人工授精の妊娠率はどれくらい?確率を上げる方法やメリットとデメリット

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不妊治療をするカップルは、年々増加していると言われています。

タイミング法で妊娠できなかった場合には人工授精に進むことを考える人もいるでしょう。

治療を進めていく時に気になるのが、人工授精をすれば妊娠率がどれくらい上がるのかやメリットやデメリットなどについてだと思います。

ここでは妊娠率が上がる方法についてもご紹介します。

目次

人工授精の妊娠率

自然妊娠の場合は、性交により精子が膣内に入った後、子宮頸管から子宮内を通って卵管に進み卵子の元までたどり着く必要があります。

しかし、様々な問題によって卵子までたどり着ける精子が少なくなると、妊娠し辛くなってしまいます。

人工授精は、AIHと呼ばれる不妊治療です。

配偶者から採取した精子をカテーテルなどを使って子宮内に直接注入します。

人工的に精子を注入しますが、その後は精子の力で卵管を通って卵子と受精します。

受精から妊娠成立までの過程は自然妊娠と同じです。

人工授精では人工的に子宮内に精子を注入することで卵子に出会うまでの距離を短くし、妊娠する確率を上げることができます。

人工授精の対象になるのは

・タイミング法をしばらく行ったが妊娠しない
・子宮頸管粘液分泌不全
・精子の状態が悪い
・性交渉が難しい
・精子と子宮頸管粘液の相性が悪い

といった場合です。

不妊に悩むカップルにとって1番気になるのが妊娠できる確率だと思いますが人工授精は、自然妊娠に近い治療であるため成功率はそれほど高くありません。

日本産婦人科医会によると1周期あたりの妊娠率は5〜10%です。

AIHで妊娠できる可能性が高いのは6周期までと言われています。

AIHで妊娠した人の88%が4周期以内なのです。

6週期以上続けても妊娠することは難しく、5週期続けたら次のステップに進むことを勧められることが多いです。

妊娠率は年齢にも関係していて、40歳未満では約20%、40台以上では10〜15%です。

ということは、不妊治療で人工授精を行なったカップルの80%は妊娠が難しいということになります。

この結果を見ると妊娠率は思ったより低いと感じてしまうかもしれません。

しかし、人工授精をするカップルは自然妊娠をしなかったカップルです。

そのカップルの妊娠率が約20%あると思うと希望を持つことができるでしょう。

確率を上げる方法ってある?

決して高いとは言えない人工授精の成功確率を上げるためにはどのようなことができるのでしょうか。

私も不妊治療経験者です。

その時に漢方医に言われたのが、生活習慣の見直しでした。

まずは夜型の生活の見直しです。

仕事をしているとなかなか難しいことなのですが、夜22時には寝ることが大切と言われました。

また体を冷やさないように、冷たいものは飲まないこと、お腹を冷やさないために腹巻きも勧められました。

そして適度な運動と食生活の見直しも言われました。

まずは体を健康な状態にすることが大切ということでしょう。

そして、もしタバコを吸っているなら禁煙はとても大切だと言われました。

妊娠率が下がるだけでなく、流産や死産の確率が高くなり、胎児の発育にも影響するそうです。

禁煙は男性側にも必要で、喫煙によって精子の運動率の低下や濃度の低下が起こるそうです。

人工授精は排卵日に合わせて行うことが最も重要です。

生理が始まったら医師とスケジュールについて相談しましょう。

その中で、自然排卵で行うのか、排卵誘発剤を使うのかを決めます。

排卵日を把握するために基礎体温を付け、定期的に受診をし、卵胞の大きさと子宮内膜の厚みを測定します。

また排卵のタイミングを合わせるために人工授精の前日にはHCGを注射をします。

人工授精後は着床率を高めるため、注射で黄体ホルモンを補充することもあります。

人工授精のメリットとデメリット

人工授精のメリット

・人工授精のメリットは自然妊娠とほぼ変わらない
・痛みが少ない
・タイミングを取らなくていい
・濃度の濃い精子が注入できる

タイミング法は排卵に合わせて性交しなくてはいけません。

これは仕事などでタイミングが取れなかったり、排卵日に合わせてというのがノルマのようになってストレスになってしまうこともあります。

人工授精ではそのような必要がありませんし、当日は女性だけの受診でも大丈夫です。

自宅で採取した精子を持ってくるか、事前に精子を渡して凍結しておいてくれる病院もあります。

人工授精に使う精子は状態を検査し、洗浄して余分な分泌物などを取り除いたものを使用します。

そのため濃度の濃い精子を使用することができます。

人工授精のデメリット

・保険が適用されない
・1周期に複数回の受診が必要

人工授精には保険が適用されないので、病院によって差はありますが、1回に1〜3万円程度かかります。

排卵誘発剤や排卵を合わせるための注射、黄体ホルモンの補充は別でかかるので、トータルでは3〜5万程度かかります。

複数回行うとなると費用の負担も大きくなります。

また人工授精をする場合には排卵のタイミングを合わせるために1周期で複数回受診する必要があります。

仕事をしていたり、病院が遠い場合には通院の負担もあります。

まとめ

人工授精などの不妊治療は夫婦での協力が大切です。

しっかりと話し合って治療の計画を立てましょう。

また妊娠は年齢が上がるごとに難しくなっていきます。

自然妊娠にこだわっていると妊娠の確率をさらに下げてしまうこともあります。

治療開始の時期などもあらかじめ決めておくといいですね。