妊娠中には魚の食べ方に注意が必要だと知るようになった妊婦さんは多くいるかと思います。
では魚の種類である穴子はどうでしょうか?
天丼やお寿司に大活躍な穴子。
見た目は鰻とよく似ていますが、鰻より断然リーズナブルな価格で提供されています。
そして脂肪分が鰻ほどなく、淡泊で定評がありますね。
甘めのたれと相まるうまみは堪りません。
鰻は妊娠中、控えた方が良いといわれているので、見た目が似ている穴子なら代用できるのではないかと思われる方もいるのではないでしょうか?
ところが、穴子も実は妊娠中には注意が必要な食べ物の一つなんです。
では妊娠が穴子を食べるには何に注意すれば良いでしょうか?
今回は妊娠中の穴子についてお伝えします。
・妊婦は穴子を食べちゃダメ?
・ビタミンA の種類と妊娠中の摂取のポイント3つ
・妊娠中の穴子の食べ方のポイント4つ
・ビタミンAが豊富な食べ物と注意したいサプリメント
妊娠中は制限が多いのは確かですが、きちんと理解すれば大丈夫なことも多いのです。
妊娠さんが穴子を安全に楽しむためにも是非知っておくといいですね。
目次
妊娠さんが穴子を摂った際の危険とは?
色々な食べ方ができる穴子。
中でも穴子飯は、あの世界遺産にも登録されている、厳島神社のある広島県宮島の郷土料理としても有名ですね。
そんな穴子、妊娠中でもぜひ食べたいと思ことでしょう。
先に結論を述べると、妊娠中に穴子を食べるのは基本的に大丈夫です。
妊娠初期、中期、後期、臨月であっても正しい食べ方をしさえすれば問題ありません。
ですが、妊娠周期によっては穴子を食べる量に注意が必要です。
なぜなら、妊娠中に穴子を大量に、長期的に食べ続けると胎児に奇形を引き起こす可能性が。
特に妊娠初期である妊娠3カ月までは注意が必要です。
妊娠3カ月までは胎児の細胞分裂が非常に盛んなため、影響が出やすいとされているためです。
穴子にはビタミンA が豊富に含まれており、妊娠中のビタミンAの過剰摂取は胎児の奇形を引き起こす可能性があるのです。
ビタミンAの種類とは?
妊娠中にはビタミンAの摂取には注意が必要です。
ですがビタミンAには種類があり、また体内では重要な役割を担っています。
- ビタミンAには植物性ビタミンAであるβカロテン、動物性ビタミンAのレチノールの2種類ある
- 妊娠中に注意が必要なのは動物性ビタミンAであるレチノールの摂取量である
- 植物性ビタミンAであるβカロテンは、体内に取り込まれた後に体内のビタミンAが不足していればビタミンAへと変換されるが、必要十分あるときはβカロテンのままとなり、排出されるため過剰摂取にはならない
- ビタミンAは胎児の上皮・器官・臓器の成長や分化に必要
- ビタミンAが不足すると夜盲症や食欲不振になる
ビタミンAは不足しても過剰でも良くありませんので、上手に摂取することが大切です。
動物性ビタミンAのレチノールが不安に感じる時は植物性ビタミンAのβカロテンを活用しましょう。
妊娠中のビタミンAの摂取目安のポイント3つ
では妊娠中にはどれくらいのビタミンA が必要で、どれくらい摂取すると過剰になってしまうのでしょうか?
- 妊娠初期~中期での一日のビタミンA推奨量は650μg
- 妊娠後期での一日のビタミンA推奨量は730μg
- 妊娠中のビタミンAの一日の摂取上限は2700μg
上記のように定められています。
そして妊娠中の一日上限摂取量は2700μgとなっています。
とはいえ、一度だけ食べ過ぎてしまっただけでは胎児にすぐに奇形を引き起こすわけではありません。
長期的な過剰摂取が危険とされています。
妊娠中は摂取上限を超えないようにしながらも、不足にならないように気を付けなければなりません。
妊娠中の穴子の食べ方ポイント4つ
穴子にはビタミンAが豊富なので妊娠さんが食べる時には注意が必要ですが、具体的にはどれくらいなら安心して食べることができるのでしょうか?
