授乳しているときになんだか赤ちゃんが苦しそう、授乳の時に腰や腕がすぐに痛くなってしまうなど、
授乳の姿勢にしっくりきていないお母さんも多いのではないでしょうか。
授乳の姿勢を変えることで、しづらかった授乳がとてもラクにできるようになります。
授乳したのにまたすぐにおっぱいを欲しがるようなときは、姿勢が悪くて飲めていないこともあるようです。
また、赤ちゃんも飲みづらいのでおっぱいをはねのけてしまうことも…。
何が悪いのか分からないまま助産師さんに相談すると、授乳姿勢に問題があることを指摘されます。
まずは、正しい授乳の姿勢について知り、いくつかの種類の中から、
お母さんと赤ちゃんの2人にピッタリと合うような授乳姿勢をみていきましょう。
「授乳が上手くいかないのは、もしかして姿勢が悪いから?」
「腰痛がひどい場合の、おすすめの授乳姿勢はある?」
「膝に座ったままおっぱいを飲むんだけど、大丈夫なのかな。」
など、授乳姿勢について悩みや不安を抱えている人はたくさんいます。
授乳姿勢を変えるとすべてが変わってきたというお母さんがいるほど、姿勢は侮れないものです。
今回は、授乳姿勢について下記の内容でご説明していきます。
・授乳しやすい姿勢とは
・赤ちゃんの抱き方6種類
・授乳がラクになるアイテム
・ミルクの場合
乳腺炎になりやすいお母さんや、授乳がつらいと感じるお母さんなど、
赤ちゃんだけでなく、お母さんにとってもラクに授乳ができるような姿勢がみつかれば嬉しいです。
目次
抱き方にはポイントがある!まずは授乳しやすい姿勢を見直してみよう
初めての育児であれば、授乳の正しい方法が分からなくて当然です。
産後の入院中に、助産師さんの指導はありますが、1,2度ほどしか機会がなく、
結局コツをつかむことができなかったという人もたくさんいます。
新生児期の授乳は、1日に10回近く行います。
そのため、不自然な姿勢やポジショニングで行うことを続けると、お母さんの体にも負担がかかります。
まずは、授乳の正しい姿勢についてみていきましょう。
お母さんの背筋を伸ばす
授乳中は、赤ちゃんの顔を見ることが多いので、猫背になりやすくなります。
しかし、背中や首、肩、腰に負担がかかるため、まずは背筋を軽く伸ばすことから始めましょう。
床に座り壁にもたれる時にはクッションをおく、ソファーには深く座りすぎないなど、
背筋を伸ばしても楽な場所を探してみましょう。
赤ちゃんの体もお母さん側に向かせる
生後2ヶ月~3ヶ月くらいまでの首が座る前の時期は特に気を付けましょう。
赤ちゃんの顔だけ、お母さんのおっぱいを加えて、体は上を向いていると、乳頭を深く加えることができません。
そのため、十分に母乳が飲めずに不機嫌になることがあります。
お母さんも、母乳が足りないのかなと心配になります。
さらに、浅く加えていると、授乳中に乳首が痛くなったり傷ができたりすることもあります。
問題の原因は授乳姿勢によるものかもしれません。
まずは、赤ちゃんの頭だけでなく、体も同じ方向を向かせ、お母さんの体と密着させて飲ませてみましょう。
ポジショニングを決めてから授乳を開始してみましょう。
赤ちゃんの顔をおっぱいにまっすぐ向かせる
まだおっぱいを上手に飲むことができない赤ちゃんにとっては、
お母さんが飲む姿勢をサポートしなければなりません。
赤ちゃんの下あごが当たる部分の乳腺を刺激して母乳が出るような仕組みになっています。
そのため、乳頭をしっかりと加えるために、おっぱいに対して赤ちゃんの顔をまっすぐに向ける必要があります。
角度は横向きでも縦向きでもよいのですが、赤ちゃんの顔が正面にくるように気を付けてみましょう。
慣れるまでは、赤ちゃんの首と頭を支えてあげるとよいですね。
赤ちゃんの姿勢をみる
赤ちゃんがおっぱいを飲んでいるときの姿勢をみてください。
赤ちゃんの耳と肩、腰を結ぶ線はまっすぐになっていますか?
哺乳瓶でミルクを飲ませる時も同じなのですが、首がねじれていないこと、
耳から腰に掛けてまっすぐの姿勢になっていることを確認してみましょう。
また、赤ちゃんの首が少し反り、上を向いているような姿勢が飲みやすいようです。
首が下向きになっていると、母乳を飲みにくく、喉を通りにくいためです。
赤ちゃんの抱き方にも6つの種類がある!
