妊娠中にはつわりで体力が落ちたり、お腹が大きくなってバランスが悪くなったりと、日常生活でもちょっと大変だなと感じることが増えます。
妊娠中でも適度な運動をするのは良いことなのですが、中には妊婦さんには注意が必要な動作もあります。
例えば『重たいものを持たない』というのはよく言われることですね。
そういった日常生活の行動の中の1つで、実は妊婦さんに注意して欲しいことが階段なのです。
普段何の気なく使っている階段ですが、お腹に別の命を担っている妊婦さんにとって、便利と危険は表裏一体。
大きなお腹を抱えての階段運動は、いつも以上に慎重にならないといけない場なんです。
もし足を踏み外いしてしまったら…!
今回はそんな妊娠中の階段についてお伝えします。
・妊婦が階段に注意する理由4つと上り下りの仕方5つ
・階段から落ちた時の確認事項4つ
・妊娠中に階段から落ちた時の危険性3つ
・妊娠中の階段昇降の効果2つ
上記に注意して妊娠中の階段には十分注意して過ごして下さい。
目次
妊婦が階段に注意する理由4つ
先に触れたように、妊婦さんは階段に注意する必要があります。
それには妊娠特有の理由があるのです。
- 妊娠初期はつわりで体力が低下している
- 妊娠中は貧血になりやすく、立ちくらみを起こしやすい
- 妊娠後期からはお腹が膨らみ足元が見えにくい
- お腹が大きくなると、バランスがとりにくい
妊娠中は上記の理由から、運動能力の面で注意が必要です。
階段は場所柄、踏み外したり、落ちたりすると危険な場所でもあります。
大きなお腹での階段昇降は息切れだってしやすくなります。
息切れから具合が悪くなっても、しゃがんで休めるほどのスペースがあるとは限りません。
こういったことからも、妊娠中に階段を上り下りする時には十分に注意しましょう。
妊娠中の階段の上り下りの仕方5つ
いつもは平気な階段でも妊娠中には上り下りる時にはいくつか注意が必要です。
- 上り下りする時には手すりを必ず持つ
- 急いで上り下りせず、ゆっくり行う
- 上り下りする時はステップをしっかり踏んでから次のステップに行く
- 階段の上り下りをする時は、荷物は最小限にする
- お腹が張る時、息切れがする時は、階段の途中でも休憩する
妊娠中は上記の5つに注意して階段の上り下りをしましょう。
手すりが無い時は、壁に手を添えるようにしましょう。
また荷物が多いと、バランスを崩しやすいだけでなく、腹部に力が入るためお腹が張りやすくなります。
荷物は家族に持ってもらったり、買い物は宅配を活用するのが良いですね。
お腹が膨らむと足元が見えにくくなります。
その状態で階段を急いで上り下りすると、踏み外す危険が増えることに。
ステップの中央をしっかり踏みしてから次のステップへと踏み出すようにしましょう。
また、上からでなく横から足先をみるようにするのもいいでしょう。
妊娠中に階段から落ちたときの確認事項4つ
妊娠中は階段に気を付けていても、ふとした拍子に階段を踏み外してしまうことや、落ちてしまうことが有ることでしょう。
万が一階段から落ちてしまった時は、焦らずに以下の事を確認して見てください。
- 出血をしていないか
- 羊水が漏れていないか
- 胎動はあるか
- お腹が張っていないか
上記のうち1つでも当てはまる時にはすぐに病院にかかりましょう。
当てはまらない場合は上記のことを確認した上で病院に連絡し、どうすればよいのかすぐに電話をし指示を仰ぐようにしましょう。
妊娠中に階段から落ちた時の危険性3つ
妊娠中に階段から落ちるとどんな影響を及ぼすのでしょうか?
- 胎盤が剥離する可能性がある
- 切迫早産、切迫流産になる可能性がある
- 早産、流産になる可能性がある
テレビドラマのように、妊娠中に階段から落ちたら必ず流産や早産を引き起こすわけではありません。
流産や早産が起こる可能性は、妊娠周期や階段から落ちた時の衝撃にも左右されます。
基本的に多少の衝撃は羊水が吸収されるため、胎児には大きな影響が無いことが多いようです。
ですが、妊娠初期だと羊水や胎盤が未完成の状態。
妊娠初期の流産は基本的には赤ちゃん側の染色体異常によるものが多く、階段から落ちたからと特定することは難しいでしょう。
階段から落ちることが必ず胎児や妊娠の継続に影響を及ぼすわけではありませんが、必ず無事とも言い切れません。
妊娠中はどの妊娠周期でも階段からは落ちないように最善の注意を払いましょう。
妊娠中の階段昇降の効果2つ
妊娠中の階段の利用は注意をすべきとされる一方で、妊娠中には踏み台昇降や階段昇降が良いと聞いたことがある妊婦さんは多いのではないでしょうか?
実際の所、昇降にはどんな効果があるのでしょうか?
- 骨盤周辺の筋肉を鍛えることができる
- 臨月に行うと子宮口が柔らかくなる
妊娠中の昇降運動は出産時に必要な骨盤周りの筋肉を鍛えることができます。
また適度な有酸素運動、全身運動になるため妊娠中の体力作り、運動不足の予防にも効果的。
臨月に行うと、子宮口が開きやすくなる、陣痛が来やすくなる、赤ちゃんが下がりやすくなるとされ、産婦人科で取り組んで下さいと言われる所もあるほどです。
こういったことから、階段運動は適度に取り入れると良い効果を得られる可能性があります。
とはいえ、階段でするときは、転落の心配がない一番下のステップで行うようにしましょう。
また取り組む時は医師と相談してから始めてくださいね。
まとめ
妊娠中の階段には落ちないように注意が必要です。
妊娠中に階段を上り下りする時には、手すりをもつこと、ステップをしっかり踏むこと、ゆっくり上り下りをすることを心がけましょう。
もし誤って妊娠中に階段から落ちてしまった時には、出血や胎動、お腹の張りを確認してください。
そして病院に連絡し、階段から落ちたこと、受診すべきかどうかなどを相談するようにしましょう。
また、階段から落ちると必ずしも早産や流産に繋がるわけではありません。
ですが、階段から落ちることはできる限り避けた方が安心です。
階段は日常に溢れています。
今回解説したことを参考に妊娠中の階段の上り下りには十分に注意しながら、上手に付き合っていってくださいね。