妊娠中はホルモンバランスが変化することによって身体だけでなく心の方にも影響をします。
少しのことでイライラしたり気分が沈んだり精神的に不安定に陥ることもあります。
そんな時だからこそパートナーにはしっかりとサポートをして欲しいものですよね。
しかし、サポートをしてくれなかったり浮気をされて信頼を失ったり、夫婦間のスキンシップが無くなって険悪になってしまうことがあります。
これらがきっかけとなり妊娠中であるにも関わらず「別れたい」と思ってしまう人が意外に多くいるのです。
そこで今回は、妊娠中の離婚原因や予防策、もし離婚となった時の親権やお金の事、今後シングルになった時の生活とお金についてご紹介します。
- 妊娠中の離婚原因とは
- 離婚しないための予防策
- 親権と戸籍について
- 養育費や慰謝料のお金のこと
- シングルになった時の生活とお金
感情的になって離婚をしてしまうと後の手続きや生活するためのお金に困ってしまい「離婚をしなければ良かった」と思ってしまうかもしれません。
別れを考えている場合は事前に正確な情報を調べて納得するまで考えることが重要です。
目次
・妊娠中の離婚原因とは
妊娠中にも関わらず離婚を考えてしまう原因とは一体どんな事なのでしょうか。
<妊娠中の離婚原因>
- パートナーの暴力
- パートナーの浮気
- 妊娠中のセックスレス
- 不信感の増加
- すれ違い
パートナーの暴力の場合は、お腹の赤ちゃんにも危険が及ぶ場合があるので直ぐに対処をするべきです。
妊娠をすると女性は悪阻やお腹が大きくなることで母としての自覚を持ちますが男性の場合は自身に何も変化がないため父としての自覚を持つことがほとんどありません。
女性と男性とでは感覚が異なってしまうのですれ違いが起こってしまうのです。
また、妊娠中の女性の身体はホルモンバランスの変化により体質が変わります。
悪阻や貧血で身体が辛い時にパートナーのサポートが得られなければ不信感を頂いてしまいます。
不信感から身体に触って欲しくないといった嫌悪感が生まれてしまったり、お腹の赤ちゃんを守ろうという意識からセックスレスになってしまいがちです。
妊娠中のセックスレスはパートナーの浮気に発展してしまう場合もあるので適度なスキンシップが重要と言えます。
・離婚しないための予防策
妊娠中はホルモンバランスの変化により身体も心も不安定になり、時には「マタニティブルー」になってしまう人もいます。
少しのことでイライラしてパートナーに当たってしまったり、逆にパートナーがサポートをしてくれているのを気づかないでお互いにすれ違いが生まれてしまいます。
やはり産まれてくる子供に一番良い環境は家族みんなで生活をすることです。
離婚しないためには、夫婦間で出来てしまった溝を少しずつ埋めていくことが大切です。
すれ違ってしまった理由をひとつひとつ解決をしていくことが重要といえます。
<離婚をしないための予防策>
- お互いに思いやりをもつ
- 適度なスキンシップ
- 子供の話をする機会を持つ
妊娠中は女性の身体にのみ変化が起こるため男性には理解してもらいにくいです。
とは言っても身体が辛い時にはパートナーにサポートをしてもらいたいですよね。
男性はきちんと言葉で伝えないと分かってもらえません。
辛い時は何をしてほしいのかパートナーにきちんと伝えましょう!
妊娠中はいつもよりもお互いに思いやりをもつことが大切です。
妊娠初期は不安定ですので性行為を避けるべきですが、安定期に入れば可能となります。
もちろん体調によっては避けた方が良い場合もありますので助産師さんや主治医に相談してみると良いでしょう。
感染症を予防するためにもしっかり避妊をするようにして下さい。
また女性はお腹の赤ちゃんを守る意識が高くなり性行為をしたくなりますが、パートナーの欲求を満たすためにも適度なスキンシップは大切な行為です。
男性は女性と比べると父になる自覚がありません。
子供の話をする機会を増やしたり、産院や地域で行っている両親学級に積極的に参加をして父性を芽生えさせましょう!
