『新生児は口呼吸と鼻呼吸どちらをしているの?それぞれどんな影響があるのか教えて!』
新生児の呼吸をみていると、不規則な呼吸に「病気なんじゃないかな、大丈夫かな」と心配になる方、多いのではないでしょうか。
新生児の呼吸事情は、体が未発達なため大人とは違います。
だから心配することはないのですが、どうしても心配になっちゃいますよね。
・新生児の呼吸事情
・新生児は口呼吸をしているのか、それとも鼻呼吸をしているのか
・鼻呼吸のメリット
・赤ちゃんは口呼吸をいつから覚えるのか
・口呼吸をするデメリット
・口呼吸の治し方
上記のことを知っていただくことで、赤ちゃんの呼吸事情と、成長と共に身に付ける口呼吸のどんなことに気を付ければいいのか、ポイントを抑えることができます。
新生児は基本的に鼻呼吸をしているので、鼻詰まりがどれだけ致命的かということも併せて知っていただきたいです。
それでは、ひとつずつみていきましょう!
目次
新生児の呼吸事情
生まれたばかりの赤ちゃんは、不規則な呼吸だなと思っても大抵は変ではありません。
というのも、呼吸が規則的になるのは、生後1か月半後だと言われているためです。
大人が1分間に15回から20回の呼吸をするのに対して、新生児は1分間に40回の腹式呼吸が通常です。
だから、「赤ちゃんの呼吸が早いけれど大丈夫かな」と心配になってしまう気持ちは分かりますが、問題ないので安心してくださいね。
新生児は口呼吸?鼻呼吸?
新生児は口呼吸をしません。鼻呼吸をします。
生まれたばかりの赤ちゃんは、肺やのどが未発達なので、口呼吸が上手ではないんです。
赤ちゃんが寝ている時に、口元に手を当てても全く口から息はかかってきませんが、鼻の下に手を当てると鼻から息がかかってきます。
ティッシュを使うとより分かりやすいですよ!
新生児が鼻呼吸をすることは分かったけれど、鼻呼吸と口呼吸が身体に及ぼす影響は分かりませんよね。
実は、口呼吸よりも鼻呼吸の方が健康にもいいんです。
鼻呼吸のメリット
鼻や喉の粘膜には「線毛」と呼ばれる構造が多く存在します。
線毛は粘液を蓄えて、体内に侵入したウイルスや細菌をキャッチして排出する働きがあるのですが、口呼吸をすると喉や鼻が乾燥して、この線毛構造が正常に働かなくなってしまうのです。
そのため鼻呼吸をすることで、身体をウイルスや菌から守っていることになりますね。
特に新生児は病気にかかると重症化しやすいです。
母乳を飲んでいれば、お母さんの免疫があるから大丈夫なんてことはありません。
我が家の三女は新生児で長女の風邪をもらって、鼻が詰まって呼吸がしにくそうでした。
重症化こそしませんでしたが、治りはすごく遅かったですね。
鼻呼吸をすれば、少しでもそういったウイルスが直に体に入ってくるのを防ぐことが出来ます。
新生児が鼻呼吸できなくなるピンチ!原因は?
・鼻が詰まって鼻呼吸が出来ない
・風邪をひいてしまった
・アレルギーの鼻炎
我が家の三女も風邪で鼻が詰まり、鼻呼吸が出来ない場合に呼吸がしづらそうでした。
鼻水吸い取り器で鼻水を取るのですが、鼻の穴が小さいので鼻吸い取り器自体がとても使いづらかったですね。
母乳を飲む時にも、少し飲んでは「ガハッ」と口を離してはちょっとむせての繰り返しでした。
鼻水が多いと、中耳炎にもなりやすいので、出来るだけ早めに対処してあげるのがいいですよ。三女の場合は1歳児検診の前に風邪をひいてしまったので、検診の際に相談をしたところ、鼻水を吸い取ってもらいました。
病院で鼻水を吸い取ってもらったらすっきりしますし、母乳を凄く飲みやすそうに飲んでいたのが印象的でしたね。
赤ちゃんは口呼吸をいつから覚えるの?
