車や船酔いの強い味方の酔い止め。
車の中で吐いてしまったら……想像するだけで悲しくなってきます。
そんな不安を一気に解決してくれる酔い止めはとても重宝する薬です。
授乳中でも旅行はしたいけど、乗り物酔いが心配という方は多いのではないでしょうか。
結論から伝えると、授乳中でも酔い止めの使用はできますが、注意してほしいことがあります。
この記事では授乳中の酔い止めの使用方法と、乗り物酔いの予防策などをお伝えします。
ポイントは7つです。
・酔い止めって?
・授乳中は酔い止めを飲んでも大丈夫?
・母乳や赤ちゃんの影響は?
・飲んだときの授乳はどうしたらいい?
・酔い止めの効果的な飲み方は?
・酔い止めを使用しない乗り物酔いの3つの対処策
・酔い止めを服用するときの2つの注意点
最後まで記事を読んでいただければ、授乳中の乗り物酔いへの不安が解消されているはずです。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
酔い止めって?
車や船、乗り物酔いなどを予防する薬です。
酔ってから使用できるものもあります。
主に以下の期待する効果が含まれます。
- 抗ヒスタミン作用(めまいや吐き気の予防、緩和)
- 副交感神経遮断作用(吐き気や嘔吐の予防)
- 神経機能正常保持作用(吐き気の改善)
- 中枢神経興奮作用(めまいや頭痛の予防、改善)
- 胃粘膜局所麻酔作用(吐き気や嘔吐を抑える)
乗り物酔いで一番辛いのは吐き気や嘔吐です。
嘔吐を防ぐには、胃粘膜局所麻酔作用のある薬を飲むことをおすすめします。
成分としては『アミノ安息香酸エチル』です。
授乳中は酔い止めを飲んでも大丈夫?
酔い止めで人気の『トラベルミン』は、『授乳中の人は本剤を使用しないか、服用する場合は授乳を避けてください』と注意書きがされています。
ママが薬を飲むことで、赤ちゃんへの薬の影響はほんのわずかだとされてはいますが、飲まない方が安全ではあるのはたしかです。
しかし、辛い症状を我慢するのはよくありません。
市販のものを使用するのではなく、かかりつけの病院を受診して酔い止めを処方してもらいましょう。
授乳中でも飲める酔い止めはあるようなので、面倒かもしれませんが外出の前に一度病院に相談してくださいね。
母乳や赤ちゃんの影響は?
ママが飲んだ薬は母乳を通して赤ちゃんへと送られてしまいますが、その量はごく少量だと言われています。
しかし、薬は本来なら飲まなくていいものですよね。
常用するのはおすすめできないですが、どうしても必要なときは飲んでも大丈夫な薬があります。
だからといって勝手に判断するのは危険なので、必ず医師や薬剤師に相談してから服用するようにしましょう。
飲んだときの授乳はどうしたらいい?
酔い止めを飲んだあとは、最低でも半日ほどは授乳を避けることをおすすめします。
薬の効果が切れるまで授乳をしなければリスクも減ります。
その間、赤ちゃんには粉ミルクを飲んでもらいましょう。
搾乳しておいた母乳を使用するのもよいですが、外出先では難しい場合があるかもしれません。
ママの体調不良に備えて、普段からミルクに慣れてもらっていると飲ませやすいですよ。
授乳しない間に搾乳をして母乳を出しておくとなお良いですが、外出先で不可能な場合は無理に行う必要はありません。
こちらはあくまでおすすめの方法ですので、酔い止めを処方された医師や薬剤師に服用後の授乳について訊ねてみてください。
酔い止めの効果的な飲み方は?
乗り物に乗る30分~1時間前に飲むと効果的です。
成分によって正しく効果を発揮しないことを避けたいので、お茶やジュースではなく水かぬるま湯で飲むようにしましょう。
1日1回服用の酔い止めを使用すると、飲み忘れる心配がなく、効果も持続するのでおすすめです。
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酔い止めを使用しない乗り物酔いの3つの対処策
できる限り薬を服用したくないという方のために、酔い止め薬を使用せずに酔い止めを解消できる3つの対策方法を紹介します。
①身体を楽にする。
まずはベルトやシャツのボタンを緩め、締め付けをゆるめます。
次に横になるなど楽な姿勢をとりましょう。
②乗り物から降りて気分転換。
乗り物から降りて新鮮な空気を吸ってリラックスしましょう。
身体をのばして大きく深呼吸をしたりすると気分がすっきりとします。
あくまで可能であればです。船や高速道路のときはやらないでください。
長時間の移動などで外に出られない場合は、唾液の分泌を促して自律神経を整えるために、ガムを食べるのも効果的です。
また、酔いから気を反らすために、同行者と話をしたり肩や首を回したりストレッチをしてみるのも良いですね。
③乗り物酔いに効くツボを押す。
効果に差がありますが、ツボを押すのもひとつの手。
何もしないよりかは何かした方がいいですし、乗り物酔いに効くと思えば、不安感や緊張感の緩和にも繋がります。
・内関(ないかん)
手のひらを自分の方に向けた状態で、手首に指を3本乗せます。
肘側の3本目の真ん中にあります。
・外関(がいかん)
内関のちょうど裏側にあります。
・築賓(ちくひん)
足の内側のくるぶしに手のひらをあて、指5本分先にあります。
・えいふう
耳の裏、耳たぶを触ると骨が出っ張った部分にあります。
酔い止めを服用するときの2つの注意点
乗り物酔いが酷くて辛い場合は、無理をせずに薬に頼ることも大切です。
ただし、授乳中に酔い止めを服用するときは以下の2点に注意しましょう。
①必ず医師や薬剤師に相談すること
市販の酔い止めを飲む場合は、飲む前にかかりつけ医か薬剤師に相談してからにしましょう。
薬は個人の判断で飲むには不安がありますが、正しい知識を持つ専門家に確認できればママも周囲も安心です。
必ず確認を怠らないように徹底しましょう。
②常用は避けること
いくら医師に飲んでも大丈夫と言われたからといって、毎日飲むのはリスクが高いです。
少量なら母乳を通して赤ちゃんに移行しても大丈夫なものでも、継続して流れていくと害になる可能性もあります。
基本的には前項でご紹介した薬以外の乗り物酔い対策を実践して、どうしてもというときにだけ薬を飲むようにしましょう。
勝手な判断は厳禁。必ず医師に相談を。
市販の酔い止めのほとんどが、授乳中の服用を推奨していません。
この結果でわかるように、市販の酔い止めは飲むのに注意する必要がある薬ということです。
自己判断はせずに、必ずかかりつけ医や薬剤師に服用の有無を相談するよう徹底しましょう。
ご紹介した薬以外の乗り物酔いの方法を試したりして、なるべく薬に頼らない予防策を見つけることをおすすめします。