・親権と戸籍について
お互いに努力をしてみても話合いをしてみても、修復できない場合もあります。
実際に離婚を決意した場合、まず確認をしなければならないことがあります。
離婚届けを出した日によって子供の親権や戸籍が変わってしまうので注意が必要です。
離婚届け後 | 親権 | 戸籍 |
300日以内に赤ちゃん誕生 | 母親 | 父親 |
301日以降に赤ちゃん誕生 | 母親 | 母親 |
<離婚届を提出してから300日以内に赤ちゃんが生まれる場合>
親権は母親、戸籍は一度別れた父親に入ります。
例え父親が別れた夫の子供でない場合であっても法律によって元夫の子供とされます。
父親が自分の子供と認めない場合は、「嫡出(ちゃくしゅつ)否認調停」を家庭裁判所に申し出る必要があります。
又、父親の戸籍から母親の戸籍へ移したい場合も、家庭裁判所へ申請する必要があります。
<離婚届を提出してから300日以降に赤ちゃんが生まれる場合>
産まれてきた赤ちゃんは元夫の実子ではないと判断をされ、親権も戸籍も母親となります。
・養育費や慰謝料のお金のこと
妊娠中の離婚原因が明らかにパートナーに過失のある場合は、慰謝料や養育費を請求することができます。
女性1人で子供を育てると体力的にも金銭的にも大変ですので、弁護士さんを通じてきちんと請求をするようにしましょう。
弁護士さんにお願いをすることで書類に不備がなくなるので確実に請求をすることが出来ます。
しかし、弁護士さんにお願いするにも高い費用が掛かるのではないかと不安になりますよね。
「法テラス」や地域の「女性相談センター」に相談してみると良いでしょう。
また未婚の場合は、内縁なのか結婚の意思があったのかとその状況によって請求できるかどうかが異なりますので「法テラス」や「女性相談センター」に相談してみましょう。
・シングルになった時の生活とお金
仕事をしながら家事や育児を1人で行っていくのは本当に大変なことです。
妊娠中に仕事をお休みしていたのであれば、出産後は要件が合えば「出産手当金」や「育児休業給付金」が支給されますし、職場へ復帰をすることも出来ます。
しかし、妊娠中に仕事を辞めてしまったり専業主婦の場合はどうしたらいいのでしょうか。
妊娠中なので仕事を探すこともできませんし、住む場所へ生活するためのお金も必要になります。
<住む場所について>
- 実家
- 公営、公団住宅
- 母子支援施設
実家を頼れるのであれば一時的にでもお願いしてみましょう。
母子家庭の場合、住んでいる場所によって異なりますが各市区町村の自治体で住宅手当や家賃補助を行っているところもあります。
母子家庭だと入りやすい公営・公団住宅もあります。
家賃は世帯収入によって設定をされるので支払い可能な額に抑えられます。
自立支援や就労支援が受けられる母子支援施設は、各市区町村の窓口で相談のうえの入居となります。
<お金や助成制度>
- 児童扶養手当
- ひとり親家族等医療費助成制度
子供のいるシングル家庭に支給される「児童扶養手当」があります。
一定の要件を満たした世帯に所得によって決まった月額を年3回に分けて支給されます。
ひとり親といったある一定の要件を満たした場合に、加入している健康保険給付の自己負担分のうち一部負担金を助成する「ひとり親家族等医療費助成制度」があります。
上記の2つは必ず事前に各市区町村に申請をする必要がありますのでご注意下さい。
まとめ
パートナーの暴力やお金にルーズだったりすると一緒に暮らすことが困難になる事もあります。
お腹の赤ちゃんに危険が及ぶ早急なケースは、自治体やボランティア団体に母子支援施設への入居を相談してみると良いでしょう。
今後の生活や子供ためにも家族みんなで一緒に暮らすことが一番良い環境です。
しかし、どんなに予防をしても何度も話し合ってもうまくいかないこともあります。
離婚してから後悔しないようにも、離婚後の生活についてきちんと情報を得て納得するまで考えて判断を下しましょう。