感染症として知られる「髄膜炎」。
私は健康だし、髄膜炎にはならないだろうと思っている方、
髄膜炎は誰でもかかる可能性がある恐ろしい病気です。
健康な人でも鼻腔内に髄膜炎菌という細菌を持っていることがあります。
また、他の細菌やウイルスが髄膜炎を引き起こすことも少なくありません。
免疫力が落ちている時などに髄液や血液に「髄膜炎菌」が侵入する事で髄膜炎を発症してしまうのです。
かかってしまうと、とても危険な髄膜炎。
大事な赤ちゃんをお腹に授かっている妊婦さんは特に注意したい病気ですね。
目次
妊娠中に髄膜炎はよくなるもの?
妊娠中は免疫力が落ちるため、感染症などにかかりやすい状態です。
つわりなどで何も食べられないという妊婦さんは特に危険な状態と言えます。
髄膜炎の症状は?
髄膜炎の初期症状は風邪によく似ているので、風邪をひいたのかな?と勘違いする方も多いです。
しかし、急に悪化し酷い時には意識を失ってしまう事も。
息苦しさがあったり、光がとてもまぶしく感じたり、普段と違う・・・と感じる事が多くなってきます。
最悪の場合は痙攣を起こし、死に至ることもある恐ろしい病気なのです。
気づきにくく、進行が早いのが髄膜炎の特徴です。
妊婦は感染症にかかりやすい
妊婦は妊娠前に比べ、ホルモンバランスの乱れから免疫力が著しく低下しています。
よって、髄膜炎だけではなく様々な感染症や病気にかかりやすいのです。
妊婦が髄膜炎になったという例がとても多いと言う訳ではありませんが、髄膜炎になった妊婦のお腹の赤ちゃんに影響がある事は少なからずあります。
母体への影響も大きい髄膜炎ですが、胎児への影響も心配される病気です。
上の子を保育園に通わせている人は要注意
二人目以降の妊娠で、上の子を保育園に通わせているという方は、子供との接触が多くなるので特に注意が必要でしょう。
国立感染症研究所の情報によると、髄膜炎感染者が最も多いのは、
0~4歳の乳幼児、10代後半の思春期の方なのです。
特に小さな子供は大人に比べ免疫力が低く髄膜炎にかかりやすくなっています。
保育園で菌をもらい、その菌に妊婦さんが感染してしまう事も十分に考えられるので注意しましょう。
胎児への影響はある?
妊婦さんが髄膜炎に感染してしまう事で、胎児への影響があります。
母体への影響も大きいだけに、様々なリスクを伴うことも。
妊娠初期は要注意
妊娠初期に妊婦が髄膜炎になってしまうと、最悪の場合流産してしまう事があります。
髄膜炎だけでなく、母体が感染症や寄生虫に感染してしまうと母子感染と言ってお腹の赤ちゃんに何らかの影響が出てしまう事があるので要注意です。
妊娠中は特に病気には注意する必要があります。
早めの対処が最善策
髄膜炎になると、まずは細菌性かウィルス性かの検査をする必要があります。
結果により対処方法が異なるためです。
妊娠中は使用できる薬が限られていますので、どうしても対処が慎重になってしまいがち。
発見が遅れるとその分治療にも遅れが生じてしまいます。
遅い分母体にも胎児にも負担がかかってしまうので、もしかして?と感じたら早めに病院を受診しましょう。
特に注意すべき人は?
できるだけ感染を避けられるように日頃から注意をしたいものですが、特に注意が必要な人はどのような人なのでしょうか?
妊娠をしても、産休までの期間お仕事をしている妊婦さんも多いです。
また、職業柄注意が必要な人もいます。
特に注意してほしいのは以下のいずれかに当てはまる人です。
①医療職や介護職に勤める人
特に医療系や介護系のお仕事の方は、常に病気と隣り合わせです。
妊娠前は職場で病気をもらう事は少なかったかもしれませんが、妊娠する事で免疫力はグッと下がります。
妊婦さんが医療系や介護系の仕事でなくても、旦那さんがそうだった場合、注意が必要です。
手洗いうがいなどを徹底しましょう。
②保育士や子供と接する機会が多い人
子供は特に髄膜炎に感染してしまう事が多いです。
保育士の方などは一日にたくさんの子供達と接する為に感染するリスクもとても高いです。
妊娠前よりも徹底した予防が必要になってきます。
③サービス業などの不特定多数の人と接する人
サービス業の方は、一日に接する人数も多く年齢層も幅広いです。
健康な人ばかりではなく、中には何らかのウィルスや細菌などを持っている人もいるかもしれません。
できるかぎりマスクを着用しましょう。
まとめ
髄膜炎は妊婦だけでなく、誰でも発症する可能性のある恐ろしい病気です。
特に風邪と勘違いし気づくのが遅れてしまう事も少なくはありません。
気づくにくい事に加え、病気の進行がとても早いので厄介な病気です。
妊婦さんは感染してしまうと母子感染の恐れがあります。
また、お腹のハリが生じて流産や早産につながることもあり得ます。
お腹の赤ちゃんの為にも、妊娠前以上に手洗いうがいを徹底し、人の多い場所に行く時にはマスクを着用するなど予防に努めましょう。