赤ちゃんを授乳する方法は、横抱きだけではありません。
6種類の方法をご紹介していきます。
赤ちゃんの月齢や、お母さんの授乳のしやすさなどで、どの方法が最適か探してみましょう。
横抱き(交差横抱き)
新生児から首が座るまでの赤ちゃんは、基本的には横だきで授乳やミルクをあげます。
お母さんが、赤ちゃんとまっすぐ向かい合います。
腕で首と頭を支え、片方の手でお尻周辺を支えます。
基本的には、頭が右にある場合は右のおっぱいをあげる交差横抱きという方法になります。
あげにくい場合には、頭が右で、おっぱいは左側をあげ、赤ちゃんの足をお母さんの左腰に流すように、
抱っこして支えてあげます。
ソファーなどに深く座ると猫背になるため、背中に厚めのクッションをおきましょう。
また、赤ちゃんが小さい場合、おっぱいまでの高さがたりないときには、授乳クッションを使います。
縦抱き
首が座り始めたら、赤ちゃんとお母さんが向かい合い、お母さんの膝に座らせてあげます。
生後4ヶ月~6ヶ月頃がおすすめです。
赤ちゃんの口と母乳の位置を確認して、クッションなどを使って調節しましょう。
その後、縦抱きのまま母乳を飲ませます。
赤ちゃんの頭がグラグラしているのであれば、手で軽く支えてあげましょう。
赤ちゃんの頭を腕で支えなくて良いので、腕が辛い時には縦抱きが楽です。
しかし、寝かしつけのときには、縦抱きだと寝てくれないこともあるので、他の授乳姿勢がよいでしょう。
フットボール抱き(脇抱き、ラグビー抱き)
フットボールを持つような姿勢から、フットボール抱きと言われています。
赤ちゃんの体を、お母さんの横で支えます。
新生児から飲ませることができる授乳姿勢です。
授乳クッションを使いましょう。
左のおっぱいをあげるときには、赤ちゃんは左の脇下に寝かせて、足はお母さんの後ろに起きます。
赤ちゃんの顔とおっぱいが同じ高さになるように調節して、そのまま授乳します。
横抱きと比べて、赤ちゃんの体重が直接お母さんに乗らないので、長時間でも楽な姿勢です。
また、横抱きより、フットボール抱きの方が母乳を飲みやすい赤ちゃんもいます。
添い乳
赤ちゃんを布団に寝かせ、お母さんも一緒に横になります。
寝たまま授乳をすることができます。
夜中の授乳など、何度も起き上がる必要がないので楽です。
また、寝かしつけのときに、寝たらそのまま寝かせることもできるので、
背中スイッチを作動することもありません。
ただ、ゲップを忘れがちで、赤ちゃんの口から母乳があふれることもあるので注意しましょう。
四つん這い
あまり有名な方法ではありませんが、赤ちゃんを仰向けに寝かせて、その上にお母さんが四つん這いになります。
そのまま、お母さんは肘をつき、赤ちゃんに授乳をします。
いつも横抱きなどで抱き方が同じ場合、乳首の一部分が痛くなることがあります。
授乳することさえしんどい場合には、四つん這いになって授乳してみてください。
違う体勢になると、授乳の際に乳首の痛みが和らぐ場合もあるので、試してみましょう。
リクライニング授乳
産後にラッコ抱きを経験したお母さんも多いでしょう。
リクライニングソファーや椅子があるなら、お母さんも腰かけて、赤ちゃんをラッコ抱きし、
そのまま授乳してみましょう。
ゆらゆら揺れるので、心地よくなり、そのまま寝てしまうこともあります。
赤ちゃんの全体重がお母さんの体にのしかかるので、少し重いと感じるかもしれません。
しかし、体重が軽いうちであればできる授乳姿勢なので、試してみてくださいね。
毎日数回の授乳が辛い…授乳が楽になる4つのアイテム
クッション
普通のクッションも、授乳には効果的なアイテムです。
おうちにあれば、2~3個、いつも授乳する場所においておくようにしましょう。
背もたれにおく、赤ちゃんの頭を支えている腕の下におく、赤ちゃんの下にしくなど方法も多様です。
普通のクッションでは固すぎるというときには、やわらかく変形するビーズクッションがおすすめです。
カラーゴム
長いカラーゴムを、40~50㎝ほどにカットしてお母さんの首に掛けます。
授乳の時に、服をまくり上げて、ゴムにかけると、服がまとまるので落ちてくることがなくなります。
授乳により、洋服が汚れる、伸びてしまうと悩んでいる人もおすすめのアイデムです。
外出先では、カラーゴムに小さめのビーズなどを付けて簡単なネックレスにすれば、
そのままの状態で外出できますよ♪
授乳クッション
新生児準備で必要ないかなと思って購入していなかった筆者も、
出産後には腕や腰が痛くなり購入しました。
すると、毎回の授乳がとても楽になり、手放せないアイテムとなりました。
母乳パッド
母乳育児をしているお母さんは、おっぱいのケアも必要となります。
授乳以外でも母乳がでるとき、授乳用の下着をつけているけどなんだか守ってくれていない気がする、
という人には、母乳パッドを使用するようにします。
テープ式で使い捨てのものもあれば、オーガニックコットンで洗濯可能なパッドもあります。
ミルクの場合の授乳姿勢はどうなるの?
今回は主に母乳育児のお母さん向けの内容でした。
授乳姿勢は、母乳育児のお母さんの方が悩む傾向にあるようです。
ミルク育児の場合は、新生児期から首が座るまでは横抱きで、
首が座ってきたら座った状態で飲ませていきます。
哺乳瓶によっては、角度なども商品説明書に記載されているので、
赤ちゃんがごくごく飲めるようにサポートしてあげましょう。
まとめ
授乳姿勢には6つの種類があります。
お母さんや赤ちゃんによって、飲みやすい姿勢は異なります。
もし母乳を嫌がる赤ちゃんであれば、姿勢が嫌なこともあるので、一度見直してみましょう。
また、赤ちゃんが母乳を飲んでいる姿勢も正しいのかどうか確認してみてくださいね。
少しでも楽に楽しく授乳ができるように願っています。