妊娠初期に葉酸をとりましょうと聞きますよね。
でも、初期に飲んでいなかった!と言う人も少なくありません。
妊娠が分かってから情報に敏感になり、もっと早く知りたかったということも多いですよね。
『初期に葉酸を飲まなかったけど、大丈夫?』
『初期以降でも、葉酸摂取はまだ間に合う?』
など、妊婦さんだからこそ、気になることはたくさんあります。
こちらでは、
- 妊娠初期と葉酸の関係
- 葉酸摂取の適切な時期
- 葉酸摂取のススメ
- 妊娠に葉酸が大切な理由
など、妊娠初期の葉酸摂取について気になることを9つのポイントで解説します♪
目次
葉酸ってなあに?
妊娠に葉酸が必要と声高に言われるようになったのは、最近です。
母親に聞いたところ、母が妊娠した時には聞いたことがなかったと言っていました。
今は情報社会なんですね。
では、そもそも葉酸とは何なのでしょうか。
実は、効果はわからないけど、摂取しているという妊婦さんも少なくありません。
葉酸とは、
- ビタミンBの1種
- 水溶性のビタミン
- 野菜や果物、豆類に含まれる。
- レバーにも多く含まれる。
水溶性ということがポイントです。
水溶性の栄養素は、蓄積することができないため、毎日摂取しないと効果がありません。
妊婦が葉酸をとるとよいのは、なぜ?
妊娠中にとる良いと言われるのは、裏を返せばとらないとリスクがあるということです。
葉酸は次の働きをします。
- 遺伝情報を伝えるDNAの合成を助ける。
- 細胞分裂の促進する。
このように、胎児の成長に直接影響がある栄養素なんです。
足りないと、「神経管閉鎖障害」の赤ちゃんが生まれるリスクが高くなってしまいます。
この「神経管閉鎖障害」というのは、
- 神経管とは、脳や脊椎の源になる神経管。
- その神経管がうまく形成されないと、
- 脊椎が2分してしまったり、
- 脳がうまく形成されない
- 無脳症などになる。
ものです。
脳や脊椎は、中枢神経です。
聞いただけでも怖い言葉が並びます。
このことからも、様々な栄養素の中でも葉酸は、欠かせないものであることが分かります。
妊娠中、葉酸をとるとよいのは、いつ?
葉酸は、中枢神経の発達を促すことがわかりました。
つまり、この中枢神経が作られる時期が、葉酸が必要な時期ということです。
中枢神経が形成され始めるのは、
- 妊娠初期
- 妊娠4~15週
- 血液を通して母体からの影響を最も受けやすい時期
必要な時期は、生理予定日に生理が来ず、「妊娠かしら?」と実感が出始める前後ということになります。
そう考えると、妊娠判定してから葉酸のサプリメントなどを飲み始めると、少し遅いことになります。
わたしは、不妊治療をしていたので、かなり早くから葉酸を意識的にとっていました。
医師からも、妊活中に
「葉酸は飲んでいますか。」
「葉酸のサプリメントも取り扱ってますよ。」
と言われていました。
しかし、多くの女性は、妊娠が分かってから葉酸をとりはじめるのがほとんどです。
実際問題、妊娠前後から葉酸のサプリメントなどをとっておくというのは、難しいことです。
初期に葉酸をとらなかった!大丈夫?
わたしがお世話になった病院では、
- 妊娠1か月前から
- 妊娠3か月ころにかけて
- 適切な量「400μg」
摂ると最も効果的だと教えてもらいました。
では、この時期、つまり妊娠初期に摂取しなかったら、意味がないのでしょうか。
遅いのでしょうか。
答えは、「妊娠に気づいたらできるだけ早くすれば大丈夫」です。なぜかと言うと、
- 初期でなくても、葉酸の効果はある。
- 葉酸は、多くの食材に含まれている。
からです。
水溶性ですから、振り返って多くを摂取しても意味がありません。
後悔するのではなく、できることを実行したいですね。
初期でなくても、葉酸は大切!
初期に葉酸をとらなかったからと諦めず、妊娠に気づいた時点で、葉酸を意識的にとることをおすすめします。
葉酸は、食材でもとれる!
