目次
「扶」という漢字について
字画数:7画
音読み:フ
訓読み:たす(ける)
主な名乗り:もと
「扶」の意味や由来や成り立ちと特徴
「扶」という漢字は、手の象形と、冠を被った人の象形からできました。
冠を被った男性は、成人の男性を意味すると言われていて、「扶」という漢字は、男性が手を添えて助ける(支える)という意味を持ちます。
元々は「たすける」という意味の漢字でしたが、現在はその意味では、「助ける」という漢字を使うのが一般的になり、「扶ける」とは書かれなくなりました。
現在の主な使われ方は「扶養」「扶助」など、「生活を支える」「支援する」という意味で使われています。
「支える」という意味から転じて、「寄り添う」という意味でも使われていて、「扶侍」がその例えです。
また「扶桑」というのは日本の別名です。
かつて中国では、東の日の出る方向の海の中に伝説の神木(扶桑樹)があると言われていました。
そこから東の土地を表すようになり、中国から見て東の方向にある日本のことを「扶桑」と呼ぶようになったそうです。
「扶」という漢字を名付けに使うときに込められる思い
「扶」という漢字には、「助ける」「支える」「寄り添う」という意味があります。
そのため、「扶」という漢字を名付けに使うときには、
「協調性のある人になるように」
「助け合う気持ちを大切にできる子になるように」
「思いやりのある子になるように」「友達がたくさんできるように」
「困った人には手を差し伸べてあげられる人になるように」
「心優しい子になるように」
という思いが込められます。
また昔、日本の別名として使われていたことから、古い日本のイメージとして
「奥ゆかしい子になるように」
「芯の強い子になるように」
という思いも込められます。
「扶」という漢字から受ける印象
「扶」という漢字は、現在では「扶養」「扶助」など、「生活を支える」「支援する」という意味合いで使われることが多いです。
そのため、「扶」という漢字からは、助け合いや、協力というイメージを感じます。
また古風で上品な印象も受ける字です。
漢字のつくりの部分が左右のはらいで、ふんわりと広がっているような字面から、優しさも感じられる字です。
「扶」という漢字は、名付けでは「ふ」「もと」と読ませることができます。
「ふ」という響きには、ふんわりと柔らかく、優しく包み込まれるような印象を受けます。
「もと」という響きには、豊かで愛らしく、癒しを感じます。
「ふ」も「もと」もふんわりとした優しさや、豊かで包み込まれるような癒しを感じられる響きです。
「優しい女の子」のイメージが強い響きですね。
助け合う気持ちや他人を思いやる気持ちはとても大切です。
心優しい人の周りにはきっと素敵な友達が集まってくることでしょう。
困難なことがあっても支えてくれる人がいてくれれば、きっと乗り越えて行けます。
大切なお子さんの周りにそのような人ができて欲しいという思いも込められますね。
「扶」を使った熟語
扶養(ふよう)
育てること。
生命を維持すること。
生命を維持するための助け。
相互扶助(そうごふじょ)
お互いに助け合うこと。
東扶西倒(とうふせいとう)
東を助けると西が倒れてしまうということから、物事を解決するための良い考えがなく迷うという意味。
扶木之地(ふぼくのち)
日本の異名。
東の方にある太陽が昇ってくる地ということ。
土扶成牆(どふせいしょう)
牆は、垣根のこと。
土を集めると、垣根ができるということから、力を合わせると物事を成し遂げることができるという意味。
「扶」の説明の仕方
電話でのやり取りのときに、あなたの名前がどの漢字を使っているか聞かれることがありますよね?
そういったシーンで「扶」を説明する例を紹介します。
例えば、
A「名前は、〇〇恵扶いいます。」
と伝えると、
B「〇〇えふさんですね。「えふ」はどういった漢字を使いますか?」
と聞かれた場合、扶の部分の説明の仕方としては、
・A「ふは、てへんに夫という字です。」
・A「ふは、扶養控除の扶です。」
などが挙げられます。
いくつかパターンを持っておくと、確実に相手に伝わりますよ!
「扶」を使った名前の有名人・芸能人
原 扶貴子
仁科 扶紀
「扶」を使った名付け候補
恵扶(えふ)
千扶由(ちふゆ)
扶亜(ふあ)
扶羽(ふう)
扶宇亜(ふうあ)
扶宇華(ふうか)
扶希(ふき)
扶空(ふく)
扶季子(ふきこ)
扶美(ふみ)
扶美香(ふみか)
扶弥子(ふみこ)
扶美奈(ふみな)
扶未乃(ふみの)
扶夢(ふゆ)
扶理亜(ふりあ)
扶礼亜(ふれあ)
扶羽梨(ふわり)
真扶実(まふみ)
美扶優(みふゆ)
扶恵(もとえ)
扶華(もとか)
扶子(もとこ)
扶世(もとせ)
扶奈(もとな)
扶葉(もとは)
扶穂(もとほ)
扶実(もとみ)
まとめ
助けるや支えるという意味をもつ「扶」という漢字についてご紹介しました。
「ふ」「もと」という優しい響きを持ち、かつての日本の別名「扶桑」から古風で奥ゆかしさも感じられる字です。