- 穴子には100g当たり500μgのレチノールが含まれている
- 妊娠初期~中期では穴子は130gまでにする
- 妊娠後期では穴子は144gまでにする
- お寿司であれば一般的な大きさで、1皿2貫で穴子は約45g
- 大きめのネタであれば1貫で約25g
妊娠中に穴子を食べる時は上記の量が目安となります。
とはいえ、これは一日にレチノールを穴子からしか摂取しなかった場合になります。
基本的に数種類の具剤をのせる天丼の場合は、穴子以外の食材にもレチノールが含まれている可能性が。
レチノールは他の食べ物にも含まれているので過剰摂取にならないように注意しましょう。
知っておきたい!ビタミンAが豊富な食べ物5つ
妊娠中はビタミンAの摂取量に注意が必要ですが、ビタミンAは他にどんなものに豊富に含まれているのでしょうか?
以下は100gあたりビタミンAを豊富に含む食べ物です。
- 鶏レバー 14000μg
- 豚レバー 13000μg
- 牛レバー 1100μg
- うなぎ 1500μg
- ほたるいか 1900μg
レバーは種類に関わらず、ビタミンAが豊富な食材です。
妊娠中は貧血になりやすく鉄分を多く含むレバー類は積極的に食べたい食品ですが、ビタミンAが豊富なため、食べる量には注意しましょう。
日本では土用の丑の日にうなぎを食べる習慣がありますよね。
うなぎのかば焼き、うな重には一人前(約200g)あたりビタミンAが3000μgもあり、一日上限量をオーバーしてしまいます。
一日だけなら大丈夫ですが、頻繁に上限を超えることが無いように注意しましょう。
参考記事
妊婦は鰻を食べちゃダメ?妊娠中のうなぎ効果や影響と3つの注意点
妊娠中に注意したい栄養機能食品やサプリメント
妊婦さんの中には、栄養バランスが気になって影響機能食品やサプリメントを活用している方も多くいるかと思います。
しかし妊娠中は服用しているサプリメントに含まれている成分を特に注意しなければいけません。
中でも妊娠前からサプリメントを服用している方や、健康の為にとドラッグストアやコンビニで選んだ商品が妊娠中には注意が必要なものがあります。
必ずビタミンAが含まれていないか、含まれている場合は過剰摂取になり過ぎないかを確認しましょう。
日本で販売されている栄養機能食品には表示に義務があります。
ビタミンAを含む場合には180μg~600μgまでとされています。
また注意喚起表示として「妊娠3カ月以内、または妊娠を希望する女性は過剰摂取にならないように注意してください」と表示があります。
実は栄養機能食品とは別に、いわゆる健康食品には表示義務がありません。
健康食品においてもビタミンAが含まれることは多々あります。
サプリメントや栄養機能食品、健康食品などを使用、選ぶときにはビタミンAが過剰摂取にならないか、表示内容をよく確認するようにしましょう。
葉酸については厚生労働省も注意喚起している通り必ず摂取する事を心がけてください。
葉酸については下記ページで詳しく解説をしています。
葉酸サプリランキング2018~市販vs通販!妊娠中におすすめ葉酸サプリ35選 | はじめてママ
まとめ
妊婦さんが穴子を食べることは基本的には問題ありません。
ただし妊娠中に食べる時は食べる量に注意が必要です。
特に妊娠3カ月以内の妊婦において、穴子を大量に食べると胎児に奇形を引き起こす可能性があります。
穴子にはビタミンAが豊富に含まれています。
このビタミンAを長期的に過剰摂取すると胎児奇形を引き起こす可能性があるとされているのです。
またビタミンAは穴子だけでなく、レバーやウナギなどにも豊富に含まれています。
ビタミンAが不足、過剰にならないように注意して摂るようにしましょう。
ビタミンAは食べ物だけでなく、サプリメントや栄養機能食品や健康食品にも含まれていることがあります。
必ず表示を確認してから服用、使用するようにしましょう。
ビタミンAは不足しても、過剰でも良くはありません。
妊娠中にビタミンAの摂取に心配なら植物性ビタミンAであるβカロテンで補うようにしましょう。