管理栄養士が監修!葉酸を摂取できるおすすめ食品13選~コンビニからお手軽摂取方法まで

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「葉酸が入っている食品を知りたい」

「手軽に葉酸摂取できる食品ないの?」

このような悩みをお持ちではありませんか?

葉酸は妊娠しやすい体作りをサポートし、妊娠初期に十分な量の葉酸を摂取すれば胎児の健康も守れます。

しかしながら葉酸は摂取しにくい栄養素の一つ。

そこで今回は豊富な葉酸を摂取できる食品13選を紹介しましょう。

調理の幅が広いものもあれば、手軽に摂取できるものまで紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

葉酸の働き

葉酸は水溶性ビタミンの一種です。

名前の由来は、ホウレン草やモロヘイヤなどの緑の葉っぱに豊富に含まれるから。

葉酸は人間が生活をするうえでは欠かせない栄養素。

数多くの働きをしてくれますが、特に顕著なのが細胞増殖のサポートと造血作用です。

2つの働きについて、詳しく見ていきましょう。

1.細胞増殖のサポート

葉酸はビタミンB12の一種。

そのため葉酸は細胞増殖をサポートする働きがあり、細胞分裂には欠かせません。

細胞分裂とは、その名の通り細胞が分裂する現象で、私たちの体は日々細胞分裂をしています。

例えば、肌や髪の毛は毎日抜け落ちて、新たなものが生えてきますよね。

細胞分裂は身体を作るためには欠かせない現象です。

細胞分裂をサポートする葉酸は、人間には必須の成分です。

2.赤血球を作る

葉酸は造血ビタミンとも呼ばれます。

その理由は、赤血球を作るときに大きなサポートをするからです。

妊娠中は貧血になりやすいので、葉酸を多く摂るようにしましょう。

妊活中から葉酸を摂取すべき3つの理由

葉酸は妊娠初期には意識的に摂取すべきと、医師や厚生労働省が推奨しています。

確かにその通りですが、実は妊娠発覚してからだと遅すぎる可能性があるのです。

そのため妊活中から、十分な量の葉酸を摂取しなければいけません。

ここからは、妊活中に葉酸を摂取すべき3つの理由を紹介しましょう。

1.胎児の先天異常のリスクを低下

妊娠初期に葉酸を摂取すると、胎児の先天性異常、特に二分脊椎・無脳症などの神経管開存障のリスクを大幅に低下できると判明しています。

だから厚生労働省や医師は、妊娠が発覚したら葉酸を摂取するように勧めるのです。

しかし先にも述べたように、妊娠発覚後では遅い可能性が高くあります。

胎児の臓器が形成される時期は妊娠4週目ころから。

妊娠1か月目の胎児は妊娠が成立した時期です。

そのため1か月目で妊娠に気づくことはほぼないでしょう。

妊娠に気づいてこそいませんが、4週目からは臓器が形成される重要な時期。

4週目の胎児は細胞分裂を盛んに行い、臓器を形成します。

細胞分裂を手助けるのが葉酸でしたよね。

この時期に葉酸が不足すると、胎児が細胞分裂を活発に行えません。

つまり臓器に異常が出るリスクが高まるのです。

厚生労働省が推奨する葉酸摂取量は、一般成人女性で240㎍、妊娠女性の場合は2倍の480㎍にもなります。

数値を見ても、葉酸の重要性が分かります。

胎児の臓器が形成される時期に葉酸が重要となりますが、その時期は妊娠に気づきにくい。