赤ちゃんが口呼吸をしだすのは、10ヶ月を過ぎる頃からです。
10ヶ月は離乳食が進んで、おしゃべりの練習で声を出したりすることも少しずつ始めます。これまで口の使い方は母乳やミルクを飲むことに対応してきましたが、次第に物を噛んで飲み込む、喋るといった動きが加わることで、口で息ができることを学びます。
口呼吸の原因は、歯が生えてくると前歯が出っ歯ということも関係してきます。
前歯が出っ歯になると、口を閉めるのが少し大変なので、口が開いてきてしまいます。だから、口呼吸になりやすいですね。
食べながら、喋りながら口で呼吸をする癖がついてしまう子も多いです。
口呼吸するデメリット
口呼吸をすると、健康に影響が出てきてしまいます。
風邪をひきやすい・病気にかかりやすい
口からダイレクトに外気を吸い込むと、粘膜が乾燥して線毛の働きが弱くなり、ウイルスや細菌に感染しやすくなります。
もちろん風邪だけでなく、色んな病気になりやすくなります。
新生児の場合は重症化しやすいので注意が必要ですね。
特に乾燥した空気は、鼻から吸い込まれた場合は鼻の粘膜で温められ、加湿されて喉や気管支へ運ばれていきます。だから、喉や気管支への負担が少ないです。
でも口呼吸だと乾燥した空気は乾燥したまま喉や気管支へ届くため、喉や気管支が傷みやすくなり風邪や病気にかかりやすくなってしまうんです。
我が家は3人とも鼻が詰まると夜間寝る時、咳が沢山出ます。
3人とも喘息持ちなので咳との付き合いは長いのですが、鼻が詰まって口呼吸になると、口にほこりがダイレクトに入るのがダメみたいです。夜中の間中咳が出たりもしますし、それがきっかけになって喘息の発作が起きたりします。
鼻が詰まってしまった時は、ほこりを吸いにくくすることと加湿効果をアップさせるために、空気清浄機にプラスしてマスクをつけて寝させるようにしていますね。
睡眠の妨げになる
口呼吸になると舌が口の中で下の方に位置しています。寝ている時は力が抜けて、舌が更に緩んでしまうため、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高くなります。
特に赤ちゃんはちょっとした刺激に対して敏感です。舌が下がって喉を圧迫するのにびっくりして目を覚ますことがあります。
睡眠は赤ちゃんの成長に欠かすことが出来ません。
赤ちゃんの口呼吸を発見した時点で、早めに対処してあげる方がいいですよ!
出っ歯になりやすい
鼻呼吸をしてみてください。舌の位置は上の顎にくっつきますよね。
では口呼吸はどうでしょう。舌の位置が下にきます。これでは上あごが広がりにくく、出っ歯になりやすい状態になってしまいます。
虫歯になりやすい
口呼吸をすることで、口の中が乾燥しやすく唾液の量が少なくなります。
唾液は口の中を中性にして、虫歯にならないようにする働きがあります。
でも唾液の量が少なくなってしまっては、口の中が虫歯菌が繁殖しやすい酸性に変化してしまうため、虫歯になるリスクが高くなってしまうんです。
その他にも、口臭がひどくなってしまったり、歯周病になってしまうリスクも高くなります。
たるんだ顔になってませんか?
