つわりが終わるとされる妊娠中期になっても吐き気や気持ち悪さが続き食欲が戻らなくて焦る妊婦さんがいます。
食べられない日々が長く続くと赤ちゃんのことが心配で仕方なくなったり、自分がふがいないと自己嫌悪に陥ったりしてしまうことも。
今、そういう状況になってしまっている方、ちょっと待ってください。
落ち込まなくて大丈夫です。食欲がないのはホルモンバランスの影響など必然のことであってあなたのせいではありません。
それにあなただけではなく、多くの方が同じ経験をされています。
食欲が戻らないのにはちゃんとした理由があり、対処策があるので安心してください。
この記事では妊娠中期の食欲不振について詳しく紹介すると共に解決策もお伝えします。
ポイントは5つです。
・妊娠中期はこんな時期
・中期に起こるさまざまな体調トラブル
・妊娠中期の食事について
・中期に食欲がない3つの原因
・食欲がないときの3つの解決法
最後まで読んだあと、食欲がなくてもいいんだと思ってくれるはずです。
ぜひ、読んでみてくださいね。
目次
妊娠中期はこんな時期
妊娠中期とは妊娠16週~27週(妊娠5か月~7か月)のことをさします。
一般的に安定期と呼ばれていて、妊娠のマイナートラブル、主につわりの症状がおさまるので比較的過ごしやすい時期とされています。
赤ちゃんは妊娠中期の間で身長25~35cmまで成長し、体重も300~1000gに増えます。
お腹の中の様子としては5か月ぐらいで胎盤が完成し、6、7か月で赤ちゃんの皮膚にしわができてきます。
指や足の爪や睫毛などが生えて徐々に人間らしい姿になっていくので、3Dエコーなどで見るのが楽しみになってくる時期です。
6か月ころから胎動を感じるようになるので、赤ちゃんがお腹にいることをより実感できるようになるでしょう。
中期に起こるさまざまな体調トラブル
貧血や妊娠高血圧症候群になりやすいので注意が必要となります。
足のむくみや静脈瘤なども出やすくなります。
お腹が大きくなるにつれて妊娠線があらわれることも。
他には、以下のような症状が現れます。
胸やけ、痔、便秘、背中の痛み、腹痛、頭痛、毛髪トラブル、かゆみ、息切れ、足のけいれん、手足のしびれ、立ち眩み、めまい、不眠、歯肉や鼻からの出血、おりもの
妊娠中期の食事について
妊娠中期は2050キロカロリーとることが推奨されています。
タンパク質は65g、カルシウムは600mg、鉄は25mgが理想です。
食生活で気を付けるポイントは4つあります。
①大豆など良質なたんぱく質を取る
②ビタミン、カルシウム、鉄を取る
③食物繊維をたっぷりと
④減塩
こちらはあくまで理想です。
体調次第ではできるときとできないときもあります。
絶対にバランスよく食べなければだめとは思わず、あくまでも『理想』ということを頭の中に入れておきましょう。
要は『総じてバランスがとれていればいい』のです。
体調の良いときにできるだけバランスの良い食事をとるようにし、悪いときに食べられなくても栄養は充分補えているようにするといいでしょう。
1週間トータルでみて、バランスが取れていればOKという気軽な気持ちでいるのも大切です。
ストレスをためない妊娠生活を常に心がけて過ごすようにしてくださいね。
中期に食欲がない3つの原因
①つわりの影響
大抵の妊婦さんの場合、つわりは妊娠17週ごろで落ち着くのですが、中には出産までずっと続いてしまう方もいます。
つわりの種類は色々とありますが、特に匂いつわりや吐きつわりの方が中期になっても食欲がない状態が続くことが多いようです。
食欲のないときは無理に食べるのではなく、食べられるもの、食べたいものを少しずつ口にするようにするのがおすすめです。
栄養バランスを考えるのは大切なことですが、食べられないのが一番危険です。
まずは栄養よりも食べられるもの、消化のよいものを選ぶようにしてください。
あまりにも食べられない日が続くようならば、一度かかりつけの病院に行って相談してみることをおすすめします。
栄養が足りていない場合は点滴など、身体にあった処置をしてもらえますので迷わず受診するようにしてください。
②ホルモンバランスの影響
妊娠すると増加するホルモン『プロゲステロン』の影響で食欲がわかないことがあります。