だからこそ妊活中から、葉酸摂取をしましょう。

もちろん妊娠中、そして授乳期間中にも葉酸は必要となります。

【神経管開存障害】

神経管とは、脳や脊髄のもととなる器官です。

中枢神経の元となる神経管が作られるのは、妊娠4~5週目まで。

この時期にできた神経管が塞がらないことを「神経管開存障害」と言います。

神経管開存障害にも種類があり、どの部分が塞がらないかによって症状も異なるのです。

神経管の上部、つまり脳側が塞がらなければば「無脳症」と呼ばれます。

10000人に10人の確率で発症し、妊娠14週頃に診断可能です。

無脳症となると出産後に長く生きられません。

長くても数年ほどの命となってしまいます。

また流産や死産となる確率も非常に高いです。

神経管の下部が塞がらなければ、「二分脊髄症」となります。

簡単に言うと、神経障害です。

脊髄が外に出るので癒着や損傷を起こし、様々な合併症を引き起こします。

日本では1万人に5人に発症すると言われ、発症率は増加傾向にあります。

下肢の身体障害や心の問題までも起こしやすくなるのです。

神経管開存障害は様々な要因が合わさって発症します。

しかし妊娠初期に十分な葉酸を摂取すると、発症リスクが大幅に低下するのも事実。

2.貧血予防に役立つ

妊娠中の母親は、胎児と母体2人分の血液を作る必要があります。

そのため多くの方が、妊娠すると貧血になってしまいます。

特に妊娠中期以降は、「鉄欠乏性貧血」になりやすいです。

血液を作るために鉄分は欠かせませんが、同時に葉酸も摂取しないといけません。

母体では血液生成量が増加し、赤血球の需要も高まります。

十分な量の鉄分を摂取しても、葉酸が不足すれば意味がありません。

貧血予防のためにも、妊娠中は葉酸の摂取を心がけましょう。

3.受精卵の着床をサポート

葉酸は子宮内膜を厚くします。

精子と卵子が受精すると妊娠が成立すると勘違いされる方が多いですが、妊娠は受精卵が子宮内膜に根を張る(=着床)と成立します。

つまり受精卵が子宮内膜に着床できず、体外へ排出されれば妊娠不成立となるのです。

子宮内膜は受精卵にとってベッドのようなもの。

ベッドはふかふかのものが良いですよね。

それは受精卵にとっても同じで、厚みのあってふかふかの子宮内膜だと着床成功率が上がるのです。

葉酸は子宮内膜環境を整える働きがあります。

さらに着床した受精卵の細胞分裂を促進する働きもあるので、胎児の成長をしっかりとサポートします。

【男性も葉酸を摂取すべき】

不妊の原因の大半は男性にあります。

精子の質が低下すると、受精の確率が低下するのです。

また質の悪い精子が受精すると、胎児の先天性障害や流産のリスクが高まると判明しています。

葉酸は精子の質を上げます。

細胞分裂を促すので、正常な精子の数が増えるのです。

海外の研究でも、日常的に十分な量の精子と亜鉛を摂取した方の精子正常率は高いと判明しています。

葉酸は女性だけではなく、男性も摂取すべき必須栄養素です。

葉酸が豊富に含まれる食品13選

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葉酸は妊活の手助け、胎児の健康促進などの働きがある重要な成分です。

日常の食事から摂取したい方が多いと思いますが、どの食物に葉酸が含まれているかご存じでしょうか?

