妊娠初期のうちにやっておきたいことはたくさんありますよね。
その1つが旅行という人も多いのでは?
車や新幹線に乗って遠出をするなら、注意点は知っておきましょう。
また、後悔しないためにも流産や胎児への影響も確認しておきましょう。
『初期に旅行に行くなら、おすすめの方法は?』
『初期の旅行でのリスクは?』
など、妊婦さんなら誰でも気になることです。
こちらでは、
- 妊娠初期の体調不良
- 妊娠初期の旅行のポイント、注意点
- 初期の移動リスク
- 妊娠中の旅行「マタ旅」とは。
など、妊娠初期に旅行をするなら知っておいてほしいポイントを8つ解説します♪
目次
妊娠初期の体調不良に気を付けて!
初期は、お腹が大きくなるといった外面的な変化はほとんどありません。
それもそのはず、受精卵のはじめの大きさは「針の先」程度。
中には、妊娠に気づかず、2,3か月過ごしてしまったという人もいるくらいです。
でも、体内は劇的に変化しています。
- 骨盤、子宮が拡張する。
- 血液量が増える。
- 栄養が今まで以上に必要になる。
- つわりが始まる。
妊娠初期は、今まで大丈夫だったことが急にできなくなることもあります。
それは日常生活の中にも現れてきます。
- 食べ物の好みが変わる。
- 足がだるくなる。
- 人ごみでめまいがする。
- 車酔いしやすくなる。
- 日中に眠気が襲う。
などです。
お腹は大きくなくても、体の変化が少しずつ出てくると、
自分は妊婦なんだという自覚が芽生え、体に気を遣って行動ができるはずです。
初期に旅行をするなら~4つの注意点~
妊娠期間は10月10日と長帳場です。
ずっと、家に閉じこもっているわけにもいきません。
妊婦さんだって、外出をしたり、旅行をしたり、ストレス発散も必要です。
初期に旅行をするなら、以下の注意点を頭に置いておきましょう。
1.人ごみを避ける
旅行に限らず、人ごみは避けましょう。
特に、インフルエンザや風疹が流行っている時期は注意が必要です。
妊娠初期は、胎児へ血液が多く流れる時期です。
母体が感染した場合、胎児への影響が最も大きくなります。
ただの風邪でも、薬の服用はできません。
マスクは必須アイテムとして持ち歩きましょう。
2.アウトドアは避ける
山登りやキャンプなどのアウトドアも避けたいところです。
例えばキャンプをした場合
- 自炊する場合、食中毒になりやすい。
- 猫のフンからのトキソプラズマに感染する可能性がある。
- マダニに刺されて感染症になる可能性がある。
- 不規則な気候で風邪を引きやすい。
などのリスクがあります。
万が一の場合も、すぐに病院に行けないというデメリットがあります。
3.長時間の歩行は避ける
妊娠中は出産に備えて、循環する血液量が普段の1.5倍になります。
つまり、心臓の動きが活発になっています。
動悸や息切れがおきやすくなっています。
妊娠前から日常的にスポーツをしていた人も、妊娠初期は避けましょう。
4.物珍しいものは食べない
旅行中は、地の物を食べるのも楽しみですよね。
でも、普段食べなれていないものには要注意です。
- アレルギーが発症しないか。
- 十分加熱してあるか。
- 同じものを多量に摂取しない。
などのポイントをおさえて外食しましょう。
関連記事⇒妊娠初期の温泉旅行は大丈夫?温泉の効果と影響、5つの注意点
妊娠初期の車の運転は大丈夫?
旅行となると車移動も多いですよね。
パートナーだけに負担をかけると事故を起こす可能性もある為、運転を変わってあげたいと思うのは当然のこと。
そんな時、妊婦さんでも車を運転してよいのでしょうか?
実は妊娠後期以外なら、妊娠中でも車の運転は特に問題ありません。
ただ、次の点で無理は禁物です。
- ホルモン分泌の影響で、眠気を感じやすい。
- 集中力が低下する。
- 長時間の運転で足がしびれる。
異変を感じたら、すぐに休憩をとりましょう。
万が一のことを考えて、高速道路の運転は危険なので控えましょう。
また、運転する時はもちろんのこと、助手席や後部座席ではシートベルトを必ず着用しましょう。
関連記事⇒妊娠初期に車の運転はしてOK?長時間や仕事で運転する場合の影響と3つの注意点
妊婦さんのシートベルト着用法は?
妊娠中は、シートベルトの着用にも注意が必要です。
事故にあったり、急ブレーキをしたりした場合、腹部を圧迫するおそれがあるからです。
ポイントは、
- 肩、腰ベルトともに着用する。
- 腰ベルトは、腰骨のできるだけ低い位置でとめる。
- 腹部のふくらみを避ける。
- 肩ベルトは、胸の間を通す。
です。
発進する前にしっかりとシートベルトを閉めて、圧迫して気持ち悪くならないように調整しましょう。
妊娠初期に新幹線に乗るなら?
