目次
幼児英語はこう学ぼう!現役高校教師が教える幼児の英語おすすめ教育方法10選
「どうやったらペラペラになりますか」「どうやって英語を学んだんですか」「ハーフ?帰国子女?」私は高校の英語教員の中では珍しく完全なるバイリンガルです。
頭の中は英語と日本語がミックスの状態です。
そのためどこでどうやって英語を習得したのか、生徒だけでなく保護者の方や地域の国際交流イベントで出会った方にもよく聞かれます。
私は日本人の両親から生まれ、日本で生まれ育ちました。
長期の留学経験もありません。ただ、ひとつ言えることは子どものころに英語が学べたということ。決して学校英語だけでバイリンガルになったわけではありません。
幸か不幸か、外国人の多い環境があったので、まだスポンジのような脳を持っていた幼いころに英語を習得することができました。
バイリンガルである私自身の体験と、高校教師としての経験、そしてママとしてバイリンガル育児を実践してきた経験から言えることは「英語教育の黄金期は6歳まで」ということ。
はっきり言って6歳までの吸収力は7歳以降とは決定的にちがいます。今回は幼児英語の教育方法をご紹介いたします。
6歳以下の未就学のお子さんがおられる方はぜひ実践してください。
1、1分でも多く外国人と触れ合う時間を
英語を勉強する上で1番は、英語圏に住むこと。
しかし、これを読んでくださっている方の大半は日本で生活されているのではないでしょうか。
現在も、これからも日本で生活していくという場合、わが子をバイリンガルにするには、とにかく英語が話されている環境を積極的に作ってあげることです。
もちろんTVや教材もあるますが、一番は生身の人間同士のリアルなコミュニケーション。
外国人がいる場所にたくさん連れて行ってあげることがとても大切です。
0~2歳のおしゃべりできない小さい子もしっかり聞いていますので、まわりに英語があればちゃんと学んでくれています。
この時期の赤ちゃんを対象とした0歳児からの英会話などに参加して、定期的に英語を聞かせてあげるとしっかりインプットさせてあげましょう。
言葉が話せるようになったら必ず英語が出てきます。この時に気を付けてあげたいのは、発音のきれいなネイティブの先生のレッスンを受けること。
こどもの耳は素晴らしいので、そのままの発音を覚えます。
日本人であまり発音の良くない先生に習った場合、それをそのまま身に着けてしまいます。
もちろん日本人の先生でも発音のきれいな先生もおられるので、その場合は問題ないのですが、発音の善し悪しが分からない人はネイティブ(アメリカ人が理想)の先生を探すのが無難です。
英語はコミュニケーション手段です。
だから英語で話す人に出会わなければ、英語を学ぶ意味はみいだせません。
なので、人が英語でコミュニケーションを取っているところをたくさんみせてあげましょう。
ネイティブがいる場所に出かけるのも大切ですが、英語が得意なパパ・ママは自分が外国人と英語で話す場を積極的に見つけ、英語で話しているところを子どもにも見せてあげるると良いです。
こうすることで英語がネイティブだけのものではないこと、バイリンガルとはどういうことなのか、教えてあげられます。
2、大人のTVや音楽も英語で
英語が自然に入ってくる環境にいることで、子どもはどんどん英語を吸収してくれます。
こどもって意気込んで用意した子ども用教材より、家で自然に流れているテレビや音楽、またはパパ・ママの会話から学ぶことのほうが多かったりしますよね。
だからこそ、大人が何を見聞きするかは想像以上に重要です。
子どもに英語ができるようになってほしければ、大人が英語で生活しなければなりません。
週に1回1時間だけの英会話で話せるようにならないのは、日本語に比べて浴びている英語のシャワーが少なすぎるからです。
週のうち、レッスン以外の6日と23時間は日本語で生活しているわけですから当然です。
ところが、毎日パパやママがニュースを英語で見る(1時間)、英語のBGM(1時間)とした場合、1週間で14時間英語が耳に入ってくることになりますよね。
また、子どもが大好きな映画やアニメを英語で観るなど、コツコツ英語シャワーを浴びさせれば日本で生活していてもアメリカにいるのに近い環境が作れます。
日本のテレビ番組(地デジ)では、副音声でNHKのニュースの英語訳放送や、海外のドラマ、アニメなどの英語オリジナル版が見ることができます。
本気で英語ができる子を育てたかったら英語にできる番組はすべて英語で見るくらい頑張っていただきたいです。英語が苦手な人は字幕を付ければ大丈夫です。
テレビのリモコンに「字幕」というのがあり、耳の不自由な方や音が出せない環境でもテレビが楽しめるように、多くの番組が字幕を付けることができるようになっています。
3、アメリカのカルチャーを取り入れたライフスタイルを
これはかなり重要な要素です。
英語を学ぶことは、同時に文化を学ぶこと。
私はアメリカンなライフスタイルを通して、家に一歩入れば「ここはアメリカ??」と言わんばかりの生活をしています。
