一時的に下がり、再び高温期の体温に戻った場合は、インプランテーションディップの可能性があります。
4. 生理予定日を過ぎても高温期が続く
通常、排卵日頃より高温期に入った基礎体温は、生理開始とともに低温期に移行します。
これは、排卵日より女性の体は妊娠に向けて黄体ホルモン(プロゲステロン)という体温上昇機能のある女性ホルモンを分泌しますが、妊娠しないことによって徐々にそのホルモンの分泌量が減り、生理が始まるためです。
受精卵が着床して妊娠している場合は、この黄体ホルモンの分泌が続くため、生理予定日以降も基礎体温が下がらずに高温期を持続することになります。
5. 体のほてりや寒気を感じる
妊娠が成立している場合、通常であれば生理予定日頃に下がるはずの基礎体温が、高いまま持続します。
高温期が長く続くことで、普段よりも体がほてって感じたり、体が温かいために逆に寒気を感じたりする人もいます。
6. 風邪の引き始めのような症状がでる

生理予定日を過ぎても基礎体温が高温期のままであるため、風邪の引き始めのように微熱っぽさが続いたり、体がだるく感じる場合があります。
また、人によってはホルモンバランスの変化により鼻水、鼻づまり、頭痛などの症状も重なるため、より風邪と間違いやすい症状が多くなります。
7. 眠気を感じる
妊娠をすると、いつもよりも眠い、横になっていたいと感じる人が多くなります。
この症状は、生理前にもよくありますが、黄体ホルモンの分泌が続き基礎体温が高温を維持していることによって起こる、眠気や体のだるさです。
8. 肌荒れがひどくなる
妊娠によってホルモンバランスが変化することにより、普段よりも吹き出物やニキビが増えるなど、肌荒れがひどくなったと感じる人もいます。
生理前によく肌荒れをする人もいると思いますが、妊娠している場合その生理前と同じ黄体ホルモンの分泌が増えます。
黄体ホルモンには皮脂の分泌を助長する働きがあるため、肌荒れを起こしやすくなるというわけです。
9. イライラする、涙もろくなるなど情緒不安定になる
妊娠によるホルモンバランスの変化で、ちょっとしたことでイライラしてしまったり、涙もろくなってしまったりなど、情緒が不安定になる場合があります。
生理前にもよくある症状であり、生理前や妊娠中に黄体ホルモンが増加することと関係があると考えられています。
10. 胸が張る、あるいは乳首が痛くなる
妊娠をすると出産までの間、少しずつ胸が張り大きくなっていきます。
また、乳腺や乳管が発達することで、乳首にヒリヒリした痛みを感じる人もいます。
胸が張る症状は、生理前の症状としても一般的ですが、妊娠している場合は、生理予定日を過ぎても症状が続くことになります。
11. 頭痛を感じる

妊娠している場合に分泌が続く黄体ホルモンには、血管を拡張させる働きがあるため、その影響で頭痛を感じる場合があります。
普段の生理前にも、同じく黄体ホルモンの分泌が増えるため、生理前の頭痛の症状と似ていると感じる人もいるようです。
12. 胃痛を感じる
妊娠している場合に分泌が続く黄体ホルモンの影響で、胃腸の動きが悪くなり、胃痛を感じる場合があります。
普段の生理前にも同じように胃痛を感じる人もいますが、妊娠によるホルモンバランスの乱れで胃痛を起こしている可能性もあります。
13. 腰痛を感じる
妊娠すると、子宮を大きくするために骨盤の関節や靭帯を緩める作用のある女性ホルモンの一つであるリラキシンの分泌が増えます。
リラキシンの分泌が増えると、骨盤が不安定になり、腰回りに負担がかかって腰痛になる場合があります。
リラキシンは普段の生理前や生理中にも分泌が増えるため、生理前後に腰痛を感じることがあるのも、このホルモンの影響と言われています。
14. おりものの量が増えるなど、おりものが変化する
妊娠すると、おりものの量が増えたり、水っぽくなった、あるいは黄色っぽくなったり、匂いがきつくなったなど、おりものの変化を感じる人もいます。
おりものは普段から生理周期にあわせて変化をしています。
生理前は一般的に、ドロっとした白濁状態になる場合が多いと言われているため、そうではない水っぽい状態など、普段と違う状態のおりものが続く場合は、妊娠の兆候の可能性があります。
15. 吐き気を感じる
妊娠をすると、何もしていないのに胃がムカムカしたり吐き気を感じる人がいます。
一般的に言われる「つわり」の症状の始まりで、早い人であれば妊娠超初期の妊娠3~4週目頃からつわりの症状を感じ始める場合もあります。
16. 食べ物の好みが変わる