妊婦さんの誰もが増えるホルモンです。
どうしたって防止することは不可能なので、つわり同様に食べられるものをちょっとずつ口にするようにしましょう。
キウイやリンゴなど、フルーツなら食べられたという人が多くいます。
うどんやおかゆなど、消化のよいものやさっぱりしたものなどを選んで食べるのがおすすめです。
③お腹が大きくなったため
お腹が大きくなっていくにつれて食欲が減退していきます。
これ赤ちゃんの成長と共に胃が圧迫されていくためで、後期のトラブルとして有名なのですが、早い人では中期から現れることもあるようです。
食べてもすぐ満腹になってしまったり、お腹が減らなかったりします。
栄養価の高いものを選び、少量を何回かに分けて食べたり工夫が必要です。
食欲がないときの3つの解決法
①無理に食べようとしない
赤ちゃんのために栄養バランスの整った食事をするのはとても大切です。
しかし、ちゃんと食べなきゃというプレッシャーからか、もっと食欲がなくなってしまうことになってしまう場合もあります。
妊婦さんにストレスは厳禁です。
無理に食べようとはせずに、食べられそうなときに食べられるものを口にするのをモットーとしましょう。
ちょっとぐらい食べなくても赤ちゃんは育ちます。でも気になるのがママですよね。
そんなときはスープを活用してください。
お好きな野菜をたっぷり入れてミキサーにかけたスープやコトコト柔らかくなるまで煮込んだ野菜エキスたっぷりのスープがベストです。
それが難しいならば市販のコーンスープやオニオンスープ、枝豆のスープなどでかまいません。
手軽に栄養がとれて、しかも食欲がなくても胃に流し込むことができるのでレベルが低めです。
スープだけでも飲むとなにも食べてないときよりも格段に気持ちが違います。
食欲がないときは積極的にスープを飲むようにしましょう。
②食べられるものを食べる
たとえばフルーツだけやうどんだけなど、食欲が極端に落ちているのなら食べられるものを食べられるだけ口にしましょう。
偏食大いに結構です。
なにも食べないよりは数倍マシです。
ですが、いくら食べてもいいといってもポテトなど揚げ物ばかり食べたくなる人は量に気を付けてくださいね。
理想をいうのならば、野菜やフルーツ、キノコ、海藻類などでひとつでも食べられるものをみつけて食べるようにするといいですね。
先輩ママのおすすめの料理は以下になります。
冷ややっこや冷やしうどん、凍らせたフルーツ、野菜スープ。
ところてんや寒天など、アイスクリームやアイスキャンディー。
胃に負担がかからないさっぱりとしたものが食べられたという方が多かったです。
③サプリメントを活用するのもあり
栄養が偏っていると感じてストレスになるのならば、その足りない部分をサプリメントで補っても大丈夫です。
ただし、食事をサプリメントだけにするのは厳禁。
あくまでも補助製品です。
食欲がなくてもスープなど、食べられるものを口にしてください。
サプリメントだけでは赤ちゃんは育ちません。
食欲がないのは普通のことです。食べられるものを食べるようにしましょう。
安定期に入ったらつわりも治まり元気に活動できると思っている方、けっこういらっしゃるのではないでしょうか。
私もそのひとりでしたが、安定期だからといっても体調が芳しくないときもあれば元気なときもありました。
やはりホルモンが変化している影響からなのか、体調の浮き沈みのようなものは妊娠していないときよりもふり幅が多きかかった記憶があります。
周囲の妊婦さんや先輩妊婦さんが安定期に入ったら食欲が戻り、自分だけ戻らなかったりすることもあるでしょう。
そんなときは「みんな体調がよくなったのに自分だけどうして……」と落ち込んだり暗い気分になってしまいがちですが、人それぞれ顔や性格が違うように、妊娠の経過もそれぞれ違います。
周りや育児書に書かれてある情報にあまり左右されないようにしましょう。
中期でも食欲がなくなったりするのを普通のことです。
激痛がずっと続いたり、出血したりと明らかにおかしいと感じることがない限り、妊娠中によくあるマイナートラブルの一部です。
対策をしっかりしつつ、貴重なマタニティライフを送ってくださいね。