およそ半分以上の妊婦は葉酸に関する知識がなく、どの食材を用いればいいのか分かっていません。

正しい情報収集も妊活の一つです。

ここからは、葉酸が豊富に含まれる食品13選を紹介しましょう。

ぜひ参考にしてください。

1.葉っぱがついた野菜類

最も栄養バランスに優れた食品には、豊富な葉酸が含まれています。

ホウレン草やキャベツなどには、葉酸がたっぷりと含まれているのです。

これらの野菜は身近なものであり、料理にも取り入れやすいです。

一度に大量摂取しようとすると長続きしないので、3食に少しずつ取り入れるのがオススメ。

以下が積極的に取るべき野菜たち。

  • ホウレン草
  • キャベツ
  • カブ(特に葉の部分)
  • からし菜
  • ロメインレタス

葉酸は熱に弱い成分なので、お湯でゆでたり、油で揚げたりするのはオススメできません。

上記の野菜は生のサラダとして食べても美味しく、蒸したり炒めたりしても美味しいですよね。

2.アスパラガス

アスパラガスに配合される葉酸は比較的熱に強く、加熱しても多くの葉酸を逃しません。

1カップの蒸しアスパラガスを食べるだけで、必要摂取量の約65%を補給できます。

アスパラガスはビタミンK、ビタミンC、ビタミンAなども豊富なので、妊活時に必要な栄養をバランスよく摂取できます。

3.ブロッコリー

ブロッコリーは葉酸を摂取するのにピッタリであり、最も効果的なデトックス食材として知られています。

1カップのブロッコリーを食べるだけで、1日に必要な約26%の葉酸を摂取できるのです。

さらにビタミンCの含有量はトップクラス。

食物繊維も豊富なので、妊活から妊娠中まで意識して摂取しましょう。

ブロッコリーに含まれる栄養素は熱に弱いです。

そのため長時間ゆでるのではなく、蒸したり焼いたりするのがオススメです。

4.柑橘類

多くのフルーツに葉酸は含まれます。

数ある中でも群を抜いているのが柑橘類。

特にみかんは手ごろに入手できるうえに、葉酸含有量も多いです。

またオレンジジュースからも葉酸摂取できます。

しかしながらオレンジジュースには糖分も含まれるので、飲みすぎには気をつけましょう。

理想は、自分でオレンジを絞って作ったジュースです。

以下が葉酸を多量に含むフルーツ一覧です。

  • オレンジ
  • グレープフルーツ
  • イチゴ
  • ラズベリー
  • ライチ

果物の魅力は、水洗いをすればすぐに食べられること。

火を通す必要もないので、配合されている葉酸を丸ごと摂取できます。

フルーツを食べるオススメの時間帯は、消化吸収率が高い朝です。

5.豆類

豆類は妊活中に摂取すべき食品。

葉酸がたくさん含まれているのはもちろんですが、豆類は栄養バランスが優れています。

特に良質なたんぱく質は、赤ちゃんの皮膚や髪の毛などを作ります。

動物性たんぱく質でもいいですが、余計な脂肪分までとってしまうデメリットが。

手軽にヘルシーなたんぱく質を摂取できる豆類は、体重管理が重要な妊娠中にも取り入れたいですね。

また大豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンの一種エストロゲンと似たような働きをします。

ホルモンバランスを整え、妊娠しやすい体つくりをサポートしてくれますよ。

6.アボカド

「森のバター」と呼ばれるアボカドは世界一栄養価が高い果物です。

アボカド1個に含まれる葉酸量は約84㎍。

アボカド1つ食べると、1日に必要な葉酸摂取量の約25%を達成できます。

またアボカドには、グルタチオンという抗酸化成分が入っています。

グルタチオンは卵子や子宮機能向上に期待できます。

そのため妊活フードとして、多くの方が食生活にアボカドを取り入れているのです。

アボカドは妊活を強力にサポートしてくれますが、カロリーが高いです。

大玉のアボカドはお茶碗1杯分のごはんよりもカロリーがあります。

食べ過ぎはカロリーオーバーにつながるので、上手に付き合いましょう。

7.オクラ

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ネバネバした食材は健康にいいことで有名です。

オクラ100グラムあたりに含まれる葉酸量は110㎍。

食物繊維が豊富なので体内を綺麗にしてくれれば、ビタミンとミネラルも豊富。

オクラは様々な料理に合わせられるのも魅力です。

8.芽キャベツ

