小さな頃から水の中での運動するのは良いとされ、子供と一緒にスイミングに通うママさんも多いですね。
そこで欠かせないのが浮き道具です。
『スイマーバ』という赤ちゃん用の浮き輪は知っていますか?
あまり耳にはしませんが、写真などでよく目にしているかもしれません。
赤ちゃんの首につける浮き輪で、お風呂の中でもぷかぷかと浮かばせることができます。
浮かんでいる姿はとても可愛く、親も手が離せるので使ってみたいと思いますよね♪
しかし、以前から事故が相次いでいることが分かり、使用するのを辞める人も出てきました。
「スイマーバはいつからいつまで使ってもいいの?」
「スイマーバを使いたいけど、事故があったから怖い…。」
「スイマーバでの事故を予防する方法を知っておきたい!」
など、スイマーバへの不安や疑問などの声を多く耳にします。
スイマーバは、使用方法を間違えると大変な事態に繋がってしまうことも。
そこで今回は、どのような時にスイマーバでの事故が起こりやすいのか、その事例とともにみていき、より安全に事故を防いで利用する方法や予防策についてみてきましょう。
・スイマーバとは?
・正しい使用方法
・死亡事故の事例
・事故を防ぐための4つの予防策
お風呂や小さなプールなどでスイマーバを利用しているご家庭はたくさんいます。
また、これからスイマーバを取り入れてみようと考えている人や、周りの人からスイマーバを譲ってもらったけど正しい使用方法が分からない人もいるでしょう。
そんな困っているお母さんやお父さんの参考になれば嬉しいです!
目次
スイマーバってどんなもの?
赤ちゃんが生まれて初めてエクササイズできることを目的に開発されたのが『スイマーバ』です。
浮き輪型のスポーツ知育用具と言われ、初めはイギリスで発売され世界中に広まっています。
水の中での運動は、身体全身を使うのでとても良い運動になります。
また、水に慣れることもでき、体力も消耗できるので、しっかりと睡眠をとってくれるようになります。
水の中で力を入れずに、ぷかぷか浮いているのが気持ちよく、そのまま眠ってしまう赤ちゃんもいるそうです。
本体は浮き輪と空気入れがセットになっており、正規品で3000円前後で販売されています。
日本ではテレビ番組の『櫻井・有吉THE夜会』や『スッキリ!!』などで紹介され、雑誌の『Baby-mo』や『はじめての妊娠・出産安心百科』でも紹介されています。
エクササイズができるだけでなく、浮き輪で浮いている赤ちゃんの姿がとても可愛い事もあり、長らく人気を集めています。
いつからいつまで使用できる?
スイマーバは、赤ちゃんが沐浴から入浴ができるように切り替わる1ヶ月を過ぎたころからを目安に使用することができます。
身体の小さな赤ちゃんは、浮き輪をはめてみて、しっかりと頭が首浮き輪に乗るくらいに、大きくなってからでないと、抜けてしまう可能性があります。
まずは、お風呂で使う前に一度、首にはめてみるようにしましょう。
スイマーバは、生後18ヶ月(1歳半)かつ体重が11㎏まで使用できます。
どちらかでもオーバーしたら、使用しないようにしましょう。
どのくらいの時間遊ばせてもいいの?
特に既定のようなものは記載されていないのですが、赤ちゃんのご機嫌が良い時間に、まずは5分くらいから始めてみましょう。
水に浸かるだけでも体力を消耗するので、その後は、少しずつ時間を増やして、赤ちゃんの様子を見ながら調節してみてくださいね。
使用する前に必ず知っておきたい、スイマーバの正しい使用方法
スイマーバを使用する際には、次にお伝えする使用方法を必ず守るようにして下さい。
事前に準備を整えて、しっかり安全確認をすること!
①まずは、浮き輪から空気が漏れていないか、水の中に60秒ほど沈めて確認します。
空気は少な目ではなく、しっかりパンパンになるまで入れましょう。
その後、赤ちゃんに試着させてみます。
浮き輪を両手で広げて、首の後ろにベルトがあるので、カチッと音がなるようにとめましょう。
首リングの上に顎がのり、頭と顎を支えているかを確認します。
首を絞めて苦しくならないように、大人の指2本分が赤ちゃんの首と浮き輪の隙間に入ればOKです。
②次に、お風呂の水温と水深を確認します。
水温は、35~41度の範囲で、季節に合わせて温度を調節します。
水深は、赤ちゃんが足を伸ばした時に下に足がつくくらいの深さを目安に溜めておきましょう。
準備完了!首リングを装着して遊ぼう!
