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赤ちゃんは水道水をいつから飲んで大丈夫?2つの注意点
命の源、水。
「湯水のように使う」という例えがあるように、日本は世界の中でも水に恵まれた国でした。
水が美味しくて綺麗なのは当たり前。
海外では安全性や味、ミネラルの量が多すぎるなどの理由で、水道水が飲めない国もあります。
ところが最近日本では、ミネラルウォーターや浄水器を利用する人が多く出てきました。
水道水の安全性や味についての懸念の声が上がっているのは何故なのか。
赤ちゃんはいつから水道水をそのまま飲めるのでしょうか。
2つの注意点と水の安全性と味について、まとめてみました。
この記事についてポイントは以下の3つです。
- 赤ちゃんはいつから水道水をそのまま飲めるのか
- 水道水をあげるときの2つの注意点
- 水を簡単に美味しくする方法
赤ちゃんはいつから水道水を飲めるのか
水道水を10〜15分きちんと沸騰させていれば、ミルクを溶かして新生児から与えることが出来ます。
白湯や湯冷ましとして与えるなら、2ヶ月以降から。
母乳やミルクの合間の水分補給として与えることができます。
水道水をそのまま飲めるのは、1歳以降から。
水道水には雑菌や原虫が混入している可能性があるため、抵抗力がない1歳未満にはそのまま与えないようにしましょう。
赤ちゃんは体温が高く、代謝がいいため脱水になりがちです。
大人以上に水分補給を心がけましょう。
特に病気の時には注意し、母乳やミルクで足りない時は湯冷ましを与えてあげましょう。
湯冷ましは外出先でも授乳室を探さずにあげられたり、誰かに預ける時も湯冷ましを一緒に渡しておいてあげられるので、非常に便利です。
赤ちゃんの水分が不足している目安としては、うんちの状態とおしっこの回数。
うんちが固い、おしっこの回数がいつもより少ないということであれば、水分が足りないので水分補給をこまめにとり、回数を増やしてみましょう。
水道水を与える時の2つの注意点
水道水を与えるときの注意点は以下の2つです。
1つめは、必ず沸騰してから与えるということ。
前項にも書きましたが水道水の中には雑菌がいる可能性があります。
特に大きなアパートで配管が長いところは、長く水が溜まってしまうのできちんと10分〜15分沸騰したものを冷ましてから与えましょう。
煮沸することでカルキ臭も抜けて美味しく飲むことができます。
2つめは、汲んでからしばらく時間が経った水道水は、赤ちゃんにはNG!
汲んでからしばらく時間が経った水道水には、菌が繁殖している可能性があるので赤ちゃんには使わないようにしましょう。
市販の水を赤ちゃんに与える場合、硬水(硬度120㎎/L以下)を選んで与えましょう。
あまりミネラル量が多いと赤ちゃんの胃腸には負担が大きいので、注意しましょう。
そして一度大人が口をつけたペットボトルを赤ちゃんに与えるのも、やめておきましょう。
大人が一度口をつけたペットボトルを赤ちゃんに与えると、口内の虫歯菌がうつってしまう可能性があるので控えましょう。
水の安全性と美味しさ
水に求める条件は、安全性と美味しさです。
山の近くに住んでいて、いつでも湧水が飲めるような地域の人達は、水道水の水でもあまり問題はありません。
しかし、東京や大阪など都心の人達は水道水の安全性の確保や味は大丈夫なのでしょうか。
水の安全性とは有害物質が含まれていないこと。
日本の水道水のほとんどは、浄水場で河川や湖などの水を浄化して配管を通して供給されています。
しかし水源である河川や湖などの汚染は、日々進んでいるのが現状です。
有害物質を除去するために塩素などの様々な薬品で消毒したり、ろ過する方法がとられていますが、どこまで除去できているのか。
水の研究家の中には、厚生労働省が決めた水質基準以外にも、水の中には解明されていない残留物質があると指摘する人もいます。
汚染された水源中にある、大腸菌などの細菌類や微生物類、異臭物質などを薬品で抑えるには塩素消毒が一番有利といわれています。
しかし塩素消毒を行う際、トリハロメタンという発がん性が疑われる物質が発生してしまいます…
それらを踏まえると、日本の水道水の「安全性」については何とも言えません。
飲んだ時に鼻に抜ける、水の味
前項でも説明しましたが、細菌類を消毒するのに一番有利なのは消毒です。
しかし塩素を使って消毒すると、独特のカルキ臭がして、飲んだ時にまずいと感じます。
また、塩素消毒だけでは取り除くことができない、異臭物質が残ってしまうことがあります。
例えば、水源の川で藻が異常繁殖した場合、濾過しても臭いを取りきれないことがあります。
いつから日本の水に懸念の声が上がったのか
水道水への不安が言われるようになったのは、1960年頃からのこと。
有害な工場排水が大量に流されたり、公害問題が起こったからです。
水のカビ臭、発がん性物質の検出、寄生虫などの問題が発生しました。
そして2011年3月11日東日本大震災が起こり、福島の原子力発電の汚染水が海に流れ出たということから、より水道水の安全性が疑われるようになりました。
水道水を美味しくする方法
水道水を美味しく、安全にする簡単な方法を紹介します!
汲み置きでカルキ臭を取る!
水を口の広い容器にフタをせずに5〜6時間から一晩置きます。
なんとこれだけで、水道水に含まれる塩素の約半分は蒸発するため、カルキ臭がほぼ取れます。
5分以上沸騰させる!〜トリハロメタンと臭いを除去する〜
トリハロメタンとは塩素消毒した際にできる副産物のことで、近年では発がん性が危ぶまれています。
水をやかんや鍋などに入れて最低でも5分でできれば10〜15分煮ます。
この時注意しなければいけないのは、短時間煮沸だと逆効果であるということ。
トリハロメタンは水が沸騰すると、沸騰させる前よりも上昇していきます。
最初の3分でピークに達し、以後は下がっていくので、必ず行うときは5分以上煮沸しましょう。
煮沸させている間はやかんや鍋のフタは外しておきましょう。
煮沸させると、カルキ臭だけでなくカビ臭さも取り除くことができます。
煮沸した水は蒸留水と同じで雑菌が繁殖しやすくなるので、冷ましたら冷蔵庫に入れてその日のうちに使い切るようにします。
ミキサー・泡立て器〜カルキ臭やカビ臭を減らす方法〜
水をミキサーや泡立て器、マドラーで回すとカルキ臭やカビ臭が揮発して臭いがしなくなります。
ただしこの方法では、トリハロメタンは除去できません。
炭を入れる〜トリハロメタンとカルキ臭の除去〜
炭にはトリハロメタンと塩素吸収する作用があります。
水道水を何かに汲み、中に備長炭などの炭を入れてしばらく置いておくだけで除去できます。
まとめ
水道水と赤ちゃんについていかがでしたでしょうか。
大人は水道水が多少まずくても、飲んでしまうこともあります。
しかし赤ちゃんには味だけでなく、安全性も確保してあげなければいけません。
10分以上きちんと煮沸してから、きれいで美味しい水を与えてあげましょう。