口呼吸をすると、口が開いている状態なので見た感じがボーとしていてたるんでいる印象を受けます。
「口!あいてるよ!」と私も子どもによく言うことがあります。
また口が開きっぱなしだと、二重あごになりやすいですし、しゃくれやすいです。
引き締まった顔の子どもになって欲しくても、赤ちゃんの頃からたるんだ顔になってしまうと「口があいてる!」「だらしない!」と気になることが多くなってしまいます。
できるだけ早い段階で口呼吸をやめさせたいですね。
味覚障害になりやすい
口呼吸は口の中が乾燥しやすいので、ドライマウスになりやすいです。
ドライマウスになると、舌の表面にある“味蕾”と呼ばれる味を感じる細胞の働きが弱くなってしまいます。
口呼吸の治し方
口呼吸の治し方は簡単にできることから、専用の用具を使って治すものまであります。
・市販されている口呼吸改善のテープを口に貼る
・医師に相談して、マウスピースを装着する
・口呼吸になることで口が半開きになり、筋肉がよわるので、口周りの筋肉を鍛える。
・鼻詰まりを解消する。
新生児に対しては無理ですが、もう少し大きくなり言葉が理解できるようになると、「お口を閉じて息をしようね」と声をかけることができます。
鼻詰まりの解消方法
・鼻水吸い取り器
・お風呂に入って鼻を通りやすくする
・綿棒で鼻の穴を掃除する
・上半身を起こして寝かせる
・蒸しタオルで鼻を温める
赤ちゃんの鼻詰まりを解消するのには、日々のケアが重要になります。
鼻水吸い取り器でこまめに赤ちゃんの鼻水を吸い取ってあげることはもちろんですが、お風呂に入ると蒸気で鼻水が通りやすくなるので、我が家でも鼻が詰まりやすい時にはお風呂に入れてしっかり温め、鼻の通りを良くするようにしましたね。
蒸しタオルも同じ効果がありますが、お風呂に使った方が、体全体の血行がよくなるため、鼻の通りはよくなりやすかったです。
新生児は鼻詰まりにご注意を!
新生児の鼻の穴はとても小さいです。だからちょっと鼻水が出始めると、すぐに鼻が詰まってしまい呼吸しにくくなってしまいます。
我が家の三女も新生児で鼻詰まりになってしまった際には非常に荒い息遣いでした。一人目だと絶対に慌てて病院へ行っていたと思います。
でも“機嫌がいいこと”“母乳をしっかり飲めていること”の2点が問題なかったため、慌てて病院を受診することはありませんでした。
実際病院へ行っても“機嫌がいいし、母乳もしっかり飲めているから大丈夫だね。様子を見ましょう!”と言われることは多いです。
でも母乳やミルクを飲むことが出来ず苦しそうな場合は病院を受診するようにしましょうね。
赤ちゃんの呼吸で病院へ行くタイミング
・機嫌がいい
・母乳やミルクをしっかり飲んでいる
この2点を基準に病院へ行くか行かないかは判断しますが、次の場合は別の病気の可能性がるため、早めに受診をするようにしましょう。
・赤ちゃんが呼吸するたびに肋骨や鎖骨、首がへこむ“陥没呼吸”がみられる
・息を吐く時にうめき声のような声を上げる
・新生児は1分間に40回の呼吸が普通ですが、1分間に60回以上の呼吸をする場合
・息を吸う時に胸がくぼみ、お腹が膨らむ“シーソー呼吸”がみられる
・呼吸の際に小鼻が開く“鼻翼呼吸”がみられる
・爪や唇が紫になる“チアノーゼ”がみられる
・激しい咳き込みが止まらない
普段から赤ちゃんの呼吸を観察しておくと、普段とは違う呼吸に慌てることなく受診しようと判断することができますね。
まとめ
赤ちゃんが口呼吸をしているのか、それとも鼻呼吸をしているのかどっち?と心配になる方も多いかと思いますが、母乳やミルクをしっかり飲むことが出来ていれば鼻呼吸が出来ています。
寝ている時に、ティッシュを鼻や口に持って行ってどちらから息が出ているかみるのも、1つの方法ですね。
新生児のうちは鼻呼吸をしていますが、鼻詰まりになってしまうとどうしても呼吸をしづらく苦しそうな状態になってしまいます。
鼻詰まりのケアをしっかりしてあげて、すこしでも呼吸を和らげるようにしてあげるようにしましょうね。
新生児のうちは口呼吸をしませんが、成長と共に口呼吸を覚えていきます。
口呼吸よりも鼻呼吸の方が健康にもいいわけですし、出来るだけ鼻呼吸をするように、働きかけてあげてくださいね!