芽キャベツはキャベツよりも、栄養豊富です。

芽キャベツ100グラムあたりに含まれる葉酸量は220㎍。

そのほかビタミンC、ビタミンK、ビタミンA、マンガン、そしてカリウム含有量も高いです。

旬の芽キャベツは甘みがあるので、生で食べてもいいですね。

芽キャベツの旬は、11~3月頃です。

9.種やナッツ類

ナッツやカボチャの種、ひまわりの種、カボチャの種には豊富な葉酸が含まれています。

生のまま食べられれば、サラダなどに加えてもいいですよね。

おやつ感覚で栄養補給できるのは嬉しいメリットです。

ただし、ナッツはカロリーが高いものもあるので注意しましょう。

10.カリフラワー

カリフラワーはビタミンCと葉酸含有量が優れています。

カリフラワー1カップで摂取できる葉酸量は、推奨摂取量の16%。

新鮮なカリフラワーをサラダに入れるといいでしょう。

11.ビーツ

ビーツには強力な抗酸化作用があります。

そのため妊活中の方でビーツを取り入れる方は多いです。

またビーツ1カップで、1日に必要な葉酸34%を摂取できます。

12.枝豆

パクパクと食べられる枝豆には豊富な葉酸が含まれています。

80グラムあたり141㎍の葉酸があるのです。

枝豆はゆでて食べる場合がほとんどですが、さやの中に実が入っているので逃げる栄養量は少ないです。

コンビニにも冷凍枝豆が売られているので、手軽に葉酸を摂取したいときは枝豆がオススメ。

13.焼き海苔

海苔を5枚食べるだけで38㎍もの葉酸を摂取できます。

意外と知られていませんが、海苔は栄養バランスに優れた健康食品なのです。

海苔にも様々な種類がありますが、オススメは焼き海苔。

味付け海苔も葉酸を含有していますが、塩分が高いです。

妊娠中に「妊婦高血圧症候群」になる方も多く、妊活時期から塩分コントロールに取り組む必要があります。

そのため焼き海苔を食べるといいでしょう。

海苔は調理なしで食べられれば、ご飯やサラダとも合います。

葉酸を摂取するには食品から?それともサプリから?

葉酸を豊富に含んだ食品を紹介しましたが、妊活中に厚生労働省が推奨する葉酸量を食事から摂取するのは難しいです。

妊活中に必要な640㎍は枝豆123さや、妊娠中に必要な480㎍はアボカド3つ分に値します。

アボカド3個は食べられるかもしれませんが、ご飯3杯分以上のカロリーがかかります。

つまり食品から葉酸を摂取しようとすれば、たくさん食べなければいけないし、その分カロリーもかかってしまいます。

食品だけから妊活・妊娠中に必要な葉酸を摂取しようとするのは、非効率的で体重コントロールが難しいというデメリットもあります。

だからこそ妊活中から、葉酸サプリ(もしくは妊活サプリ)を摂取する必要があるのです。

しかしサプリを摂取しているから、食事を重視しなくていいというわけではありません。

確かに葉酸も重要ですが、その他の栄養素も大事です。

サプリはあくまでも補助であり、メインは食品と考えましょう。

【天然葉酸と合成葉酸の違い】

葉酸サプリに配合されているのは合成葉酸、対して食品に配合されているのは天然葉酸です。

天然葉酸の方が良いと思いがちですが、葉酸に限れば合成葉酸の方が優れています。

2つの葉酸の違いは、体内吸収率にあります。

天然葉酸の体内吸収率が50%以下なのに対し、合成葉酸の場合は約85%にまで上がるのです。

そのため厚生労働省が推奨するのも合成葉酸です。

葉酸サプリもしくは妊活サプリの中には、推奨される640㎍を超える葉酸を含んでいるものがあります。

その理由は、日本人女性の約6割は遺伝子の問題で、葉酸を上手く吸収できない体質だからです。

つまり配合葉酸量すべてを吸収できるとは限らないのです。

葉酸の過剰摂取を心配する方もいると思いますが、1,000㎍までは体内に悪影響を及ぼしません。

食品由来の葉酸は吸収率が悪い、6割の日本人女性は上手く葉酸を吸収できないことを考えると、サプリ+食品でも葉酸摂取量が1,000㎍を超えることはほとんどないでしょう。

まとめ

葉酸を豊富に含む食品は数多くあり、コンビニで気軽に購入もできます。

しかしながら食品に配合される葉酸は体内吸収率が良くないので、普段の食事に加えサプリも摂取するようにしましょう。

覚えておきたいのは、妊活中から葉酸を摂取すること。

妊娠中期以降も必要ですが、最も重要なのは妊娠初期。

葉酸は妊娠しやすい体にもしてくれるので、ぜひ今から食品やサプリを意識的に摂取してください。