妊娠してから味覚が変わった。
ファーストフード店の特定の商品が食べたくて我慢できない!
そんな声が聞かれます。
ファミリーマートのホットスナック「ファミチキ」にはまる方もいますよね。
世間では、このファミチキが「危険!」といわれている事をご存知でしょうか。
この記事では、ファミチキが危険と言われる理由や妊婦さんが食べる時の3つの注意点を次のような項目にまとめました。
- ファミチキのカロリーと栄養の一覧表
- 【注意点1】塩分が多いので1日1個まで!
- 【注意点2】カリウムを含む野菜や果物を一緒に食べ、水分も取ろう!
- 【注意点3】買ったら早めに食べよう
- 輸入品だから原産国のリスクが高い!はウソ
- 添加物満載で危険!もウソ
いろんな情報が飛び交うファミチキですが、妊娠中でも注意事項を守れば食べて大丈夫!
ひとつずつ情報を確認していきましょう。
目次
ファミチキのカロリーと栄養の一覧表
ファミチキはファミリーマートで販売されているホットスナックで、1個当たり180円(8%の税込価格)で販売されています。
通常のものだけでなく味を変えたファミチキもあって、ちょっと小腹が空いた時や、手軽におかず1品を準備したいときに便利ですよね!
また、「つわり中だけど、これだけは食べられる!」「味覚が変わって、これが食べたくて仕方がない!」という妊婦さん特有の欲求を満たしてくれる嬉しい商品でもあります。
しかし、やはり気になるのはカロリーや栄養ですよね。
公式サイトに掲載されていたカロリーと栄養素を一覧表にまとめてみました。
(引用元:ファミリーマート)
ファミチキは9種類ありますが、カロリーはファミチキ1個あたり240~250kcal前後。
タンパク質は1個食べると12~16g前後取ることができます。
ファミチキヘルシー(胸肉)は、1個当たりが100gと量が多く、タンパク質も他より多い20.1gになっています。
妊娠中は1日あたり50gのタンパク質を取るのが目標です。
妊娠中期は60g、後期になると75g取りたいもの。
ファミチキ1個で1日の目標量の1/2程度が取れるのは魅力です。
特別カロリーが高い訳ではありませんし、タンパク質の塊ですから妊娠中に食べても大丈夫ですよ。
ただ、次の3つの注意点は守るようにしてくださいね。
【注意点1】塩分が多いので1日1個程度に!
ファミチキはタンパク質を取ることができる肉であり、カロリーも豚肉100gとほとんど変わらないもの。
ですが、塩分には要注意!
妊娠中は1日に取る塩分量を6g未満(1食当たり食塩相当で2g未満)にするのが理想です。
しかし、ファミチキは1個食べるだけで1~2gの塩分を取ってしまうことに!
塩分を多く取ると血液中のナトリウム濃度が高くなってしまい、それを薄めるために体は血液の量を増やそうとします。
血液の量が増えると血管に加わる圧力が強くなり、血圧が高くなります。
妊婦さんが高血圧になると「妊娠高血圧症候群」になることも!
むくみや、胎盤が剥がれるなどのリスクを負うことになります。
また、赤ちゃんの発育不良などのリスクも上昇します。
手軽で簡単に美味しく食べられるファミチキですが、限度はあります。
1日1個にして塩分摂取に配慮してくださいね。
【注意点2】カリウムを含む野菜や果物を一緒に食べ、水分も取ろう!
ファミチキの塩分が多いことを紹介しました。
この対策として、カリウムを多く含む野菜や果物を食べるようにしてください。
そして、水分もしっかり取ることを忘れないで!
実は、人の体の中ではナトリウム(塩分)とカリウムはセットで働いています。
ナトリウムを多くとってしまったら、カリウムもしっかり取って片方だけが多い状態を解消しましょう。
厚生労働省の発表によれば、カリウムは1日に2600mg以上取ることが目標。
以下のようなカリウムが多い野菜や果物を積極的に食べてください。
- コマツナ
- チンゲンサイ
- ヤマイモ
- カボチャ
- ニンシン
- レンコン
- ソラマメ
- トウモロコシ
- バナナ
- キウイフルーツ
- 柑橘類
ただし、塩を加える調理法はしないこと!
塩分控えめメニューで食べてくださいね。
そして水分もしっかり摂るようにしてください。
体の中のミネラル分を調節したり、老廃物を体の外へ出すには水が必須!
