妊娠中は何を食べても大丈夫。
なんて思っていたのは一昔前で、現代では妊婦は食事に気をつける必要があるとされています。
体重増加や塩分の摂り過ぎはもちろん、刺激物も気をつけるようにいわれます。
韓国料理で欠かせないキムチは唐辛子が入っているので刺激物です。
では、妊婦はキムチも食べてはいけないのでしょうか?
今回は、妊娠中のキムチについて以下3つのポイントに重点を置いて解説していきます。
- 妊娠中キムチを食べるときの注意点
- 妊婦に効果的なキムチの5つの栄養素と栄養成分
- キムチの7つの効果効能
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
妊娠中にキムチを食べても大丈夫?
妊娠中は刺激物をあまり食べないほうがいいといわれていますが、キムチはどうなのでしょう。
結論からいうと、キムチは食べても問題ありません。
なぜ妊婦はキムチを食べても大丈夫なのでしょうか。
キムチは発酵食品だからOK!
キムチは発酵食品です。
発酵食品は乳酸菌を多く含んでいるため、腸内環境を整えてくれます。
妊婦に起こりがちな便秘を改善してくれる大変よい食品なのです。
その他にも妊婦に必要な栄養素がたくさん含まれています。
ただ、妊娠中の身体は大変デリケートなので、食べ好きには十分注意しましょう。
関連記事⇒妊婦は唐辛子を食べちゃダメ?妊娠中の刺激物!唐辛子の影響とおすすめレシピ
妊娠中にキムチを食べるときの注意点
妊婦はキムチを食べても問題ありませんが、食べ過ぎには注意する必要があります。
キムチは食べ過ぎに注意すること!
妊婦は普段より免疫力や胃腸の働きが低下しています。
食べ過ぎると以下の症状がでる場合があります。
- 胃痛
- 胃もたれ
- 下痢
- 痔が悪化する
妊婦は通常よりも胃の粘膜が弱っています。
多くの刺激物を摂取すると、胃痛や胃もたれ、下痢の症状を起こす場合があります。
また、刺激物は痔を悪化させるデメリットがあります。
現在、痔がある人はキムチを控えたほうがいいでしょう。
キムチと塩分について
妊婦にとって塩分の摂り過ぎは身体によくありません。
妊娠中は産院でも言われると思いますが、体重管理と塩分の摂取量に気をつける必要があります。
キムチは1パック200g~300gが主流です。
1パック全てを食べる人は少ないと思いますが、中には大好物で1パックをまるまる食べてしまう人がいるかもしれません。
キムチに含まれている塩分は100g約2.2gです。
もしも200g~300g食べていると、当然ですが塩分過多になってしまいます。
1日50g~100gまでと決めて食べる分には心配いりません。
ただ、他の食材で塩分過多になっている場合は量を控えたほうがいいでしょう。
厚生労働省が定める塩分の1日の摂取量は7g未満ということを頭にいれておいてください。
体重管理と塩分摂取量の重要性
体重管理と塩分摂取量は妊娠中、特に注意したいポイントです。
体重増加と塩分過多で起こる妊婦のリスクとは一体何でしょうか。
それは「妊娠高血圧症候群」です。
実は、妊娠高血圧症候群になる原因はいまのところよくわかっていません。
ですが、妊娠高血圧症候群になると身体に「むくみ」を感じるようになります。
むくみが起こる原因のひとつに塩分の摂り過ぎがあります。
そのため、妊婦は塩分の摂取量に気をつける必要があるのです。
また、体重が急激に増えるのも妊娠高血圧症候群のリスクが高まります。
妊娠高血圧症候群になると、胎盤の機能が低下して胎児の成長に影響がでてくる可能性が高くなります。
塩分の摂り過ぎや体重増加には注意が必要です。
関連記事⇒妊娠高血圧症候群とは?原因や症状と治療方法、4つの予防策