今まで好きだったものが食べられなくなったり、急にそれまでとは違うものが食べたくてたまらなくなったりなど、味覚の変化は妊娠するとよくある症状の一つです。
これも「つわり」の一種で、早い人であれば妊娠超初期の妊娠3~4週目頃から変化を感じると言います。
17. 匂いに敏感になる
匂いに敏感になるのも「つわり」の症状の一つであり、早い人であれば妊娠超初期の妊娠3~4週目頃から感じる場合もあります。
ある特定の匂いを嗅ぐと気持ちが悪くなってしまう人もいて、ご飯を炊く匂いや、生魚の匂い、香水の匂いなど、苦手とする匂いは人それぞれ違いがあります。
18. 頻尿になる
妊娠をすると、ホルモンバランスの変化や子宮が大きくなることが原因で、頻尿になることがよくあります。
特に妊娠時期が進むにつれて、大きくなった子宮が膀胱を圧迫して夜中に毎晩トイレに起きてしまうなど頻尿を感じる人は多くいます。
19. 便秘になる
妊娠により黄体ホルモンの分泌が増えることで、胃腸の調子が変化します。
その影響で便秘に悩まされる人も多くいます。
また、妊娠初期はつわりの影響で食べる量が減ったり、いつもと食事内容が変化したりすることで、便秘気味になりやすいということもあります。
20. 下痢になる
妊娠により体のホルモンバランスが変化することで、胃腸の調子が変わり、便秘とは逆に下痢気味になる人もいます。
また中には、便秘と下痢を繰り返してしまう場合もあり、つわりの辛さも合わさって妊娠初期は体の不調に苦労する人が多くいます。
参考
バイエル薬品株式会社 / 生理前 カラダの調子やココロの状態が揺らぐ方へ 月経前症候群
小林製薬株式会社/ サラサーティ/ おりものはカラダのサイン
先輩ママの妊娠超初期症状体験談~妊娠超初期の症状は人それぞれ、違いが大きい~

妊娠超初期で、着床後の妊娠3~4週頃にありうる症状について20個の症状を紹介しました。
しかし、妊娠した人で、これらすべての症状に心当たりのあった人はほぼいないでしょう。
また、妊娠超初期の症状は、普段の生理前の症状と似ているものも多いため、全く兆候に気がつかない人もいると言います。
先輩ママたちは、これら妊娠初期症状のうち、どの症状をどのくらい体験したのでしょうか。
先輩ママのブログや、SNSの投稿の中からいくつかの声を抜粋しました。
Lさん
「妊娠超初期症状をまとめます。
◆水っぽいおりものが大量に出る。
◆生理痛のような鈍い下腹部痛が続く。
◆いつもは生理前になると膣から空気がたくさん出たのが、今回はほとんどなかった!
←これが一番びっくりでした!」
Kさん
「わたしが感じた症状を書いてみます。
◆生理予定日の1~2日前に腰痛があった。
◆いつもは、もっと早くから胸が張り始めるが、今回は生理予定日1~2日前からようやく張り始めた。
◆おりものは、いつもと変わらず多いまま。においはあまりない。
◆生理がきそうでこないときの、下腹部の鈍痛がずっと続く。
◆吐き気などは一切なく、いつもの生理前と同じく食欲旺盛。」
Mさん
「妊娠超初期症状と言われるような症状は一切感じませんでした…。
むしろ妊娠していなかったときのほうが、もしかしてこれって妊娠?と過敏になっていて、妊娠超初期症状を感じていた気がします(笑)」
Cさん
「◆おりものが生理のような匂いになった。◆腰が痛い。◆胸が張る。◆胃痛。◆左足のつけ根が痛い。」
なお、筆者は妊娠超初期の4週目(生理予定日数日前)頃から、「妊娠した気がする」と予感していました。
そのとき感じた症状は以下になります。
筆者
「◆胸の張りがいつもの生理前より大きい。
いつもは生理1週間前頃から張り始め、生理2~3日前にはおさまるのに、妊娠していたときは生理予定日頃まで張り続けていた。
乳首の痛みはなし。
◆いつもは生理前便秘になり、生理開始とともに下痢になっていたのが、便秘気味の状態が続いている。
◆生理予定日1週間頃前から尿の匂いが気になるようになった。
◆いつも生理前に肌荒れをするが、妊娠していたときは肌荒れがなかった。◆そのほかの症状は特になし。」
筆者含め5名の体験談からもわかりますが、妊娠超初期に感じる症状と言うのは本当に人それぞれで、様々な症状を感じた人もいれば、まったく何も感じなかった人もいます。
よって、妊娠超初期の時期に変化がないからと言って、「妊娠していない」と決めつけてはいけませんし、逆に、妊娠超初期症状があったからと言って、過度に妊娠を期待するのも良くないでしょう。
妊娠初期症状を感じたと言う人に共通しているのは、「いつもの生理前と違う」という部分です。
生理前の症状も人それぞれですので、いつもの生理前と何かが違うな、という感覚が、妊娠を早めに察知する方法の一つなのではないでしょうか。
妊娠超初期の症状にいつから気がつくかは人それぞれ!「いつもと何か違う」という感覚が大切

妊娠超初期とは、一般的な妊娠検査薬の反応が出て妊娠が判明する妊娠5週目頃より前の、妊娠0週~4週目頃のことを言います。
受精卵が子宮内膜に着床するのが妊娠3週目頃であるため、早い人であれば、妊娠3~4週目頃から、妊娠超初期症状を感じる場合もあります。
しかし、妊娠超初期に感じる体の変化は人それぞれ違っており、その症状だけで妊娠を判断するのはなかなか難しいと言えます。
しかし、「いつもの生理前と何か違うな」という感覚が、妊娠超初期の兆候の可能性も多いにあります。
普段から生理前後の体の変化に敏感になっておくことで、妊娠超初期の段階から早めに妊娠の可能性に気がつくことにつながるかもしれませんね。