子どもには何としてもバイリンガルになってほしかったので、私は子どもには英語でしか話しません。
彼らが日本語で話しかけてきても、私はすべて英語で返しています。
家で流すテレビも音楽も英語のみ。
子どもには英語の番組のみ見せていました。
それでも、環境が「the日本」なら英語で話す必要性を感じられず、日本語に落ち着いてしまうことも考えられます。
そんな中でインテリアから食べ物、洋服や日用品まで家に入るすべてのモノを輸入モノにすることで、「家庭内留学」に限りなく近い環境が作れました。
また、私自身が友人に「うちは日本語禁止!うちに来た時は英語オンリーね」と言いまわることで、英語の得意な友人や外国人、インターナショナルなコミュニティに興味ある人が興味をもってくれて、たくさん遊びにきてくれました。
「ここに来たらまるでアメリカに来たみたい」、そうして結果的に英語の溢れる環境が作れました。
4、リズム&ミュージックを多用
これまでこどもが英語を学べる環境についてでしたが、ここでは英語教育の実践方法に触れたいと思います。
まずは音楽を効果的に活用すること。
ディズニーの教材やこどもチャレンジENGLISHもそうですが、子ども用英語教材の醍醐味はやはり、歌です。
歌にすることによってフレーズを覚えやすく、楽しくすることができるからです。
そのため、こども英会話の6歳以下のクラスに行けば、音楽やリズム遊びを取り入れていないところは皆無です。
身体のパーツ、動作、曜日、色、動物、天気など身の回りの単語や挨拶などを学べる曲はたくさんありますので、たくさん覚えて歌ってあげてください。
5、洋書の絵本しか読まない
洋書の絵本「しか」読みません。
なぜか。日本語での読み聞かせは保育園や幼稚園でしてもらえるからです。
また日本語は日本に住んでいれば勝手に覚えてくれます。
ところが英語は、これでもか!というほど与えてやっと少し身に着けてくれます。
だから一日の大半を子育円・幼稚園でオールジャパニーズで過ごす子どもたちに英語ができるようになってもらいたかったら、親までが日本語で接している余裕はないのです。
1回でも多く英語の絵本を読んであげてください。
6、親が英語で話しかける
これが一番身に付きます。
子どもは、ことばのやりとりをすることでコミュニケーションを学んでいきます。
ですので一番身近なパパ・ママが話しかけてくれる英語は文字通り「母語」といてしっかり吸収してくれますよ。
「英語を教える」のでなく「英語で話す」、実践してあげたいですね。
また、外で日本語を話しているママが家で英語で話すことにより「1人1言語」なんていう思い込みや「英語が外国人のもの」という固定概念がなくなり、自然に英語を身につけてくれます。
こどもをバイリンガルにしたければ、パパ・ママは子どもが英語で話した時にきちんと反応をしてあげられなければなりません。
その繰り返しでしか英語コミュニケーション能力は養われません。まずはパパ・ママがリスニング力を鍛えること。
リスニングはCDを使った教材や、映画の英語・日本語字幕を使った学習方法が定番ですが、最近は役に立つスマホのアプリたくさんありますが、おすすめはリクルート社のスタディサプリENGLISH。
英会話用のアプリで、ゲーム感覚で英会話を学べるのですが、リスニングに関して言えば、内容理解だけでなく、ディクテーションや会話文チェックなどもできます。
また、このアプリの素晴らしいところは、聞いた内容にどう反応するか、クイックレスポンスのトレーニングができること。
子どもの英語にしっかりレスポンスできるように特訓できます。
レベルも細かく分かれているので、自分にあったリスニングができますよ。
7、英語教材を活用する
親が話しかけるのが一番とはいえ、無視できないのは子ども用の英語教材。
有名なところではベネッセのこどもチャレンジENGLISHやワールドワードキッズ、ディズニーの英語教材などがあります。
なかには何十万円もかかるものもあり、高価なイメージですが、100万円くらいかけ数週間しか行けない海外留学や、毎月何万円も払い続けて塾や英会話スクールに何年も通うことを思えば1か月あたりにかける費用はそれほど高くない場合もあります。
それよりも、教材の良いところは毎日家庭で利用できること。
英語は積み重ねや習慣がモノを言いますので、年に1回の海外旅行や週に1回の英会話教室より断然効果的です。
また、教材を開発している会社は多くの英語教育にたいするノウハウを持っていて実績もありますし、体系的にムラなく学習させてくれます。
8、英会話教室に通わせる
毎日の学習は家でのパパ・ママの教育が基本ですが、やっぱり外で英語を使うチャンスは作ってあげるべきです。
外国人の先生に通じた!という成功体験や、英語のバックグラウンドにある異文化に触れる意味でも英会話教室へ通うことは大変意義深いことです。
ランダムに初対面の外国人と話すよりも、定期的に会う外国人と関係を深めて9、いくこともコミュニケーションの育成には欠かせません。
パパ・ママのお友達や近所の外国人など定期的に外国人と会う環境でない場合は、バイリンガル教育の一環として英会話教室へいくことを強くおススメします。