生後6か月までの赤ちゃんには、1人が赤ちゃんの脇を抱えて抱っこして、もう1人が浮き輪を付けます。
2人での作業になるので、ご家族がいるときにしましょう。
生後6ヶ月以降の赤ちゃんでお座りができるのであれば、大人1人で装着して大丈夫です。
準備が整ったら、いざ!赤ちゃんを入浴させてみましょう。
この時に、赤ちゃんの様子を目を離さずにみておきます。
苦しそうでないか、水を怖がっていないか、異常はないか、水温はどうかなどを見ておきます。
毎日決まった時間に、遊ばせることで、生活リズムも作りやすくなってきますよ。
―参照 スイマーバジャパン 公式HPよりー
スイマーバによる死亡事故の事例
スイマーバは、使用方法を間違えたり、赤ちゃんから目を離していたりする時に事故が起きています。
もちろん、スイマーバだけでなく、どの遊具や教具、おうちにあるのもすべてにおいて、危険と隣り合わせです。
しかし、スイマーバは水中で遊ぶものなので、普段以上に注意が必要です。
スイマーバによる死亡事故が起きない為に、そのリスクや事例をご紹介します。
空気を7割ほど入れて使用していた事故例
生後4か月の赤ちゃんに、スイマーバを付けて、浴槽で遊ばせていました。
お母さんによると、ベルトもしっかりとはめて、空気は7割ほど入れていたそうです。
お母さんはミルクの準備とトイレのために少し目を離して、浴室に戻ると、赤ちゃんはスイマーバから抜けて、うつぶせで浮かんでいました。
全身紫色になり、目は見開き動いていなかったようです。
その後、応急処置で胸を押すと口から水をはいて泣き始め、3日間入院して無事に退院したとのことです。
(平成24年10月発生事故)
お母さんが髪を洗っている瞬間に起こった事故例
お母さんと生後6か月の赤ちゃんが一緒に入浴中、赤ちゃんはスイマーバを付けて遊び、お母さんは髪を洗っていました。
少し目を離したすきに、2分で音が聞こえなくなったので、赤ちゃんを見ると、顔にチアノーゼが確認され、便が漏れていました。
首浮き輪により鼻が塞がり、口は水面下にある状態だったそうです。
こちらも、浮き輪の空気が少し抜け気味だったのが原因でした。
背中を叩き、嘔吐してから意識が戻り、入院後無事に退院しました。
(平成24年11月発生事故)
他にも、似たような事故の事例があります。
「少し目を離した」「空気がしっかり入っていなかった」「ベルトをしていなかった」など…
正しい使用方法をしなかった場合に、事故が起こりやすいと言えます。
話を聞くだけでもとても恐ろしいことですが、実際にあった話なので決して他人事と思ってはいけません。
間違った使用方法がいかに危険であるかということを頭に入れておいてください。
スイマーバによる事故を防ぐために必ず行うべき4つの予防策
事故を未然に防ぐために、次の4つの予防策に取り組みましょう。
1.正規品以外は使用しない方がよい
オークションやフリーマーケットなどで購入したスイマーバは、出品者がどのように使っていたのか、正確にはわかりません。
もしかしたら、穴が開いて空気が抜けていたり、ベルトの調子が悪いかもしれません。
製品の保証もできないので、スイマーバジャパンの公式HPでもお勧めされていません。
また、海外製品もありますが、日本製とは検査の基準が異なり、日本の方が厳しい基準になっているので日本製がよいでしょう。
2.正しい使用方法を必ず守ること
使用方法については、説明書やHPにてしっかりと記載があります。
そのひとつひとつをしっかりと読み込み、確認してから使用すること。
使用方法を間違えることで事故が発生しているので、正しい使用方法を守ることが、一番の事故の予防策と言えるでしょう。
3.水の深さをしっかりと守ること
浴槽が小さい、こども用のプールを使って使用すると、水の深さが浅くなります。
説明書によると、赤ちゃんの足を伸ばした状態で、足が下につくような深さで調整することとされています。
浅すぎることで、赤ちゃんが転倒する危険性があり、溺水の危険性があるようです。
ちょっとくらい大丈夫と思ってすることが事故に繋がりかねないので、水の深さも必ず守るようにしましょう。
4.目を離さないこと
事故が起きている背景をみると、保護者が少し目を離した隙に起きています。
スイマーバのようなうきわ首リングは、赤ちゃんを待たせておくグッズではないので、一瞬たりとも目を離さないように、各メーカーでも注意勧告されています。
お母さんが髪を洗う場合や、トイレに行くなど少し目を離す場合には、赤ちゃんからスイマーバを外して、お風呂用の椅子や、一度浴室から出すようにしてください。
まとめ
スイマーバを検討している人の中には、事故例があるので迷っている人もいるでしょう。
しかし、事故例を見ていくと、使用方法を間違っていたり、目を離したりすることが原因で、スイマーバそのものが危険であるというわけではありません。
正しい使用方法を守ることで、赤ちゃんにとって良いエクササイズになります。
また、浮いている姿はとてもかわいく、お母さんの癒しにもなります。
ぜひ、正しい使用方法を守って、赤ちゃんと一緒に楽しんでくださいね。