妊婦は残尿感が出やすい?妊娠中の残尿感の原因と5つの解決策

スポンサードリンク

目次

妊婦は残尿感が出やすい?妊娠中の残尿感の原因と5つの解決策

妊娠してから「トイレに行ってもスッキリしない」「夜、何度も目が覚めてトイレに行ってしまう」そんな不快感に悩む方、実は多いんです。

これは妊娠したから起こる体の変化が原因!言ってみれば「妊娠しているから仕方がないこと」なんです。

異常ではないので、不安に思う必要はありません。

この記事では、妊婦さんが感じる残尿感の原因と5つの解決策についてまとめました。

・妊婦さんが残尿感を感じる原因は「妊娠したから」
・注意しないといけない4つの不快な尿の感じ
・残尿感を感じた時の「腹帯を活用する」など5つの解決策

このような流れで紹介していきますね。

では、ひとつずつ見ていきましょう。

妊婦さんが残尿感を感じる原因は「妊娠したから」

妊娠してからトイレに行ってもスッキリしなかったり、頻尿になったり、1回の尿の量が少なくなったり。

こんな残尿感を感じるようになった方は多いでしょう。

妊娠後期に感じ始める人もいれば、妊娠初期から感じる人もいます。

これは妊娠がもたらす体の変化のひとつ!

妊婦さんなら当たり前のことなんです。

大量に放出されるプロゲステロンが原因

残尿感を感じる原因のひとつがプロゲステロン。

妊娠すると、女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンがこれまでにないほど大量に放出され、体の中で妊娠を維持するための環境作りが始まります。

プロゲステロンには、筋肉の動きを抑える働きがあります。

これによって、お腹の中の筋肉が緩くなり、排尿する時の腹圧が低下。

妊娠前のように、自然なスタイルでスムーズに排尿できなくなってしまうんです!

妊娠した後、トイレで変に力が入ってしまったり、息んだりしてしまうのも、筋肉の動きが緩まってしまったから。

上手く力が込められなくて、完全に尿を出し切れていないように感じてしまい、残尿感に悩まされてしまうのです。

妊娠すると体内の血液量が増え、尿も増える

残尿感のもうひとつの原因は、尿の量が増えるから。

妊娠すると、胎児に栄養や酸素を送らなければなりませんよね。

このため、体は水分を確保するために水を溜め込む体質に変わり、血液量が増加。同時に、腎臓が活発に働き始めます。

腎臓は、血液を作ったり、血圧を安定させたり、体内のミネラル量などを調節したりします。さらに、全身を巡った血液から老廃物を受け取って体の外へ出すという重要な役割も。そう、尿を作り出す臓器なんです。

妊娠して尿が増えるので、頻繁にトイレに行きたくなり「さっきも行ったのに、一回で全部出せてないの?」といった不快感に悩んでしまうのです。

子宮が大きくなって膀胱や尿管を圧迫する

大きくなる子宮も残尿感の原因になります。

妊娠後期に残尿感を感じる人が増えるのは、子宮が大きくなって膀胱や尿管を圧迫するから。

中には妊娠中期くらいから感じる人もいますよ。

妊娠が進行し、増大した子宮が骨盤腔(くう)を超える妊娠4カ月以降になると、尿管が圧迫され、腎臓や尿管が腫れることが多くなります。

(引用元:徳島県医師会

膀胱は尿が溜められる場所で、尿管は尿が通過する細い管。

これらを子宮が圧迫するようになるので、尿がスムーズに出て行けなくなるんです。

残尿感を感じたり、少ししか尿が溜まっていないのに尿意を感じたりして頻繁にトイレに行きたくなってしまうのは、子宮が原因なのです。

注意しないといけない4つの不快な尿の感じ

妊婦さんが残尿感を感じるのは当然のこと、と紹介しましたが、注意しなければならない不快感や尿の変化もあります。

もし、次のような不快な尿の感じ・違和感がある方は直ぐに産婦人科へ行きましょう。

尿の量が明らかに少ない

これは、つわり中の妊婦さんに多い尿の違和感です。

口にできる食べ物や飲み物が限られていて、体が水分不足になっている可能性があります。

摂取する水分量が少ないと、尿の量も減ります。

水分が足りないと胎児を育てるために必要な血液が維持できなかったり、老廃物を処理するための水分が足りなかったりする他、腎臓や膀胱などの病気の危険もあります。

つわり中でも水分はしっかり取りたいもの。もし、水分さえ取れない状態だったら即、産婦人科へ行って相談しましょう。

排尿中や排尿後、腰や背中に痛みを感じる

排尿中や排尿後、腰や背中に痛みを感じる場合は、病気の可能性があります。

細菌が腎臓や尿管、膀胱など尿を作る臓器に入り込んで炎症が起こっていると痛みが起こります。

残念ながら、女性は尿道が短いので、デリケートゾーンの細菌が体内に入り込みやすいんです。

さらに妊娠中は、体力が低下していたり、食事が十分取れていなかったり、疲労やストレスが溜まっていたりして、免疫力が低下しがち。感染しやすい状態でもあるんですね。

もし、痛みを感じたら直ぐに産婦人科へ行きましょう。

腎炎や膀胱炎の治療が遅れると、老廃物を体の外へ出せなくなって敗血症など、全身に異常が現れる可能性も!

重症化すると流産の危険もあるので、できる限り早く診察を受けてください。妊娠中でも服用できる薬で治療できますから、安心して相談しましょうね。

尿に血が混ざる

スポンサードリンク


もし、尿に血が混じっていたら、すぐに産婦人科へ!