むくむから、という理由で水分を制限する方がいますが、多くの水分を取って代謝をスムーズにすることは大事です。
妊娠中は脱水しやすいことからも積極的に水分補給を行いましょう。
関連記事⇒妊婦は脱水症状になりやすい?妊娠中の脱水症状の原因や影響と5つの対処法
【注意点3】買ったら早めに食べよう
3つ目の注意点は、ファミチキは買ったらできるだけ早めに食べること!
ファミチキは油で揚げた状態で販売されています。
油で調理された食品を長い時間放置しておくと、油が酸化。
味が落ちますし、人によっては胃腸の調子が悪くなることも。
脂っこさが強く感じられて胸焼けすることもあるので、できるだけ早く食べましょう。
冷えてしまって温め直す時は、お皿にクッキングペーパーを敷き、その上に乗せて電子レンジで2分ほど温めるのがおすすめ。
余分な油が落ちてカロリーを減らすことができますよ。
輸入品だから原産国のリスクが高い!はウソ
ファミチキに関する情報の中で『ファミチキは輸入品。原産国のリスクが高い!』というものがあります。
確かに、過去には輸入食品の安全性が危ぶまれた事件もあります。
賞味期限切れの食材が使用されていたり、衛生環境が良くない状況で製造されていたり、酷い例では食品以外の物を混ぜていたという情報も!
海外で告発された衝撃的な事件がありましたが、それらが全て日本へ輸出されていた訳ではありません。
鶏肉製品が日本へ輸入される場合、必ず輸出する国と日本国政府の間で条件が交わされます。
輸出国の感染症に関する条件や、製品の原材料の品質、鶏肉製品を作る工場の品質管理能力や製造工程、日本へ輸出するまでの保管状況など。
多岐に渡る項目が条件に盛り込まれます。
さらに、条件を守れていないことが判明した場合は、製造許可が取り消されることも。
それだけではありません。
製品は輸出される時に輸出国政府の検疫を受け、日本に到着した時は農林水産省と厚生労働省の検査を受けなければなりません。
これらの検査全てに合格したものだけが日本国内で販売されています。
今、販売されているファミチキはタイ産です。
タイと日本の間にも条件が取り決められていて、全ての検査に合格したものだけが私たちの手元に届くようになっています。
輸入品が危ない!とよく言われますが、輸出国にも日本にも検疫というシステムがあり、日本の法律を守っているものだけが流通するようなシステムができています。
過剰に心配する必要はありません。
添加物満載で危険!もウソ
輸入品やファーストフード店の商品は「添加物まみれで危険!」という情報がありますよね。
これはウソ。事実を誤って解釈し、過剰に反応していると言えます。
まず、日本国内では、使用量や使用方法、使った場合の効果、リスクなどが科学的根拠に基づいてはっきりしていて、国に許可されている添加物だけが使われています。
食品を国内で流通させる場合、添加物を使わないと商品の形が崩れたり、腐ってしまったり、細菌が繁殖したり、酸化してしまうなど。
商品価値が損なわれてしまうことがよくあります。
食品が、害ある状態で販売されると困りますよね。
それを防ぐために使われるのが添加物。天然由来成分だったり、成分がはっきり分かっているものが使われているんですよ。
海外から輸入される食品も、輸入された時に厚生労働省で添加物のチェックが行われています。
日本国内で使用が許可されていない添加物が含まれていたり、過剰に添加されている場合は輸入禁止!
さらに、日本国内に入った後も抜き打ち検査が不定期に行われていて、法律に違反した商品が販売されていないかチェックされています。
ですから「添加物が使われていて危険!」と騒ぐ必要はありません。
もし、本当に危険な添加物が使われている商品があるなら、ぜひ、通報してくださいね。
(参考:厚生労働省、農林水産省 動物検疫所)
ファミチキは1日1個まで。野菜と一緒に早く食べましょう。
妊娠中でもファミチキは食べてOKです。
ただし、塩分が非常に多いので1日1個までとしましょう。
それも野菜や果物と一緒に食べてカリウムも摂取してください。
時間が経って油が酸化すると味が落ちたり、胃腸の調子が悪くなる原因になるので早く食べてくださいね。
よく「輸入品だから危険!」とか「添加物まみれだから危険!」と言われますが、検疫制度がありますし、輸入後も抜き打ち検査が実施されています。
過剰に危険視することなく、美味しく健康的に食べるようにしましょうね。