赤ちゃんや子どもが夜泣きをすると大変ですよね。
夜泣きはなかなか原因がはっきりしないので、どうしたら泣き止んでくれるのかわからず困り果ててしまうママも多いと思います。
今回は、赤ちゃんや子どもが夜泣きをする原因について年齢別に紹介します。
また、夜泣きを減らすための対策や、夜泣きしてしまったときの対処法についてもお伝えします。
- 夜泣きの年齢別原因
- 赤ちゃんの夜泣き8つの対処法
夜泣きでママが困惑したりイライラしてしまったりすると、その気持ちは赤ちゃんや子どもに伝わってしまいます。
ママが夜泣きに悩んで疲れてしまうことがないように、時には両親など他の人の助けも借りながら気長に対処しましょう。
目次
「夜泣き」とはそもそも何なのか。生後何か月頃に多いの?
赤ちゃんや子どもが夜間に泣いてしまうことを一般的に「夜泣き」と言います。
小さい赤ちゃんは夜に限らず、昼間に泣く「昼泣き」ももちろんあるのですが、特に夜寝ている途中に突然起きて泣き出すと、泣く理由もわからずママの対応も大変なため、日本では「夜泣き」と特別に呼ばれているのでしょう。
夜泣きは一般的には、生後6ヶ月頃~1歳半頃に多くみられ、2歳頃になると自然となくなると言われています。
ただし、これには個人差があり、夜泣きが多い月齢になっても全く夜泣きをしない子もいれば、2歳を過ぎても夜泣きが続く子もいます。
また、夜泣きで泣いている時間の長さや、夜泣きが起きる頻度も、その子によってさまざまです。
参考 ユニ・チャーム / moony / ママの初めてレッスン:育児編 / Lesson12:赤ちゃんはなぜ泣くの?
夜泣きの原因は?断乳やお布団も関係する?0~5歳の年齢別夜泣きの理由
夜寝ていた赤ちゃんが突然泣き出す夜泣きは、昼間に何かをきっかけに泣くのと違って、その原因がわかりづらいですよね。
特に、夜泣きが多いと言われる生後1歳前後の赤ちゃんの夜泣きは、体に何の不快がなくても睡眠の発達過程の一つとして起こるとも言われているので、ママがなぜ泣いているのか必死に考えてもわからないのは当然なのです。
以下に、赤ちゃんや子どもが夜泣きをする原因として考えられることを、月齢別に紹介します。
生後0ヶ月~1ヶ月の新生児時期
産まれて間もない新生児の赤ちゃんは、2~3時間ごとに寝たり起きて泣いたりを繰り返しており、まだ昼夜の区別がついていません。
よってこの時期の夜泣きは、夜だから何か特別な理由で泣いているわけではありません。
昼間と同様に、排せつや授乳が必要なタイミングで起きて泣くという行動を繰り返していますので、授乳をしてオムツを替えてあげるとまた眠りにつくことがほとんどです。
<生後0ヶ月~1ヶ月の赤ちゃんの夜泣きで考えられる主な理由>
- お腹が空いた
- おむつが汚れて不快
生後2ヶ月~生後5ヶ月頃
生後2ヶ月~生後5ヶ月頃になると、少しずつ昼間起きている時間が長くなり、夜も長く眠るようになってきます。
少しずつ睡眠のリズムが出来つつある時期ではありますが、まだ不十分なため、一晩中ぐっすりと眠ることは少ないです。
よって、眠りが浅い赤ちゃんは夜中に目が覚めてしまうため、空腹感やオムツの汚れ、その他寝室の環境などが不快に感じて泣いてしまうことがあります。
<生後2ヶ月~5ヶ月の赤ちゃんの夜泣きで考えられる主な理由>
- お腹が空いた、のどが渇いた
- おむつが汚れて不快
- 暑い、もしくは寒いなど室温が不快
- お布団が重い
- 体調が悪い(発熱や嘔吐、発疹、鼻づまりなど)
生後6ヶ月~1歳半頃
夜泣きが最も多い時期と言われるのが、この生後6ヶ月~1歳半頃の時期です。
夜8~10時間程しっかりと眠ることができる睡眠リズムがついてくる時期ですが、その過程で激しい夜泣きをしてしまうことがあります。
夜泣きの理由は、それまでの月齢と同じく空腹やオムツ汚れ、暑い寒いなどの不快も考えられます。
しかし、まだ睡眠リズムができて間もないこの時期は、特に理由がなくても睡眠の発達過程の一つとして夜泣きをする場合があります。
