目次
「忍」という漢字について
字画数:7画
音読み:ニン
訓読み:しの(ぶ)
主な名乗り:おし・しの・たう
「忍」の意味や由来や成り立ちと特徴
「忍」という漢字は、刀を示す象形と、刃(やいば)を示す記号、心臓の象形を組み合わせてできました。
刀と刃の記号を合わせることで、より強い刀となり、下に心がつくことで、「強くてしなやかな心」という意味を持ちます。
「耐えること」「我慢すること」という意味で使われることが多く「忍耐」「忍従」という使い方をします。
また、こっそりと行動するという意味では「忍者」「物陰に忍ぶ」「人目を忍ぶ」「忍び歩き」などがその例えです。
そこから転じて、「隠し持つ」という意味もあり、「ポケットに忍ばせる」という使い方もされます。
さらに、強くてしなやかな心というのは、「何があっても動じない」というようにも取れます。
そこから、「ひどいことも平気でする」という意味合いになり「残忍」という熟語もあります。
「忍」という漢字を名付けに使うときに込められる思い
「忍」という漢字には、強くてしなやかな心という意味があります。
また「忍耐」や「忍者」という熟語で使われる印象もあるでしょう。
そのため、「忍」という漢字を名付けに使うときには、
「芯の強い人になるように」
「粘り強い子になるように」
「物事を成し遂げるために努力できる子になるように」
「困難なことがあっても耐え忍ぶことができるように」
「思慮深い子になるように」
「信念を持った心の強い子になるように」
という思いを込められます。
「忍」という漢字から受ける印象
「忍」という漢字には、我慢強く、思慮深いというイメージがあります。
慎重で物事をよく考え、軽はずみな行動はしない堅実さ、誠実さがあり、芯の強い古風な印象も感じられる字です。
「忍」という漢字は名付けでは、「しのぶ」「おし」「しの」「たう」と読ませることができます。
「しのぶ」「しの」という響きには、優しさと、元気さ、お姉さん的な面倒見の良さを感じます。
「おし」という響きには、母性的な包み込むような優しさを感じます。
「たう」という響きには、誇り高く何事にも挑むアグレッシブさを感じます。
「忍」という漢字は、その一字で「しのぶ」と読ませて名付けに使われることの多い字です。
「しのぶ」という響きは、男の子の名前にも、女の子の名前にも使うことができます。
そのため、中性的な印象があり、字面だけでは、男女の区別が付きづらいという特徴があります。
男女どちらにも使える響きですが、「忍者」や「忍耐」など我慢強く、強いというイメージから男の子と間違えられることも多いでしょう。
しかし、かわいらしさだけでなく、女の子でもしっかりと自分の意見を持ち、芯の強い子になって欲しいと思う場合にはぴったりの漢字です。
「忍」という漢字を使って女の子らしさを出したい場合には、組み合わせる漢字に工夫することが大切です。
「奈」「香」「愛」「美」「乃」など女の子らしい雰囲気を感じさせる字を組み合わせると良いでしょう。
また最近は古風な名前の人気が高まっています。
和の雰囲気を持つ名前は落ち着きがあり、しっかりとした印象を与えます。
「忍」という漢字はまさにそのイメージ通りです。
「忍」を使った熟語
上忍(じょうにん)
忍者の中でも忍術に優れた上級な忍者のこと。
堪忍(かんにん)
許すこと。
許しを乞う事。
忍事(しのびごと)
他人に知られないようにすること。
忍の一字(にんのいちじ)
何かをやり遂げるために、他のことは耐え忍ぶということ。
堅忍不抜(けんにんふばつ)
堅忍は、我慢強いこと。
不抜は、抜くことができないというところから、決心が堅いということ。
堅忍不抜は、辛いことがあっても耐え忍んで、決心を貫くという意味。
「忍」の説明の仕方
電話でのやり取りのときに、あなたの名前がどの漢字を使っているか聞かれることがありますよね?
そういったシーンで「忍」を説明する例を紹介します。
例えば、
A「名前は、〇〇羽忍といいます。」
と伝えると、
B「〇〇うたうさんですね。「うたう」はどういった漢字を使いますか?」
と聞かれた場合、忍の部分の説明の仕方としては、
・A「たうは、しのぶという字です。」
・A「たうは、忍者の忍です。」
・A「たうは、忍耐の忍です。」
などが挙げられます。
いくつかパターンを持っておくと、確実に相手に伝わりますよ!
「忍」を使った名前の有名人・芸能人
安達 忍
池端 忍
大手 忍
小野 忍
片渕 忍
神取 忍
中山 忍
七瀬 忍
「忍」を使った名付け候補
羽忍(うたう)
忍奈(おしな)
忍音(おしね)
忍乃(しの)
忍愛(しのあ)
忍葉(しのは)
忍(しのぶ)
忍未(しのみ)
忍李(しのり)
忍和(しのわ)
素忍(そにん)
忍香(にんか)
美忍(みしの)
依忍(よしの)
まとめ
強くてしなやかな心という意味を持つ「忍」という漢字をご紹介しました。
芯のある人は頼り甲斐があり、かっこいいですね。
この漢字を使うと、古風で和の雰囲気も感じられる名前になるでしょう。