初期に葉酸を全くとっていなかった!という人は、いません。
なぜかと言うと、食材にも多く葉酸は含まれているからです。
妊婦さんに必要な葉酸は「400μg」です。ピンときませんね。
食材の量に換算すると次の通りです。
- ほうれん草→2株(126μg)
- グリーンアスパラ→3本(114)
- ブロッコリー→2房(105)
- マンゴー→2分の1(76)
- いちご→5粒(68)
- 納豆→1カップ(60)
- 牛レバー→1切れ(500)
レバー類は、多くの葉酸を含んでいます。
しかし、レバーに含まれる「レチノール」というビタミンは、過剰摂取が逆に胎児の成長に悪影響を与えることも指摘されています。
大切なのは、1つの食材で済まそうとするのではなく、
- 食材を組み合わせて、必要な栄養素を摂取すること。
- 毎日続けること。
- 日常の食生活の中に取り入れること。
です。
サプリメントだけまかなおうとすると、今度は葉酸の過剰摂取にもなりかねません。ちなみに、
- 葉酸の1日の上限量は「1000μg」
- 一般女性の推奨量は「240μg」
です。
初期の食生活がカギ!
妊娠がわかったら、妊婦のためのマタニティ教室に参加することをおすすめします。
わたしも、妊婦さん向けの栄養講座を受けて、葉酸の重要性、食生活の大切さを知りました。
初期に知ることで、その後も続けられますし、「知らなかった!」と後悔がありません。
役に立った情報は…
- 葉酸は野菜に多く含まれていること。
- 野菜を1日350gとれば、400μgはとれている。
- 現代女性は250gしか野菜をとっていない現状がある。
- 350gは、小鉢で5,6個分。
普段から、野菜を多く摂取して、妊娠が分かったらサプリメントで足りない量を補うというのが、理想的ですね。
初期以降も、葉酸を!
葉酸は、初期でなくてもメリットがたくさんあります。
葉酸をとろうと意識的になると、野菜中心の食生活に改善されます。
すると、次のような一石二鳥にもなります。
- 鉄分もたっぷりとれる。
- カリウムもたっぷりとれる。
- カリウムは、塩分を排出する。
- 体重管理にも役立つ。
- 便秘を予防する。
妊婦さんに多いトラブルは、高血圧症、貧血、便秘、体重の過剰増加です。
これらも防ぐことができます。
葉酸たっぷりメニュー!
最後に、わたしがマタニティ教室で教わった「葉酸たっぷりメニュー」を2つ紹介します。
「ゆで大豆のサラダ」
(材料1人分)
・ゆで大豆 20g
・水菜 10g
・プチトマト 15g
・ヨーグルト 大さじ1
・レモン果汁 小さじ1
・はちみつ 少々
・塩コショウ 少々
(作り方)
・野菜を食べやすい大きさに切る。
・ゆがいた大豆をあわせる。
・調味料は合わせておき、食べる直前にかける。
(ポイント)
・大豆も葉酸を多く含んでいます。
・さっぱり味で、油をつかっていません。
・水菜はカリウムも多く含んでいます。
「ホウレンソウのナムル」
(材料1人分)
・ほうれん草 70g
・にんじん 7g
・長ネギ 7g
・焼き海苔 少々
・しょうゆ 1分の2
・砂糖 小さじ1分の4
・ごま油 小さじ1分の2
・一味 お好みで
(作り方)
・ほうれん草は、ゆでて食べやすい大きさに切る。
・にんじ、ねぎは千切りにする。
・野菜をよく混ぜ、のりを手でもんで上にかける。
・合わせ調味料を入れ、味をなじませる。
(ポイント)
・ほうれんそうは、葉酸、鉄分をたっぷり含んでいます。
・にんじんは、カロテンを多く含んでいます。
・味がしっかりしているので、ご主人のおつまみにも最適です。
・塩の上限量は、7gです。計量して、味付けを。
まとめ
今回は、妊娠初期の葉酸摂取について解説してきました。
伝えたかったのは、次の4つです。
・葉酸で胎児の成長リスクを減少させられること。
・1番効果的なのは、初期に摂取すること。
・しかし、妊娠中継続して摂取すると、妊婦に嬉しい効果があること。
・サプリメントだけに頼らず、食材と組み合わせるとよいこと。
妊娠中は、あれもこれも摂取しないと!と過敏になりやすくなります。
大切なのは、バランスです。
これをクリアするには、難しいようですが1番よい方法が、食生活を改善することです。
妊娠中に気を付けておけば、その後の生活にも、子育てにもメリットがあります。
子供がサプリメントは飲むのはナンセンスですからね。
この記事が妊娠初期の葉酸摂取について不安に感じている方のお役に立てば嬉しいです。