また、生後6ヶ月頃は、離乳食を開始し、母乳やミルクを減らし始める時期でもあります。
離乳食への移行が上手くいかず夜中に空腹になってしまったり、ママのおっぱいや哺乳瓶が恋しくなったりして、泣いてしまうこともあります。
他にも、生後6ヶ月頃から赤ちゃんには歯が生え始めます。
歯が生えてくると、口の中がむずがゆくなって気になって眠ることができないことが、夜泣きの原因の一つの場合もあります。
<生後6ヶ月~1歳半頃の赤ちゃんの夜泣きで考えられる主な理由>
- 睡眠リズムができて間もないため、眠りが浅いことによる寝苦しさや不安
- 離乳食に慣れずに空腹を感じている
- 母乳やミルクが恋しい(離乳食開始により母乳やミルクが減ったことによる)
- 歯が生えてきてむずがゆい
- おむつが汚れて不快
- 暑い、もしくは寒いなど室温が不快
- お布団が重い
- 体調が悪い(発熱や嘔吐、発疹、鼻づまりなど)
1歳半~3歳頃
夜泣きの多くは2歳頃までになくなると言われているため、このくらいの時期になると、睡眠リズムも確立して夜ぐっすりと眠ることができる子が増えてきます。
しかし、2歳、3歳になっても夜泣きをしてしまうことはもちろんあります。
原因として、日中に不快なことがあって思い出してしまったり、怖い夢を見たりして泣いてしまうことが考えられます。子どもは2歳頃から脳の発達により記憶力が増していきます。
記憶力が増すと、怖い夢を見て不安になってしまったり、日中の嫌な経験をストレスに感じてしまったりすることが、夜泣きの原因になる場合があります。
<1歳半~3歳頃の子どもの夜泣きで考えられる主な理由>
- 怖い夢を見た
- 日中に嫌な出来事があり、不安やストレスを感じている
- 母乳やミルクが恋しい、甘えたい(断乳途中の場合など)
- 体調が悪い(発熱や嘔吐、発疹、鼻づまりなど)
4歳・5歳以後
4歳、5歳になっても夜泣きが続くケースはまれと言えます。
たまに怖い夢を見て夜起きてしまって泣くことはあるかもしれませんが、激しい夜泣きが続く場合は、「夜驚症(やきょうしょう)」という睡眠障害の一つの可能性もあります。
夜驚症とは、夜中に突然起きて、泣いたり叫び声をあげたりする症状を言います。
3歳~6歳くらいの子どもに起こることが多く、家族が話しかけても半分寝ているような状態で、目を覚ましてから子ども本人はあまりそのことを覚えていないのが特徴です。
夜驚症の原因ははっきりと解明されていませんが、脳の睡眠機能の発達が途中段階であることが関係していると考えられているため、子どもの発達に伴い自然となくなると言われています。
4歳、5歳の子どもは、言葉で自分の意志を伝えることもできますので、夜泣きした場合はどうしたのか理由を聞いてみると良いでしょう。
聞いても理由がはっきりとせず、激しい夜泣きが続く場合は、夜驚症やその他の疾患も考えられますので、一度医師に相談をしてみても良いでしょう。
<4歳・5歳以後の子どもの夜泣きで考えられる主な理由>
- 怖い夢を見た
- 夜驚症などの睡眠障害がある(激しい夜泣きが続く場合)
参考
東邦大学医療センター佐倉病院小児科 / ~子どもによくみられる症状~「夜驚症や・夢中遊行症」
すくすくクリニック こにし「すくすく新聞 vol.4 赤ちゃんと睡眠」
夜泣きを減らす対策や泣き止ませる方法は?夜泣きの8つの対処法
赤ちゃんや子どもの夜泣きが続くと、一緒に寝るママやパパの負担にもなり、大変ですよね。
発達の過程の一つで仕方がないこととは言え、夜泣きを少しでも減らす方法や、夜中になるべく早く泣き止ませる方法はないのでしょうか。
夜泣きの対処法を8つ紹介します。
1. 母乳やミルク、水分補給をする
授乳中の赤ちゃんの夜泣きの場合は、お腹が空いているのかもしれませんので、母乳やミルクを与えてみると良いでしょう。
しかし、夜間の授乳を減らそうとしているときや、断乳の途中の場合は、夜泣きに困って母乳やミルクをあげてしまっては、授乳を減らすことができません。
おっぱいやミルクを欲しがって泣いているとわかっても、そこはグッとこらえて、別の方法で落ち着かせたり、白湯などを飲ませて対処すると良いでしょう。
