目次
「竹」という漢字について
字画数:6画
音読み:しつ、ちく
訓読み:たけ
植物の「たけ」をかたどった漢字
「竹」は私たちにとっても馴染み深い植物である「たけ」をかたどり、「たけ」を意味する漢字です。
竹は細い幹をまっすぐに伸ばし、より高いところに葉を付けますよね。
「竹」という字はその様子をうまく表していると思いませんか?
まっすぐにすっくと伸びるその姿は、わが子が成長する姿に重ねたくなりますね。
「竹」は昔から私たちが生活する上で使う様々な道具の材料として愛されてきました。
竹で編んだかごやざる、曲げわっぱと呼ばれるお弁当箱など挙げればきりがありません。
また、現代においては剣道で用いられる竹刀の材料としてたくさんの人たちに使われていますよね。
これらのことから、「様々な場所で活躍できるように」「剣士のように強くて立派な人になってほしい」という願いを込めて「竹」という漢字を使った名前を考えてみてはいかがでしょうか。
「笙」などの竹で作られた笛を意味する
「竹」は様々なものを作る際に用いられる植物ですが、その昔は楽器の材料としても親しまれていました。
そのため、「竹」という漢字は竹で作られた笛を意味することがあります。
「竹」を使った楽器といえば、やはり「笙」などの笛が挙げられるでしょう。
「竹」で作った笛の音はとても力強く、明るい響きを持っています。
「哀糸豪竹」という言葉があるように、力強いその音はどんな人の心も動かす力を持っていると言われていますよ。
このことから、「人の心を動かす力強さを持った人になるように」という願いを「竹」という漢字に込めるのも良いでしょう。
文字を記録するための「竹の札」という意味も
「竹」は本当に汎用性の高い植物です。
それはおそらくほどよくしなやかで、ほどよい硬さを兼ね備えているからでしょう。
そして何より丈夫であるため、長く保管することにも優れています。
そのため、「竹」は中国において紙が発明されるまでは文字を記録するための札として愛用されていました。
記録される事柄は仕事をする上でのメモから、国の大事を記録するまで実に様々。
文字を使って仕事をする人々にとっては「竹」の札はマストアイテムでした。
とはいえ、紙が発明されたのは今から1800年ほど前なので、「竹」が記録媒体として活躍した時代はそれほど長くないのではないかと思う人もいるでしょう。
しかし、中国で漢字が使われるようになったことが確認されるのは紀元前1500年ほどのことなので、もしかすると「竹」は3300年以上も文字を記録するために用いられてきたのかもしれませんよ。
人々が文字でコミュニケーションをとったり記録したりすることを支え続けた「竹」は、人類の友と言えるでしょう。
このことから、「人間社会を支え続ける人になるように」というような願いを込めて「竹」という字をわが子に名付けてみてはいかがでしょうか。
「竹」を使った熟語
割竹…夜警が音を響かせて歩く際などに用いられた、丸竹の先をいくつかに割ったもの。
寒竹…冬の竹のこと。
幹竹…真竹の別称。
騎竹…竹馬に乗って遊ぶこと。
若竹…その年に生えた若い竹。
修竹…長く伸びた竹。
新竹…今年生えた若い竹のこと。
吹竹…葱のこと。
成竹…前もって立てる計画のこと。
生竹…切ったばかりの青々としった竹のこと。
青竹…幹が青々としている竹のこと。
竹簡…紙が発明される前の中国で文字を書くために短冊形に切られた竹の札のこと。
竹玉…輪切りにした竹に紐を通したのもの。
竹光…竹を削って作った形ばかりの刀のこと。
竹秋…竹は春に葉が黄色くなることから陰暦3月の異称。
竹春…竹の新葉が盛んになることから陰暦8月の異称。
竹窓…竹の格子が組まれた窓。
竹笛…篠竹で作られた横笛のこと。
竹刀…剣道の稽古で使われる割竹で作った刀。
哀糸豪竹…悲しい音を奏でる琴と力強い音を出す笛の見事な演奏は人を感動させるものだということ。
胸中成竹…成功をつかむまでの見通しを立てて前もって準備しておくこと。
垂名竹帛…歴史に名前を残すような功績や手柄のこと。
竹馬之友…子どものころからの親友や幼馴染のこと。
破竹之勢…勢いが激しく、止めることができないこと。
茂林修竹…青々を茂っている林と長く伸びた竹のこと。
「竹」を使った芸能人、有名人の名前
中村 竹弥さん
「竹」という字を人に説明するときは?
基本的に「植物の『たけ』」という説明で通じます。
しかし、それでも伝わるかが不安であるという場合には、「竹馬の『たけ』」という説明の仕方を覚えておけば間違いないでしょう。
「竹」を使った名づけ候補
虎竹(こたけ)
竹生(たかお)
竹志(たかし)
竹雄(たけお)
竹和(たけかず)
竹史(たけし)
竹規(たけのり)
竹未(たけみ)
竹夢(たけむ)
竹琉(たける)
則竹(のりたけ)
破竹(はちく)
英竹(ひでたけ)
真竹(まさたけ)
竹乃心(たけのしん)
まとめ
まっすぐに伸びる「竹」の姿は、「わが子にも竹のようにまっすぐに成長してほしい」という親心をくすぐりますよね。
また、成長が早い上にほどよくしなやかで硬い「竹」は人々の生活を支え続けた存在でもあります。
そんな「竹」のような人になってほしいという願いを込めて、皆さんも「竹」を使った素敵な名前を考えてみてくださいね。