愛煙家の人が妊娠すると、たばこを辞めるためにあれこれ模索します。
私もそうでしたが、たばこは習慣と化していて、辞めるのはとても辛くて苦しいものです。
しかし、吸い続けると赤ちゃんがその辛く苦しい思いをしてしまうことになります。
そんなことはしたくないと、どうにか辞めるべく、苦肉の策で電子タバコは害がないと聞いたので吸ってみたりもしました。
では、本当に電子タバコは妊婦にとって無害なのでしょうか?
答えを先に伝えると『けっしてそうとは言い切れない』です。
では、なぜそうなのか。妊婦とたばこについてご紹介いたします。
この記事のポイントは4つです。
・妊娠時にタバコを吸うリスクについて
・電子タバコについて
・副流煙を吸っても大丈夫?
・アイコス(IQOS)について
・たばこを辞められない場合はどうしたらいい?
最後まで読んでいただくと、自然とたばこは辞めないといけないという気持ちになるはずです。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
■妊娠時にたばこを吸うリスクについて■
妊娠中にたばこを吸い続けていると、以下のようなリスクがあるとわかっています。
・早産・流産になる可能性が高くなる
吸っていない人の3,5倍も高くなるという数値も出ています。
しかもお腹の中にいる赤ちゃんはママがたばこを吸うと、手足をばたつかせて苦しいと訴える動作をします。
そんなことが幾日も続くと……赤ちゃんにとってとても辛く、良くないことが起こっていることになるとおわかりになるはずです。
・常位胎盤早期剥離のリスクが高くなる
この常位胎盤早期剥離は、胎盤が出産前にはがれてしまい、大出血を起こします。
お母さんの命が危険に晒されるだけでなく、赤ちゃんも酸欠状態になり危険な状態になります。
たとえ命が助かったとしても、脳に重い障害が残ったりしてしまいます。
・赤ちゃんが低体重児になる可能性が高くなる
早産の場合は、高い確率で低体重児が産まれてきます。
そして、たとえ臨月を迎えての出産であっても、
たばこを吸っていたお母さんから生まれた赤ちゃんでも、体重が通常より少ない場合が多くなります。
早産や低体重児は、身体の器官が完全にできていなかったり未熟だったりするので、病気や障害、最悪の場合は、命の危険にも晒されてしまいます。
せっかくお腹の中で10か月育ててきた赤ちゃんが、自分のせいで障害や病気を持ってしまう。
たばこを吸い続けるということは、そのような危険をはらんでいるのです。
他にも赤ちゃんがADHD(注意欠如多動性障害)になる確率が高くもなります。
■電子タバコについて■
じゃあ今流行っている『電子たばこ』なら吸っても大丈夫なんじゃないの?
と思われた愛煙家さんもいらっしゃるかもしれません。
たばこを吸っている(吸っていた)人ならおわかりになるかと思いますが、あの煙を肺に入れて吐き出す行為が、ストレスを緩和する効果と中毒性があるのですよね。
電子たばこは、ニコチンやタールなどを使用せずに、その煙を吸って吐き出すことができるものとして売られています。
・電子たばこの安全性
少し前の電子たばこには、有害物質『ニコチン』が少量ですが含まれていたり、発ガン性のある物質が発見されたりしていて、とても禁煙グッズとしておすすめできるものではありませんでした。
2010年に厚生労働省が販売業者に監視指導を行った結果、現在の電子たばこには有害物質は含まれていないようになりました。
この年以降に制作された商品でしたら、安全性が確認されていますのでたばこの代わりとして吸っても問題はないことになります。
逆を言えば、それ以前のものはけっして吸ってはいけないということですので、購入のさいは注意をしてくださいね。
そして、電子たばこは最近販売されるようになったので、長期的に吸い続けた場合の影響が分かっていないのです。
影響が分からないものを妊娠中に使用するのは、やはり避けた方が無難です。
徐々に数本数を減らしていき、禁煙できるように心がけてくださいね。
ちなみに私は、かなりのヘビースモーカーだったのですが、吸いたい気持ちが徐々になくなっていったのです。
禁煙は辛いものですが、こんな私にもできましたので、愛煙家の皆さまも赤ちゃんのために頑張ってみましょう。
■副流煙を吸っても大丈夫?■
答えを先に言いますと、よくありません。
換気の悪い場所で、たばこを吸っている人と長時間一緒にいるとします。
その場合、吸っているものと同じ、もしくは喫煙者の人数にもよりますが、それ以上の有害成分が身体の中に入っていってしまうことになります。
通り過ぎた人がたばこ臭かった、カラオケボックスに入ったらたばこ臭かった、とか、その程度のものでしたら気にしないで大丈夫です。
気にしすぎるのもよくないのですが、やはり嗅がないにこしたことはありません。
パチンコ店や喫煙許可されているライブハウス、居酒屋などは、副流煙を吸ってしまう可能性が高まります。
そのような場所には行かないようにすると、ストレスや心配をしなくてすみますね。
■アイコス(IQOS)について■
アイコスはたばこの有害成分を90%カットした製品だと公式サイトに掲載されています。
吐き出す煙も水蒸気で、副流煙の影響もないとか。
しかし含まれる成分に発がん性のあるものがあり、妊娠時にお腹の赤ちゃんに害がないとは言い切れません。
一般的なたばこよりはこちらの製品のほうが数倍害は少なくはなるようですが、やはり妊婦が吸うことをおすすめはできません。
■たばこを辞められない場合はどうしたらいい?■
はっきり言います。
『たばこはやめてください』
私も、本当にやめられるのかとても心配でした。ですが、吸っていたママ友たちも妊娠をきっかけに根性で止めた人がいます。
赤ちゃんのためというとストレスを感じてしまう方。
そんな方に言いますね。
禁煙は『自分のため』です。
健康な赤ちゃんを産むのと、自分のせいで障害を持って生まれた赤ちゃん、比べるまでもないですよね。
自分の幸せのために、妊娠がわかったらたばこはやめましょう。
■後悔はしてほしくない■
ここまで記事を読んでいただけると、たばこがいかに赤ちゃんにとって有害なものなのかを理解してくださっているはずです。
あの時こうしていれば……と後悔しても遅いんです。
笑って出産を迎えてもらいたいから……と、私の担当医も『早く禁煙をしてね』と強く念を押してきました。
おかげで禁煙に無事成功し、元気な赤ちゃんを産み、子育てに四苦八苦しながらも幸せを感じている日々を過ごしています。
あのとき、たばこを苦労しながらやめて本当に良かったと心の底から思っています。
もう一度言いますね。『自分の幸せのため』に、ぜひ妊娠をきっかけに禁煙をしましょう。