同時に、母乳やミルクを欲しがらないようにするために、日中に離乳食をしっかりと食べさせる工夫も大切です。
2. オムツを確認する
オムツをしている赤ちゃんの場合は、オムツ汚れが気になって夜泣きをしている場合もありますので、オムツを確認して汚れている場合は取り替えてあげましょう。
3. 寝室の温度を調整する
寝室が暑すぎる、寒すぎることによる寝苦しさで夜泣きをしていることもあります。
特に月齢の小さい赤ちゃんであればあるほど、自分でお布団を剥いだり着たりして温度調整をすることができないため、泣いて訴えることがあります。
また、赤ちゃんや子どもは大人よりも体温が高いため、大人がちょうど良いと思っていても暑くて汗をかいていることもありますので、室温には注意が必要です。
4. 発熱や発疹、鼻づまりなど体に異常がないか確認する
お腹がいっぱいでオムツもきれいなのに泣き止まない場合は、体調不良のサインである可能性もあります。
発熱や発疹、鼻づまりなど体の異常がないかを確認して、異常が見られた場合はすぐに治療をするようにしましょう。
5. 抱っこでゆらゆらして安心させる
生後6ヶ月以降は、体に不快なところがなくても、睡眠リズムが発達する過程での不安やストレス、あるいは怖い夢を見てしまったことなどで夜泣きをすることがあります。
ママにとっては、はっきりとした原因がわからず不安だとは思いますが、抱っこでゆらゆらとしてあげて、とにかく赤ちゃんを安心させることが大切です。
「大丈夫だよ」などと優しく声をかけることも効果的です。
6. 子守歌を歌ったりやさしい音楽をかけたりする
赤ちゃんや子どもがなかなか泣き止まない場合は、子守歌を歌ったり、CDやオルゴールなどでやさしい音楽をかけることも1つの方法です。
それまでの雰囲気とは違う歌や音楽が流れることで、赤ちゃんの注意をひき泣き止ませることができる場合もあります。
まずは泣き止ませた後で、ゆっくりと抱っこや添い寝で安心させてあげて寝かしつけると良いでしょう。
7. 昼間は外に出て活発に過ごし、お昼寝はほどほどにする
昼間にあまり活動をしなかったり、たくさんお昼寝をしてしまうと、夜ぐっすりと眠ることができず夜泣きにつながります。
昼間はなるべく外に出て活発に遊ぶ時間を作り、お昼寝はほどほどの時間で済ませることで、夜目が冴えることなく眠ることができるでしょう。
また、毎日同じ時間に寝て起きるなど、規則正しい生活を送ることも、夜泣きを減らす一つの対策になります。
8. イライラせずにおおらかな気持ちで夜泣きに寄り添う
ママやパパのイライラやストレスは、赤ちゃんや子どもにも伝わってしまいます。
特に、生後6ヶ月以降の赤ちゃんや子どもは、ママやパパのイライラなど緊迫した雰囲気にストレスや不安を感じて、夜泣きが悪化してしまうこともあります。
夜泣きの対応による寝不足でつらいときもあると思いますが、夜泣きはいつか終わるものと思い、おおらかな気持ちで赤ちゃんや子どもに寄り添うと、自然と赤ちゃんや子どもも落ち着いてくるでしょう。
参考
えぞえクリニック「夜泣き対策 赤ちゃんと子どもの夜泣き」
横浜市 / 港北区 / 「夜泣きについて」
夜泣きは睡眠の発達過程でよく起きること!原因がわからなくても気長に対応しよう!
生後間もない赤ちゃんの夜泣きは、空腹やオムツ汚れなど原因が比較的わかりやすいですが、ママたちが悩む生後6ヶ月以降のいわゆる「夜泣き」は、はっきりとした原因がわからないことも多いです。
睡眠リズムが確立する途中段階の時期であるため日中の活動不足や、断乳による不安なども考えられますが、それらもなかなか簡単に避けられるものではありません。
赤ちゃんや子どもの夜泣きは、発達に伴いいつかはおさまるものです。
夜泣きが続くことをストレスに感じすぎずに「いつか終わる」「大丈夫」と気長におおらかな気持ちで対応すると良いでしょう。
時には、赤ちゃんを実家の両親に預かってもらうなど、ゆっくりと休養することも大切ですよ。