新幹線での移動は、車の長時間移動よりおすすめです。
妊娠中は、トイレも近くなったり、眠気が強くなったりします。
同じ姿勢もきつくなるので、立ったり座ったりできる新幹線はよりメリットがあります。
長距離移動が必要な場合は、次の点に気を付けて新幹線を利用しましょう。
- 事前予約を利用し、快適な席を確保する。
- トイレに近い席がおすすめ。
- 通路側がおすすめ。
- ノンカフェインの飲み物を持ち込む。
- 体温調整しやすいように上着を用意する。
- 座席を倒すなら一声かける。(車両の一番後ろを確保するのもよいですね。)
- 一緒に行く人と前後で席を確保する。リクライニング全開にできますね。
どのくらいの長距離なら大丈夫という決まった時間や距離はありませんが、
くれぐれも体調不良の時は無理をせずに、休憩するか旅行を延期するようにしましょう。
妊娠初期のリスクを知っておこう!
実は、妊娠初期が1番流産のリスクが高いことを知っていますか?
妊娠全体の流産は10~15%が初期(4か月まで)に起きています。
これらの原因のほとんどが、受精卵の「染色体異常」によるものです。
母体の行動云々ではなく、受精卵の育つ力の問題ですから、避けようのないことです。
しかし、後から流産の原因をはっきりさせることは難しいので、流産してしまうと、自分を責めるお母さんは多いです。
「あの時旅行をしなかったら。」
「体を動かし過ぎたのがいけなかった。」
「流産したのは私のせいだ。」
など、後悔することになってしまいます。
「知らなかった」ではなく、初期は大切な時期であることを頭に入れた上で、旅行の条件を決めましょう。
- 移動距離
- 移動手段
- 滞在先
- 日数
- 同伴者
- 万が一の対応
上記は妊娠中の旅行で気をつけたいポイントです。
妊娠中の体に負担がかからないような旅行プランを立てましょうね。
関連記事⇒妊娠初期、卵巣の痛みの原因って?流産リスクや影響と7つの対処法
妊娠中の旅行、いつならOK?
『母子保健テキスト』(母子衛生研究会)では次のように書かれています。
- 旅行は、初期(12週未満)と末期(28週以降)はできるだけ避ける。
- 中期(16~27週)は安定期なのであまり問題はない。
- ただし、ゆとりあるスケジュールで出かけること。
なかには妊娠に気付かずに長距離移動で旅行してまったという人もいるでしょう。
普段から無理をせずに、自分の体調をみながら行動できるといいですね。
「マタ旅」は危険がいっぱい!
最近、耳にするようになった言葉、「マタ旅」。
マタニティ期間中、特に後期に旅行に行くことです。
前項でも挙げたように、妊娠中に旅行をすること自体は、期間を選べば問題ありません。
ただし、期間と場所が重要です。遠出と後期は絶対にNGです。
SNSなどで、大きなお腹の妊婦さんが、海水浴や海外旅行を楽しんだりしている姿を多く見かけます。
大きなお腹の方が映えるので、あえてその時期に旅行をする人もいるとか!驚きですね。
でも、それが当たり前ではありません!
実は「マタ旅」には危険がいっぱいあるのです。
- 急な分娩に対応できない。
- 分娩予定の人に迷惑をかける。
- 海外で高額な医療費を請求される。
- 入院したら、すぐ転院できない。
- 飛行機移動のリスクがある。
万が一の時は、助けてもらえるでしょうが、周りへの迷惑を考えたら非常識です。
沖縄の産婦人科が嘆いているという話を聞いたことがあります。
旅行先で分娩になった観光客の妊婦さんのために、廊下で陣痛に耐えた地元の妊婦さんもいたとのこと。
旅行や運動など、赤ちゃんに負担がかかりそうな場合は、必ずかかりつけの医師に確認をしましょう。
ちなみに末期に旅行をしたいと言ったら、お医者さんに真っ先に止められるはずです。
まとめ
今回は、初期の旅行について解説してきました。
伝えたかったのは、次の4つです。
・初期は体調の変化が大きいこと。
・初期の旅行は、感染や運動量に気を付けて。
・妊娠中は車の運転、新幹線の乗車にポイントがあること。
・「マタ旅」は危険がともなうこと。
妊娠中は、我慢しなければならないことが多くて大変ですよね。
でも、赤ちゃんに会うための準備期間でもあります。
産んでからは、お腹に赤ちゃんがいたことが懐かしく感じるでしょう。
旅行も外出も、一定のリスクがあることを知った上で、上手にストレス発散の手段として取り入れたいですね。
この記事が妊娠初期の旅行を検討する方のお役に立てば嬉しいです。