9、英語を話すお気に入りキャラクターをみつける
とくに小さいお子さんはキャラクターものが大好きですよね。
「機関車トーマス」や「ディズニープリンセス」「ミニオンズ」「スポンジボブ」など海外のお気に入りキャラクターがすでにあればこれを利用しない手はありません。
彼らは原作では英語を話しているので、英語でアニメを見せてあげる、そしてキャラクターのまねをする、これだけで英語のフレーズを覚えてくれます。
おうちでアニメは英語で見る、というルールを作っていると小さい子は特に抵抗なく見てくれます。
3,4歳になると英語を英語と認識してしまい、嫌がる子も出てきますので、理想はそれまでにアニメは英語で見るというのを習慣化させることです。
海外のキャラクターが一番ですが、子どもがみんな大好きなアンパンマンの英語教材もあるのでチャレンジしてみても良いかもしれません。
こどもにテレビを見せることに関しては賛否両論ありますが、日本でバイリンガルに育てようと思ったらどうしても頼らざるを得ません。
高価な教材も結局DVDが大半です。
ですので、英語の番組はどんどんみせてあげましょう。
10、外国人のお友達を作ってあげる
経験上、これが一番効果的です。
帰国子女の子が英語を話せるようになるのは、現地で英語を話す友達ができるからです。
留学して英語が上達するのも、言ってしまえばお友達ができるからです。
逆に中学校や高校で、英語にやる気の出ないのも外国人のお友達がいないからなのです。
パパ・ママ、英会話教室の先生と英語で話しても、子どもは子どもといるのが一番楽しいものです。
ですので、外国人の友達で、できれば英語で話せるお友達がいれば、子どもの英語は飛躍的に伸びます。
最近は日本再住の外国人が増えてきているので、学校に外国人のこどもがいることも珍しくなくなってきています。
ところが、日本の学校に通う外国人の子はことばも含めて日本人化していることも多いですね。
そこで、外国人ファミリーが家族で参加するインターナショナル・スクールやインターナショナルなコミュニティのイベントに一緒に参加することをおすすめします。
学校では日本語を話していたり、日本人の友達の前で英語を話すのが恥ずかしい子も、英語の環境になれば英語で話します。
ですので、そういった場所に子どもをどんどん連れて行ってあげましょう。
そういったイベントを見つけるのが難しそうなら、子どものいる外国人の友人を家に招いてイングリッシュ・オンリーのパーティをしてみましょう。
英語の話せる子は、英語で話せるお友達を見つけて大喜びです。
英語で友達と話すところを他の子に見せてびっくりさせるのが楽しいという子もいます。
外国人のお友達がいることを自慢したくなったりもしますね。
いずれにしても、これらの感覚は英語能力を驚くほどのばしてくれますよ。
私自身は小さいころに住んでいた土地にアメリカ人がたくさんいました。
同い年くらいの女の子で、金髪のそれはそれは可愛らしい女の子がいて、どうしても仲良くなりたいと思いました。
その子を通してアメリカ人の子たちのコミュニティに仲間入りしましたが、言葉が通じず(そして白人の子たちが天使のように可愛いくて)悔しい思いもたくさんしましたが、その悔しさをバネに英語を頑張っていたら、いつの間にかネイティブと同じようにはなせるようになっていました。
中学校・高校で英語が始まると、受験ではいつも英語に助けられました。
大人になってもバックパッカーになって世界中でたくさんの人に出会えましたし、今の仕事に就くこともできました。
英語には本当に感謝しています。
英語が得意な人はたくさんいます。
でも私がネイティブと変わらず英語を話せるのは、学校や教材で勉強したからではなく、ネイティブのお友達がいたからに他なりません。
外国人のお友達が一番の先生です。
高校生で英語に興味を持っている子の大半は、英語自体が好きというよりも、「お友達がいる」または「お友達になりたい人がいる」ために英語を頑張っています。
好きなアーティストやハリウッド・セレブ、アイドルがいる子は、ライブや動画を見ているうちに「この人たちの言っていることが知りたい!」と思うようになり、それが勉強の動機となっています。
なかには、クラブで出会うカッコいい外国人と仲良くなりたい!という子もいて、その子たちは学校では習わない活きた英語をしっていて、こちらがWow!となることもしばしばあります。
まとめ
以上、幼児の英語おすすめ教育方法をご紹介いたしました。
英会話教室や教材、ネイティブのお友達や先生、それ以外にもインターネットを通じて無限に教材はあります。
あとは何を選択して、どのタイミングでどの程度与えてあげるかがポイントです。
そこで欠かせないのが、パパ・ママの英語力。
スタディ・サプリを使って隙間時間に英語のトレーニング、ニュースやドラマを英語で観る、など子どもだけでなく大人がつくる英語環境が結果として子どもの英語力に大きな影響力をもっています。
日本にいても環境次第で子どもは十分にバイリンガルになります。
お子さんと一緒に英語を楽しんでくださいね。