キムチを食べ過ぎた人の事例
妊娠中は胃腸の粘膜が弱くなっているため、以下のような経験をする人もいるようです。
『キムチを食べ過ぎて暫くして腹痛に襲われ、腹痛があるのに排泄ができず冷や汗ばかりが続きました。
胎児に影響がでるかと心配でしたが、幸い一晩で痛みは消え通常の生活に戻ることができました。
それからはキムチを食べることが怖くなり、妊娠中は食べないことにしました。』
このような事例は、キムチを大量に食べ過ぎた場合です。
個人差はありますが、1日50g~100gまでなら問題はありません。
実はキムチには妊婦の身体に良い栄養素や成分がたくさん含まれています。
食べ過ぎない限り、ぜひ摂り入れたい食品と言えますね。
キムチを選ぶ際は添加物不使用の食品を選ぶようにしましょう。
妊婦に効果的なキムチの5つの栄養素と栄養成分
妊婦に効果的なキムチ。
一体どんな栄養素が含まれているのでしょう。
5つの栄養素と5つの栄養成分を解説していきます。
キムチに含まれる5つの栄養素(キムチ100g中)
・ビタミンK→63μg
骨の形成に必要。
・ナトリウム→870㎎
むくみの原因になるので摂り過ぎに注意が必要(※)
・ビタミンC→24㎎
疲労回復、美肌、ストレス軽減、鉄分吸収の効果があり。
・葉酸→45μg
胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを軽減。
・ビタミンB6→0.21g
免疫力を向上させる働きがある。
※ナトリウムを塩分に換算すると、キムチ100gに含まれている塩分量は約2.2gです。
この他にも、食物繊維、パントテン酸、銅、リン、マグネシウムなど豊富な栄養素がキムチには含まれています。
キムチの5つの栄養成分
キムチは妊婦に嬉しい栄養成分が5つ含まれています。
・カプサイシン
唐辛子に含まれている苦み成分。発汗作用がありダイエット効果がある。
摂り過ぎると胃腸の粘膜が傷つくので大量摂取はNG。
・βカロテン
粘膜を強化して免疫機能を維持する。
・乳酸菌(ラクトバチルス)
ラクトバチルスは人間の身体の中にも存在。
生きて腸まで届く乳酸菌で腸内環境を改善する。
・タウリン
血圧を下げる働きがある。解毒作用もあり。
・アスパラギン酸
抵抗力をアップする。
以上5つ成分は摂り過ぎると粘膜を傷めたりしますが、適量摂取することで効果を発揮します。
キムチの7つの効果効能
キムチには健康面でどんな効果効能があるのでしょう。
7つの効果効能をご紹介します。
1.免疫力アップ
2.疲労回復
3.美肌効果
4.抗菌作用
5.動脈硬化予防
6.ダイエット効果
7.デドックス効果
キムチに含まれている栄養素や栄養成分は、妊婦の弱っている免疫力をアップするだけでなく美肌効果や疲労回復効果もあります。
1日50g~100gの量を守って食べることで上手に栄養を摂ることができます。
まとめ
キムチチャーハンやキムチ炒め、キムチ鍋など…世の中には美味しいキムチ料理があふれていますよね。
妊婦だってキムチ料理を食べたい!と思う時もあるでしょう。
キムチには唐辛子が入っているので刺激があります。
妊婦が刺激物を大量に摂ることは多くのリスクが発生するので、食べ過ぎには注意をしましょう。
・1日50g~100gを守る
・塩分過多の食生活をしているかたは、少量にする
・現在痔があるかたは悪化する恐れがあるので控える
・添加物不使用のキムチを選ぶ
・辛み成分が少ないキムチを選ぶ
キムチを大量食べると1日の塩分摂取量(7g)はすぐにオーバーをしてしまいます。
塩分の摂り過ぎは妊娠高血圧症候群になるリスクが高くなり、胎児にも影響がでてきます。
キムチの食べ過ぎはくれぐれも注意してくださいね。