妊娠中のサイトメガロウイルスに注意!妊婦や胎児への影響と7つの予防策・解決策

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一般的にはあまり聞かないウイルス名ではないでしょうか?

皆さんどのようなウイルスかご存知ですか?名前はインパクトがあるので、一度聞くと気になりますよね。

実はこのウイルス、妊婦が感染すると胎児にとっては非常に危険なウイルスなのです。

そんな恐ろしいサイトメガロウイルスの妊婦が注意する7つの予防策と解決策などをご紹介していきますね。

目次

■サイトメガロウイルス(CMV)とは?

CMV感染症は、初感染と既感染では明らかに違う点を認識する必要があります。

一般的には、小さい頃に感染してずっと潜伏感染しています。

感染症としてウイルスが活動するのは、主に胎児や新生児の他にも移植後の患者、エイズ患者、先天性免疫不全などの患者さんです。

健康な人が感染した場合には、免疫力が働いて何も症状が出ないので、心配はありません。

しかし、妊婦が初感染した時や再活性化した時には胎児への影響が出てきます。

この点を詳しくご案内していきますね。

■妊婦がサイトメガロウイルスに感染すると?

妊婦が初めて感染した場合や再活性してしまった場合、ウイルスは胎盤を通過して、胎児へ感染してしまいます。

症状としては軽症のものから重篤な病気、全く症状がない場合もあります。

症状としては、以下の様なものが見られます。

  • 黄疸
  • 低出生体重
  • 肝脾腫(かんひしゅ)
  • 出血斑
  • 小頭症
  • 脳内石灰化
  • 肝機能異常
  • DIC(播種性血管内凝固症候群)
  • 血小板減少
  • 難聴
  • 脈絡網膜炎

出生時に問題は無くても、神経学的後遺症や難聴の発症リスクもあります。

早期発見をすることが重要となってきますので、無事に産まれてきても注意したいところですね。

■妊婦のサイトメガロウイルスの感染率は?

日本での妊娠できる年齢の女性のCMVの抗体を持っている人の確率は90%だったのが70%にまで減っています。

最近では、小さい頃にCMVに初感染しないまま大人になってからの感染や妊娠中に感染してしまって、先天性CMV感染症の赤ちゃんを出産する確率が上がっています。

お母さんに妊娠前から抗体があって出産した場合、経胎盤感染での確率は0.2~2.2%なのに対して、妊娠中に初感染をした場合の経胎盤感染の確率は20~40%と高く出ていますので確率は低くはありませんよね。

しかしながら、そのうちの感染児は5~10%です 。確率としては高くはありませんが、注意が必要ですよね。

■サイトメガロウイルスの感染の原因とは?

主な感染の原因は母乳による感染や唾液や尿からの感染が多くあり、産道を通過する時の感染や輸血での感染、性交渉による感染が見られます。

  • 母乳
  • 唾液
  • 尿
  • 産道感染
  • 輸血
  • 性交渉

小さな子供が初感染すると、その先何年も尿や唾液の中にウイルスが含まれています。

保育園などに通学中の子供は、他の子供達とのトイレの共有で尿に触れたりする事で感染してしまいます。

上のお子さんが保育園などに通学している場合は、手洗いの重要性をきちんと教えて、日頃から親子共に手洗いをするように心掛けましょう。

■妊婦が感染した場合のサイトメガロウイルスの検査方法は?

  • 先天性CMVの診断

先天性CMVの病院での検査方法は、尿検査にて行います。

感染の疑いがある2~3週間以内に検査をして、尿からウイルスが分離するとCMVだと診断されます。

尿検査以外にも、新生児からの採血や胎盤からの検査、CMV lgMでの検査をすることもありますが、検査結果が定かではないので診断には不十分とされています。

ここ最近では、DNA診断やmRNA診断も行われる事があります。

■妊婦が注意するサイトメガロウイルスの7つの予防策

1.まだ感染していない妊婦はなるべく乳幼児との接触を避けるようにしましょう。とはいえ、上にお子さんがいらしたら難しいので、上のお子さんにも常日頃から手洗いの重要性を教えておいてくださいね。

2.お母さんが感染している際、早く産まれた赤ちゃん(胎児年齢:37週未満)には母乳での授乳は避けるようにしましょう。もしくは、医療機関での指示に従って下さいね。

3.手洗いの際は、ハンドソープや石鹸で念入りに手を洗いましょう。

4.上のお子さんとの直接的なキスは避けて下さいね。

5.布団などは天気の良い日に十分に乾燥させましょう。乾燥は、CMVの弱点でもありますのでしっかりと乾燥させましょう。

6.手洗いや掃除の時には、アルコールや漂白剤、石鹸といったものが入っている物を選び使用しましょう。CMVはこれらに弱いので上手く活用してくださいね。

7.妊婦が性行為を行う場合は、きちんとコンドームを着用してもらいましょう。

■サイトメガロウイルスの治療などの解決策はあるの?

妊婦が感染し、胎児へ母子感染した場合の先天性CMVの重症のいくつかの例としては、 薬の投与をして以下の効果が見られます。

  • 神経的後遺症のリスクの低減できる
  • 難聴の進行を遅らせる、改善する

ただ、薬の投与は副作用(不妊症、骨髄抑制)の危険性があり、十分に考慮し同意した上での使用となります。

■感染は防げます

どこにでもあるウイルスなのですが、手洗いをする事で防ぐ事ができますから、普段から心がけるようにしましょうね。

感染した場合にも早期発見による治療ができますので、あまり過度に心配し過ぎないようにして治療を受けましょう。

正しい予防策を行って、良い妊婦生活を送って下さいね。