女性の場合、膣から流れ出た血が混じることと、腎臓・尿管・膀胱・尿道などから出た血が混じることがあります。

膣から血が出ている場合は、膣内部や子宮などに傷ができていたり、炎症が起こっている可能性があります。場合によっては、妊娠が継続できない事態に陥ることも!

腎臓や膀胱など泌尿器系からの出血の場合は、腎炎や膀胱炎、結石が考えられます。

どちらの場合も治療が必要なので、必ず産婦人科へ!

できる限り早く診察してもらって治療を受けましょう。

尿が濁っている

排泄した尿が、白っぽく濁って見えることがあります。

これは、尿の中に白血球が混ざっているから。

腎臓や膀胱といった尿の通り道で繁殖している細菌と白血球が戦っていた証拠なんです。

腎炎・膀胱炎・尿道炎といった感染症にかかっている可能性が高いので、できるだけ早く産婦人科で診察を受けましょう。

放置していると細菌が爆発的に増え、腎臓などの機能がストップして全身に老廃物が溜まってしまいます。

高熱や吐き気、お腹や背中の痛みなどが起こり、流産することもありますので、注意してくださいね。

残尿感を感じる時の解決策5選

残尿感は気持ちが悪いし、落ち着かないですよね。

そんな時は、次のような5つの方法を試してみてください。

腹帯を使ってお腹を支えよう

残尿感を感じる理由は、子宮が膀胱などを圧迫するから。

なので腹帯で子宮を支え、少しでも膀胱などを圧迫しないようにしてみましょう。

腹帯は腰痛緩和や冷え予防にも役立ちます。

いろんなタイプがありますが、骨盤を安定させるベルトタイプがおすすめです。

ギュッと締め付けるのはNGなので、必ず締め具合を調節できるタイプにしましょう。

サイズが合っていなかったり、締め具合が悪かったり、締める角度を間違えると血行が悪くなり、胎児の成長に悪影響が出ます。

必ず自分の体に合ったものを活用してくださいね。

尿取りパットを使って精神的な負担を軽くしよう

妊娠するとホルモンの影響で筋肉が緩み、排尿の時の腹圧が足りなくなるので自然と息んでしまいがち。

思うように排尿できず、残尿感に悩まされ、さらに尿漏れしてしまうことも。

実は、65%の妊婦さんが妊娠中に尿漏れを経験しています。
(参考:妊婦さん・ママさんの尿もれ事情|ユニチャーム

尿漏れは「恥ずかしい」「情けない」「ショック!」と感じて気分が沈む原因にも。

でも、妊娠中はよくあることなので落ち込まないで!

尿取りパットを活用して不快感を軽減しましょう。

パンティライナーや生理用ナプキンでは尿を十分に吸収できず、デリケートゾーンを衛生的に保てません。

尿ケア専門グッズなら臭いまでケアしてくれるので、積極的に活用しましょう。

軽い運動で筋肉を使い、血行を促進

妊娠中はホルモンの影響で筋肉が緩んでしまいます。

しかし、多くの筋肉は自分の意志で動かすことができるんです。

筋肉は使えば使うほど強くなり、よく伸縮するようになります。

激しい運動はNGですが、ウォーキングやストレッチなど、緩やかな運動で体の中心部を支える筋肉を刺激し、筋力を維持しましょう。

さらに、運動は血行を促進し、体を温めてくれます。

冷えを予防したい妊婦さんにとって運動は一石二鳥ですよ。

水分をしっかりとってトイレに行こう

残尿感や頻尿に悩まされると、ついつい水分を控えたり、トイレを我慢したりしてしまいます。

でも、水分を控えたり、トイレを我慢するのはNG!

水分不足になったり、膀胱炎になりやすくなったり、体が過剰に反応して水分を溜め込み、むくみがひどくなることも。

妊娠中はしっかりと水分をとり、尿意を感じたら必ずトイレに行きましょう。

尿が出るのは、腎臓がしっかり働いて、血液を作ったり老廃物を排泄したりしている証拠!

働いている妊婦さんは頻繁にトイレに行くのがためらわれたり、夜は熟睡できなかったりして大変ですが、体のためにトイレに行くようにしてくださいね。

デリケートゾーンを清潔に

妊娠後期になると大きくなったお腹のせいで、トイレの後始末に苦労しますよね。

また、尿漏れを経験する人もいます。

冷やさないよう配慮して肌着を重ねて履いて、汗を掻いてしまうことも。

妊娠中はちょっと大変ですが、デリケートゾーンのお手入れに特に注意してください。

妊婦さんは感染症に弱くなっていることが多く、デリケートゾーンから細菌が侵入し、腎炎や膀胱炎といった泌尿器系の病気にかかるリスクが高くなっています。

排泄後は丁寧に拭き取り、パンティライナーや尿取りパットは定期的に取り替え、シャワーだけでなく湯船に浸かってデリケートゾーンを衛生的に保つようにしましょう。

まとめ

妊婦さんは妊娠しているからこそ残尿感を感じてしまいます。

ホルモンの影響だったり、腎臓の働きが活発になっていたり、子宮が膀胱などを圧迫してしまうので仕方がないんです。

腹帯を使ったり、尿取りパットを使って不快感を軽くしたり、軽い運動をして筋力を付ける、水分を取ってトイレを我慢しない、細菌感染予防などの対策を取りましょう。

ただし、尿の量が明らかに減ったり、尿が濁る・血が混じる・痛みを感じるといった異常がある場合は直ぐに産婦人科へ!

病気の可能性があるので、必ず診察を受けましょう。

少しでも安心で快適なマタニティライフを過ごすために解決策を試してみてくださいね。